【決定版】スノーボードビンディングの選び方!種類・硬さ・おすすめブランド全網羅

まさやん
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スノーボードのギア選びで、一番「後回し」にされがちなのがビンディング(バインディング)かもしれません。

板やブーツにはこだわるけど、ビンディングは「予算が余ったら考える」「なんとなく店員さんに勧められたセット品を使っている」なんてこと、ありませんか?

でも、実はこれ、すごくもったいないんです。 ビンディングは、あなたの体の動きを板に伝える「操縦桿(コントローラー)」のような役割。ここが自分のスタイルやレベルに合っていないと、どれだけ良い板に乗っても、その性能を半分も引き出せない…なんてことになりかねません。

「種類が多すぎて違いが分からない」 「グラトリがしたいけど、どれを選べばいい?」 「高いやつと安いやつ、結局何が違うの?」

そんな疑問や不安も、この記事を読めばスッキリ解消できるかなと思います。 装着システムの違いから、スタイル別の硬さの選び方、そして人気ブランドの特徴まで。あなたにぴったりの「相棒」を見つけるための知識を、余すことなくお伝えしていきますね。

記事のポイント
  • 各ビンディングの種類と特徴を理解できる
  • 自分の滑りのスタイルに合ったビンディングを選べる
  • ビンディングのサイズ選びと相性の重要性を知る
  • ビンディングの取り付け方法と注意点を学べる
目次
  1. まずは「装着タイプ(システム)」を決める!3つの種類を徹底比較
    1. 【ストラップ型】迷ったらコレ!最も一般的で種類が豊富
    2. 【リアエントリー型】立ったまま履ける!着脱の速さが魅力
    3. 【ステップオン型 (Step On)】踏むだけで装着!最新の快適システム
    4. 【比較表】あなたに合うシステムはどれ?
  2. スノーボードのビンディングの選び方:スタイル別(硬さの目安)
    1. 【オールラウンド・フリーラン】迷ったら「ミディアム」
    2. 【グラトリ・ジブ】操作性重視なら「ソフト」
    3. 【カービング・高速滑走】反応速度重視なら「ハード」
    4. 【パーク(キッカー・パイプ)】安定感重視なら「ミディアム〜ハード」
    5. 【パウダー・サーフライド】自由度重視なら「柔軟・ヒールカップ」
  3. 【決定版】人気ブランドの特徴と代表モデル
    1. 【UNION】種類の豊富さと軽量性が魅力
    2. 【BURTON】技術力とStep On®︎の革新性
    3. 【FLUX】日本人の足に合うフィット感
    4. 【SALOMON】Shadow Fitによる圧倒的自由度
    5. 【NIDECKER】リアエントリー・自動装着のパイオニア
  4. 【購入前の最終確認】ビンディング選びで失敗しない4つの注意点
    1. 【互換性】BURTONの板には他社のビンディングが付かない?
    2. 【サイズ】ブーツの「外寸」と「ヒールカップ」を確認
    3. 【バランス】ブーツとビンディングの「硬さ」は合わせる
    4. 【予算】安すぎる「3点セット」などのバラ売りに注意
    5. まとめ:スノーボードビンディングの選び方について

まずは「装着タイプ(システム)」を決める!3つの種類を徹底比較

スノーボードのビンディング選び、最初の一歩は「どのシステム(装着タイプ)にするか」を決めることです。

かつては「ストラップ型」一択のような時代もありましたが、現在は技術の進化により、便利なシステムがいくつか登場しています。

大きく分けて「ストラップ型」「リアエントリー型」「ステップオン型」の3種類があります。

それぞれ使い勝手が全く異なるため、自分の性格やスタイルに合うものを選びましょう。

【ストラップ型】迷ったらコレ!最も一般的で種類が豊富

「ストラップ型(2ストラップ)」は、つま先と足首の2箇所を、ラチェットと呼ばれる金具でカチカチと締めて固定する、最もオーソドックスなタイプです。

ゲレンデにいるスノーボーダーの8割〜9割はこのタイプを使っていると言っても過言ではありません。

メリット
  • 種類の豊富さ: ほぼ全てのブランドが主力として開発しているため、価格、デザイン、性能の選択肢が無限にあります。
  • 微調整が可能: 締め具合をミリ単位で調整できるため、その日の体調や雪質に合わせてフィット感を変えられます。
  • 信頼性: 構造がシンプルで壊れにくく、プロライダーの多くも愛用しています。
デメリット

装着の手間

リフトを降りるたびに座り込み、ストラップを締める作業が必要です。慣れれば立って履けますが、他のシステムより時間はかかります。

「特にこだわりがない」「種類がありすぎて分からない」という方は、まずはこのストラップ型を選んでおけば間違いありません。

【リアエントリー型】立ったまま履ける!着脱の速さが魅力

「リアエントリー型」は、ハイバック(背もたれ)を後ろに倒し、そこからスリッパのようにブーツを差し込んで、ハイバックを起こして固定するシステムです。

FLOW(フロー)やSP Bindings(エスピー)などが有名ですが、最近ではNIDECKERのSupermatic(スーパーマチック)のような、足を入れるだけで自動ロックされる進化系も登場しています。

メリット
  • 着脱が圧倒的に速い:慣れればリフトを降りて滑り出すまで数秒です。座る必要がないため、お尻が濡れることもありません。
  • 疲れにくい:ストラップが面で足を包み込む構造のものが多く、局所的な圧迫感が少ないため、足が痛くなりにくいです。
デメリット
  • 重量:構造が少し複雑になるため、ストラップ型に比べるとやや重くなる傾向があります。
  • 調整の難しさ:ゲレンデで滑りながら微妙な締め具合を調整するのは、ストラップ型ほど簡単ではありません。

「座って履くのが面倒くさい」「とにかくたくさん滑りたい」という効率重視の方に最適です。

【ステップオン型 (Step On)】踏むだけで装着!最新の快適システム

「ステップオン型(Step On®︎)」は、BURTONが開発した革新的なシステムです。

ビンディングにストラップがなく、専用ブーツの金具(クリート)とビンディングを直接カチッとロックさせて固定します。

メリット
  • 最速・最強の利便性:かがむ必要すらありません。板の上に足を置いて踏み込むだけで装着完了です。
  • ダイレクトな操作感:ブーツとビンディングが一体化するため、力の伝達ロスが少なく、非常にレスポンスが良いです。
デメリット
  • 専用ブーツが必須:Step On対応のブーツとビンディングをセットで揃える必要があります。
  • 価格:通常のセットよりも初期投資が高額になりがちです。

「予算は掛かってもいいから、最新の技術でストレスフリーに楽しみたい」という方におすすめです。別記事でステップオンを詳細に解説した記事があるため参考になれば幸いです。

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【比較表】あなたに合うシステムはどれ?

3つのシステムの違いを一覧表にまとめました。自分が何を優先したいかで決めてみてください。

比較項目ストラップ型リアエントリー型ステップオン型
装着スピード△ (座って締める) (立って履ける) (踏むだけ・最速)
種類の豊富さ (圧倒的多数)〇 (増えてきている)△ (専用品のみ)
価格帯低価格〜高価格まで中価格〜高価格高価格帯が中心
微調整のしやすさ (滑走中も可)△ (事前調整が基本)× (構造上不可)
こんな人に迷っている人全般
道具にこだわりたい人
座るのが嫌な人
着脱回数が多い人
予算がある人
究極の快適さを求める人
まさやん
まさやん

選び方の基本としては、まず「ストラップ型」を基準に考え、「どうしても毎回座って履くのが面倒だ!」と感じるなら「リアエントリー」や「ステップオン」を検討する、という流れがスムーズかなと思います。

スノーボードのビンディングの選び方:スタイル別(硬さの目安)

ビンディング選びにおいて、ブランドと同じくらい重要なのが「フレックス(硬さ)」です。

ブーツや板と同じように、ビンディングにも「硬いもの」と「柔らかいもの」があり、それぞれ得意とするスタイルが異なります。

ここでは、主要な5つのスタイルに合わせて、どの程度の硬さを選べば良いのか、その目安と理由を解説します。

【オールラウンド・フリーラン】迷ったら「ミディアム」

「まだ特定のジャンルに絞っていない」「ゲレンデ全体を気持ちよく滑りたい」「初心者からのステップアップを目指したい」という方。

スノーボーダーの大多数が当てはまるこのスタイルには、硬すぎず柔らかすぎない「ミディアムフレックス(中間の硬さ)」が最適です。

理由はシンプルで、あらゆる状況に対応できるバランスの良さがあるからです。

低速での操作性を確保しつつ、ある程度スピードを出してもバタつかない安定感も備えています。

カービングもできるし、ちょっとしたグラトリやパークにも挑戦できる。そんな「どっちつかず」ではなく「万能」なのがミディアムの魅力です。

最初の1台を選ぶ際や、迷って決めきれない場合は、各メーカーが「オールラウンド」と謳っているミディアムフレックスのモデルを選んでおけば、まず間違いありません。

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【グラトリ・ジブ】操作性重視なら「ソフト」

ゲレンデの平らな場所でクルクル回ったり(グラトリ)、レールやボックスなどのアイテムに乗ったり(ジブ)するのがメインの方。

このスタイルには、足首の自由度が高い「ソフトフレックス(柔らかめ)」のビンディングが強く推奨されます。

グラトリやジブでは、板をしならせる「プレス」という動作や、独特のスタイル(膝を入れる動きなど)が求められます。

ビンディングが柔らかいと、膝や足首を内側に入れやすく、こうした繊細な動きが非常にやりやすくなります。

また、着地などで多少バランスを崩しても、柔軟に受け流してくれるため、転倒のリスクを減らす「リカバリー能力」が高いのもメリットですね。

ハイバック(背もたれ)が低い「ローバック」と呼ばれるモデルも、足首の可動域を広げるため、このジャンルでは好まれます。

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【カービング・高速滑走】反応速度重視なら「ハード」

圧雪されたバーンをハイスピードで疾走し、キレのあるターンを刻みたい「カービング」重視の方。

このスタイルには、迷わず「ハードフレックス(硬め)」を選びましょう。

カービングで最も重要なのは「レスポンス(反応速度)」と「パワー伝達」です。

高速域では、わずかな体重移動やエッジ操作の遅れが命取りになります。ビンディングが硬ければ、足の力がロスなく瞬時に板へと伝わり、狙った通りのラインを描くことができます。

逆に柔らかいビンディングだと、力が吸収されてしまい、高速ターン中に板がブレたり、エッジが抜けたりする原因になります。

ベースプレートにカーボン素材などが使われている剛性の高いモデルを選ぶと、雪面を切り裂くような鋭いターンが可能になります。

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【パーク(キッカー・パイプ)】安定感重視なら「ミディアム〜ハード」

スノーパークで大きなジャンプ台(キッカー)を飛んだり、ハーフパイプに入ったりする方。

このジャンルでは、「ミディアム〜ややハード」のしっかりとしたビンディングが好まれます。

グラトリのように柔らかい方が良いと思われがちですが、キッカーなどの「飛び系」種目では、アプローチ(助走)での安定感と、着地の衝撃に耐える強さが必要です。

あまりに柔らかすぎると、着地の瞬間にビンディングが潰れるように変形してしまい、身体を支えきれずに転倒してしまうリスクがあります。

そのため、ある程度の硬さで足元をガッチリ支えつつ、衝撃吸収性に優れたパッドを備えているモデルを選ぶのが、怪我を防ぎパフォーマンスを上げるコツです。

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【パウダー・サーフライド】自由度重視なら「柔軟・ヒールカップ」

新雪(パウダー)を滑ったり、地形の壁を使ってサーフィンのような動き(サーフライド)を楽しんだりする方。

このスタイルは好みが分かれますが、近年は「足首が自由に動く柔軟なモデル」が人気を集めています。

パウダーや地形遊びでは、ガチガチに固定して滑るというよりは、足首を柔らかく使って、板を前後左右に動かしながら「面」で雪を捉える動きが求められます。

そのため、ベースプレートはある程度しっかりしていても、ハイバックやヒールカップ(かかと部分)に柔軟性を持たせたモデルが非常に相性が良いです。

サロモンの「Shadow Fit」などが代表的ですが、足首の可動域を広げることで、ヌルッとした滑らかなターンや、スタイルのあるライディングが可能になります。

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【決定版】人気ブランドの特徴と代表モデル

【UNION】種類の豊富さと軽量性が魅力

スノーボードのビンディング専門ブランドとして、現在世界中で爆発的な人気を誇るのがUNION(ユニオン)です。

このブランドの最大の特徴は、とにかく「ラインナップが豊富」であることと、ビンディングの「軽量性」に優れている点です。

独自のブッシング(衝撃吸収材)やミニディスクを採用したモデルが多く、板の本来のフレックス(しなり)を邪魔しない、自由度の高い乗り味が魅力です。

初心者からプロライダーまで使用者が非常に多く、ゲレンデで見ない日はないと言っても過言ではありません。

代表的なモデルとしては、オールラウンドに使える不朽の名作「FORCE(フォース)」や、パークやグラトリでの柔軟な操作性が人気の「STRATA(ストラータ)」などが挙げられます。

迷ったらUNIONを選んでおけば、まず失敗することはないと言えるほどの信頼感があるブランドですね。

UNIONの全モデルの特徴や、FORCEとSTRATAの詳しい違いなどを知りたい方は、【UNION】ビンディング全種類の評価まとめ!おすすめジャンルや特徴についての記事も参考にしてみてください。

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【BURTON】技術力とStep On®︎の革新性

スノーボード業界の王者BURTON(バートン)は、ビンディングにおいても常に最先端の技術をリードしています。

特に注目すべきは、前述した「Step On®︎(ステップオン)」**システムです。立ったまま踏み込むだけで装着できるこのシステムは、スノーボードの準備にかかるストレスを劇的に減らしてくれます。

もちろん、通常のストラップタイプも非常に優秀です。「Re:Flex(リフレックス)」という技術を採用したモデルなら、バートンの板(The Channel)だけでなく、他社の板(4×4など)にも問題なく取り付けが可能で、足裏の柔軟な感覚を最大限に引き出してくれます。

代表モデルとしては、硬めでレスポンスの良い「CARTEL X(カーテルエックス)」や、究極のフィット感を持つ「GENESIS(ジェネシス)」などが長年愛されています。

バートンのビンディング選びで迷ったら、【BURTON】ビンディング全種類を評価!ステップオンやジェネシスもの記事で、各モデルのスペックを詳しく比較しています。

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【FLUX】日本人の足に合うフィット感

FLUX(フラックス)は、日本発のドメスティックブランドです。日本人の足型や、日本の雪山事情に合わせて開発されているため、ブーツとのフィット感や信頼性は抜群です。

FLUXのビンディングは、無駄な遊びが少なく、力がダイレクトに板に伝わるような「カッチリとしたホールド感」が特徴です。

そのため、繊細なボードコントロールが求められるグラトリや、高速でのカービングを楽しむライダーから絶大な支持を得ています。

特に「DS(ディーエス)」というモデルは、グラトリからフリーランまで何でもこなせる日本のスタンダードとして圧倒的な人気があります。また、近年ではカービングに特化した「CV(シーブイ)」というモデルも注目を集めていますね。

FLUXのビンディングについて詳しく知りたい方は、【FLUX】ビンディング全種類を評価!DSやCVなどおすすめジャンルは?の記事もチェックしてみてください。

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【SALOMON】Shadow Fitによる圧倒的自由度

SALOMON(サロモン)のビンディングには、他社にはない唯一無二のテクノロジーがあります。それが「Shadow Fit(シャドウフィット)」です。

これは、ヒールカップ(かかとを支える部分)が柔らかい素材で作られており、ブーツの形状や足首の動きに合わせて柔軟に変形するという驚きの構造をしています。

これにより、360度どの方向にも足首を動かしやすく、かつブーツとの一体感は損なわないという、理想的なフィット感を実現しています。

足首を自由に使いやすいため、スタイルを出したいフリースタイラーや、疲れにくいビンディングを求める方に最適です。

代表モデルの「HOLOGRAM(ホログラム)」「DISTRICT(ディストリクト)」は、このShadow Fitの恩恵を最大限に感じられる人気モデルです。

Shadow Fitの仕組みや、各モデルの選び方については、【SALOMON】ビンディングを全種類評価とあなたに合うおすすめモデルは?の記事で徹底解説しています。

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【NIDECKER】リアエントリー・自動装着のパイオニア

記事の前半で解説した「リアエントリー(ハイバックを倒して履くタイプ)」に興味があるならNIDECKER(ナイデッカー)が最も有力な候補になります。

元々は「FLOW(フロー)」というブランドが開発したシステムですが、現在はNIDECKER傘下となり、さらに技術が進化しています。

特に最新の「Supermatic(スーパーマチック)」というモデルは、ハイバックを倒す必要すらなく、ブーツを差し込んで踏み込むだけで自動的にロックされるという、革命的な「ドロップイン」システムを搭載しています。

Step On®︎と違い、専用のブーツが必要なく、手持ちのブーツをそのまま使えるのが最大のメリットです。

「座ってストラップを締めるのが面倒」「でも専用ブーツを買うのはちょっと…」という方にとって、NIDECKER(特にSupermatic)は、まさに救世主のような存在になるはずです。

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【購入前の最終確認】ビンディング選びで失敗しない4つの注意点

ここまで、システムの違いやスタイル別の選び方を見てきましたが、最後に「購入ボタンを押す前」に必ず確認してほしい、4つの注意点をお伝えします。

これを怠ると、「買ったのに板に付かない!」「ブーツが入らない!」といった悲しいトラブルになりかねません。しっかりチェックしておきましょう。

【互換性】BURTONの板には他社のビンディングが付かない?

スノーボード初心者の方が最も悩み、そして誤解しやすいのがここです。

BURTONの板は、独自規格の「The Channel(ザ・チャネル)」という、レールのような2本の溝でビンディングを固定するシステムを採用しています。

一昔前は、「BURTONの板にはBURTONのビンディング(EST)しか付かない」と言われることもありましたが、現在は状況が違います。

UNION、FLUX、SALOMONなど、主要なビンディングブランドの現行モデルは、ほとんどが**「The Channel対応ディスク」を標準装備**しています。

つまり、BURTONの板であっても、他社メーカーのビンディングは問題なく取り付け可能なケースがほとんどです。

ただし、以下の場合は注意が必要です。

  • かなり古い中古のビンディング: Channel対応ディスクが付属していない時代の可能性があります。
  • エントリーモデルの一部: コストカットのため、汎用ディスクが入っていない場合があります。

新品を購入する場合は、スペック表に「The Channel対応」や「ユニバーサルディスク」といった記載があるかを確認すれば安心ですね。

【サイズ】ブーツの「外寸」と「ヒールカップ」を確認

「ブーツが26.0cmだから、ビンディングもMサイズ(推奨25〜27.5cm)で大丈夫でしょ」

と安易に選ぶのは危険です。ビンディングの適合サイズは、あくまで目安です。重要なのはブーツのサイズ表記ではなく、「ブーツの外寸(外側の大きさ)」です。

同じ26cmでも、メーカーによって「ゴツくて大きいブーツ」もあれば、「スリムで小さいブーツ」もあります。

サイズ境界線(MかLか迷うサイズ)の場合は特に注意が必要です。また、「ヒールカップ(かかと)」の収まりも重要です。

ブーツのかかとが、ビンディングのヒールカップにきつすぎず、緩すぎず、綺麗に収まるのが理想です。

  • きつすぎる: 無理やり押し込まないと入らない、脱げない。
  • 緩すぎる: 隙間が空いてガタガタする、操作性が悪い。

可能であれば、自分のブーツをお店に持参して、実際にビンディングに合わせてみるのが一番確実です。

【バランス】ブーツとビンディングの「硬さ」は合わせる

意外と見落としがちなのが「ブーツとビンディングのフレックス(硬さ)のバランス」です。

基本的には、「硬さを揃える」のがセオリーです。

  • 柔らかいブーツ × 硬いビンディング:ビンディングの硬さにブーツが負けてしまい、ストラップが足に食い込んで痛くなったり、ブーツの変形(型崩れ)が早まったりします。
  • 硬いブーツ × 柔らかいビンディング:ブーツのパワーをビンディングが受け止めきれず、力が逃げてしまいます。レスポンスが悪くなります。

「グラトリ用に柔らかいブーツを買ったなら、ビンディングも柔らかめに」「カービング用に硬いブーツなら、ビンディングも硬めに」というように、足元の硬さを揃えることで、道具の性能を最大限に発揮できます。

【予算】安すぎる「3点セット」などのバラ売りに注意

最後に予算(価格)についてです。スノーボードはお金がかかるので、少しでも安く済ませたい気持ちは痛いほど分かります。

しかし、ネット通販などで見かける「3点セットで2万円」といった激安セットに含まれている、ブランド名の分からない格安ビンディングには注意してください。

ビンディングはプラスチックや樹脂のパーツに大きな負荷がかかるギアです。

安価すぎる製品は、滑走中にストラップが切れたり、ラチェット(留め具)が噛んで外れなくなったりするトラブルが起きやすい傾向にあります。

しっかりとしたメーカー(今回紹介したUNIONやFLUX、SALOMONなどの主要ブランド)のエントリーモデルであれば、実売2万円〜3万円台くらいから手に入ります。

安全と上達をお金で買うと思って、信頼できるブランドの製品を選ぶことを強くおすすめします。

まとめ:スノーボードビンディングの選び方について

今回はスノーボードのビンディングの選び方について、システムの違いからスタイル別の硬さ、そして人気ブランドの特徴まで詳しく解説してきました。 最後に、この記事の重要なポイントをまとめておきます。

  • ビンディングにはストラップとリアエントリーとステップオンの3種類がある
  • ストラップ型は選択肢が豊富で調整も自由自在な最も一般的なタイプ
  • リアエントリー型は立ったまま素早く着脱できるのが最大のメリット
  • ステップオン型は踏み込むだけで装着できる最新の快適システム
  • 自分の滑走スタイルに合わせてビンディングの硬さを選ぶことが重要
  • グラトリやジブには操作性が高く動きやすいソフトフレックスが最適
  • カービングや高速滑走にはレスポンスの良いハードフレックスが必須
  • 迷ったらあらゆるシーンに対応できるミディアムフレックスを選ぶ
  • UNIONは軽量で種類が豊富なので初心者から上級者までおすすめ
  • BURTONは技術力が高くStep Onなどの革新的システムが魅力
  • FLUXは日本人の足に合うフィット感とカッチリしたホールド感がある
  • SALOMONのShadow Fitはヒールカップが柔軟で足首の自由度が高い
  • NIDECKERはリアエントリーや自動装着システムのパイオニア的存在
  • BURTONの板でも現在はほとんどの他社製ビンディングが取り付け可能
  • サイズ選びはブーツのサイズ表記だけでなく外寸とヒールカップを確認する
  • ブーツとビンディングの硬さのバランスを合わせると性能を発揮しやすい
  • 激安すぎるノーブランド品は破損トラブルのリスクがあるため避ける

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まさやん
まさやん
フリーランス歴5年の横乗りライダー。ブログ運営・コンサルティングを生業として活動中。冬はスノーボード、夏はスケートボードたまにSUPを楽しんでいます。スノーボードは年間30~50日ほど滑走。ホームは中国地方。冬には数週間単位で長野・北海道に生息。SnowboardHack運営者。
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