【BURTON】CUSTOMとPROCESSの比較や違いを徹底解説!どっちを選ぶ?

まさやん
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スノーボード選びで誰もが一度は悩むのが、王道の「CUSTOM(カスタム)」にするか、それとも遊べる「PROCESS(プロセス)」にするかという問題ですね。

この記事にたどり着いたあなたは、きっとこの2つのモデルのどちらが自分のスタイルに合うのか、真剣に検討されていることでしょう。

どちらもバートンを代表する素晴らしいボードですが、実はその性格や得意とするフィールドは結構違います。「なんとなく」で選んでしまうと、思ったような滑りができずに後悔してしまうかもしれません。

スペック上の数値だけでは見えてこない乗り味の違いや、実際の雪山でのフィーリングも含めて、詳しく見ていきましょう。

記事のポイント
  • カスタムとプロセスの明確なスペックや構造上の違い
  • カービングやグラトリなど滑走スタイル別の適正と実力
  • それぞれのモデルが推奨されるレベルやユーザー層
  • 購入前に知っておくべき価格差やサイズの選び方

BURTONのCUSTOMとPROCESSの比較と違い

  • 結論:BURTON CUSTOMとPROCESSどっち?
  • フレックスの違いと反発力の比較
  • キャンバーなどの形状とシェイプ
  • 重量と滑走性能に関わる素材の差
  • サイズ展開と適正サイズの選び方
  • BURTON CUSTOMとPROCESSの価格差

結論:BURTON CUSTOMとPROCESSどっち?

いきなり核心に迫りますが、結局のところどちらを選べば幸せになれるのでしょうか。2つのボードはどちらも「オールラウンド」に分類されますが、その軸足が置かれている場所が異なります。

CUSTOMは「フリーライディング」を軸にしたオールラウンダーです。朝一番のグルーミングバーンを高速で飛ばしたり、キッカーで大きなジャンプを決めたり、パイプに入ったりと、滑ることそのものの「質」や「高さ」を追求したい人に向いていると考えられます。

長年バートンのフラッグシップとして君臨してきただけあって、その安定感と信頼性は抜群ですね。

一方でPROCESSは「フリースタイル」を軸にしたオールラウンダーと言えます。マーク・マクモリスが好んで使用していることでも有名ですが、地形を使って遊んだり、グラトリやジブで細かい動きを入れたりといった、雪山全体を遊び場にするようなスタイルにフィットするでしょう。

CUSTOMに比べてフレックスが優しく設定されているため、扱いやすさが際立ちます。したがって、ガッツリ滑り込みたいならCUSTOM自由に遊びたいならPROCESSというのが、一つの大きな判断基準になると言えます。

フレックスの違いと反発力の比較

乗り味を大きく左右するフレックス(硬さ)と反発力について見ていきましょう。ここが乗り手が最も違いを感じやすいポイントかもしれません。

一般的に、CUSTOMの方がPROCESSよりも硬めのフレックス設定になっています。バートンの公式サイトやカタログスペックを参照すると、CUSTOMはミディアムからややハードなフレックス、PROCESSはソフトからミディアムなフレックスと表現されることが多いですね。

CUSTOMは高速域でもバタつかない強さを持っており、踏み込んだ時に返ってくる反発力(ポップ感)も非常に強力です。その分、乗り手にもある程度の脚力や技術が求められる側面があるかもしれません。

対するPROCESSは、CUSTOMに比べると少しマイルドな味付けです。板をしならせやすく、オーリーやプレスといった動作のきっかけが掴みやすいのが特徴ですね。だからといって反発がないわけではなく、「ピュアポップキャンバー」などの採用により、踏めばしっかりと返ってくる軽快な反発力を備えています。

モデルフレックス反発力(ポップ)特徴
CUSTOMミディアム〜ハード非常に強い高速安定性が高く、パワフルな反発
PROCESSソフト〜ミディアム適度で扱いやすいしならせやすく、軽快な反発

この違いから、力強い反発を使って高く飛びたいならCUSTOM、少ない力で板をコントロールしたいならPROCESSが適していると考えられます。

キャンバーなどの形状とシェイプ

ボードの形状(ベンド)とシェイプ(形)にも明確な違いがあります。これが滑走時のフィーリングや得意な動きに直結してくるのです。

CUSTOMは基本的に「ディレクショナルシェイプ」を採用しています。ノーズ(前の部分)がテール(後ろの部分)よりも少し長く設計されており、バインディングの推奨位置も少し後ろ(セットバック)に設定されています。これにより、直進安定性が増し、パウダーでの浮力も得やすくなっているんですね。

ベンド(反り)に関しては、伝統的な「キャンバー」と、ロッカーとキャンバーを組み合わせた「Flying V」の2種類がラインナップされていますが、CUSTOM本来の味を楽しむならキャンバーを選ぶ人が多い傾向にあります。

PROCESSは「ツインシェイプ」が基本です。ノーズとテールが全く同じ形をしており、重心もど真ん中にあります。

これにより、レギュラースタンスでもスイッチスタンスでも全く同じ感覚で滑ることができるため、スピンやトリックを多用するフリースタイラーにはうってつけの設計と言えるでしょう。

ベンドは「ピュアポップキャンバー」や「Flying V」が展開されており、特にピュアポップキャンバーは足元のフラット部分が操作性を高めてくれています。

要するに、進行方向への滑りを重視するCUSTOMと、前後左右自在な動きを重視するPROCESSという構造上の違いがあるわけです。

重量と滑走性能に関わる素材の差

素材の違いは、軽さや滑走速度といった「基礎能力」に関わってきます。どちらも軽量な「Super Fly II 700gコア」というウッドコアを使用しているモデルが多いですが、補強材やソール素材に差があります。

CUSTOMには「カーボンハイライト45°」という素材が使われていることが多いです。これはファイバーグラスの層にカーボンを組み込んだもので、これがCUSTOM特有の軽さと、鋭いレスポンス、そして高いねじれ剛性を生み出しています。

また、ソール(滑走面)には「Sintered WFO」という非常にグレードの高い素材が採用されており、ワックスの浸透性が高く、きちんとお手入れすれば驚くほどのスピードが出るとされています。

一方、PROCESSは「トライアックス」などのファイバーグラスを使用し、フレックスのバランスを整えています。ソールは「Sintered」ベースが採用されており、CUSTOMのWFOに比べるとグレードは一つ下がるものの、一般的なスノーボードの中では十分に高速で耐久性も高い素材です。

つまり、素材のグレードやテクノロジーの投入量という点ではCUSTOMの方が上位に位置付けられており、それが後述する価格差にも反映されていると考えられます。

サイズ展開と適正サイズの選び方

自分に合ったサイズを選ぶことは、ボードの性能を引き出すために非常に大切です。CUSTOMとPROCESSではサイズ展開や選び方の基準が少し異なる場合があります。

CUSTOMは非常に多くのサイズが展開されており、150cm、154cm、156cm、158cm、162cmなど、細かく刻まれているのが特徴です。

また、足の大きい人向けに幅広の「ワイド」サイズも豊富に用意されています。カービングやフリーラン重視で選ぶなら、有効エッジ(雪に接する刃の長さ)を長く取れるよう、普段より少し長めを選んでも安定感が増して良いかもしれません。

PROCESSも主要なサイズは網羅されていますが、CUSTOMほど細かくはない場合が多いです。しかし、152cm、155cm、157cm、159cmといった主要なレンジはしっかりカバーされています。

PROCESSを選ぶ場合は、操作性を重視することが多いため、身長に対して適正か、あるいは少し短めを選ぶことで、取り回しの良さを最大限に活かせるでしょう。

どちらのモデルを選ぶにしても、公式サイトにある「推奨体重」のチャートを確認することが最も確実です。自分の体重が推奨範囲の真ん中あたりに来るサイズを選ぶのが、設計通りのフレックスを感じるためのコツと言えます。

BURTON CUSTOMとPROCESSの価格差

購入を検討する上で避けて通れないのが予算の問題ですね。CUSTOMとPROCESSには明確な価格差が存在します。

一般的に、CUSTOMの方がPROCESSよりも価格設定が高くなっています。定価ベースで見ると、CUSTOMはPROCESSよりも2〜3万円ほど高い設定になることが多いです。

これは前述した通り、ソール素材の違いやカーボンテクノロジーの使用など、コストのかかる素材や製造工程がCUSTOMに多く用いられているためと考えられます。

具体的な価格はシーズンや販売店によって変動しますが、CUSTOMは「ハイエンドモデル」、PROCESSは「ミドルクラス」という価格帯のイメージを持っておくと良いでしょう。

PROCESSはコストパフォーマンスの高さが評価されており、プロレベルのライダーが使用するスペックを持ちながら、比較的手の届きやすい価格で提供されている点が大きな魅力と言えます。

予算に余裕があり、最高峰の素材と性能を求めるならCUSTOM、性能と価格のバランス(コスパ)を重視するならPROCESSという選び方ができるでしょう。

BURTONのCUSTOMとPROCESSの比較や違い

  • カービング性能と安定感の比較
  • グラトリやジブでの操作性と適性
  • キッカーやパークスタイルへの適性
  • パウダーでの浮力と滑走能力
  • 初心者におすすめなモデルはどっち?
  • 総合的な滑走スタイルの向き不向き

カービング性能と安定感の比較

スノーボードの醍醐味であるターン、特にカービング性能においては、両者の性格が色濃く出ます。

カービングのキレと高速域での安定感を求めるなら、CUSTOMに分があると言えます。ディレクショナルシェイプと硬めのフレックス、そしてキャンバー形状が相まって、エッジが雪面をがっちりと捉えてくれます。

荒れたバーンやアイスバーンでも板がバタつきにくく、思い切って体重を預けていける信頼感はさすがの一言です。キレキレのカービングで斜面を切り裂くような感覚を味わいたい人には、CUSTOMが良き相棒になるでしょう。

PROCESSもカービングができないわけではありません。キャンバーベースのモデルであれば十分なエッジグリップを持っています。

しかし、ツインシェイプでフレックスが柔らかめな分、超高速域や急斜面でのハードなカービングでは、CUSTOMほどの安定感は感じにくいかもしれません。その代わり、低中速域でのターンの導入は非常にスムーズで、リラックスして流すようなターンはとても気持ちよくこなせます。

したがって、カミソリのような鋭いターンを追求するならCUSTOM、自由でリズミカルなターンを楽しむならPROCESSといった住み分けになるでしょう。

グラトリやジブでの操作性と適性

グランドトリック(グラトリ)やジブ(ボックスやレール)といった遊びの要素についてはどうでしょうか。ここではPROCESSの強みが光ります。

PROCESSはツインチップ形状であり、スイッチスタンス(逆向き)での滑走やトリックの着地が非常にやりやすい設計です。

また、CUSTOMよりもフレックスが柔らかく設定されているため、プレス(板を押し付ける動作)やバター系のトリックで板をしっかりと曲げることができます。

板の操作性が高いため、グラトリの練習をしたい人や、ジブアイテムに挑戦したい人にとっては、PROCESSの方が扱いやすく、上達を助けてくれる可能性が高いでしょう。

CUSTOMでグラトリやジブをすることももちろん可能ですが、反発が強く硬いため、板をしならせるにはそれなりの脚力と技術が必要です。

高反発を利用した高さのあるオーリーなどはCUSTOMの得意技ですが、細かい動きや粘りのあるプレストリックなどは、最初は少し難しく感じるかもしれません。

遊び心を持ってトリックを繋いでいきたいなら、PROCESSの操作性は大きな武器になると考えられます。

キッカーやパークスタイルへの適性

スノーパークでのジャンプ(キッカー)やパイプなどのセクションにおいて、この2つのボードはどちらも高い適性を持っていますが、アプローチが少し異なります。

大きなキッカーでビッグエアを狙う場合や、ハーフパイプで高さを出したい場合は、CUSTOMの安定性と反発力が頼りになります。

アプローチでの加速性も高く、着地の衝撃にも耐えうる強靭なボディを持っているため、サイズのあるアイテムに挑む際はCUSTOMを選ぶライダーも多いです。まさに「飛ぶ」ための性能が凝縮されています。

一方、中規模のキッカーや、パーク全体を流しながら遊ぶようなスタイルにはPROCESSがマッチします。空中で身体をひねったり、グラブを入れたりする際の取り回しが軽く、スタイルを出しやすいのが特徴です。

マーク・マクモリスがPROCESSを使用していることからも分かる通り、世界最高峰のパークライディングにも対応できるポテンシャルを持っていますが、一般のライダーにとっては「扱いやすいパークボード」という印象になるでしょう。

項目CUSTOMPROCESS
ビッグキッカー◎(安定感抜群)◯(対応可能)
中・小キッカー◯(少し硬いかも)◎(最適)
パイプ◎(ボトムから走る)◯(操作しやすい)

ご自身がメインで入るパークのサイズ感や、目指すスタイルに合わせて選ぶのが良さそうです。

パウダーでの浮力と滑走能力

新雪が積もった日のパウダーライディング性能についても触れておきましょう。専用のパウダーボードには及びませんが、どちらもオールラウンドボードとして一定の対応力を持っています。

パウダーでの浮力に関しては、CUSTOMの方がやや有利と考えられます。理由は「ディレクショナルシェイプ」と「セットバック」にあります。

CUSTOMは最初からバインディングの位置が少し後ろに設定されていることが多く、ノーズが長くなるため、自然とノーズが浮きやすくなっています。特にディープなパウダーに遭遇した時、このわずかなシェイプの差が疲労感の軽減に繋がるのです。

PROCESSはツインシェイプが基本なので、パウダーで浮力を得るためには、自分でバインディングの位置を限界まで後ろに下げる(セットバックを入れる)などの工夫が必要になることがあります。

もちろん滑れないことはありませんし、パウダーでのスイッチランディングやトリックを狙うならPROCESSの方が適していますが、「単純にパウダーを滑る」という点ではCUSTOMの形状に分があるでしょう。

もしパウダー率が高いのであれば、CUSTOM、もしくはそれぞれのモデルにラインナップされている「Flying V」形状を選ぶと、より楽に浮力を得られるようになります。

初心者におすすめなモデルはどっち?

これから本格的にスノーボードを始めたい、あるいはレンタルを卒業してマイボードを持ちたいという初心者の方には、どちらがおすすめなのでしょうか。

一般的には、PROCESSの方が初心者にとって「優しい」選択肢になることが多いです。理由は、フレックスが柔らかくて操作しやすいからです。

初心者のうちは、硬い板だとターンをするために踏み込む力が足りなかったり、逆エッジになりやすかったりします。

PROCESSの適度な柔らかさは、ターンのきっかけ作りをサポートしてくれますし、低速での操作もしやすいので、上達のスピードを早めてくれる可能性があります。

CUSTOMは初心者には絶対に無理かというと、そうではありません。しかし、PROCESSに比べると硬くて反応が良すぎるため、最初は板に「乗せられている」感覚になるかもしれません。

ただ、「上手くなってから買い替えるのは嫌だ」「最初から良い物を買って長く使いたい」という強い意志があるなら、CUSTOMを選んでその性能に自分の技術を追いつかせるというのも一つの選択肢です。

無理なく楽しみたいならPROCESS、最初から高みを目指して修行する気概があるならCUSTOM、といったイメージでしょうか。

総合的な滑走スタイルの向き不向き

ここまで様々な角度から比較してきましたが、それぞれのボードが向いている滑走スタイルを総合的に整理してみましょう。

CUSTOMは「マウンテンフリースタイル」の王者です。ゲレンデ全体を高速で駆け抜け、地形があれば飛び、カービングで壁を登る。

そんなダイナミックな滑りを求める人に最適です。基礎スキー的な滑りから、バックカントリーの入り口まで、高いレベルで対応してくれます。「一本で何でもできる最強の板が欲しい」という要望に対する、バートンからの回答がCUSTOMだと言えます。

PROCESSは「プレイフルなフリースタイル」の相棒です。ゲレンデ脇の壁で当て込み、パークでジャンプし、平バーンではグラトリで遊ぶ。

そんな雪山を遊び尽くすスタイルに向いています。シリアスになりすぎず、仲間とワイワイ滑ったり、自分のスタイルを追求したりするのに丁度良いスペックです。

「難しいことは考えずに、とにかく楽しく滑りたい」という気持ちに応えてくれるのがPROCESSでしょう。

自分の理想とする滑走シーンを想像してみてください。スピード感のある景色が見えるならCUSTOM、トリックを決めて笑顔になっている自分がいるならPROCESSかもしれませんね。

まとめ:BURTONのCUSTOMとPROCESSの違いを比較

  • CUSTOMは高速安定性とカービング性能に優れたディレクショナルボード
  • PROCESSは操作性と遊び心に溢れたツインチップボード
  • フレックスはCUSTOMが硬め(パワフル)、PROCESSが柔らかめ(扱いやすい)
  • 反発力(ポップ)はCUSTOMが強力だが、PROCESSも十分な反発を持つ
  • ソール素材などのスペックはCUSTOMの方が上位グレードを採用している
  • 価格はCUSTOMの方が2〜3万円ほど高く設定されていることが多い
  • キレのあるカービングやビッグジャンプを好むならCUSTOMがおすすめ
  • グラトリ、ジブ、地形遊びなどの操作性を重視するならPROCESSがおすすめ
  • 初心者の最初の一本としてはPROCESSの方が扱いやすく人気がある
  • パウダーでの浮力確保は形状的にCUSTOMの方がやや有利である
  • PROCESSはマーク・マクモリスが使用するなどプロレベルの実力も持つ
  • サイズ選びはCUSTOMは長めもアリ、PROCESSは適正〜短めが操作しやすい
  • 「滑りの質」を追求するCUSTOM、「遊びの幅」を広げるPROCESS
  • どちらもオールラウンドボードだが、得意とする軸足が異なる
  • 自分のスタイルに合った方を選ぶことが、上達と楽しさへの近道となる
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まさやん
まさやん
フリーランス歴5年の横乗りライダー。ブログ運営・コンサルティングを生業として活動中。冬はスノーボード、夏はスケートボードたまにSUPを楽しんでいます。スノーボードは年間30~50日ほど滑走。ホームは中国地方。冬には数週間単位で長野・北海道に生息。SnowboardHack運営者。
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