【ボード】

【OGASAKA】SHINの評価を徹底解説!スペックから乗り味までレビュー

まさやん
記事内に商品プロモーションを含む場合があります。
  • 「OGASAKA SHINの評価って実際どうなんだろう?」
  • 「パウダーだけでなく、カービングやフリーランも楽しめるって本当?」

国産スノーボードブランドの雄、OGASAKAが送り出すパウダーボードシリーズ「SHIN」。その評判の高さから気になっているものの、具体的な乗り心地や自分に合ったモデルが分からず、購入に踏み切れない方もいるのではないでしょうか。特に、テール形状によって乗り味が変わるため、どのモデルを選ぶべきか迷いますよね。

この記事では、OGASAKA SHINシリーズの中でも、特にオールラウンド性能に優れたスクエアテール形状のモデルに焦点を当て、その性能をスペックから乗り味まで、多角的に深く掘り下げていきます。

この記事を読むことで、以下の点が明確になります。

  • OGASAKA SHINの具体的なスペックと各部の特徴
  • パウダーや圧雪など様々な雪質でのリアルな乗り心地
  • SHINが得意とするライディングスタイルと、少し苦手なこと
  • あなたがSHINに乗ることで得られるスノーボードの新たな楽しみ方

OGASAKA SHINのスペックから性能を評価

まずは、OGASAKA SHIN(スクエアテールモデル)がどのようなボードなのか、客観的なスペックデータからその性能を評価していきましょう。ボードの性能は、数値に裏付けされた特徴を理解することで、より深く知ることができます。

スペック項目SHIN 156 の参考値特徴と役割
全長 (O.Length)1560mmパウダーボードとしてはやや短めで、優れた操作性を実現します。
有効エッジ (E.edge)1180mm全長の割に長めに設定されており、カービング時の安定性に貢献します。
ウエスト幅 (Waist)252mm標準的な幅で、クイックなエッジ切り替えと十分な浮力を両立させます。
サイドカット R8.2/7.8/8.2m複合サイドカーブを採用し、ターンの始動が容易で、様々なターン弧を描けます。
セットバック (Stance)35mm後ろ足寄りに重心を設定。何もしなくてもノーズが浮きやすい設計です。
形状 (Camber)S-ROCKERノーズがロッカー、足元からテールがキャンバー。浮力と操作性を両立します。
ソール素材SINTERED GRAPHITE高い滑走性能を誇るシンタード素材。ワックスが良く染み込み、春の雪でも失速しにくいです。
コア材ASP2 COREOGASAKA独自の軽量コア。しなやかなフレックスと反発力を生み出します。

洗練された唯一無二のデザイン

OGASAKA SHINの魅力は、性能だけにとどまりません。手にした瞬間から伝わる、その洗練されたデザインに心を奪われるユーザーも少なくないのです。

日本のブランドらしい、どこか和のテイストを感じさせる落ち着いたグラフィックは、海外ブランドの派手なデザインとは一線を画します。シンプルでありながらも芯の通ったデザインは、所有する喜びを深く満たしてくれるでしょう。

また、機能美を追求したシェイプ(板の形状)も特徴の一つです。太めのノーズから滑らかに絞られたウエスト、そして安定感のあるスクエアテールへと続くラインは、見るからに「よく走りそう」な印象を与えます。ゲレンデのリフト待ちで自分の板を眺める時間も、少し特別なものになるかもしれませんね。

絶妙なフレックスがもたらす操作性

スノーボードの乗り味を左右する重要な要素が「フレックス」、つまり板全体の硬さです。OGASAKA SHINは、硬すぎず、かといって柔らかすぎない絶妙なミディアムフレックスに設定されています。

このフレックスのおかげで、低速域では板を楽にたわませることができ、軽い力でターンを始動させることが可能です。一方で、スピードに乗った高速域では、板がバタつくことなく安定した滑走を実現します。

ただ、デメリットを挙げるとすれば、コンペティションモデルのような硬いボードを好む上級者には、少し物足りなく感じられる可能性はあります。しかし、ほとんどの一般ユーザーにとっては、この扱いやすさと安定感を両立したフレックスこそが、SHINの大きな魅力と感じられるはずです。1日中滑っても疲れにくい、という声が多いのも、このフレックス設定が理由の一つと考えられます。

扱いやすいトーションで自由自在に操る

フレックスと並んで重要なのが「トーション」、つまり板のねじれやすさです。SHINは、このトーションも比較的扱いやすいように調整されています。

トーションがしなやかだと、足元の微妙な力加減で板をねじることができ、ターンへの入り口が非常にスムーズになります。例えば、つま先側に少し加重するだけでノーズがスッと谷側を向き、ターンが始まっていく感覚です。これにより、ライダーの意思に板が素直に反応してくれるため、人馬一体となったようなライディングフィールを味わえます。

特に、木の根やギャップが点在するような複雑な地形で滑る際には、この扱いやすいトーションが大きな武器になります。思い通りにボードをコントロールできることで、今までためらっていたようなラインにも、自信を持って挑戦できるようになるでしょう。

高品質なソールが生む圧倒的な滑走性

「OGASAKAの板は、とにかく走る」とよく言われますが、その秘密はソール(滑走面)にあります。SHINには、高品質なシンタードグラファイトソールが採用されています。

これは非常に高密度な素材で、目に見えない微細な穴がたくさん空いているのが特徴です。この穴にワックスが深く浸透するため、一度ワックスをかければ滑走性能が長く持続します。特に、水分を多く含んだ春のシャバ雪や、黄砂などで汚れた雪の上では、その差が歴然と現れます。他のボードが失速してしまうようなコンディションでも、SHINはスムーズに滑り続けてくれるのです。

もちろん、最高の性能を維持するためには、定期的なワックスがけが欠かせません。少し手間はかかりますが、しっかりとメンテナンスをしてあげることで、SHINはいつでも最高の滑りであなたに応えてくれます。サボると走らなくなってしまうのは、どんな高性能な板でも同じですね。

パウダーでも圧雪でも快適な乗り心地

OGASAKA SHINの真骨頂は、特定のコンディションだけでなく、あらゆる場面で快適な乗り心地を提供してくれる点にあります。

前述の通り、Sロッカーという形状がパウダーでの浮力を生み出し、まるでボートが水面を滑るかのような感覚をもたらします。一方で、グルーミングされた圧雪バーンでは、足元からテールにかけてのキャンバー形状と長めの有効エッジが、雪面をしっかりとグリップ。これにより、ズレの少ないキレのあるターンが可能になります。

加えて、OGASAKAが長年培ってきたボード作りのノウハウにより、滑走中の不快な振動が効果的に吸収されます。荒れたバーンを滑っても足元が安定しているため、恐怖心が少なく、安心してスピードを出すことができるのです。まさに、パウダーと圧雪の「いいとこ取り」をしたような、非常にバランスの取れた乗り心地が実現されています。

型落ちモデルの入手方法と注意点

高い性能を誇るOGASAKA SHINですが、新品は価格もそれなりにします。そこで選択肢となるのが「型落ちモデル」の購入です。

メリットと入手方法

最大のメリットは、やはり価格でしょう。性能が大きく変わらないにもかかわらず、最新モデルよりも手頃な価格で手に入れることが可能です。型落ちモデルは、シーズンオフのセールや、中古品を扱う専門店、オンラインのフリマサイトなどで見つけることができます。

デメリットと注意点

一方で、注意も必要です。グラフィックが最新ではない点は好みが分かれるところですが、より重要なのはボードの状態です。中古品の場合、前のオーナーの滑り方やメンテナンス状況によって、ソールに深い傷があったり、エッジが摩耗していたりする可能性があります。

特にフリマサイトなどで実物を見ずに購入する際は、出品者に傷の状態やヘタリ具合を詳しく質問し、写真で細部まで確認することが大切です。安さに飛びついた結果、すぐにチューンナップが必要になって、かえって高くついてしまった、という事態は避けたいものですね。

得意なジャンルからOGASAKA SHINを評価

ここからは、OGASAKA SHINが具体的にどのような滑りのジャンルを得意とするのか、その適性を評価していきます。自分の滑りたいスタイルとボードの特性が合っているか、ぜひチェックしてみてください。

ライディングジャンル評価(5点満点)解説
浮力Sロッカーと太めのノーズ形状により、何もしなくても浮く感覚を味わえます。
ツリーラン短めのレングスと扱いやすい操作性で、タイトな木の間もスイスイ抜けられます。
オープンバーン高速域での安定性が高く、広大なパウダーバーンを気持ちよくクルージングできます。
地形壁やマッシュでの遊びやすさは抜群。フリースタイルな動きにも対応します。
カービングパウダーボードとは思えないエッジグリップ力で、キレのあるターンを楽しめます。
フリースタイル性スクエアテールにより、ある程度のスイッチやジャンプもこなせる万能性を持ちます。

Sロッカー構造が生む圧倒的な浮力

OGASAKA SHINに乗って、多くの人がまず驚くのがその浮力です。この浮力を生み出している最大の要因が「Sロッカー」と呼ばれる独自の形状にあります。

これは、ボードの前方(ノーズ)部分が大きく反り返ったロッカー形状になっており、後方(足元からテール)は伝統的なキャンバー形状になっているハイブリッド構造です。パウダースノーの中では、このロッカー形状のノーズが船の舳先のように雪をかき分け、自然とボードを浮き上がらせてくれます。

そのため、ライダーは無理に後ろ足に体重をかける必要がありません。ごく自然なポジションで立っているだけで、ボードが勝手に浮いてくれる感覚です。これにより、太ももの疲労が劇的に軽減され、今までよりも長い時間パウダーライディングを楽しむことが可能になります。

パウダーライディングでの高い性能

前述の通り、Sロッカーが生む浮力は絶大ですが、SHINのパウダー性能はそれだけではありません。浮いた後のコントロール性能が非常に高いのです。

浮力が高いだけのボードだと、スピードが出すぎたり、ターンが難しかったりすることがあります。しかしSHINは、足元のキャンバー部分が雪面を適度に捉え、安定したターンをサポートしてくれます。ノーズからスムーズにターンに入り、テールでしっかりと雪を押し出すことで、思い通りのラインで大きなスプレーを上げながら滑ることができます。

特に、広大なノートラックの斜面(オープンバーン)を滑る時の爽快感は格別です。スピードに乗っても安定しているため、安心してボードに身を任せ、パウダーを滑る純粋な楽しさを満喫できるでしょう。

短い全長が活きるツリーランでの操作性

日本のスキー場に多い、木々が密集したエリアを滑る「ツリーラン」。ここでは、俊敏な操作性が求められます。OGASAKA SHIN、特に156のようなモデルは、こういった場面でその真価を発揮します。

SHINはパウダーボードとしては全長が比較的短めに設計されています。これに加えて、サイドカットやシェイプの工夫により、実際のレングスよりもさらに短い板に乗っているかのような、クイックな操作感を実現しています。

木と木の間を縫うように、ヒラリヒラリとボードを動かすことができます。今まで「あそこは狭くて抜けられないな」と諦めていたようなコースにも、SHINとなら挑戦できるかもしれません。ただし、調子に乗りすぎて木にぶつからないよう、くれぐれも注意が必要ですね。

圧雪で楽しむキレのあるカービング性能

「パウダーボードは、圧雪バーンだと滑りにくいのでは?」というイメージを持つ方もいるかもしれません。しかし、OGASAKA SHINはその常識を覆してくれます。

その秘密は、全長の割に長く設定された有効エッジと、足元からテールにかけてのキャンバー形状にあります。ターン中にボードを立てていくと、この長いエッジがガッチリと雪面を捉え、レールに乗っているかのような安定したカービングターンを可能にするのです。

もちろん、カービング競技専用のハンマーヘッド形状のボードのような、極限のキレ味を求めることはできません。ですが、「今日はパウダーがなかったから、一日カービングを楽しもう」という使い方にも十分応えてくれる性能を持っています。むしろ、パウダーボードとは思えないカービング性能の高さに、きっと驚かされることでしょう。

多様な地形で発揮される地形遊び性能

ゲレンデには、圧雪されたコース以外にも、壁、沢、うねり、自然にできたジャンプ台(マッシュ)など、様々な「地形」が溢れています。OGASAKA SHINは、このような地形で遊ぶのが非常に得意なボードです。

ボードの操作性が高く、ライダーの意図に素直に反応してくれるため、地形の起伏に合わせてボードを当て込んだり、ジャンプしたりといった動きが容易に行えます。例えば、コース脇の壁に当て込んでスプレーを上げたり、小さなマッシュで軽くジャンプして浮遊感を楽しんだり。

いつものゲレンデが、まるで巨大なスケートパークのように見えてくるかもしれません。SHINは、ただ滑り降りるだけでなく、ゲレンデのあらゆる要素を使って「遊ぶ」楽しさを教えてくれるボードと言えます。

フリースタイル性を高めるテール形状

この記事で主に扱っているスクエアテールモデルは、スワローテイルのモデルと比較して、よりフリースタイルな動きに対応しやすいという特徴があります。

スクエア形状のテールは、スワローテイルよりも雪面への抵抗が少なく、反発をしっかりと得られます。これにより、オーリー(テールをしならせてジャンプする技)がしやすく、地形でのジャンプにも高さを出しやすいのです。

また、逆向きで滑る「スイッチスタンス」への対応力も、スワローテイルより高いと言えます。完璧なツインチップボードほどではありませんが、少しスイッチで滑ったり、半回転するようなトリックを入れたりする遊び方も可能です。パウダーをメインに楽しみつつも、ちょっとしたフリースタイルな動きも取り入れたい、という欲張りなライダーにとって、このテール形状は大きなメリットになります。

総括:これがOGASAKA SHINの総合評価

ここまでOGASAKA SHIN(スクエアテールモデル)の性能や特徴を詳しく解説してきました。最後に、この記事の要点をまとめてみましょう。

  • OGASAKA SHINは国産ブランドならではの高品質なパウダーボード
  • スクエアテールモデルは特にオールラウンド性能に優れる
  • デザインは和のテイストを感じさせる洗練されたグラフィック
  • フレックスは扱いやすいミディアム設定で疲れにくい
  • トーションも素直でライダーの意図通りに動かしやすい
  • Sロッカー形状が圧倒的な浮力を生み出す
  • パウダーでの操作性は抜群でツリーランも得意
  • セットバックにより自然なポジションで浮力を得られる
  • 高品質なシンタードソールでどんな雪でもよく走る
  • パウダーボードとは思えないほどのカービング性能を持つ
  • 有効エッジが長く設計されておりターンが安定する
  • 地形遊びの適性が高くゲレンデ全体を楽しめる
  • スクエアテールは反発を得やすくフリースタイル性も高い
  • 1本でパウダーから圧雪まで幅広く対応可能
  • 初心者から上級者まで満足させる懐の深い性能を持つ
ABOUT ME
まさやん
まさやん
フリーランス歴5年の横乗りライダー。ブログ運営・コンサルティングを生業として活動中。冬はスノーボード、夏はスケートボードたまにSUPを楽しんでいます。スノーボードは年間30~50日ほど滑走。ホームは中国地方。冬には数週間単位で長野・北海道に生息。SnowboardHack運営者。
記事URLをコピーしました