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【NIDECKER】MERCの評価はビギナー向けなコスパ良いオールラウンドボード!

まさやん
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NIDECKERは、1887年創業という長い歴史を持つスイスの老舗ブランドで、そのスノーボードは革新的な技術と高い品質で世界中のライダーから信頼を得ています。

数あるラインナップの中でも、「MERC(メルク)」は特に幅広い層に支持されるオールラウンドモデルとして知られています。これからスノーボード選びをする方や、新しい板を検討中の方にとって、MERCの評価や実際のレビューは非常に気になる情報でしょう。

この記事では、多くのチームライダーも愛用し、パークからバックカントリーまでこなせると評判のMERCについて、その性能や特徴、どのようなライダーに適しているのか、様々な角度からの評価を詳しく掘り下げます。

実際のレビューも参考にしながら、その魅力に迫ります。初心者から経験者まで、自分に合った一本を見つけるための参考にしていただければ幸いです。

この記事で分かること
  • MERCの形状や硬さなど、基本的なスペック
  • フリーランやパウダーなど、得意な滑りの種類
  • 初心者から経験者まで、どんなレベルに適しているか
  • 具体的な構造が滑りにどう影響するのか

NIDECKER MERCの基本スペックとその評価

形状ハイブリッドキャンバー
(CAMROCK)
シェイプディレクショナルツイン
硬さ10段階中5(普通)
レベル初心者・初級者
サイズ展開149,152,156,159,156W,159W,162W,165W

特徴的なハイブリッドキャンバー形状とは?

NIDECKER MERCが採用する「ハイブリッドキャンバー」形状は、スノーボードの滑りやすさと楽しさを両立させるための工夫が詰まった設計です。

具体的には、両足の間(ボード中央部分)が雪面に接するように少し盛り上がった「キャンバー」構造になっており、これによりターン時にエッジ(ボードの縁)がしっかりと雪面を捉え、安定した滑りをサポートします。

一方で、ボードの先端(ノーズ)と後端(テール)部分は、逆に少し反り上がった「ロッカー」形状になっています。このロッカー部分があるおかげで、パウダースノーのような深い雪でもボードが浮きやすく、スムーズに進むことができます。

また、ターンのきっかけも掴みやすく、逆エッジ(エッジが不意に引っかかって転倒すること)のリスクを減らしてくれる効果も期待できます。このキャンバーとロッカーの良いところを組み合わせた形状が、MERCの大きな特徴の一つです。

扱いやすいディレクショナルツインシェイプ

NIDECKER MERCの「ディレクショナルツインシェイプ」は、滑る方向が決まっている「ディレクショナル」と、どちらの方向に進んでも同じように滑れる「ツイン」の長所を組み合わせた形状です。

見た目はほぼ左右対称(ツイン)に近いのですが、実際にはノーズ(板の先端)がテール(板の後端)よりもわずかに長く、滑走時の安定性や操作性を高める工夫がされています。

この設計により、通常のスタンスで滑る際には直進安定性に優れ、ターンもしやすくなっています。

同時に、スイッチスタンス(通常とは逆の足で前に進む滑り方)での滑走や、グラトリ(ゲレンデの平らな場所で行うトリック)といった遊び方にも対応しやすい柔軟性を持っています。

そのため、ゲレンデを自由に滑り降りるフリーランから、ちょっとしたトリックまで、幅広い楽しみ方ができるのがこのシェイプの魅力です。

初心者も安心のミディアムソフトフレックス

NIDECKER MERCの「ミディアムソフトフレックス」とは、スノーボード板の硬さが「中間からやや柔らかめ」であることを意味します。

この「フレックス」と呼ばれる板の硬さは、滑り心地や操作性に大きく影響します。MERCのように柔らかめのフレックスは、特にスノーボードを始めたばかりの方や、これからトリックに挑戦したいと考えている方にとって、多くのメリットがあります。

具体的には、板がしなやかに曲がりやすいため、少ない力でもボードをコントロールしやすく、ターンが楽に行えます。

また、バランスを崩しそうになった時でも、板が柔軟に反応してくれるため、比較的立て直しやすいでしょう。さらに、グラトリのような低速でのトリックや、ジブアイテム(レールやボックスなど)へのアプローチもしやすくなります。

このように、MERCのフレックスはライダーに余計な力を要求せず、リラックスしてスノーボードを楽しめる安心感を与えてくれます。

反発力を生むカーボン補強と構造

NIDECKER MERCは、ただ柔らかいだけでなく、しっかりと反発力を生み出すための工夫が施されています。その秘密の一つが、ボードのノーズ(先端)とテール(後端)部分に内蔵された「カーボン補強」です。

カーボン素材は軽量でありながら非常に反発力が高く、これを効果的に配置することで、少ない力で板をしならせても、その反動でしっかりとボードが跳ね返るような感覚(POP感)を得られます。

この反発力は、オーリー(板と一緒にジャンプするトリック)をする際に高さを出しやすくしたり、ターン時の切り返しをスムーズにしたりするのに役立ちます。

また、MERCは「プレミアムサンドイッチ構造」といった複数の素材を組み合わせた構造を採用しており、木の芯材(マスターコアなど)と合わせて、軽量でありながら耐久性と振動吸収性にも優れた乗り心地を実現しています。

これにより、ライダーは余計な力を必要とせずに、板の性能を引き出しやすくなっています。

幅広いサイズ展開で最適な一枚を

NIDECKER MERCは、多くのスノーボーダーにフィットするように、豊富なサイズバリエーションが用意されています。

一般的にスノーボードの板の長さは、身長からマイナス15cm~20cm程度、またはアゴから鼻のあたりまでの長さが目安とされていますが、MERCでは149cmから165cmまで、さらに足のサイズが大きい方向けの「W(ワイド)」モデルも複数ラインナップされています。

例えば、小柄な方やトリック重視で短めの板を好む方向けの149cmや152cm、平均的な身長の方やオールラウンドに楽しみたい方向けの156cmや159cm、そして大柄な方やパウダーでの浮力を重視する方向けの162Wcmや165Wcmなど、自分の体格や滑りのスタイルに合わせて最適な長さを選ぶことが可能です。

このように幅広いサイズ展開があることで、初心者から経験者まで、より多くの人が自分にぴったりのMERCを見つけやすくなっています。

NIDECKER MERCの滑走性能をジャンル別に評価

適性が高いジャンル

オールラウンド

カービング
フリーラン
パウダー
グラトリ(弾き系)
グラトリ(乗り系)
ラントリ
キッカー(小~中)
キッカー(中~大)
ジブ

オールマウンテンでの万能性

NIDECKER MERCは、ゲレンデの圧雪されたバーンから、少し荒れたコース脇、さらには軽いパウダースノーまで、様々な雪質や地形に柔軟に対応できる「オールマウンテン」性能に優れています。

これは、ボード中央のキャンバーがしっかりとしたエッジグリップを生み出し、安定した滑りを可能にする一方で、ノーズとテールのロッカー形状が新雪での浮力を助け、悪雪でも操作しやすくしてくれるためです。

朝一番の整備されたゲレンデを気持ちよくクルージングするのはもちろん、午後になって雪が荒れてきても比較的コントローラブルに滑ることができます。

また、ディレクショナルツインという形状は、スイッチスタンス(通常とは逆の足で滑ること)にも対応しやすいため、滑りのバリエーションを広げたい方にも適しています。

「今日はどんなコンディションかな?」と気にせず、この一本で様々なシチュエーションを楽しめるのが、MERCの大きな魅力と言えるでしょう。

フリースタイルやトリックのやりやすさ

NIDECKER MERCは、ゲレンデの地形で飛んだり回ったりする「フリースタイル」な動きや、グラウンドトリック(グラトリ)もこなしやすいスノーボードです。その理由は、まずミディアムソフトなフレックスにあります。

板が比較的柔らかいため、少ない力で板をしならせやすく、プレス系のトリック(板のノーズやテールを雪面に押し付けるトリック)やオーリー(板と一緒にジャンプするトリック)のきっかけを作りやすいのです。

さらに、ノーズとテールに配置されたカーボンが、板をしならせた後の反発力を高めてくれるため、軽快なジャンプやスピンをサポートします。

形状もツインに近いディレクショナルツインなので、スイッチスタンスでのアプローチや着地も比較的スムーズに行えます。

初心者の方が初めてトリックに挑戦する際にも、板がライダーの動きを助けてくれるような扱いやすさがあり、楽しみながらスキルアップを目指せるでしょう。

パウダーでの浮力と操作感

NIDECKER MERCは、特にボード先端(ノーズ)部分がロッカー形状になっているおかげで、パウダースノーのような柔らかく深い雪の中でも、ボードが沈み込みにくく、自然と浮き上がってくるような感覚(浮力)を得やすい設計になっています。

これにより、新雪が積もった日でも、比較的楽にスムーズなライディングを楽しむことができます。

もちろん、パウダー専用のボードほどではありませんが、ゲレンデ脇の非圧雪エリアや、少し雪が降った後のオフピステ(整備されていないコース外)を探検する程度であれば、十分な浮力と操作性を発揮してくれるでしょう。

ディレクショナル形状であることも、パウダーライディング時のノーズの沈み込みを軽減し、安定したターンをサポートします。パウダー初心者の方が、その楽しさを体験する最初の一本としてもおすすめです。

カービングやフリーランの安定性

NIDECKER MERCは、ゲレンデを気持ちよく滑り降りる「フリーラン」や、エッジを立ててシャープなターンを描く「カービング」においても、安定した性能を発揮します。

ボードの中央部分がキャンバー形状になっているため、ターン中にエッジが雪面をしっかりとグリップし、ライダーが意図した通りのラインを描きやすくなっています。これにより、スピードに乗ったターンでもブレにくく、安心してコントロールできます。

また、ディレクショナルツインという形状は、ターンへの導入をスムーズにし、ターン中の安定感を高める効果もあります。

ミディアムソフトなフレックスは、高速域での多少のバタつきを感じる可能性はありますが、中速域までであれば快適なカービングターンを楽しめるでしょう。

初心者の方が正しいターンの感覚を身につけるのにも適しており、経験者がリラックスしてクルージングするのにも十分な安定感を提供してくれます。

初心者から経験者までの適応レベル

NIDECKER MERCは、スノーボードを始めたばかりの初心者から、ある程度の滑走経験を持つ中級者、さらには遊びの幅を広げたい経験者まで、幅広いレベルのライダーに対応できる懐の深さを持っています。

初心者にとっては、扱いやすいフレックスとハイブリッドキャンバー形状が、ターンの習得を助け、逆エッジのリスクを軽減してくれるため、安心してスノーボードの楽しさを体験できます。

中級者にとっては、カービング性能の向上や、グラトリ、ジャンプといったフリースタイル要素への挑戦をサポートしてくれるでしょう。

カーボンによる反発力は、トリックのキレを高め、より高度な技へのステップアップを後押しします。

経験豊富なライダーにとっては、セカンドボードとしてゲレンデを流したり、仲間と気楽にセッションしたりする際に、その扱いやすさと汎用性の高さを楽しめるはずです。このように、MERCはライダーの成長に合わせて長く付き合えるモデルと言えます。

まとめ:NIDECKER MERCの評価について

NIDECKER MERCは、初心者から経験者まで幅広いレベルのライダーに対応するオールラウンドなスノーボードです。

その最大の特徴は、安定したエッジグリップとパウダーでの浮力を両立する「ハイブリッドキャンバー」形状と、滑走安定性とスイッチライディングのしやすさを兼ね備えた「ディレクショナルツインシェイプ」にあります。

「ミディアムソフトフレックス」は少ない力での操作を可能にし、ターン導入やトリックを容易にします。さらに、ノーズとテールに施されたカーボン補強が反発力を生み出し、オーリーやジャンプ時の高さをサポート。

これにより、圧雪バーンでのフリーランやカービングはもちろん、ゲレンデ脇のパウダー、パークでのフリースタイルやグラトリまで、あらゆるコンディションとスタイルで高いパフォーマンスを発揮します。

豊富なサイズ展開も魅力で、スキルアップを目指すすべてのライダーにとって、楽しく上達できる信頼性の高い一枚と言えるでしょう。

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まさやん
まさやん
フリーランス歴5年の横乗りライダー。ブログ運営・コンサルティングを生業として活動中。冬はスノーボード、夏はスケートボードたまにSUPを楽しんでいます。スノーボードは年間30~50日ほど滑走。ホームは中国地方。冬には数週間単位で長野・北海道に生息。SnowboardHack運営者。
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