Giroヘルメット「スキー・スノボ」におすすめモデルと選び方完全ガイド

最高のパウダースノーを楽しむシーズン、スノーボードやスキーに欠かせないのが頭部を守るヘルメットです。しかし、いざ選ぶとなると種類が多く、どのような基準で選べば良いか分からず、購入後に失敗や後悔をしたくないと考える方も多いのではないでしょうか。
特に世界的な人気を誇るGiro(ジロ)は、多くのライダーに支持されていますが、その分モデルも豊富です。自分の頭に合うフィット感のものはどれか、重視すべき安全性とは何か、魅力的なデザインと納得のいく価格のバランスをどう取るか、また初心者はどの人気モデルから試すべきかなど、疑問は次々と浮かんでくるはずです。
この記事では、Giroヘルメットの正しい選び方をはじめ、各モデルが持つ機能や特徴を徹底的に解説します。あなたのレベルやスタイルに最適なヘルメットを見つけるための、全ての情報をまとめました。この記事を読むことで、以下の点について理解が深まります。
- Giroヘルメットの失敗しない選び方の基本
- 安全性と快適性を高める各機能の詳細
- レベルやスタイルに合わせたおすすめモデル
- 購入前に確認すべき正しいサイズ選びの注意点
Giroヘルメットがスノーボード・スキーにおすすめな理由と選び方

ここでは、Giroヘルメットを選ぶ上で基本となる機能や選び方のポイントを解説します。安全性から快適性まで、後悔しないヘルメット選びのために知っておくべき要素を見ていきましょう。
- 安全性を重視するならMIPS搭載モデル
- 日本人の頭に合うアジアンフィット
- ダイヤル式サイズ調整機能でフィット感向上
- 快適さを左右するベンチレーション機能
- 長時間着用でも疲れにくい軽量性モデル
- 所有するゴーグルとの相性も確認
安全性を重視するならMIPS搭載モデル
スノーヘルメットを選ぶ上で、最も優先すべき項目は安全性です。Giroヘルメットの多くには、MIPS(ミップス)と呼ばれる脳保護システムが搭載されており、これが安全性を飛躍的に高める鍵となります。
MIPSは「Multi-directional Impact Protection System」の略称で、多方向からの衝撃に対する保護システムを指します。滑走中の転倒では、垂直な衝撃だけでなく、斜めからの回転を伴う衝撃が頭部に加わることが少なくありません。
MIPSは、ヘルメットの内側に設けられた低摩擦ライナーが、衝撃を受けた際に頭の動きに合わせてわずかにスライド(10~15mm)する仕組みです。このスライドによって、脳に伝わる回転エネルギーを緩和し、脳損傷のリスクを低減させる効果が期待できます。
一方で、MIPS非搭載のモデルと比較すると、価格がやや高くなる傾向にある点は考慮が必要です。また、構造上わずかに重量が増すこともありますが、近年のモデルではその差はほとんど体感できないレベルにまで改良されています。
したがって、安全性を最優先に考えるのであれば、MIPS搭載モデルを選ぶことが、万が一の事態に備える賢明な選択と考えられます。
日本人の頭に合うアジアンフィット
ヘルメットの性能を最大限に引き出すには、頭に正しくフィットしていることが大前提です。欧米人と比較して、横幅が広く後頭部が平坦に近い形状が多い日本人の頭には、専用設計されたアジアンフィット(AF)モデルが適している場合があります。
Giroでは、世界中の膨大な頭部スキャンデータに基づき、アジアンフィットモデルを開発しています。
海外ブランドの標準的なモデルを着用した際に、側頭部が圧迫されて痛みを感じたり、前後に隙間ができてしまったりする経験がある方には、特にこのアジアンフィットが有効な選択肢となります。
フィット感が悪いヘルメットは、不快なだけでなく、衝撃を受けた際に本来の保護性能を発揮できない危険性もはらみます。
ただし、全ての日本人の方がアジアンフィットに適しているわけではありません。頭の形状には個人差があるため、「アジアンフィット」という名称だけに頼らず、実際に試着してフィット感を確かめることが何よりも大切です。
購入前には、自分の頭の形を理解し、最適なフィット感を提供するモデルを選ぶよう心がけましょう。
ダイヤル式サイズ調整機能でフィット感向上
完璧なフィット感を得るために、サイズ調整機能は欠かせない要素です。Giroのヘルメットの多くには、後頭部に設置されたダイヤルを回すだけで、インナーのサイズを微調整できるシステムが搭載されています。
この機能により、グローブをしたままでも簡単に締め付け具合を調整でき、常に頭にぴったりとフィットさせることが可能です。
例えば、滑り始める前は少し緩めにしておき、滑走中はしっかりと固定する、といった使い方もできます。また、インナーキャップやビーニーをヘルメットの下に被るか被らないかによってもフィット感は変わるため、微調整できる機能は非常に重宝します。
ほとんどのモデルに搭載されている基本的な機能ですが、モデルによってダイヤルの形状や調整範囲が異なります。購入時にはこのサイズ調整システムが自分にとって操作しやすいかどうかも、確認しておくと良いでしょう。これらのことから、ダイヤル式の調整機能は、快適性と安全性の両方を高める上で非常に有効な機能と言えます。
快適さを左右するベンチレーション機能
滑走中は汗をかくため、ヘルメット内部の熱や湿気を外に逃がすベンチレーション(通気口)の存在が快適性を大きく左右します。Giroのヘルメットは、モデルに応じて様々なベンチレーションシステムを採用しています。
主なタイプには、常に開いている「常時開放型」と、スライド式のスイッチなどで開閉を調整できる「調整可能型」があります。調整可能なモデルは、寒い日には閉じて保温性を高め、暖かい日やハイクアップ時には開けて通気性を確保するなど、天候や運動量に応じて柔軟に対応できる点がメリットです。
さらに、Giro独自の「サーモスタットコントロール」や「パッシブアグレッシブベンティングシステム」など、より効率的に空気の流れをコントロールする高度な機能を持つモデルも存在します。ヘルメット内部が蒸れると不快なだけでなく、集中力の低下にもつながるため、自分が滑る環境や汗のかきやすさを考慮して、適切なベンチレーション機能を備えたモデルを選ぶことが大切です。
長時間着用でも疲れにくい軽量性モデル
一日中ヘルメットを着用して滑ることを考えると、その重量は疲労度に直結します。特に、首への負担を軽減するためには、軽量なヘルメットを選ぶことが望ましいです。
Giroでは、製造方法を工夫することで軽量化を実現しています。主に「インモールド構造」と「ハードシェル構造」の2種類があり、インモールド構造はアウターシェルと衝撃吸収ライナーを一体成形する製法で、非常に軽量に仕上がるのが特徴です。
一方、ハードシェル構造は頑丈なアウターシェルとライナーを別々に作り接着するため、耐久性に優れますが、やや重量が増す傾向にあります。
フリーライドやバックカントリーなどで、長時間の着用や登り降りを伴う使い方を想定する場合は、インモールド構造の軽量モデルが適しています。パークでの使用がメインで、より高い耐久性を求めるのであればハードシェル構造も選択肢に入ります。
このように、自分のライディングスタイルと求める性能のバランスを考えて、適切な構造と重量のモデルを選択することが推奨されます。
所有するゴーグルとの相性も確認
ヘルメットを選ぶ際には、自分が使用している、あるいは使用予定のゴーグルとの相性も非常に重要なチェックポイントです。Giroはゴーグルも開発しているブランドであり、自社製品同士の相性は抜群に設計されています。
理想的なのは、ヘルメットのつばの下の部分と、ゴーグルのフレーム上部が隙間なくぴったりとフィットする状態です。この部分に隙間ができると、走行風が額に直接当たって冷えたり、見た目のバランスが悪くなったりします。逆に、ヘルメットがゴーグルを下に押し下げてしまい、鼻が圧迫されるような状態も快適ではありません。
Giroのヘルメットとゴーグルは「スタックベンチレーション」という機能で連携するように設計されており、ゴーグルから発生する湿った空気をヘルメットの通気口から効率的に排出して曇りを防ぎます。可能であれば、購入前に自分のゴーグルを持参してヘルメットと合わせて試着し、フィット感や見た目のバランスを確認することをおすすめします。
【モデル別】Giroヘルメットのスノーボード・スキーおすすめを紹介

ここからは、具体的なGiroのヘルメットモデルを、レベルや目的別に紹介します。それぞれの特徴を比較し、あなたに最適なモデルを見つけるための参考にしてください。
- 初心者に最適なエントリーモデル
- 人気の高い定番・売れ筋モデル
- デザイン豊富なレディースモデル
- 正しいサイズの計測方法と選び方
初心者に最適なエントリーモデル
初めてヘルメットを購入する初心者の方は、どのモデルを選べば良いか特に迷うことでしょう。Giroのエントリーモデルは、優れた安全性と基本的な機能を備えつつ、比較的手に入れやすい価格帯に設定されているため、最初の一個として非常に適しています。
例えば、「Neo MIPS」や「Ratio MIPS」といったモデルが挙げられます。これらのモデルは、前述の安全技術MIPSを搭載しながらもコストパフォーマンスに優れており、安心して使用を開始できます。また、シンプルなデザインでどんなウェアにも合わせやすい点も魅力です。
エントリーモデル選びの注意点
初心者が選ぶ際に注意したいのは、安さだけを追求しないことです。安全認証(CE EN1077など)をクリアしているか、基本的なサイズ調整機能が付いているかは最低限確認すべき項目となります。
Giroの製品はこれらの基準をクリアしているため安心感がありますが、他ブランドと比較検討する際には必ずチェックしてください。高価なハイエンドモデルにしかない特殊な機能は必ずしも必要ありませんが、安全性とフィット感に関する基本性能は妥協しないことが、長く快適に使い続けるための秘訣です。
人の高い定番・売れ筋モデル
どのようなスタイルにも対応できるバランスの取れたモデルを探しているなら、Giroの定番・売れ筋モデルがおすすめです。
これらのモデルは、長年にわたり多くのスノーボーダーやスキーヤーから支持されており、機能性、デザイン性、価格のバランスが非常に優れています。ここでは、代表的な人気モデルの特徴を比較してみましょう。
モデル名 | 主な特徴 | MIPS | ベンチレーション | おすすめのユーザー |
Jackson MIPS | 軽量なインモールド構造、独自のベンチレーションシステム | 搭載 | 調整不可 | フリーライド、バックカントリー志向の中~上級者 |
Grid MIPS | 超軽量設計(約400g)、Polartec®ライナーで高い保温性と速乾性 | 搭載 | 調整可能 | ツーリングや長時間の使用を考えるアクティブなユーザー |
Neo MIPS | インモールド構造、サーモスタットコントロール付きベンチレーション | 搭載 | 調整可能 | 全てのレベルに対応するオールラウンドモデル |
Ledge MIPS | ハードシェル構造、取り外し可能なイヤーパッド、スケートスタイル | 搭載 | 調整不可 | パークやストリートスタイルを好むユーザー |
このように、定番モデルの中にもそれぞれ特徴があります。例えば、軽さを重視するなら「Jackson MIPS」や「Grid MIPS」が、あらゆる状況に対応できる汎用性を求めるなら「Neo MIPS」が適しています。自分の主な滑走スタイルと照らし合わせ、最適な一品を選ぶと良いでしょう。
デザイン豊富なレディースモデル
Giroでは、女性の骨格や好みに合わせて設計されたレディースモデルも豊富にラインナップされています。単にサイズが小さいだけでなく、カラーリングやデザイン、内装の素材などに女性向けの工夫が凝らされているのが特徴です。
例えば、「Terra MIPS」や「Avera MIPS」といったモデルは、女性専用のデザインとカラーバリエーションが魅力で、機能面でも軽量性や快適性を重視した設計になっています。もちろん、MIPSやサイズ調整機能といった基本的な性能はユニセックスモデルと変わらず、高い安全性を確保しています。
ウェアとのコーディネートを楽しみたい方や、よりフェミニンなデザインを好む方にとって、レディースモデルは非常に良い選択肢となります。
ただし、頭の形によってはユニセックスモデルの方がフィットすることもあるため、デザインだけで決めずに、必ず試着してフィット感を確かめるようにしてください。
正しいサイズの計測方法と選び方
ヘルメット選びで最も失敗しやすいのがサイズ選びです。オンラインで購入する場合でも、事前に自分の頭のサイズを正確に把握しておくことが不可欠です。
計測の手順
- 柔らかいメジャーを用意します。
- 眉毛の少し上(約1~2cm上)と、後頭部の最も出っ張っている部分を通るように、メジャーを水平に一周させます。
- このときに計測した数値(cm)が、あなたの頭囲サイズです。
Giroのヘルメットは、S・M・Lといったサイズ表記とともに、対応する頭囲(例: Mサイズ 55.5-59cm)が記載されています。計測した数値が、この対応範囲内に収まるサイズを選びましょう。
もし数値が2つのサイズの境目にある場合は、一般的に大きい方のサイズを選ぶことが推奨されますが、インナーキャップの使用有無なども考慮して判断する必要があります。
試着時のチェックポイント
実際に試着する際は、以下の点を確認してください。
- ヘルメットを被り、サイズ調整ダイヤルを適度に締めます。
- あご紐を締めずに、頭を前後左右に振ってみます。このとき、ヘルメットが大きくずれたり、脱げそうになったりしないかを確認します。
- 側頭部や前頭部などに、一点だけ強く圧迫されるような痛みがないかをチェックします。
これらのチェックを経て、頭全体が均一にホールドされている感覚があれば、それはあなたにとってフィットしたサイズと言えます。
まとめ:あなたに合うGiroヘルメット スノーボード スキー おすすめを見つけよう
この記事では、Giroヘルメットの選び方からおすすめモデルまでを詳しく解説してきました。最後に、ヘルメット選びの重要なポイントをまとめます。
- Giroは安全性とデザイン性を両立したヘルメットブランド
- 安全性を最優先するならMIPS搭載モデルを選ぶ
- MIPSは転倒時の回転エネルギーから脳を保護する
- 日本人の頭型にはアジアンフィットが適していることが多い
- ダイヤル式のサイズ調整機能はフィット感の向上に不可欠
- ベンチレーションはヘルメット内部の蒸れを防ぎ快適さを保つ
- ゴーグル内の曇り防止にもベンチレーションは効果的
- インモールド構造のモデルは軽量性に優れる
- ゴーグルとヘルメットの間に隙間ができないか確認する
- 購入前には必ずメジャーで頭囲を計測する
- 試着時は頭を振ってもヘルメットが大きくずれないかチェック
- 初心者にはMIPS搭載で高コスパなエントリーモデルがおすすめ
- 定番モデルは機能のバランスが良く幅広い層に対応
- レディースモデルは専用のデザインやカラーが豊富
- 自分に合ったヘルメ-ット選びが安全で楽しい滑走の第一歩










