FLUXが26-27「MF PROGRAM」を発表!テリエ・中井孝治らの4モデルが登場

FLUXから2026-27シーズンの注目企画「MF PROGRAM(MANUFACTURING PROGRAM)」が発表されました。
今季登場するのは、テリエ・ハーコンセン、五十嵐黎、中井孝治という、それぞれ異なるライディング思想を持つ3人のライダーと作り上げた4モデルです。
ラインナップは「TH MF-08」「SR MF-09」「NGR MF-10」「CV MF-11」。単なる限定カラーではなく、ベースモデルを土台にパーツやセッティングまで変更したかなり濃い内容になっています。
私が今回特に面白いと感じたのは、4モデルすべてが「高性能モデル」という同じ方向を向いているわけではないこと。速さを求めるモデルもあれば、あえて道具の反応を抑えてライダー自身がボードを動かすことを重視したモデルもあります。
- 26-27 FLUX MF PROGRAMで登場する4モデル
- テリエ・五十嵐黎・中井孝治それぞれの狙い
- 通常のSR・CVとの主な違い
- 4モデルの中でどれが自分に合うのか
FLUX全体のモデル構成から確認したい人は、先にFLUXビンディング全種類の比較記事をチェックしておくと、それぞれの立ち位置が分かりやすいですよ。
26-27 FLUX「MF PROGRAM」が正式発表
FLUXは2026年9月11日、2026-27シーズンのMF PROGRAM COLLECTIONを公開しました。
今回登場するのは第8弾から第11弾までの4モデルです。
| モデル | ライダー | 主な方向性 | 価格(税込) |
|---|---|---|---|
| TH MF-08 | テリエ・ハーコンセン | 高速カービング・競技 | 82,500円 |
| SR MF-09 | 五十嵐黎 | バックカントリー・パウダー | 69,300円 |
| NGR MF-10 | 中井孝治 | 自然なボード操作・パウダー | 66,000円 |
| CV MF-11 | テリエ・ハーコンセン | カービング・ビッグマウンテン | 79,200円 |
MF PROGRAMとは?単なる限定モデルではない
MF PROGRAMを「プロライダーのシグネチャーモデル」と考えると、少し意味が違います。
FLUXでは、ライダーが理想とする動きを実現するために既存モデルをチューニングし、必要であれば新しいパーツや機能まで開発するプロジェクトとしてMF PROGRAMを展開しています。
つまり、既製品へ有名ライダーの名前を付けただけではありません。
ヒールリフトやカント、フラットフットベッド、VIBRAMラバー、左右非対称のストラップなど、ライダーの要求から生まれたアイデアが、その後ほかの製品へ広がるケースもあります。
MF PROGRAMは「未来のFLUXを先に試している実験室」のような存在と考えると面白いですね。
26-27は3人のライダーから4モデルが誕生
今回の4モデルを見ると、同じFLUXでも目指す方向がかなり違います。
- 速さとターン精度を追求するTH MF-08
- 足裏感覚とバックカントリー性能を重視するSR MF-09
- 道具に頼りすぎない操作感を求めるNGR MF-10
- 自然地形を流れるように滑るCV MF-11
「一番高いモデルが一番優れている」という選び方ではなく、自分が求めるライディングフィールから選ぶシリーズです。
TH MF-08|テリエが求めた究極のターン

4モデルの中で最もハードな方向へ振られているのがTH MF-08です。
開発に関わったのは、説明するまでもなく世界のスノーボードシーンへ大きな影響を与えてきたテリエ・ハーコンセン。
TH MF-08は、ハードバーンや高速域で正確なカービングターンを描くことを重視して作られています。
公式フレックスレベルは10。今回の4モデルでも明確に硬さとレスポンスを重視した存在です。
大きな特徴となる「BOOST FOOTON TH」には、VIBRAM MEGAGRIPとカントを採用。足元を高くするだけでなく、グリップと踏み込みやすさまで含めて高速ターンを支える仕様です。
TH MF-08がおすすめな人
TH MF-08は、誰にでもすすめる万能モデルではありません。
- 高速カービングを最優先したい
- ハードバーンでも強くボードを踏みたい
- バンクドスラロームや競技志向がある
- 硬めのビンディングをしっかり扱える
こうしたライダー向けです。
逆に、低速グラトリや足元のルーズさを求めている人には明らかにオーバースペックでしょう。
SR MF-09|五十嵐黎が求めた足裏感覚

SR MF-09は、五十嵐黎の意見を取り入れて開発されたバックカントリー寄りのモデルです。
テーマになっているのは、ハイクアップでの軽さ、急な雪質変化やスティープな斜面への対応力、そして気持ち良いターン。
通常SRをベースにしながら、カーボンで強化したベースプレートとディスク、さらにチタン製ビスを採用しています。
フレックスレベルは6。通常SRより少し反応を高めた位置付けです。
さらにCLOUD STRAP、薄型FOOTON、VIBRAM MEGAGRIPを組み合わせています。
ここで面白いのが、単純に硬くしてレスポンスを上げているわけではない点です。
雪面を足裏で感じながら、自分で細かくボードを動かせることがSR MF-09の大きなテーマになっています。
通常SRとSR MF-09の違い
26-27の通常SRも、パウダーやサーフライド、地形遊びを得意とするモデルです。
| 比較 | 通常SR | SR MF-09 |
|---|---|---|
| フレックス | 5 | 6 |
| ベース | 通常仕様 | カーボン強化 |
| ディスク | FLEXIBLE DISK | カーボン強化 |
| ビス | 通常仕様 | チタン |
| 足裏 | 通常FOOTON系 | 薄型FOOTON+VIBRAM |
| 方向性 | 自由度重視 | 軽量・雪面感覚・レスポンス |
通常SRは足元の自由度を重視したフリーライドモデル。
SR MF-09はそこからさらに軽量化とダイレクト感を強め、バックカントリーでシビアな状況にも対応しやすくした仕様と考えると分かりやすいです。
通常モデルについてはFLUX SRの評価・レビューでも詳しくまとめています。
NGR MF-10|中井孝治が考える「自分で動かす」ビンディング

個人的に今回最も興味深いのがNGR MF-10です。
監修したのは中井孝治。北海道でテストを重ねながら作り込まれています。
このモデルの考え方は、TH MF-08とはかなり対照的です。
道具側から強烈なレスポンスを返すのではなく、ライダー自身が生み出した動きをそのまま感じてコントロールすることを重視しています。
フレックスレベルは4。今回の4モデルでは最も柔らかい設定です。
足裏にはVIBRAM MEGAGRIP、新開発のNGRストラップにはホールド力と足首の自由度を両立する工夫が入り、左右で硬さも変えられています。
さらにFLAT BEDを採用。踏み込みに対してビンディングが過剰に反応しすぎるのを抑え、パウダーで自然にボードを動かす方向へチューニングされています。
NGR MF-10が他の高級モデルと違う理由
高価格帯のビンディングというと、「硬い」「反応が速い」「カーボンでガチガチ」という方向をイメージしがちです。
NGR MF-10はそこから少し外れています。
もちろん高性能な素材は使われていますが、それ以上に重視されているのはライダーがボードそのものを操作する感覚です。

「高い=硬い」ではないのがNGR MF-10の面白いところ。パウダーや自然地形でボードを自分の足で動かしたい人には、かなり気になる存在ですね。
CV MF-11|テリエが考えるもうひとつの答え

テリエ・ハーコンセン仕様はTH MF-08だけではありません。
CV MF-11は、通常CVをベースにしたテリエ仕様です。
TH MF-08が高速ターンやハードバーンを強く意識しているのに対し、CV MF-11はパウダーやナチュラルテレインで自然に動けることを重視しています。
ベースプレートとロータリーディスクにはカーボンをブレンドし、取り付けビスには軽量なチタンを採用。
通常より高く設計されたBOOST FOOTON THにはVIBRAM MEGAGRIPを追加しています。
公式フレックスレベルは8です。
通常CVとCV MF-11の違い
通常の26-27 CVもカービング性能の高い人気モデルですが、MF-11はそこからさらに軽量化とレスポンスを強めています。
| 比較 | 通常CV | CV MF-11 |
|---|---|---|
| フレックス | 7 | 8 |
| ベース | 通常仕様 | カーボンブレンド |
| ディスク | 通常仕様 | カーボンブレンド |
| ビス | 通常仕様 | チタン |
| FOOTON | Boost FootOn | BOOST FOOTON TH+VIBRAM |
| 価格 | 55,000円 | 79,200円 |
通常CVでも十分にカービング性能は高いです。
そこから重量やレスポンス、グリップまで突き詰めたい人向けなのがCV MF-11という立ち位置でしょう。
通常モデルについてはFLUX CVの評価・レビューも参考にしてください。
26-27 MF PROGRAMはどれを選ぶ?
4モデルは価格帯が近いため、「一番性能が高いもの」を探したくなります。
ただ、MF PROGRAMについてはその選び方をおすすめしません。
| こんな滑りをしたい | おすすめ |
|---|---|
| 高速カービング・ハードバーン | TH MF-08 |
| バックカントリー・雪面感覚重視 | SR MF-09 |
| パウダーで自分からボードを動かしたい | NGR MF-10 |
| カービング+自然地形を高いレベルで両立 | CV MF-11 |
TH MF-08とCV MF-11ならどちら?
同じテリエ仕様なので迷いやすいですが、性格は異なります。
TH MF-08は高速・精度・強いレスポンス。
CV MF-11はターン性能を維持しながら、パウダーや自然地形での自由度も意識したモデル。
圧雪バーンを中心にとことん攻めたいならTH MF-08、山全体を使ったフリーライドまで考えるならCV MF-11が選びやすいでしょう。
SR MF-09とNGR MF-10ならどちら?
こちらはパウダー派が迷いやすい2モデルです。
SR MF-09はカーボン強化されたベースやディスクによって、軽さとレスポンスを高めています。
対してNGR MF-10は、フレックス4とFLAT BEDによって、道具が勝手に反応する感覚を抑えています。
急斜面や雪質変化へ素早く対応したいならSR MF-09。
ボードを足裏で感じながら、自分の動きでコントロールしたいならNGR MF-10という選び分けが分かりやすいと思います。
MF PROGRAMが面白いのは次世代FLUXにつながる点
今回のニュースを「限定モデルが4台追加された」で終わらせるのは少しもったいないです。
MF PROGRAMの本当の面白さは、トップライダーが求めたアイデアが、その後の一般モデルへ広がる可能性があることです。
FLUX自身も、過去にライダーとの開発から生まれた機能が別モデルへ受け継がれてきたことを説明しています。
MFモデルの機能が将来の標準になる可能性も
今回だけを見ても、VIBRAM MEGAGRIP、特殊なFOOTON、左右で硬さを変えたストラップ、カーボンディスクなど、通常モデルとは違ったアプローチが盛り込まれています。
すべてがそのまま一般モデルへ採用されるとは限りません。
それでも、今後DS・SR・CVなどがモデルチェンジするとき、「この考え方はMF PROGRAMから来たのでは?」と感じる機能が出てくる可能性はあります。
そういう視点でMFシリーズを追いかけると、FLUXの新作を見る楽しみも増えますね。
FLUX MF PROGRAMについてよくある質問
今回発表されたMF PROGRAMについて、購入前に気になりやすいポイントをまとめます。
- MF PROGRAMは限定カラーですか?
単なるカラー変更ではありません。ライダーの意見をもとに、ベース・ディスク・FOOTON・ストラップなどを専用仕様へ変更したモデルが含まれています。
- 初心者でもMFモデルを選んで大丈夫?
使用自体は可能ですが、TH MF-08など非常に硬いモデルもあります。価格も高いため、初心者はまず通常モデルから自分の滑りに合う硬さを把握してから検討する方が失敗しにくいです。
- カービングならどのモデル?
高速域と最大限のレスポンスを求めるならTH MF-08、カービングとパウダー・自然地形を両立したいならCV MF-11が選びやすいです。
- パウダーならSR MF-09とNGR MF-10どちら?
軽量性とレスポンスを求めるならSR MF-09、自分の足でボードを自然に動かす感覚を重視するならNGR MF-10が向いています。
- 通常のFLUXモデルでも十分ですか?
多くのライダーには通常モデルで十分です。MF PROGRAMは、特定のライディングフィールやパーツ構成までこだわりたい人ほど価値を感じやすいシリーズだと思います。
まとめ:26-27 MF PROGRAMは4モデルとも方向性が違う
2026-27シーズンのFLUX MF PROGRAMでは、テリエ・ハーコンセン、五十嵐黎、中井孝治との開発から4モデルが登場しました。
- TH MF-08:高速カービングと最大限のレスポンス
- SR MF-09:軽さ・足裏感覚・バックカントリー性能
- NGR MF-10:道具に頼りすぎず自分でボードを動かす
- CV MF-11:ターン性能とナチュラルテレインでの自由度
同じ高価格帯のMFモデルでも、求めている感覚はかなり違います。
特にTH MF-08とNGR MF-10は、硬さだけ見てもフレックス10と4。これだけ方向性が違うモデルが同じ開発プログラムから出てくること自体、MF PROGRAMの面白さを表していると思います。
購入を検討している人は価格や限定感だけで選ぶのではなく、「自分はどんなラインを滑りたいのか」から選ぶのがおすすめです。
今後、それぞれのモデルの詳しい仕様や流通状況が分かればSnowboard Hackでも随時追記していきます。
通常モデルを含めて比較したい人は、FLUXビンディング全種類の特徴・おすすめモデルも確認してみてください。










































