【BATALEON】スノーボードの板の評判：モデルごとに評価！
Bataleon（バタレオン）の板の評価をお探しですか？独自の3BT（Triple Base Technology™）は、「最高」という声もあれば「慣れが必要」とも言われ、実際の乗り味が気になりますよね。
「逆エッジになりにくい」という評判は本当なのか、カービングやグラトリ、パウダーでの性能は従来の板とどう違うのか、疑問も多いでしょう。
また、Evil TwinやGoliathなど人気モデルや「Plus」シリーズの違いが分かりにくく、自分に合う一本を選ぶのは難しいかもしれません。
この記事では、そうした疑問に答えるため、2025-2026シーズンの最新ラインナップ情報（一部継続モデル等を含む）を基に、各モデルの性能や特徴を徹底的に分析・解説します。この記事を読めば、あなたの滑りに最適なBataleonの板がきっと見つかります！
- BATALEON独自の3BT技術の特徴とメリット・デメリット
- ライディングスタイル別（カービング、パーク、パウダー、グラトリ）の選び方
- メンズ、レディース、ユースの主要モデルの性能評価と特徴
- 自分に最適なBATALEONの板を見つけるための比較ポイント
BATALEON板の選び方ガイド
カービングでキレるターンなモデル
Bataleonの板でキレのあるカービングターンを追求したい場合、選ぶべきモデルにはいくつかの共通した特徴がありますね。
Bataleonのカービング性能の鍵を握るのは、3BT™の「フレーバー」です。特に「Freeride 3BT™」を採用したモデルは、センターベース（滑走面のフラットな中央部分）が比較的「狭く」設計されています。
これにより、ボードをエッジからエッジへと傾ける動作（エッジング）が非常に速く、スムーズになる傾向があります。結果として、高速域での応答性が高まり、深いカービングターンを描きやすくなるわけです。
また、サイドベースの「アップリフト（持ち上がり）」の角度も影響します。「Low Uplift」設定のモデルは、従来のキャンバーボードに最も近いフィーリングを提供すると言われています。エッジが雪面に比較的早くコンタクトするため、アグレッシブなエッジホールドと高速での安定性を重視するライダーに向いています。
もちろん、ボード全体のフレックス（硬さ）も大切です。一般的に、フレックスが硬めのモデル（10段階評価で6以上）は、高速滑走時のバタつきを抑え、ターン後半での強力なエッジグリップと反発を生み出します。
これらの要素を総合すると、Carver、Goliath、Cruiser、あるいは「Plus（＋）」シリーズのような、Freeride 3BT™やLow Upliftを採用し、なおかつフレックスが硬めに設定されたディレクショナル（進行方向がある）形状のボードが、カービングでキレるターンを目指すライダーの有力な選択肢になると考えられます。
パーク・ジブ向け3BTのおすすめモデル
パークやジブ（レール、ボックス）でのパフォーマンスを最優先するなら、Bataleonのラインナップの中でも特に「Jib 3BT™」を採用したモデルがおすすめです。
Jib 3BT™の最大の特徴は、センターベースが「広く」設計されている点です。これは、レールやボックスの上でボードを安定させる（ロックする）際に、圧倒的な安定感をもたらします。また、プレス（ボードをしならせるトリック）を行う際も、広い接地面がバランスの維持を助けてくれるんですね。
この広いセンターベースと、エッジが持ち上がっているサイドベースの組み合わせにより、エッジが不意にアイテムに引っかかるリスクが劇的に低減されます。これがジブにおいてBataleonが評価される大きな理由の一つです。
フレックス（硬さ）に関しては、一般的にソフトフレックス（10段階評価で3～4程度）のモデルが好まれます。柔らかいボードは、低速域でのコントロールが容易で、少ない力でプレスやバター（平地での回転系トリック）ができるため、ジブやグラトリにおいてスタイルを出しやすいメリットがあります。
形状は、スイッチ（逆向き滑走）でのトリックやランディング（着地）も考慮し、「True Twin（完全な左右対称）」が主流です。
具体的には、DisasterやWallieといったモデルが、このカテゴリの代表格です。これらのボードは、3BT™の「キャッチフリー性能」を最大限に活かしつつ、ジブやパークでの創造的な動きをサポートするように設計されています。
オールマウンテン向けのモデル
「ゲレンデの色々な場所を滑りたい」「パークもカービングもパウダーも、1本で全部楽しみたい」という方には、オールマウンテン・フリースタイルカテゴリのモデルが最適です。Bataleonのラインナップで最も層が厚いカテゴリかもしれません。
Bataleonにおけるオールマウンテンモデルの多くは、「Medium Uplift 3BT™」を採用しています。これは、Low Uplift（カービング寄り）とHigh Uplift（パウダー寄り）の中間にあたる設定で、Bataleonの「クラシック」な乗り味とも言えます。エッジの引っかかりにくさ、ターンのスムーズさ、そして適度な浮力という3BT™の利点を、最もバランス良く体感できる設定かなと思います。
形状としては、スイッチ滑走もこなせる「Directional Twin（ツインのような操作性を持つディレクショナル）」や、コンタクトポイント（雪面との接点）がツインの「Twin Contact」形状が多いのが特徴です。これにより、フリーランでの安定性を確保しつつ、パークでのパフォーマンスも犠牲にしない、まさに「何でもできる」汎用性を実現しています。
Evil Twin、Whatever、Goliathなどがこのカテゴリの代表的なモデルです。フレックスはモデルによって様々（5～7程度）で、よりフリースタイル寄り（Evil Twin）か、フリーライド寄り（Goliath）か、あるいはその中間（Whatever）かで選ぶことができます。
フリーライドとパウダーにはこのモデル
新雪（パウダー）での浮力や、圧雪バーンでのダイナミックなフリーライドを重視するなら、専用に設計されたモデルがおすすめです。
これらのモデルの多くは、ノーズ（先端）側のサイドベースが最も高く持ち上がった「High Uplift 3BT™」を採用しています。これが船の船体のように雪をかき分けて進むため、圧倒的な浮力（フロート）を生み出します。さらに、この効果を最大化するために「Sidekick™」という、ノーズとテールの先端でさらにアップリフト角を急激にする技術が併用されていることが多いですね。
形状は、ノーズがテールよりも太く、スタンスが後方に設定された「Tapered Directional（テーパード形状）」が主流です。これにより、パウダー内で自然とテールが沈み、ノーズが浮き上がるため、ライダーは少ない負担で浮力を得られます。
また、「Volume Shifted（ボリュームシフト）」と呼ばれる、通常より5cm～10cm短く乗る設計のボードもあります。短く太いシェイプが、ツリーランなどでの俊敏な動きと浮力を両立させます。
Surfer、Party Wave、Cruiser、ThunderStormといったモデルがこのカテゴリに含まれます。パウダーでの浮力を最優先するのか、圧雪バーンでのカービング性能も両立させたいのか、といった目的によって、選ぶべきモデルが変わってきます。
グラトリに最適なモデル
グラトリ（グラウンドトリック）で高いパフォーマンスを発揮するためには、「エッジの引っかからなさ」「ソフトなフレックス」「プレスのしやすさ」が鍵となります。
この点で、Bataleonの3BT™はグラトリと非常に相性が良いと言えます。サイドベースが持ち上がっているため、ボードをフラットにした状態での回転系トリック（スピン）や、エッジを立てすぎずにボードをずらす操作で、逆エッジのリスクが大幅に減少します。
特に相性が良いのは、前述のパーク・ジブ向けモデルで紹介した「Jib 3BT™」を採用したボードです。広いセンターベースがプレス時の安定性を高め、ソフトフレックスが少ない力でのボードの「しならせ」を可能にします。
DisasterやWallieは、その代表格であり、グラトリ専用機としても非常に高い評価を得ています。また、オールマウンテンモデルの中でもソフトなフレックスを持つFun.Kinkなども、グラトリを含めた遊び心のある滑りに適していると考えられます。
メンズモデルのBATALEON板の評価
Bataleonのメンズモデルは、非常に多様なラインナップが揃っています。ここでは主要モデルのスペックと評価を比較しやすいよう、簡単な表にまとめます。
| モデル名 | カテゴリ | 形状 | 硬さ(柔1-10硬) | 3BT™ アップリフト |
|---|---|---|---|---|
| Blow | パーク/ジブ | True Twin | 3 | Medium / Medium |
| Disaster | パーク/ジブ | True Twin | 3 | Low / Low (Jib) |
| Disaster+ | パーク/ジブ | True Twin | 4 | Low / Low (Jib) |
| Wallies | パーク/ジブ | True Twin | 3 | Low / Low (Jib) |
| Chaser | プログレッション | Directional Twin | 3 | Medium / Medium |
| Fun.Kink | オールマウンテン | Directional Twin | 4 | Medium / Medium |
| Evil Twin | オールマウンテン | True Twin | 5 | Medium / Medium |
| Evil Twin+ | オールマウンテン | True Twin | 6 | Medium / Medium |
| Whatever | オールマウンテン | Directional Twin | 5 | Medium / Medium |
| Goliath | オールマウンテン | Directional Twin | 6 | Low / Low |
| Goliath+ | オールマウンテン | Directional Twin | 7 | Low / Low |
| ThunderStorm | オールマウンテン | Directional Twin | 6 | High / Medium |
| Cameleon | フリーライド | Tapered Directional | 5 | Medium / Medium |
| Cruiser | フリーライド | Tapered Directional | 6 | High / Low |
| Tornado x BM | シグネチャー | Directional Twin | 7 | Low / Low |
| Party Wave | パウダー | Volume Shifted Dir. | 4 | High / Low |
| Surfer | パウダー | Swallowtail Dir. | 4 | High / Low |
Blowの乗り味と評価
Blowは、Bataleonのラインナップにおけるエントリーレベルのパークボードという位置づけかなと思います。
技術的には、True Twin形状とMedium Uplift 3BT™、そしてソフトなフレックス（おそらく3/10程度）を組み合わせていると推測されます。Medium Upliftの採用により、Jib 3BT™のDisasterやWallieに比べて、ターンやクルージングの操作性も考慮されているのが特徴です。
評価ポイント（メリット）としては、何よりも3BT™によるエッジの引っかかりにくさが挙げられます。これからパークライディングを始めたい、あるいはソフトなツインボードでスノーボードの楽しさを追求したい初級者から中級者のライダーにとって、恐怖心なくトリックに挑戦できる点が大きな魅力です。価格帯も比較的抑えられていることが多いようです。
注意点（デメリット）としては、フレックスが柔らかいため、高速域での安定性や、ハードなカービング性能は上位モデルに劣る可能性があります。あくまでパークやゲレンデでのんびり遊ぶためのボード、と考えるのが良さそうですね。
Disasterのジブ性能
Disasterは、Bataleonのラインナップを象徴する純粋なジブ＆パークボードです。その評価は、特にジブやグラトリを愛するライダーから絶大な支持を集めています。
最大の特徴は、前述の「Jib 3BT™」です。広いセンターベースがアイテム上での安定性を、Low Upliftのサイドベースがプレスのしやすさと引っかかりのなさを実現します。フレックスも3/10と非常にソフトで、スケートボードのような感覚（スケートライク・フィール）で扱えるのが魅力です。
評価ポイント（メリット）は、その圧倒的なジブ・グラトリ性能です。エッジの引っかかりを気にせず、レールやボックスにアタックでき、プレス系トリックも容易に行えます。リラックスしたLowキャンバーも、アプローチでの安定性に貢献しています。
注意点（デメリット）としては、そのソフトさゆえに、高速フリーランや大きなジャンプ（キッカー）には不向きな側面があります。中サイズ（8m～）以上のジャンプで使用するには、安定性が不足すると感じるライダーもいるかもしれません。あくまでジブとグラトリに特化したモデルと言えます。
Disaster＋の反発力
Disaster+（ディザスター・プラス）は、Disasterのハイパフォーマンス・バージョンです。
基本的な形状はDisasterと同じ（True Twin, Jib 3BT™）ですが、中身が全く異なります。「Plus」シリーズの共通仕様である、Super Ultra Light Core（超軽量コア）やNano Speed S（最高速ベース）といったフリーライドボード用のプレミアム素材が惜しみなく投入されています。
評価ポイント（メリット）は、ジブボードでありながら、驚異的な軽さと高い反発力を持っている点です。フレックスは標準モデルより1段階硬い4/10に設定されており、オーリー（ジャンプ）の高さや、アイテムへのアプローチスピードが向上します。「市場で最も軽量で、速く、応答性の高いジブボード」とも評されています。
注意点（デメリット）は、標準モデルが持つ「ルーズさ」や「扱いやさ」が、硬さと反発力の向上によって少し薄れている可能性がある点です。また、価格も大幅に上がります。ジブやグラトリにおいても、スピードとレスポンス、高さを求める上級者向けの選択肢ですね。
Walliesの操作性
Wallies（ウォーリー）は、Disasterと同様にソフトなジブボードですが、よりクリエイティブな動きに特化したモデルです。
最大の特徴は、その名の由来ともなった「WallieTips™」です。これは、スケートボードのデッキのように、ノーズとテールの先端が反り上がった（キックした）形状を指します。これにより、壁（ウォール）や地形、アイテムを使った「タップ系」のトリックや、今までにない形のプレスが可能になります。
評価ポイント（メリット）は、このWallieTips™とJib 3BT™の組み合わせが生み出す、比類ない操作性と創造性です。Disasterが「純粋なジブスティック」なら、Walliesは「山全体をスケートパークに変えるためのボード」と言えるかもしれません。フレックスも3/10とソフトで、操作性は抜群です。
注意点（デメリット）は、Disasterと同様に高速安定性は低いと考えられる点です。また、独特なノーズ形状は、純粋なカービングやフリーランにおいては好みが分かれるかもしれません。パークやストリートでの創造性を最大限に引き出したいライダー向けのモデルです。
Chaserの操作性
Chaser（チェイサー）は、Bataleonのラインナップにおいて、初級者から中級者へのステップアップ（プログレッション）をサポートするために設計されたモデルです。
形状は扱いやすいDirectional Twin、3BT™はターンの導入がスムーズな「Medium Uplift 3BT™」、フレックスは3/10と非常にソフトです。これらの組み合わせにより、Bataleonの最大の武器である「キャッチフリー性能（エッジの引っかかりにくさ）」を最大限に活かしています。
評価ポイント（メリット）は、その圧倒的なイージーさ（操作性）です。ソフトなフレックスと3BT™が、逆エッジの恐怖心を劇的に減らし、ライダーが自信を持ってターンを習得できるようにサポートします。ターンを覚えたい、スノーボードの楽しさを知りたい、というライダーに最適な一台です。
注意点（デメリット）は、やはりそのソフトさゆえに、上達してスピードを出すようになると、安定性やエッジグリップに物足りなさを感じる可能性がある点です。あくまでステップアップのためのボード、という側面が強いですね。
Fun.Kinkの柔軟性
Fun.Kink（ファンキンク）は、その名の通り「ファン（楽しさ）」と「キンク（ねじれ＝遊び心）」をテーマにした、オールマウンテン・フリースタイルボードです。
Directional Twin形状、Medium Uplift 3BT™を採用し、フレックスは4/10と、オールマウンテンモデルの中では最もソフトな設定です。この「柔軟性」が最大の特徴ですね。
評価ポイント（メリット）は、ソフトフレックスと3BT™の組み合わせによる遊びやすさです。特にバター（プレス系トリック）やグラトリが非常にやりやすいと評価されています。かといってフリーランがダメなわけではなく、Medium Uplift 3BT™がスムーズなターンをサポートし、ゲレンデクルージングも快適にこなせます。
注意点（デメリット）は、後述するWhateverやGoliathと比較すると、高速域での安定性やカービングのキレは劣る点です。スピードを追求するよりも、山全体を遊びながら滑りたい、リラックスした乗り心地を好むライダーに最適なモデルと言えます。
Evil Twinの特徴
Evil Twin（イービルツイン）は、Bataleonの20年以上の歴史を誇る、ラインナップで最も象徴的なモデルの一つです。
True Twin形状、Medium Uplift 3BT™、フレックスは5/10。このスペックが示す通り、パーク、パウダー、圧雪バーン、そのすべてを高いレベルでこなす完璧なバランスを持っています。まさに「do-it-all（すべてをこなす）」フリースタイルボードです。
評価ポイント（メリット）は、その究極の汎用性です。True Twin形状がパークやスイッチでのパフォーマンスを保証し、Medium 3BT™がフリーランでのスムーズなターンとパウダーでの浮力を提供します。フレックス5/10という設定も、反発力と扱いやすさのバランスが絶妙です。「Bataleonの3BT™の利点を最も体現するモデル」と評されることも多いですね。
注意点（デメリット）は、「すべてをこなせる」反面、各ジャンルに特化したモデル（例：ジブのDisaster、カービングのCarver）には、その分野での最大性能は及ばない可能性がある点です。しかし、1本で何でもやりたい中級者から上級者にとって、これほど信頼できる選択肢も少ないかなと思います。
Evil Twin＋の安定性
Evil Twin+（イービルツイン・プラス）は、Evil Twinの性能を極限まで引き上げた、アグレッシブ・バージョンです。
形状はEvil Twinと同じTrue Twin、Medium Uplift 3BT™ですが、フレックスは6/10へと引き上げられています。さらに、Disaster+と同様に、Super Ultra Light CoreやNano Speed Sベース、そしてAramid X-Ply（アラミド繊維による補強）といったプレミアム素材が使用されています。
評価ポイント（メリット）は、標準モデルの汎用性はそのままに、より軽く、速く、高反発になっている点です。フレックスが硬くなったことで、特に高速域での安定性や、大きなジャンプでのランディング安定性が大幅に向上しています。「究極のツイン・フリースタイルボード」と位置づけられ、上級フリースタイラー向けのモデルです。
注意点（デメリット）は、標準モデルが持つ「遊びやすさ」や「寛容性」が、硬さや高反発素材（カーボンなど）の影響で少し犠牲になっている可能性がある点です。技術的に熟練したライダーでなければ、その性能を完全に引き出すのは難しいかもしれません。
Evil Twin 20Y記念モデル
Evil Twin 20Yは、Evil Twinの20周年を記念した限定モデルとして過去にリリースされたようです。（※2025-2026ラインナップに常設されているかは要確認ですが、構成案にあるため解説します）
このような記念モデルは、通常、ベースとなるEvil Twinのスペック（True Twin, Medium 3BT™, Flex 5/10）を踏襲しつつ、特別なグラフィックや、時には素材の一部アップグレード（例：特定のカーボン配置や高品質なベース素材）が施されることが一般的です。
評価ポイント（メリット）は、Evil Twinの持つ完成されたオールラウンド性能に加え、限定モデルならではの所有感や、特別なチューニングが施されている場合の性能向上が期待できる点です。
注意点（デメリット）は、記念モデルゆえに生産数が少なく、入手が困難である可能性が高い点です。また、価格も通常のEvil Twinや、場合によってはEvil Twin+に近くなることも考えられます。もし見つけることができれば、Evil Twinのファンにとっては非常に魅力的な選択肢ですね。
Whateverの汎用性
Whatever（ワットエバー）は、その名の通り「何でもあり」なライディングを可能にする、Bataleonのオールマウンテンボードの中でも特にユニークな設計を持つモデルです。
このボードの核心は、そのシェイプにあります。アウトライン（外見の輪郭）は、ノーズがテールより長いDirectional Twin形状です。しかし、雪面との接点（コンタクトサーフェス）はツイン（左右対称）になるよう設計されています（Twin Contact）。フレックスは5/10、3BT™はバランスの取れたMedium Upliftです。
評価ポイント（メリット）は、この独自のシェイプがもたらす究極のハイブリッド性能です。ディレクショナル形状がフリーランでの安定性とパウダーでの浮力を、ツインコンタクトがスイッチライディング（逆向き滑走）の容易さを両立させます。「最も汎用性の高いツイン」と評されることもあり、フリーラン中心だけどパークやグラトリも楽しみたい、というライダーに最適です。
注意点（デメリット）は、Evil Twinのような完全なTrue Twinではないため、スイッチでのトリックの感覚にわずかな違いを感じる可能性がゼロではない点です。しかし、その差を補って余りあるフリーラン性能の高さが魅力ですね。
Whatever Rop van Mierloモデル
Whatever Rop van Mierloは、オランダのアーティスト、ロップ・ヴァン・ミエルロ氏とのコラボレーショングラフィックを採用した特別モデルのようです。（※これも限定モデルや特定シーズンのモデルの可能性があります）
ベースとなっているのは、前述のWhateverです。したがって、基本的なスペック（Directional Twin / Twin Contact, Medium 3BT™, Flex 5/10）と、それに伴う卓越した汎用性は標準モデルと同一と考えられます。
評価ポイント（メリット）は、Whateverの持つ優れたオールマウンテン性能に加えて、アーティスティックでユニークなグラフィックを楽しめる点です。ゲレンデで他のライダーと被りたくない、デザインにもこだわりたいというライダーにとって、非常に魅力的な選択肢となります。
注意点（デメリット）は、記念モデルと同様に、入手が困難である可能性や、通常のWhateverよりも価格がわずかに高く設定されている場合がある点です。性能は折り紙付きですので、デザインが気に入れば選ぶ価値は十分にあります。
Goliathの走破性
Goliath（ゴライアス）は、Bataleonのオールマウンテン・フリースタイルカテゴリにおいて、Evil Twinと人気を二分する代表的なモデルです。
Directional Twin形状、フレックスは6/10と、Evil Twin（5/10）よりもわずかに硬く、フリーライド性能を強化しています。最大の特徴は、3BT™に「Low Uplift」を採用している点です。
評価ポイント（メリット）は、フリースタイルの俊敏性とフリーライドのパワーを高い次元で融合させた、その優れた走破性です。Low Uplift 3BT™の採用により、従来のキャンバーボードに近いアグレッシブなエッジホールドとカービング性能を実現しています。
フレックス6/10の安定性も相まって、荒れたバーンや高速域でもボードがバタつきにくく、力強く突き進むことができます。
注意点（デメリット）は、Low Uplift（持ち上がりが少ない）ため、Medium Upliftのモデルに比べると、パウダーでの浮力や低速域での「引っかからなさ」がわずかに劣る（＝よりキャンバーボードに近い）と感じるかもしれません。
カービングやフリーランの比重が高いオールマウンテンライダー向けのモデルですね。
Goliath＋の高速安定性
Goliath+（ゴライアス・プラス）は、Goliathの性能を極限まで高めたハイパフォーマンス・バージョンです。
形状（Directional Twin, Low Uplift 3BT™）はGoliathを踏襲しつつ、フレックスは7/10へとさらに強化されています。もちろん、Super Ultra Light CoreやNano Speed Sベース、Aramid X-Plyといった「Plus」シリーズのプレミアム素材がフル装備されています。
評価ポイント（メリット）は、Goliathの持つ高い走破性が、プレミアム素材によってさらに研ぎ澄まされ、驚異的なポップ（反発力）と抜群の高速安定性を実現している点です。レビューでは「とんでもないポップ」と評されることもあるほどで、その反発力はプロレベルの要求にも応えます。
注意点（デメリット）は、その硬さと高反発性ゆえに、非常にアグレッシブなボードになっている点です。標準モデルが持つある程度の「遊びやすさ」は影を潜め、荒れた雪ではライダーのスキルを明確に要求します。技術に自信のあるエキスパート専用のハイパフォーマンス・ボードと言えます。
ThunderStormの浮力
ThunderStorm（サンダーストーム）は、フリーライド性能を重視したユニセックスのオールマウンテンボードです。
形状はDirectional Twinですが、わずかにテーパー（ノーズが太い）が入っているようです。フレックスは6/10。このモデルの最大の特徴は、3BT™が非対称な設定になっている点です。ノーズ側が「High Uplift」、テール側が「Medium Uplift」となっています。
評価ポイント（メリット）は、この非対称3BT™がもたらす強力なパウダーでの浮力と、ターン後半の粘りを両立している点です。High Upliftのノーズが新雪でもボードを確実に浮かせ、Medium Upliftのテールがターンを力強くサポートします。Goliath（Low Uplift）とは異なるアプローチで、パウダー性能を重視するオールマウンテン・ライダーに適しています。
注意点（デメリット）は、High Upliftのノーズ特性により、Goliathのような圧雪バーンでのアグレッシブなエッジホールドとは、また違った乗り味になる（より「転がす」感覚が強い）可能性がある点です。
Cameleonのターン性能
Cameleon（カメレオン）は、フリーライドカテゴリに属するモデルで、過去の人気モデル「Camel Toe」や「Camel Two」の進化形にあたります。
Tapered Directional形状、フレックスは5/10、3BT™は汎用性の高い「Medium Uplift」を採用しています。フレックス5/10というのは、フリーライドモデルの中では比較的ソフトな設定ですね。
評価ポイント（メリット）は、ソフトなフレックスとMedium 3BT™の組み合わせによる、扱いやすいターン性能です。ハードなカービングを追求するというよりも、パウダーやゲレンデ脇の地形で遊びながら、リラックスしたフリーライドを楽しむのに適しています。テーパード形状によるパウダーでの浮力も十分に期待できます。
注意点（デメリット）は、後述するCruiserやCarverと比較すると、フレックスが柔らかいため、高速域でのカービング性能や安定性は一歩譲る可能性があります。アグレッシブさよりも、汎用性や遊び心を重視するフリーライド入門〜中級者にも扱いやすいモデルです。
Cruiserのカービング性能
Cruiser（クルーザー）は、パウダーでの高い浮力と、圧雪バーンでのカービング性能を両立させたフリーライドボードです。
Tapered Directional形状、フレックスは6/10、3BT™はノーズ側が「High Uplift」、テール側が「Low Uplift」という特徴的な組み合わせです。
評価ポイント（メリット）は、この3BT™設定がもたらす絶妙なバランスです。High Upliftのノーズがパウダーでサーフィンのような浮力を生み出し、Low Upliftのテールが圧雪バーンでのターン後半に強力なエッジグリップ（カービング性能）を発揮します。「フリースタイル・カービング」や「メローなフリーライド」を楽しむために設計されており、1本でパウダーもカービングも楽しみたいライダーに最適です。
注意点（デメリット）は、Carver（後述）のような純粋なカービングマシンと比較すると、ノーズの浮力（High Uplift）を重視している分、超高速域でのレスポンスは異なるフィーリングになるかもしれません。
Turboの高速カービング
Turbo（ターボ）は、ラインナップの中でも特にカービング性能に焦点を当てたモデルのようです。（※2025-2026の主要ラインナップには見当たらないため、特定地域向けか過去モデルの可能性がありますが、構成案に基づき解説します）
情報が限られますが、「Turbo」という名前から推測するに、アグレッシブなフリーライドや高速カービングを目的としたボードと考えられます。
評価ポイント（メリット）として期待できるのは、硬めのフレックス（おそらく7/10以上）、Low Uplift 3BT™、そしてカーボンなどによる補強です。これらにより、高速域での振動を抑え、エッジからエッジへの素早い切り替えと、強力なエッジグリップを実現している可能性が高いです。
注意点（デメリット）は、このような特化型モデルは、一般的に低速域での操作性や遊びの幅（グラトリなど）は犠牲になる傾向がある点です。純粋にスピードとカービングのキレを求める上級者向けのモデルかもしれません。
Tornado✕Beyond Medalsモデル
Tornado x Beyond Medals（トルネード x ビヨンドメダルス）は、人気のライダークルー「Beyond Medals」のシグネチャーモデルです。
GoliathとWhateverの設計要素を融合し、「速く、アグレッシブなライディング」のために作られたとされます。スペックはDirectional Twin、Low Uplift 3BT™、フレックスは7/10と、かなりハイパフォーマンスな設定です。
評価ポイント（メリット）は、そのスペックからも分かる通り、Goliath+（プラス）に匹敵するパフォーマンスです。Low Uplift 3BT™がアグレッシブなエッジホールドを、フレックス7/10が高速安定性と反発力を提供します。山全体をパークのように滑る、アグレッシブなフリースタイル・ライダーのためのハイエンド・ボードですね。
注意点（デメリット）は、Goliath+と同様、その性能をフルに引き出すには高いスキルが要求される点です。中級者が扱うにはかなりハードな乗り味に感じるかもしれません。
Party Waveの浮力
Party Wave（パーティーウェーブ）は、Bataleonのラインナップで非常に人気のある「Volume Shifted（ボリュームシフト）」ボードです。
最大の特徴は、通常よりも5cmから10cm短く乗るように設計された、短く太いシェイプです。3BT™はパウダーに最適化されたHighノーズ / Lowテールの組み合わせ、フレックスは4/10とソフトです。
評価ポイント（メリット）は、短く太いシェイプとHighノーズ3BT™がもたらす、驚異的な浮力と俊敏な操作性です。特にタイトなツリーランや、ゲレンデ脇の地形で遊ぶ（サイドヒット）際に、その真価を発揮します。ソフトフレックスが遊び心も加えており、「お買い得なパウダーボード」としても評価が高いようです。
注意点（デメリット）は、極端に太いウェスト幅のため、エッジからエッジへの切り替えが、細いボードに比べるとわずかに遅く感じることがあるかもしれません。また、高速カービング性能はCruiserやGoliathには及びません。
Surferのパウダー性能
Surfer（サーファー）は、その名の通り、雪の上でサーフィンを体験するために作られた、Bataleonの究極のパウダーボードです。
象徴的なSwallowtail（スワローテール）、Powder Hull（船底のようなノーズ形状）、そしてHighノーズ / Lowテール 3BT™を備えています。フレックスは4/10とソフトですが、Lowキャンバーを採用しています。
評価ポイント（メリット）は、これらの技術が融合して生み出す圧倒的なパウダー性能（浮力）です。スワローテールがパウダーでテールを自然に沈ませ、Powder Hullのノーズが雪をかき分けて、ライダーを雪面に浮かび上がらせます。
特筆すべきは、その見た目に反して圧雪バーンでのカービング性能も非常に高い点です。スワローテールがターン後半の強力なエッジグリップを生み出します。
注意点（デメリット）は、スワローテール形状ゆえに、スイッチライディング（逆向き滑走）は実質的に不可能な点です。パウダーデイ以外も楽しめる非常に汎用性の高いパウダーボードですが、フリースタイルな動きには向きません。
レディースモデルのBATALEON板の評価
レディースモデルも、メンズ同様に多彩なラインナップが揃っています。女性の体格や脚力に合わせて、フレックスやウェスト幅が専用に設計されています。
| モデル名 | カテゴリ | 形状 | 硬さ(柔1-10硬) | 3BT™ アップリフト |
|---|---|---|---|---|
| Spirit | プログレッション | Directional | 2 | Medium / Medium |
| Feelbetter | プログレッション | Directional Twin | 3 | Medium / Medium |
| Moodboard | パーク/ジブ | True Twin | 3 | Medium / Medium |
| Distortia | パーク | True Twin | 4 | Low / Low |
| Push Up | オールマウンテン | Directional Twin | 4 | Low / Low |
| Push Up+ | オールマウンテン | Directional Twin | 5 (推測) | Low / Low |
| Storm | フリーライド | Tapered Directional | 6 (推測) | High / Medium |
| Love Powder | パウダー | Volume Shifted Dir. | 4 (推測) | High / Low |
レディースモデルの選び方
Bataleonのレディースモデルを選ぶ際は、メンズモデルと同様に「ライディングスタイル」と「レベル」を明確にすることが大切です。
レディースモデルは、単にメンズモデルを小さくしたものではありません。女性の平均的な体重や脚力に合わせて、よりソフトなフレックスに調整され、コアの厚みやウェスト幅（足のサイズに合わせる）も最適化されています。
初級者やターンを練習したい方は、SpiritやFeelbetterのような、ソフトフレックス（2～3）でターンの導入が容易なMedium Uplift 3BT™のモデルがおすすめです。
パークやグラトリが中心の方は、Moodboard（ソフトで遊びやすい）やDistortia（より反発力があるパーク向け）が候補になります。
1本でゲレンデ全体を楽しみたいオールマウンテン志向の方は、メンズのGoliathに相当するPush Upが最適です。
パウダーやフリーライドを重視する方は、メンズのThunderStormに相当するStormや、Party Waveのレディース版であるLove Powderが選択肢に入ってきますね。
Spiritの操作性
Spirit（スピリット）は、レディースラインナップにおける真のエントリーモデルです。
形状はシンプルなDirectional、3BT™はターンのしやすいMedium Uplift（推測）、そしてフレックスはラインナップで最も柔らかい2/10（推測）に設定されています。「自信をブーストする」ことを最優先に設計されており、3BT™のキャッチフリー性能を最大限に活かせます。
評価ポイント（メリット）は、その抜群の操作性と安全性です。スノーボードの「最初の壁」であるターンの習得を、逆エッジの恐怖心なく、最も安全かつ簡単にサポートしてくれます。
注意点（デメリット）は、メンズのChaserと同様、上達してスピードを出すようになると、すぐに物足りなさを感じる可能性が高い点です。本当に「最初の一本」として最適なボードと言えます。
Feelbetterの安定性
Feelbetter（フィールベター）は、Spiritから一歩進んだ、初級者から中級者向けのプログレッションボードです。
メンズのChaserやFun.Kinkに近い立ち位置で、形状は扱いやすいDirectional Twin、3BT™はMedium Uplift、フレックスは3/10とソフトな設定です。
評価ポイント（メリット）は、Spiritの操作性の良さを引き継ぎつつ、Directional Twin形状によってスイッチ滑走や簡単なトリックへの対応力も持たせている点です。Medium 3BT™とソフトフレックスが、ターンだけでなく、ゲレンデでのちょっとした遊びやグラトリもサポートし、安定したライディングを可能にします。
注意点（デメリット）は、やはりフレックスが柔らかいため、高速域でのカービング性能は限定的である点です。リラックスしてクルージングを楽しみたい中級者まで、幅広くサポートするモデルですね。
Moodboardのパーク性能
Moodboard（ムードボード）は、「フリースタイルとパークでの楽しみ」のために作られた、ソフトフレックスのパークボードです。
メンズのDisasterに近い遊びやすさを持つモデルで、True Twin形状、フレックスは3/10とソフトです。3BT™は、ジブに特化したDisasterのLow Uplift（Jib 3BT™）とは異なり、よりターンがしやすい「Medium Uplift」を採用しているのが特徴です。
評価ポイント（メリット）は、このMedium 3BT™とソフトフレックスの組み合わせにより、ジブに特化しすぎず、パーク全体のクルージングやグラトリ、低速での遊びにも適したパーク性能を持っている点です。
注意点（デメリット）は、Distortia（後述）と比較すると、反発力や高速での安定性は劣るため、大きなジャンプなどには向きません。ジブやグラトリ、スケートライクな遊びを好むライダー向けのモデルです。
Distortiaのフリースタイル性能
Distortia（ディストーティア）は、レディース・ラインナップにおけるパーク・フリースタイルのエース的な存在です。メンズのEvil Twinに近い立ち位置と言えるかもしれません。
True Twin形状、フレックスは4/10と、Moodboardより一段階硬く、反発力があります。3BT™は「Low Uplift」を採用しています。
評価ポイント（メリット）は、このLow Uplift 3BT™とフレックス4/10の組み合わせがもたらす、本格的なフリースタイル性能です。Low Upliftがパークでの安定性（特にアプローチやランディング）と反発力を、True Twin形状がジブやスイッチでの操作性を保証します。中級から上級のフリースタイル・ライダーに最適です。
注意点（デメリット）は、Low Uplift（持ち上がりが少ない）ため、Medium Upliftのモデルに比べると、ターンの導入やパウダーでの浮力はわずかに劣る（よりキャンバーボードに近い）感覚があるかもしれません。
Push Upの汎用性
Push Up（プッシュアップ）は、レディース版「Goliath」とも言える、オールマウンテン・フリースタイルの中心的モデルです。
形状はDirectional Twin、フレックスは4/10、3BT™は「Low Uplift」を採用しています。スペックを見ると、Distortiaと同じフレックスと3BT™設定ですが、形状がDirectional Twinになっているのが大きな違いです。
評価ポイント（メリット）は、このDirectional Twin形状がもたらす高い汎用性です。Low Uplift 3BT™がパークでの信頼性やカービング性能を維持しつつ、Directional Twin形状がフリーランやパウダーでの走破性を高めています。山全体でフリースタイルな動きをしたいライダーのための、万能な一本ですね。
注意点（デメリット）は、Distortia（True Twin）と比較すると、完全なスイッチ性能ではわずかに劣る可能性がある点です。フリーランの比重が高いパークライダー向けのモデルです。
Push Up+の反発力
Push Up+（プッシュアップ・プラス）は、Push Upのハイパフォーマンス・バージョンと考えられます。（※2025-2026ラインナップでは確認が必要ですが、構成案に基づき解説します）
ベースとなるPush Upのスペック（Directional Twin, Low Uplift 3BT™）を踏襲しつつ、フレックスは5/10程度に引き上げられ、メンズの「Plus」シリーズ同様のプレミアム素材（軽量コア、高速ベース、カーボン補強など）が使用されていると推測されます。
評価ポイント（メリット）は、Push Upの持つ高い汎用性に加え、軽量化と高い反発力がプラスされる点です。より速いスピード域でのライディングや、高いオーリーを求める上級の女性ライダーにとって、魅力的な選択肢となります。
注意点（デメリット）は、メンズのPlusシリーズと同様、標準モデルの「扱いやすさ」が薄れ、よりアグレッシブな乗り味になる点です。ライダーのスキルを要求するボードになると考えられます。
Stormのフリーライド性能
Storm（ストーム）は、レディースのフリーライドモデルです。メンズのThunderStormのレディース版（あるいはそれに近い設計思想）と位置づけられます。
形状はTapered Directional、フレックスは6/10（推測）と、レディースモデルの中では硬めの設定です。3BT™は、パウダーでの浮力とターン性能を両立する「Highノーズ / Mediumテール」の非対称設定を採用していると推測されます。
評価ポイント（メリット）は、パウダーでの強力な浮力と、硬めのフレックスによる高いフリーライド性能です。荒れたバーンやスティープな斜面でも、安定したライディングを可能にします。パウダーもカービングも妥協したくない、アグレッシブな女性ライダー向けのモデルですね。
注意点（デメリット）は、フレックスが硬く、ディレクショナル形状も強いため、低速での操作性やスイッチライディングには向きません。フリーライドに特化したモデルと言えます。
Love Powderの浮力
Love Powder（ラブ・パウダー）は、その名の通りパウダーライディングを楽しむためのモデルで、メンズのParty Waveに相当する「Volume Shifted（ボリュームシフト）」ボードと考えられます。
短く太いシェイプ、パウダーに最適化されたHighノーズ / Lowテール 3BT™、フレックスは4/10（推測）と、遊び心のあるソフトな設定が特徴です。
評価ポイント（メリット）は、Party Waveと同様、短く太いシェイプが生み出す抜群の浮力と機敏な操作性です。ツリーランや地形で遊ぶのに最適で、パウダーライディングの楽しさを存分に味わうことができます。
注意点（デメリット）は、Party Waveと同様に、極端に太いウェスト幅が圧雪バーンでの素早いエッジ切り替えをわずかに鈍く感じさせる可能性がある点です。パウダーや地形で遊ぶことに焦点を当てたモデルですね。
ユースモデルのBATALEON板の評価
ユースモデルは、単に大人のボードを縮小したものではありません。子供の体格、体重、脚力に合わせてゼロから設計されています。
| モデル名 | カテゴリ | 形状 | 硬さ(柔1-10硬) | 3BT™ アップリフト |
|---|---|---|---|---|
| Minishred | 入門/トドラー | True Twin | 1 | 3BT™ + Sidekick™ |
| Stuntwood | フリースタイル | True Twin | 3 | Medium / Medium |
| Evil Teen | フリースタイル | True Twin | 4 (推測) | Medium / Medium |
| Surfer Mini | パウダー | Directional | 3 | Powder 3BT™ |
ユースモデルの選び方
Bataleonのユースモデルを選ぶ際は、お子様のレベルと主な滑走シーンを考慮することが大切です。
初めてのスノーボードや、まだターンがおぼつかない小さなお子様（幼児）には、最もソフトで安全な「Minishred」が最適です。
スノーボードに慣れてきて、ゲレンデを自由に滑れるようになったり、パークに興味を持ち始めたりしたら、「Stuntwood」が次のステップとして最適です。
さらに本格的なフリースタイルを目指すティーンエイジャーには、大人のEvil Twinの性能を受け継ぐ「Evil Teen」が候補になります。
そして、非常にニッチですが、家族でパウダーライディングを楽しむ場合は、「Surfer Mini」というユニークな選択肢もあります。
3BT™技術は、逆エッジのリスクを減らすため、子供の上達をサポートする上で非常に有効だと考えられます。
Minishredの導入適性
Minishred（ミニシュレッド）は、Bataleonのラインナップ全体で最もソフトなフレックス（1/10）を持つボードです。幼児（トドラー）や、本当に初めてスノーボードに立つ子供のために設計されています。
True Twin形状、Lowキャンバーに加え、3BT™とSidekick™を搭載しています。
評価ポイント（メリット）は、3BT™による究極のキャッチフリー性能です。子供がエッジの引っかかりを恐れることなく、楽しみながら最初のターンを学ぶ上で、これ以上ないほど導入に適した環境を提供します。ボード自体が非常に柔らかいため、体重の軽い子供でも簡単に扱うことができます。
注意点（デメリット）は、あくまで「最初のステップ」用のボードであるため、ターンができてスピードが出せるようになると、すぐにサイズアウト（性能的な限界）が来る可能性がある点です。
Stuntwoodの操作性
Stuntwood（スタントウッド）は、Minishredを卒業した子供や、スノーボードに慣れてきた子供のための、本格的なフリースタイル・ステップアップボードです。
True Twin形状、Lowキャンバー、フレックスは3/10、3BT™はバランスの取れたMedium Upliftを採用しています。大人のEvil TwinやレディースのDistortiaの縮小版のような存在ですね。
評価ポイント（メリット）は、ソフトなフレックスとMedium 3BT™がもたらす高い操作性です。フリーランでの安定したターンはもちろん、パークでのジャンプやジブ、グラトリへの挑戦を安全にサポートします。フリースタイル愛好家の子供の上達に最適です。
注意点（デメリット）は、フリースタイル志向が強いため、カービング性能だけを追求する場合には、他の選択肢もあるかもしれない点です。
Evil Teenの成長サポート
Evil Teen（イービルティーン）は、Stuntwoodからさらにステップアップし、大人のパフォーマンスに近づきたいティーンエイジャー向けのフリースタイルボードです。
大人のEvil Twinの設計思想を受け継ぎ、True Twin形状、Medium Uplift 3BT™を採用。フレックスはStuntwoodよりも硬い4/10程度（推測）に設定され、より高い反発力と安定性を備えていると考えられます。
評価ポイント（メリット）は、大人のモデルに匹敵する本格的な性能が、ティーンエイジャーの体格に合わせて最適化されている点です。より大きなジャンプや、スピードに乗ったフリーランなど、成長期のライダーの要求に応えるパフォーマンスを提供します。
注意点（デメリット）は、Stuntwoodに比べると硬さがあるため、体重が軽すぎたり、脚力がまだ伴わない子供には、少し扱いにくさを感じる可能性がある点です。
Surfer Miniのパウダーラン
Surfer Mini（サーファーミニ）は、ユースモデルの中でも非常にユニークかつニッチなボードです。その名の通り、大人の「Surfer」のポケットサイズ版です。
Directional形状で、大人のSurferと同様のPowder 3BT™や、スワローテールに近い形状を備えていると推測されます。フレックスは3/10程度です。
評価ポイント（メリット）は、子供でもディープパウダーを楽しめる点に尽きます。これはターンを学ぶためのボードではありません。パウダーを滑る親に子供が「ついていく」ために設計された、パウダー専用機材です。
注意点（デメリット）は、その特殊な形状ゆえに、圧雪バーンでの操作性やターンの練習には全く向かない点です。「ディープパウダーの日」限定の、セカンドボード（あるいはサードボード）としての役割が強いですね。
総括：BATALEONの板を評価
Bataleonの板を選ぶ上での評価ポイントを、最後にまとめます。
- Bataleonの核心技術は3BT™（Triple Base Technology™）
- 3BT™はソール中央がフラットで、両サイドが持ち上がった形状
- 最大のメリットは逆エッジのリスクが劇的に減ること
- ターンの導入がスムーズで、パウダーでの浮力も高い
- カービング性能は3BT™の「フレーバー」によって異なる
- Low Upliftはアグレッシブなカービング向け（Goliathなど）
- Medium Upliftは最もバランス型（Evil Twin, Whateverなど）
- High Upliftはパウダーでの浮力重視（Surfer, Party Waveなど）
- Jib 3BT™はセンターベースが広く、ジブやグラトリに最適（Disasterなど）
- 「Plus（＋）」シリーズは超軽量・高反発な上級者向けモデル
- 標準モデルは「Plus」よりもしなやかで扱いやすい
- パーク・ジブにはDisaster, Wallies, Moodboardが人気
- オールマウンテンにはEvil Twin, Goliath, Whatever, Push Upが万能
- パウダー・フリーライドにはSurfer, Party Wave, Cruiser, Stormが強い
- 初心者や上達を目指すならChaser, Feelbetter, Spiritが最適
- ユースモデルも3BT™採用で、子供の上達を安全にサポート
- 従来のキャンバーボードとは異なる「転がす」ような乗り心地
- 一部のライダーは「慣れが必要」と感じる場合もある
