グラトリは硬い板でも大丈夫?原則は柔らかい板がおすすめ!
スノーボードのグランドトリック(グラトリ)に挑戦したいけれど、硬めの板でトリックができるか不安に思っている方も多いのではないでしょうか。
硬い板は一般的にスピード重視のカービングやジャンプ向きとされていますが、実はその反発力を活かせば、高回転トリックや高さを出すオーリー系の技に強みを発揮します。
しかし、硬い板には柔らかい板に比べてしなりが少ないなどの特徴もあり、全てのグラトリスタイルに適しているわけではありません。
この記事では、硬めのスノーボード板でできるグラトリのスタイルや技、板選びのポイント、初心者にも扱いやすい板の選び方について詳しく解説していきます。
あなたに合った板でグラトリを楽しむためのヒントになれば幸いです。
- 硬い板でのグラトリに向いているトリック
- 硬い板のメリットとデメリットの違い
- 硬い板を選ぶ際のポイントと特徴
- 初心者でも扱いやすい硬めの板の選び方
グラトリは硬い板でも大丈夫?基礎知識
- グラトリは硬い板でも可能?
- グラトリに適した硬い板のシェイプと構造
- 硬い板でのトリック成功に必要なポイント
- 初心者でも扱いやすい硬めの板の特徴
- 高回転に強い硬いグラトリ板の選び方
グラトリは硬い板でも可能?
結論から言えば、グラトリは硬い板でも可能ですが、初心者や中級者にはあまりおすすめできません。
硬い板はグラトリに必要な「しなり」や「柔軟性」が低いため、トリックの際にエネルギーが伝わりにくく、柔らかい板に比べると技の成功率が下がりやすいからです。
また、硬い板は反発力が高いためにオーリーや高回転のトリックで高さを出すには適していますが、その反発力を活かすにはある程度の技術が求められます。
さらに、硬い板は重量感が増し、特にグラトリでの取り回しが難しくなる傾向があります。
例えば、プレス系の技や低速でのトリックを頻繁に行う場合、柔軟性が欠けると細かなコントロールが難しくなり、結果として技の難易度が上がってしまうのです。
そのため、初心者や技の練習をしたい方には、柔らかめの板が推奨されます。ただし、硬い板がすでに手元にある場合は、慣れるまで慎重に練習し、技を少しずつ習得していくことがポイントです。
硬い板でのグラトリを行う際は、スピードを落としすぎないことや、必要以上にエッジを立てず、安定した重心で滑ることを心がけましょう。
グラトリに適した硬い板のシェイプと構造
硬い板でグラトリをする際、板のシェイプと構造の選び方も非常に重要です。硬い板の中でも、グラトリに適したシェイプにはツインチップとディレクショナルツインがあります。
ツインチップはノーズとテールが左右対称で、前後どちらでも同じようにトリックができるため、回転や切り返しがスムーズです。
ディレクショナルツインはノーズ側が少し長くなっているものの、ツインチップに似た特性を持ち、安定感もあるためグラトリに向いています。
構造としては、キャンバーやダブルキャンバーが多く採用されます。キャンバーは板の中心が盛り上がっている形状で、高反発が得られ、オーリーやジャンプに力を発揮しやすいです。
また、ダブルキャンバーは少し柔軟性が加わるため、反発力と扱いやすさのバランスが良いでしょう。
硬い板においてもシェイプや構造によってはグラトリがしやすくなり、特に高反発を利用したトリックに挑戦しやすくなります。
これら形状について「スノーボード形状(ベント・シェイプ)の種類や特長を解説!」という記事にまとめているため参考になれば幸いです。
硬い板でのトリック成功に必要なポイント
硬い板でトリックを成功させるためには、いくつかのポイントを押さえておくことが大切です。まず、しっかりと重心を安定させることが基本です。
硬い板はしなりが少ないため、重心がずれるとコントロールが難しく、逆エッジが起きやすくなります。
次に、反発力を利用するためにオーリーやノーリーのタイミングを意識して練習することも重要です。
硬い板は力を込めて踏み込むことで強い反発が得られるため、このタイミングをつかむとジャンプなどの高さを出すことができます。
また、硬い板は高回転のトリック向きでもあるため、板の反発力を活かして回転技に挑戦するとよいでしょう。
さらに、プレス系の技を行う際はしなりが少ない分、体重移動やバランスに気を配る必要があります。
前述の通り、柔軟性がないために操作性が少し劣る点を理解した上で練習し、滑りながら体の使い方を工夫していくことが成功のポイントです。
初心者でも扱いやすい硬めの板の特徴
初心者でも扱いやすい硬めの板を選ぶ際には、適度なフレックスがあるモデルを探すと良いでしょう。
硬めの板でも、ソフトフレックスからミドルフレックスに近いものを選ぶと、ある程度の反発を保ちながら、初心者でも扱いやすくなります。
特に、柔軟性のあるダブルキャンバー構造やディレクショナルツインシェイプの板が選択肢としておすすめです。
また、初心者向けには取り回しのしやすい短めの長さの板も検討すると良いでしょう。
身長マイナス15cm~20cm程度の長さが選ばれることが多く、グラトリでの操作がスムーズに行えます。他の記事でグラトリに適した長さについてまとめています。
ただし、板が短すぎるとカービングでの安定性が欠けることもあるため、バランスの取れたサイズ感を心がけましょう。
これらの板は、グラトリの基本技を練習するには十分で、柔軟性がない分、より正確な重心移動の感覚が身に付きやすいといえます。
高回転に強い硬いグラトリ板の選び方
高回転のトリックを中心に練習したい場合、硬い板での挑戦も可能です。高回転に強い板を選ぶポイントはミドルフレックスで反発力のあるキャンバー構造のものが適しています。
反発力が高いことで、オーリーの際に勢いがつきやすく、スピン技や複数回の回転に向いているため、特に720°などの高回転技に挑戦したい方にはおすすめです。
また、板の軽さも重要です。軽量の板は回転時にエネルギーのロスが少なく、コントロールも容易になります。
加えて、グラトリの高回転技はエッジコントロールが要となるため、エッジの食いつきが良い板であることも選び方のポイントです。
これにより、スピンの回転軸がぶれにくくなり、スムーズな回転が実現します。別に「グラトリ高回転トリックにおすすめなボードと選び方について」という記事もあるため参考になれば幸いです。
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グラトリで使える硬い板について
- 国産と海外製で異なる板の特徴と選び方
- 高反発の硬い板が得意とするトリックとは?
- 硬い板のメリットとデメリットを比較
- 硬い板が適しているグラトリのスタイル
- 高性能なおすすめ硬めグラトリ板ブランド
- 高回転やプレス系トリックに適した板のポイント
国産と海外製で異なる板の特徴と選び方
スノーボード板には国産と海外製の製品があり、それぞれ特徴が異なるため、自分のスタイルや滑る環境に応じて適切な選び方が求められます。
まず、国産の板は日本の雪質や日本人の体格を意識して設計されていることが多いです。
特に日本の雪山はパウダーが多く、硬めの雪質であるため、エッジが雪面にしっかり噛みやすいよう、板の形状や反発力が工夫されています。
また、グラトリの人気が高い日本市場向けに、軽くて柔軟性がある板も多く、細かい技に対応しやすい仕様が特徴です。有名なメーカーだと「011」「RICE28」などを挙げることができます。
一方、海外製の板は、多様な環境での滑走を前提にしたものが多く、耐久性や安定性を重視する傾向があります。
海外のスノーボードメーカーは、パウダーエリアや大型ゲレンデに対応した設計が一般的で、硬めの構造や重厚感が特徴です。
そのため、ジャンプやカービングでの安定感を求める方に向いています。特にハイスピードで滑る際には海外製の安定性が優れている場合が多いです。
選び方としては、日本のゲレンデでグラトリ中心に滑りたい場合は国産板がフィットしやすく、反発や軽さを活かして技に挑戦しやすいでしょう。
一方、フリーランやカービングも楽しみたい方や、スピード重視の方は海外製板も検討してみると良いでしょう。
高反発の硬い板が得意とするトリックとは?
高反発の硬い板は、特にオーリーやノーリー、回転系の高回転トリックに適しています。
板が硬いと、エッジを使ったターンやジャンプの際に高い反発力が得られ、その分ジャンプの高さを出しやすくなるためです。
例えば、オーリーやノーリーを利用した720°や540°など、回転数が多いトリックには硬い板の反発力が強みを発揮します。
また、硬めの板は高反発が求められるビッグエアや高所からのジャンプにも対応しやすく、着地の安定性も向上します。
このため、大きなジャンプからの着地が続くようなスロープスタイルにおいても有利です。
反発力に優れた硬い板は、力強いエッジングも可能なため、カービングと組み合わせたトリックや、高速ターンを伴う技でも安定した滑走が可能です。
ただし、プレス系や低速での操作が必要な技には不向きですので、練習する技に応じた選択が重要です。
硬い板のメリットとデメリットを比較
硬い板にはいくつかのメリットとデメリットがあります。まず、メリットとしては、板が硬いと反発力が強いため、高回転のトリックやジャンプで高さを出しやすくなることが挙げられます。
エッジの食いつきも良く、高速滑走時に安定しやすいため、カービングやフリーランでも力を発揮します。また、耐久性が高く、長期間の使用に耐えられる点も魅力です。
一方、デメリットとしては、板がしなりにくいため、特にグラトリのプレス系トリックや細かい技を扱いにくくなることです。
また、硬い板は初心者にはコントロールが難しく、しなりが少ないため、転倒しやすい可能性があります。
さらに、柔軟性が欠ける分、低速でのターンやトリックの際に思い通りの動きがしにくいこともデメリットです。
硬い板が適しているグラトリのスタイル
硬い板は、特に高回転系やジャンプ系のグラトリスタイルに適しています。高い反発力を活かせるため、オーリーやノーリーからの720°、540°といった複数回転のトリックや、高所からのジャンプを伴うスタイルが得意です。
例えば、ハーフパイプやビッグエアでの飛距離や高さを求める際には、硬めの板が安定した滑りと着地のサポートを提供します。
また、硬い板はスピードを出して滑る際にエッジがしっかり噛み、カービングも行いやすくなるため、高速滑走中にトリックを繰り出す「ラン系」スタイルにも向いています。
しかし、プレスやノーズ、テールをしならせて行う細かなバター系トリックには不向きです。硬い板ではしなりが少なく、テールプレスやノーズプレスといった低速系の技が難しくなるため、柔軟性が求められるトリックには適していません。
つまり、硬い板でのグラトリは「高さ」「回転数」「スピード」を重視するスタイルにマッチしやすいといえます。
高性能なおすすめ硬めグラトリ板ブランド
硬い板でのグラトリに挑戦する際には、信頼できるブランド選びが重要です。おすすめブランドとしては、RICE28やNOVEMBER、BURTONが挙げられます。
RICE28は反発力の高さと軽さに定評があり、高回転トリックがしやすい設計です。
NOVEMBERは、日本製でありながらも世界的に評価が高く、硬めでありながら初心者にも扱いやすいラインも取り揃えています。
また、BURTONの硬めの板は耐久性が強く、特に高速滑走や高回転を求める上級者向けとして選ばれることが多いです。
これらのブランドは滑りやすさとトリック性能のバランスが取れており、反発力が重要となるトリックを支える設計です。
高性能な板は値段もやや高めですが、安定性や操作性の高さを考えると、コストパフォーマンスの良さが期待できます。
選ぶ際は、反発力やトーション(ねじれの硬さ)を重視し、軽さや安定性がトリックに影響するかを確認しておくと良いでしょう。
高回転やプレス系トリックに適した板のポイント
高回転やプレス系トリックに適した板を選ぶには、フレックスとシェイプのバランスが重要です。高回転トリックを狙う場合は、反発力の高いキャンバー構造が役立ちます。
キャンバー構造は板を踏み込んだ際に「ポン」と反発が返ってくるため、オーリーやノーリーの際にジャンプ力が増し、高さを出しやすくなります。
また、板の長さも重要で、高回転を目指す場合には身長マイナス15cm~20cm程度の長さが推奨され、短めの板が回転しやすくなります。
一方で、プレス系トリックにはしなりが必要となるため、フレックスがやや柔らかめか、ダブルキャンバー構造の板が向いています。
ダブルキャンバーは中央がやや浮き上がっているため、低速でも板のしなりを利用しやすく、プレスのバリエーションが広がります。
シェイプについては、前後対称のツインチップシェイプが最適で、回転やプレスの方向を変えても同じように扱えるため、扱いやすさがアップします。
高回転とプレスの両方を行いたい場合は、ミドルフレックスでダブルキャンバーやハイブリッドキャンバーの板を選び、バランスよく練習できるようにするのがおすすめです。
まとめ:グラトリ硬い板について
硬い板でのグラトリは、柔らかい板とは異なる特性があり、扱いにくいと感じる場合もありますが、その反発力と安定感を活かせば、独自のトリックスタイルを楽しむことが可能です。
高回転やジャンプ系トリックに挑戦したい方には、硬めの板の方がオーリーやノーリーの高さを出しやすく、スピンや着地の安定性も得られます。
しかし、板のしなりが少ないため、低速でのプレスやバター系の技には不向きである点も理解しておきましょう。
また、硬い板の中でも、ツインチップやディレクショナルツインシェイプの板を選ぶことで、グラトリに適した操作性が得られます。
さらに、初心者であっても比較的扱いやすい硬めの板を選ぶことで、技の成功率や安定性を高めることができます。
自分の滑走スタイルや練習したいトリックに合わせて、適切な板を選ぶことが大切です。
この情報を参考に、硬い板の特性を活かしながら、自分にぴったりのグラトリスタイルを見つけ、より楽しいスノーボードライフを目指しましょう。