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【RIDE】PEACE SEEKERの評価はオールマウンテンなモデル!特にパウダー性能が高いけどパークも流せる!

まさやん
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「パウダーボードが欲しいけれど、圧雪バーンでのカービング性能も妥協したくない」 「独特なシェイプの板に挑戦したいが、失敗しないか不安」

RIDE PEACE SEEKER(ライド・ピースシーカー)について調べていて、このような悩みを抱えているなら、この記事がきっと役に立つはずです。

独特なノーズ形状と切り落とされたテールを持つこのモデルは、見た目のインパクトだけでなく、中身も非常にアグレッシブで魅力的な一台です。

この記事では、カタログスペックだけでは分からない乗り味や、具体的なシチュエーションでの挙動を深掘りして解説します。

記事のポイント
  • スペック評価と独自形状のメリット
  • 推奨ギアとライバルモデルの比較
  • ジャンル別の適性と詳細な乗り味
  • 失敗しないサイズ選びの重要ポイント

RIDE PEACE SEEKERのスペック面での評価

項目内容
シェイプテーパードディレクショナル
形状エクストラキャンバー(ハイブリッド)
フレックスミディアム~ハード(アグレッシブ)
スタイルフリーライド・パウダー・カービング
サイズ展開138, 142, 147, 151, 155

独自形状と構造の特徴

PEACE SEEKERを語る上で外せないのが、そのユニークなシェイプと内部構造です。一見するとパウダー専用機のように見えますが、実際に雪上に立つと、その印象は良い意味で裏切られます。

特筆すべきは「バイラジアルサイドカット」と呼ばれる、ノーズ側とテール側で異なる半径を組み合わせたサイドカーブです。この設計により、ターンへの導入は驚くほどスムーズで、軽い体重移動だけでスッとノーズが入っていきます。一方で、ターン後半にはテールの強烈なグリップ力を感じられ、板がズレることなく加速していく感覚を味わえるでしょう。

また、「グラスペダル」という構造も非常に効果的です。これは足元からテールにかけて配置された補強材のようなもので、ライダーが踏み込んだパワーをダイレクトにエッジへと伝達します。個人的には、荒れたバーンを滑走する際、バタつきを抑えてくれる安心感が素晴らしいと感じました。単なる奇抜なデザインではなく、すべてが「速く、鋭く滑る」ために計算され尽くしているのです。

相性の良いブーツの選び方

このボードのポテンシャルを最大限に引き出すには、足元のセッティングが非常に大切です。PEACE SEEKERはフレックスがやや硬めで、高速域での安定性を重視した設計になっています。そのため、合わせるブーツにもある程度の「硬さ」と「レスポンス」が求められます。

柔らかすぎるブーツだと、ボードの剛性に負けてしまい、踏み込んだ力が逃げてしまう感覚に陥るかもしれません。RIDEのラインナップで言えば「INSANO」や「FUSE」のような、ミディアムからハードフレックスのモデルがベストマッチです。他社ブランドで選ぶ場合も、フリーライド向けのしっかりとしたホールド感のあるブーツを選ぶと良いでしょう。

足首周りのサポートがしっかりしているブーツを選べば、高速カービング中の微細なコントロールが容易になり、急斜面でも恐怖心を感じることなく攻めていけます。道具選びで迷ったら「少し硬め」を基準にするのが成功への近道です。

推奨ビンディングの組み合わせ

ブーツと同様に、ビンディング選びもこのボードの乗り味を大きく左右します。PEACE SEEKERの鋭い切れ味を楽しむなら、パワー伝達に優れたアルミベースのビンディングが相性抜群です。

RIDEのビンディングであれば、アルミシャーシを採用した「A-8」や「A-9」が有力な候補になります。これらのモデルは、ライダーの意思を瞬時にボードへ伝える反応の良さがあり、PEACE SEEKERのクイックな切り返しをサポートしてくれるからです。もし、もう少し足元の自由度が欲しい場合は、ウレタン系のハイバックを持つコンポジットベースの「C-8」などを選ぶのも面白い選択肢になります。

個人的には、カントが入っているビンディングを合わせることで、ワイドなウエスト幅のボードでも膝を入れやすくなり、長時間のライディングでも疲れにくくなると感じました。板の反応速度を殺さない、レスポンスの良いモデルを選んでみてください。

ライバルモデルとの比較検証

購入を検討する際、よく比較対象に挙がるのが同ブランドの「WARPIG」「SUPERPIG」です。これらは非常に似たコンセプトを持っていますが、明確な違いがあります。

WARPIGはよりフリースタイル要素が強く、地形遊びやパークでの取り回しが非常に楽なモデルです。一方、SUPERPIGはWARPIGを硬くして高速安定性を高めたモデルと言えます。

ではPEACE SEEKERはどうでしょうか。このボードは、SUPERPIGの持つカービング性能と反発力を維持しつつ、パウダーでの浮力と操作性をさらに特化させた印象を受けます。

他社メーカーで言えば、ROME SDSの「STALE FISH」などが比較されますが、PEACE SEEKERの方がテール側の反発が強く、より攻撃的なカービングが可能だと考えられます。

「遊ぶ」要素ならWARPIG、「攻める」要素ならPEACE SEEKERという住み分けができるでしょう。自分が雪山で何を一番楽しみたいかを見極めることが大切です。

型落ちモデルの市場価値

スノーボードギアの価格高騰が続く中、型落ちモデルを狙うのは非常に賢い選択です。PEACE SEEKERは比較的新しいモデルであるため、中古市場や型落ちの在庫でもスペック的に現行モデルと大きく見劣りすることはありません。

基本的に芯材や主要なテクノロジーは年式によって大きく変更されていないことが多く、グラフィックの好みが合えば、昨シーズンモデルでも十分すぎる性能を発揮します。浮いた予算で質の高いブーツやビンディングを揃えることができれば、トータルでの満足度はさらに高まるはずです。

ただし、人気モデルゆえに、特にゴールデンサイズ(147cmや151cmなど)は市場から早く姿を消す傾向にあります。ショップやネットで状態の良い型落ちを見つけたら、迷わず確保することをおすすめします。性能と価格のバランスを考えると、コストパフォーマンスは非常に高いと言えます。

推奨されるサイズ選び

PEACE SEEKERを選ぶ際、最も注意が必要なのがサイズ選びです。このボードは「ボリュームシフト」という考え方で作られており、通常のスノーボードよりも「3cmから6cm」、場合によってはそれ以上短く乗ることが推奨されています。

ウエスト幅がかなり広く設計されているため、短いサイズでも十分な表面積があり、浮力と安定感が確保されているのです。例えば、普段155cmの板に乗っている方なら、PEACE SEEKERでは147cmや151cmが適正サイズになる可能性があります。

実際に乗ってみると、短いことによる取り回しの良さに驚かされます。ツリーランでの細かい切り返しや、沢地形での壁遊びなどが、まるで自分が上手くなったかのようにスムーズに行えます。

一方で、「短すぎて高速域でバタつくのでは?」という心配は無用です。有効エッジが長く設計されているため、短さを感じさせないグリップ力を発揮します。ショップのスタッフと相談しつつ、思い切ってサイズダウンしてみることを強く推奨します。

RIDE PEACE SEEKERの得意なジャンル評価

ジャンル評価(5.0満点)
カービング4.5
フリーラン5.0
パウダー4.5
グラトリ(弾き系)3.5
グラトリ(乗り系)2.5
ラントリ4.0
キッカー(小~中)4.0
キッカー(中~大)4.5
ジブ2.0

パウダーでの浮力と操作性

その見た目通り、PEACE SEEKERはパウダーにおいて水を得た魚のように機能します。長く設定されたノーズロッカーが、深い新雪でも自然とボードを表面へと押し上げてくれるため、後ろ足に過度な荷重をしなくても楽にクルージングが楽しめます。

特筆すべきは、単に浮くだけでなく「操作性」が抜群に良い点です。テールの形状が水の抵抗を逃がすように設計されており、深雪の中でもテールを沈めやすく、クイックな方向転換が可能です。密度の濃いツリーランなど、瞬時の判断が求められる場面でも、思った通りのラインを描けるでしょう。

ただし、完全な「パウダー専用機」と比較すると、超低速域での浮力は若干劣るかもしれません。ある程度のスピードを出して滑ることで真価を発揮するタイプなので、積極的にフォールラインへ板を向けていく滑り方が求められます。スピードに乗った時の浮遊感は、病みつきになること間違いなしです。

カービング性能の高さ

パウダーボードのような見た目に反して、圧雪バーンでのカービング性能は驚異的です。「バイラジアルサイドカット」とキャンバー形状の恩恵により、エッジが雪面を噛む力が非常に強く、キレのあるターンを実現します。

特にターン後半の「抜け」の良さは特筆ものです。テールの反発が強いため、カービングの出口で板を踏み込むと、ギュン!と加速して次のターンへと送り出してくれる感覚があります。ヒールサイドターンでもドラグ(ブーツが雪面に当たること)を気にせず深く倒し込めるのは、ワイドウエストならではのメリットと言えます。

注意点としては、ルーズにズラして滑るよりも、しっかりとエッジを立てて乗る方がボードの特性に合っている点です。曖昧な操作をすると逆に板の強さに振り回されることがあるかもしれません。しっかりとポジションを決めて踏んでいけば、アルペンボードにも迫るような鋭いカービングを楽しめます。

フリーランでの安定感

ゲレンデ全体を流すフリーランにおいて、PEACE SEEKERは最強の相棒となります。朝一のピステンバーンから、午後になって荒れたボコボコの斜面まで、あらゆるコンディションを走破する走破性の高さが魅力です。

RIDE独自の「スライムウォール」というウレタン素材のサイドウォールが、雪面からの不快な振動を吸収してくれるため、高速滑走時でも足への負担が少なく、非常にマイルドな乗り心地を提供してくれます。これにより、長時間滑っていても疲れにくいというメリットがあります。

個人的には、春先のシャバ雪や悪雪でも板が埋まりにくく、凸凹を蹴散らすように進んでいける点が高評価です。どんな雪質でも「とりあえずこれ一本あれば何とかなる」という安心感は、週末スノーボーダーにとって大きな武器になるでしょう。

ラントリやグラトリの適性

「パウダーボードでグラトリ?」と思うかもしれませんが、PEACE SEEKERはラントリ(ランニング・トリック)との相性が意外にも良好です。特に、カービングの流れから高さを出すノーリーやオーリーなどの「弾き系」トリックは、テールの強い反発を使ってダイナミックに決められます。

スピードに乗った状態で板の反発を利用すれば、自分でも驚くような高さが出せるでしょう。一方で、低速でのプレスやバター系の「乗り系」トリックにはあまり向いていません。ノーズが長くテールが短い独特のバランスと、板自体の硬さが影響し、維持するのにかなりの脚力とバランス感覚を要します。

あくまで「滑り」の中にトリックを織り交ぜるスタイル向けであり、その場でクルクル回るようなグラトリをメインにするなら別の板を選んだ方が無難です。しかし、高速カービングからのリバースターンや、地形を使った360などは非常にスタイリッシュに決まります。

パークやキッカーでの挙動

パークライディングに関しても、PEACE SEEKERは高い適応能力を見せます。特にキッカー(ジャンプ台)においては、アプローチでの安定感と、着地での粘り強さが光ります。

テールの剛性がしっかりしているため、着地で多少バランスを崩しても耐えてくれる懐の深さがあります。空中でのバランスも、スイングウエイト(板を回した時の重さ)が軽いため取り回しやすく、ストレートジャンプやスピンも違和感なく行えます。

ただし、ジブ(ボックスやレール)に関しては注意が必要です。絶対にできないわけではありませんが、エッジやソールへのダメージを考えると、高級なソール材を使っているこの板で積極的に入るのは少々勇気がいります。また、板が硬めなので、レールの上で板をロックするような動きはシビアです。パークを楽しむなら、ジャンプや地形遊びをメインにするのが賢い楽しみ方だと言えます。

まとめ:RIDE・PEACE SEEKERの総合評価について

ここまでの評価を総合すると、RIDE PEACE SEEKERは「パウダーもカービングも妥協したくない、欲張りなスノーボーダーのための究極のフリーライドボード」であると言えます。

独特なシェイプは伊達ではなく、あらゆる雪質で高いパフォーマンスを発揮するための機能美です。初心者が最初に買う一本としては少しハードルが高い(硬さと操作性の面で)かもしれませんが、ある程度滑れる中級者以上の方にとっては、スノーボードの新しい楽しさを教えてくれる最高の一台になるでしょう。

最後に、この記事の要点をまとめます。

  • 独自形状によりパウダーの浮力とカービングのキレを両立
  • 推奨サイズは通常より3~6cm短めを選ぶのがセオリー
  • 硬めのフレックスで高速域での安定感が抜群に高い
  • ブーツやビンディングはレスポンスの良い硬めのモデルが好相性
  • パウダーでの操作性は高いが低速より高速域が得意
  • カービングの後半で加速するような強い反発がある
  • 荒れたバーンや悪雪でも振動吸収性が高く疲れにくい
  • ラントリや弾き系のトリックは楽しめるがプレス系は不向き
  • キッカーでの着地安定性が高くパーク流しにも対応可能
  • ジブアイテムでの使用は板の特性上あまり推奨しない
  • 型落ちモデルでも性能差は小さくコスパ重視なら狙い目
  • WARPIGよりも攻撃的でSUPERPIGに近い乗り味
  • 初心者には少々扱いが難しい玄人好みのセッティング
  • ツリーランなどの細かい操作も短いサイズのおかげで快適
  • これ一本で山全体のあらゆる地形を遊び尽くせる
ABOUT ME
まさやん
まさやん
フリーランス歴5年の横乗りライダー。ブログ運営・コンサルティングを生業として活動中。冬はスノーボード、夏はスケートボードたまにSUPを楽しんでいます。スノーボードは年間30~50日ほど滑走。ホームは中国地方。冬には数週間単位で長野・北海道に生息。SnowboardHack運営者。
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