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【NIDECKER】ESCAPEの評価は高次元まオールラウンド性能!個人的にパークにおすすめ!

まさやん
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スイスの老舗スノーボードブランドNIDECKER。そのラインナップの中でも、オールラウンド性能の高さで多くのライダーから注目を集めているのが「ESCAPE(エスケイプ)」です。毎年改良が加えられ、近年では新しいシェイプを採用し、さらに扱いやすくなったとも言われています。

フリーランやカービングでの滑走性能はもちろん、パウダーやパークライドまで、幅広いシーンに対応できるのが魅力ですが、「実際のところ、どんな滑りに向いているの?」「ESCAPEの詳しい評価が知りたい」と感じている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、そんなNIDECKER「ESCAPE」について、その構造やスペック、そしてフリーラン、カービング、パウダー、パークといった様々なライディングスタイルにおける評価を詳しく掘り下げていきます。あなたのボード選びの参考になれば幸いです。

この記事で分かること
  • NIDECKER「ESCAPE」の形状や素材などの基本スペック
  • フリーランやカービングなど得意な滑走スタイル
  • パウダーやパークでの適性、グラトリの向き不向き
  • ESCAPEが適しているライダーのレベルと操作感

NIDECKER「ESCAPE」の評価:スペックと構造

対象メンズ
形状ハイブリッドキャンバー
シェイプディレクショナル
ボードの硬さ10段階中6(普通)
対象レベル中級者から上級者
サイズ152,156,159,159W,162W,165W,162XW,169XW

軽量性と反発力を生むMaster Core

NIDECKER「ESCAPE」の心臓部とも言える「Master Core」は、ボードの軽さと力強い反発力を両立させるための重要な要素です。このコアは、特別に選ばれた4種類の木材を組み合わせて作られています。

それぞれの木材が持つ特性(例えば、軽さ、強度、しなやかさなど)をバランス良く配合することで、ボード全体の重量を抑えつつ、ターンやジャンプの際にしっかりとした反発力を得られるように設計されています。

この結果、ライダーは少ない力でボードを操作でき、長時間のライディングでも疲れにくくなります。同時に、キレのあるターンや高さのあるジャンプといった、アクティブな動きにもしっかりと応えてくれる力強さを感じられるでしょう。

高速域でのコントロール性能を支える構造

スピードを出して滑る際にもボードを安定させ、思い通りに操作できるように、NIDECKER「ESCAPE」には特別な構造が採用されています。その中心となるのが、「Triaxグラスファイバー」と「カーボン」による補強です。

グラスファイバーは、ボードのねじれに対する強度を高める役割を果たします。特にTriax(3方向)構造のグラスファイバーは、様々な方向からの力に対してボードがしっかりと反応するようにサポートします。

さらに、ボードのノーズ(先端)とテール(後端)部分にはカーボン素材が加えられています。カーボンは非常に軽くて強い素材であり、これを配置することでボードのバタつきを抑え、高速滑走時でもエッジが雪面をしっかりと捉え続けるのを助けます。これにより、ライダーはスピードに乗った状態でも安心してボードコントロールに集中できます。

ターンしやすいハイブリッドキャンバー形状

NIDECKER「ESCAPE」は、「ハイブリッドキャンバー」と呼ばれる形状を採用しており、これがターンのしやすさに大きく貢献しています。この形状は、ボードの中央部分が雪面から少し浮き上がった「キャンバー」構造と、ノーズとテール部分が逆に反り上がった「ロッカー」構造を組み合わせたものです。

キャンバー部分は、滑走中にエッジがしっかりと雪面に食い込むのを助け、安定したターンを可能にします。一方、ノーズとテールのロッカー部分は、ターンのきっかけをスムーズにし、逆エッジ(エッジが不意に引っかかること)のリスクを減らしてくれます。

この組み合わせにより、初心者から上級者まで、幅広いレベルのライダーがターンを楽に始められ、かつ安定した滑りを楽しめるようになっています。パウダースノーでの浮力も得やすくなるメリットもあります。

全地形対応のディレクショナルシェイプ

NIDECKER「ESCAPE」は、「ディレクショナルシェイプ」という形状を採用しています。これは、ボードのノーズ(前方)がテール(後方)よりも少し長めに設計されている形状のことです。この形状は、主に前方向への滑走に適しており、特に新雪(パウダー)や凸凹のあるバーンでの滑りやすさを向上させます。

ノーズが長いことでパウダーでの浮力を得やすく、テール側が沈み込むのを防ぎます。また、ESCAPEではビンディング(足を固定する金具)の取り付け位置がボードの中央よりも少しだけ後ろ(テール寄り)に設定されている「セットバック」が10mm入っています。

これにより、自然な前傾姿勢を取りやすくなり、特に斜面が荒れている状況やパウダースノーで後ろ足にかかる負担を軽減してくれます。一方で、セットバック量が比較的小さいため、スイッチライディング(利き足と逆のスタンスでの滑走)もある程度こなしやすい、汎用性の高い設計になっています。

引っかかりにくい新ノーズ&テール

近年のNIDECKER「ESCAPE」は、ノーズとテールの形状がアップデートされ、よりスムーズなライディングが可能になりました。この新しい形状は、エッジの引っかかりを軽減するようにデザインされています。

スノーボードでターンをする際や、地形の変化に対応する際に、ボードの先端や後端が雪面に不意に食い込んでしまうと、バランスを崩す原因となります。

ESCAPEの新しいノーズとテールは、角が取れたような、あるいは少し鈍角になったようなデザイン(モダンなブラントテールやダイヤモンドノーズなどと表現されることもあります)を採用することで、こうした引っかかりが起こりにくくなっています。

これにより、ライダーはより自信を持って様々な地形にチャレンジでき、圧雪されたゲレンデだけでなく、ツリーランや少し荒れたバーンなど、あらゆるコンディションで積極的にボードをコントロールしやすくなっています。スムーズなエッジの切り替えや、トリックの導入も容易になります。

衝撃吸収とデザイン性のアッシュトップ

NIDECKER「ESCAPE」の見た目の特徴の一つであり、機能面でも重要な役割を果たしているのが、トップシート(ボード表面のシート)に採用されている「アッシュベニヤ」です。ベニヤとは薄い木の板のことで、ESCAPEではアッシュ(タモ材とも呼ばれる木材)が使われています。

このアッシュ材のトップシートは、まず天然木ならではの美しい木目が、ボードに高級感とナチュラルな雰囲気を与えています。デザイン性が高く、多くのライダーに好まれる理由の一つです。

機能面では、木材自体が持つ自然な振動吸収性が、滑走中に雪面から伝わる細かな振動を和らげる効果を発揮します。これにより、足元のバタつきが抑えられ、よりスムーズで安定した乗り心地が得られます。

衝撃吸収性が向上することで、荒れたバーンでも疲れにくくなるというメリットもあります。デザインと性能を両立させる素材選択と言えるでしょう。

NIDECKER「ESCAPE」の評価:ライディング適性

適性が高いジャンル

オールラウンド

カービング
フリーラン
パウダー
グラトリ(弾き系)
グラトリ(乗り系)
ラントリ
キッカー(小~中)
キッカー(中~大)
ジブ

フリーラン・カービングでの高い適性

NIDECKER「ESCAPE」は、ゲレンデを自由に滑り降りるフリーランや、キレのあるターンを描くカービングにおいて、非常に高い適性を持っていると評価されています。その理由は、ボードの形状と構造にあります。

ボードの中央部分が雪面をとらえるキャンバー形状と、グラスファイバーやカーボンによる補強が、しっかりとしたエッジグリップと高速滑走時の安定性を生み出します。これにより、スピードに乗った状態でも安心してターンに入ることができ、シャープなカービングを楽しむことが可能です。

また、ノーズとテールが少し反り上がったハイブリッドキャンバー形状は、ターンのきっかけをスムーズにし、操作を容易にします。これらの要素が組み合わさることで、ゲレンデを気持ちよく滑りたい多くのライダーにとって、ESCAPEは最適な選択肢の一つとなっています。実際に、多くのレビューでカービング性能は高く評価されています。

パウダーや非圧雪での走破性

新雪が積もったパウダーコンディションや、圧雪されていない自然な地形においても、NIDECKER「ESCAPE」は優れた走破性を発揮します。ボードの前方(ノーズ)が後方(テール)より少し長いディレクショナルシェイプと、ビンディングの取り付け位置がやや後ろ寄りになっている「セットバック」が、パウダーでの浮力を生み出しやすくしています。

ノーズ部分が雪の中に沈み込みにくく、スムーズに進んでいくことができます。さらに、ノーズとテールが反り上がったハイブリッドキャンバー形状も、パウダーでの浮力を助ける役割を果たします。

ミディアムフレックス(板の硬さ)は、深雪の中でも比較的扱いやすく、ツリーラン(木々の間を滑ること)など、変化に富んだ非圧雪エリアでのライディングも可能にします。凸凹のある斜面でも安定感を保ちやすく、後ろ足への負担も軽減されるため、様々なコンディションで快適な滑りを提供します。

パークでのジャンプ性能

NIDECKER「ESCAPE」は、ジャンプ台(キッカー)などが設置されたスノーボードパークでのライディングにも対応できる性能を持っています。特に、中小規模のキッカーでのジャンプに適しているとされています。

ボードの心臓部であるMaster Coreは、軽量でありながらしっかりとした反発力を備えており、ジャンプの踏み切り時に力強いポップ(反発)を生み出します。また、ボード全体の安定性が高いため、アプローチ(ジャンプ台への助走)から着地まで、バランスを保ちやすいのが特徴です。

ミディアムフレックス(中くらいの硬さ)は、ジャンプに必要な反発力と、着地時の衝撃を吸収する柔軟性のバランスが取れています。これにより、ある程度の大きさのジャンプにも挑戦でき、安定した空中姿勢とスムーズな着地をサポートします。パークでの総合的な評価も比較的高く、フリーランだけでなくパークも楽しみたいライダーに適しています。

グラトリの向き不向き

グラトリ(グラウンドトリック)とは、ゲレンデの平らな斜面で板を回転させたり、プレスしたりする遊び方です。NIDECKER「ESCAPE」はこのグラトリに対しては、あまり得意な板とは言えません。

ESCAPEはフリーランやカービング、パウダーライディングといった滑走性能を重視したオールラウンドボードとして設計されています。そのため、グラトリで多用されるような、板をしならせたり、軽い力でスピンさせたりといった動きには、最適な構造やフレックス(硬さ)とは言えない場合があります。

評価サイトなどでも、グラトリの適性は他の滑走スタイルに比べて低い点数が付けられていることが多いです。

もちろん、全くできないわけではありませんが、グラトリをメインに楽しみたいのであれば、よりグラトリに特化した、柔らかめで操作性の高いツインチップ形状(ノーズとテールの形が同じ)のボードを選ぶ方が適しているでしょう。

幅広いレベルに対応する操作感

NIDECKER「ESCAPE」は、その扱いやすさから幅広いレベルのライダーに適したボードと言えます。特に、スノーボードに慣れてきた中級者から、さらに滑りのレベルアップを目指す上級者まで、多くのライダーが満足できる操作感を持っています。

その理由の一つは、ミディアムフレックス(中くらいの硬さ)です。硬すぎず柔らかすぎない絶妙なフレックスは、ライダーの力をスムーズに板に伝えつつ、多少のミスをカバーしてくれる寛容さも持ち合わせています。

また、ターンのきっかけを掴みやすいハイブリッドキャンバー形状も、操作性の向上に貢献しています。これにより、ターンが苦手なライダーでも比較的楽に曲がることができ、上級者はよりスムーズでキレのあるターンを追求できます。

さらに、少しだけ後ろ寄りにビンディングがセットされているものの、スイッチライディング(利き足と逆向きでの滑走)も比較的こなしやすく、様々な滑り方に対応できる汎用性の高さも魅力です。

まとめ:NIDECKER「ESCAPE」の評価について

ESCAPEは、スイスの老舗ブランドが展開する、中級から上級者向けのメンズオールラウンドスノーボードです。軽量かつ反発力のある「Master Core」と、ターンを容易にする「ハイブリッドキャンバー形状」が特徴です。グラスファイバーとカーボンによる補強は、特に高速域での安定性とコントロール性能を高めています。

フリーランやカービングでの評価が非常に高く、キレのあるターンや気持ちの良い滑走感を提供します。パウダーや非圧雪での走破性も優れており、ディレクショナルシェイプと適度なセットバックが浮力と操作性をサポートします。パークでの中小規模のジャンプにも対応可能ですが、グラトリにはあまり向いていません。

全体として、幅広いレベルのライダーが様々なゲレンデコンディションで高いパフォーマンスを発揮できる、汎用性に優れたモデルと言えます。安定感と操作性のバランスが良く、スキルアップを目指すライダーにも適した一台です。

あとがき

NIDECKER「ESCAPE」、やっぱりカッコいいし性能もイイですよね!スペックとかライディングの適性とか、色々調べてみましたが、やっぱり「デキるオールラウンダー」って感じが伝わってきました。

フリーランやカービングが気持ちよさそうなのは、個人的にもかなり惹かれるポイントです。ボード選びって、スペック表とにらめっこするのも楽しいですけど、実際にどんな滑りに向いてるのかを知ると、もっとイメージが湧きますよね。

今回の記事が、皆さんの「最高の相棒」探しに少しでも役立ったら、めちゃくちゃ嬉しいです!

まだまだシーズンに向けて気になるギアはたくさんあるので、これからもどんどん情報をシェアしていきたいと思っています。よかったら、また覗きに来てくださいね!それでは、また!

ABOUT ME
まさやん
まさやん
フリーランス歴5年の横乗りライダー。ブログ運営・コンサルティングを生業として活動中。冬はスノーボード、夏はスケートボードたまにSUPを楽しんでいます。スノーボードは年間30~50日ほど滑走。ホームは中国地方。冬には数週間単位で長野・北海道に生息。SnowboardHack運営者。
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