【YES】FRIDGE STの評価はSkate Techでターンが劇的に楽になる魔法のビンディング

まさやん
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スノーボードの滑りを大きく左右する重要なギア、ビンディング。その中でもYES「FRIDGE ST」は、独特の構造を持つモデルとして多くのライダーから注目されています。

しかし、詳しいレビューや情報が少なく、性能やどんなジャンルに向いているのか、購入を迷っている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、FRIDGE STの評価について、その核心となる特徴やテクノロジーを深く掘り下げて解説します。

ビンディングの各パーツが持つ性能から、フリーランやカービング、パウダーといった様々なジャンルでの適性まで、客観的な視点で詳しく見ていきましょう。

要点
  • YES FRIDGE STの核となるテクノロジーと構造上の特徴
  • 各パーツが滑りにどのような影響を与えるかの詳細
  • フリーランやパウダーなど、得意とするライディングスタイル
  • グラトリやパークといったジャンルでの向き不向き

YES・FRIDGE STのスペックから見る評価

項目スペック
対象男女兼用
サイズ展開M, L
硬さ(10段階)6/10(ミドルフレックス)
重さ(10段階)7/10(やや重め)
締め付け力(10段階)8/10(しっかりホールド)

柔軟な動きを生むハイバックの性能

YES FRIDGE STに採用されているハイバックは、内外非対称な形状が特徴的です。これは、内側への動きには柔軟性を持たせつつ、外側へのサポート力を高めるための設計と考えられます。

この構造により、膝を内側に入れやすく、スタイリッシュなターンやプレス系のトリックがスムーズに行えるようになります。素材は硬すぎず柔らかすぎない絶妙なフレックスに調整されており、高速でのライディングに必要なサポート力と、低速域での遊びやすさを両立させている印象です。

ただ、非常に硬いハイバックを好むアルペン系のライダーや、極限までレスポンスを求める方には、少し物足りなさを感じるかもしれません。あくまでフリースタイルやフリーライドの領域で、快適な操作性を引き出すためのバランスが取られたハイバックと言えます。

足首の自由度が高いストラップの構造

ビンディングのフィット感を左右するストラップにも、独自の工夫が見られます。特にアンクルストラップは、立体的な3D形状になっており、ブーツを包み込むようにフィットします。これにより、一点に圧力が集中するのを防ぎ、長時間のライディングでも快適性を維持してくれるでしょう。

また、ストラップ自体が軽量な素材で作られているため、足元の重さを感じにくいのも嬉しいポイントですね。トゥストラップは、ブーツの先端をしっかりとキャッチするコンバーチブルタイプで、好みやブーツとの相性に応じてつま先側からでも甲側からでも固定が可能です。

一方で、非常にパワフルなストラップに慣れている方からすると、少し柔軟に感じられる可能性があります。ですが、これは足首の自由度を高めるという意図的な設計であり、板を細かく操作したいライダーにとっては大きなメリットになります。

スムーズな着脱が可能なラチェット

リフト乗り場でストレスなく着脱できるかどうかは、ビンディング選びで意外と見過ごせない部分です。YES FRIDGE STのラチェットは、カチカチと小気味よく締まり、解放時の操作も非常にスムーズに行えます。

実際に操作してみると、グローブをしたままでも掴みやすい大きめのレバーが採用されており、軽い力でストラップを緩めることができました。厳冬期の凍結するようなコンディションでも、トラブルが起きにくい信頼性の高いパーツが使われていると考えられます。

もちろん、最高級モデルに搭載されているような、数回の操作で一気に締め上げられる特殊な機構はありません。しかし、シンプルで壊れにくく、誰にとっても扱いやすいという基本的な性能をしっかりと満たした、実用的なラチェットが搭載されています。

力の伝達に優れたベースプレート

このビンディングの評価を語る上で最も重要なのが、NOW BINDINGSから技術供与を受けている「Skate Tech」を搭載したベースプレートです。これは、スケートボードのトラックから着想を得た画期的なシステムです。

Skate Techの仕組み

従来のビンディングが板の真ん中を固定して力を伝えるのに対し、Skate Techはベースプレート中央のキングピン(支点)を軸に、ハンガーと呼ばれるパーツがシーソーのように動きます。そして、つま先側と踵側のブッシング(緩衝材)を介して、効率的にエッジへ力を伝達します。

この構造によって、足の小さな動きがテコの原理で増幅され、非常に軽い力で板を操作できるのが最大のメリットです。まるで足裏とエッジが直結したかのようなダイレクトな感覚は、一度体験すると病みつきになるかもしれません。ターンが驚くほど楽になり、一日中滑っても疲れにくいという声も多く聞かれます。

衝撃を吸収するブッシングの効果

前述の通り、Skate Techはブッシングを介して板に力を伝えます。このブッシングは、単に力を伝えるだけでなく、雪面からの振動や着地時の衝撃を吸収するサスペンションのような役割も果たしています。

これにより、荒れたバーンでも板が暴れるのを抑え、安定したライディングが可能になります。高速で滑走する際の安定感はかなりのもので、乗り心地は非常にマイルドです。

また、モデルによっては硬さの異なるブッシングが付属しており、これを交換することで乗り味をカスタマイズできるのも魅力の一つです。レスポンスを重視するなら硬め、よりルーズな乗り心地を求めるなら柔らかめといったように、自分の好みやその日のコンディションに合わせて調整できます。この点は、セッティングにこだわりたいユーザーにとって大きな利点となります。

レポンスとフレックスのバランス

YES FRIDGE STの総合的な評価として、レスポンスと柔軟性のバランスが非常に高いレベルでまとまっている点が挙げられます。Skate Techによる反応の速さと、柔軟性のあるハイバックやストラップが組み合わさることで、キレのあるターンから遊び心のある動きまで幅広く対応可能です。

硬さの指標で言えばミドルフレックスに分類されますが、Skate Techの効果で実際の数値以上に反応が良く感じられるでしょう。そのため、脚力に自信のない方でも板をしっかりと踏み込むことができ、ターンが上達するきっかけになる可能性も秘めています。

ただし、注意点として、Skate Techは独特の乗り心地のため、従来のビンディングに慣れていると、最初は少し違和感を覚えるかもしれません。特に、足裏全体で板を踏みしめる感覚を好むライダーにとっては、好みが分かれる部分です。

YES・FRIDGE STが得意なジャンルを評価

ジャンル評価(5点満点)
カービング
フリーラン
パウダー
グラトリ(弾き系)
グラトリ(乗り系)
ラントリ
キッカー(小~中)
キッカー(中~大)
ジブ

ゲレンデを流すフリーランの操作性

YES FRIDGE STが最も輝くジャンルの一つが、ゲレンデを自由に流すフリーランです。Skate Techによる軽い力でのエッジングは、連続するターンを非常にスムーズで快適なものにしてくれます。

地形の起伏に合わせて当て込んだり、ちょっとした壁で遊んだりするような動きの中でも、板の操作が本当によく追従してくれます。足が疲れにくいというメリットも、一日中ゲレンデを楽しむフリーランにおいては大きなアドバンテージです。

また、ミドルフレックスの特性は、高速域での安定性と低速域での扱いやすさを両立させているため、どんな斜面でもリラックスして自分のペースで滑ることが可能です。

これからターンの質を向上させたい初中級者から、ゲレンデ全体を遊び場と捉える上級者まで、幅広いレベルのライダーが満足できる操作性を持っていると考えられます。

キレのあるカービングはどこまで可能か

カービング性能に関しても、YES FRIDGE STは高いポテンシャルを秘めています。Skate Techがもたらすエッジへの素早いパワー伝達は、ターン導入時のレスポンスを向上させ、キレのあるカービングターンをサポートします。

特に、ミドルスピードでのリズミカルなカービングは非常に気持ちよく、板を立てる感覚を掴みやすいでしょう。ハイバックのサポートとストラップのホールド感も十分なため、ターン中にエッジが抜けてしまうような不安感も少ないです。

ただし、ハンマーヘッドのような硬いボードと組み合わせて、超高速域で極限まで板を倒し込むような本格的なカービングを求める場合、ビンディング全体の剛性が少し物足りなく感じる可能性があります。あくまでフリースタイルボードの性能を引き出し、気持ちの良いカービングを楽しむための性能と捉えるのが適切です。

パウダーでの浮力とコントロール性能

ディープパウダーの中での操作性も良好です。Skate Techは、エッジングだけでなく、ボード全体のコントロールにも良い影響を与えます。後足に少し加重するだけでノーズがスムーズに浮き上がり、パウダーでの浮力を得やすくなります。

また、ツリーランのようなタイトな状況でも、軽い操作で素早く方向転換ができるため、ストレスなく滑り抜けることが可能です。衝撃吸収性の高いブッシングは、不整地や隠れたギャップを通過する際の安定感を高めてくれるため、安心してパウダーライディングに集中できます。

ストラップの柔軟性も、パウダーでの自由な動きを妨げず、リラックスした体勢を維持するのに役立ちます。パウダー初心者から上級者まで、その恩恵を感じられるはずです。

グラトリにおける板のしならせやすさ

グラトリとの相性については、少し評価が分かれるところです。乗り系のトリック、例えばバターやプレスなどでは、内外非対称のハイバックが膝を入れやすくし、足首の自由度も高いため、板をしならせる動作は比較的やりやすいと言えます。

しかし、Skate Techの構造上、足裏とボードの間にシーソーのような機構が入るため、板の感覚がダイレクトに伝わりにくいと感じるライダーもいます。特に、オーリーやノーリーといった弾き系のトリックで重要となる、板の反発をダイレクトに感じたい場合には、従来のビンディングの方に分があるかもしれません。

Skate Techのテコの原理が、意図しないタイミングで板の反発を生んでしまう感覚を持つ可能性もゼロではありません。このあたりは、ライダーの好みやスタイルに大きく左右される部分です。

パークライドでの安定性と耐久性

キッカーやジブといったパークライディングにおいては、メリットとデメリットの両面があります。

まず、アプローチでの安定感や着地時の衝撃吸収性は、ブッシングの効果により非常に高いレベルにあります。小さなキッカーでスタイルを出しながら飛んだり、中級レベルのアイテムを流したりするには十分な性能です。

一方で、デメリットとしては、本体重量が比較的ある点が挙げられます。スピン系のトリックで板を振り回す際には、少し重さを感じるかもしれません。

また、前述の通り、Skate Techはダイレクトな足裏感覚が少し薄れるため、ジブアイテムの上で繊細なボードコントロールを求めるライダーには、好みが分かれる可能性があります。

耐久性に関しては、構造がシンプルで信頼性の高いパーツで構成されているため、通常の使用範囲であれば問題になることは少ないでしょう。

総括:YES・FRIDGE ST 評価のポイント

この記事で解説してきたYES FRIDGE STの評価に関する重要なポイントを、以下に箇条書きでまとめます。

  • YES FRIDGE STはNOW BINDINGSのSkate Techを採用
  • Skate Techはスケートボードのトラックに着想を得た技術
  • テコの原理で軽い力でエッジにパワーを伝えられる
  • ターンが楽になり一日中滑っても疲れにくいのが最大の魅力
  • フリーランやクルージングで最高のパフォーマンスを発揮
  • ミドルスピードでのカービングは非常に快適
  • 内外非対称のハイバックがスタイルのある動きをサポート
  • 3D形状のアンクルストラップが快適なフィット感を提供
  • ブッシングが雪面からの振動や衝撃を効果的に吸収
  • 乗り心地はマイルドで荒れたバーンでも安定
  • パウダーでの操作性も高く浮力を得やすい
  • グラトリでは乗り系のトリックと相性が良い
  • 弾き系のトリックでは足裏感覚の好みが分かれる可能性
  • パークでの着地の安定性は高いがやや重さがある
  • これからターンを上達させたい中級者に特におすすめ
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まさやん
まさやん
フリーランス歴5年の横乗りライダー。ブログ運営・コンサルティングを生業として活動中。冬はスノーボード、夏はスケートボードたまにSUPを楽しんでいます。スノーボードは年間30~50日ほど滑走。ホームは中国地方。冬には数週間単位で長野・北海道に生息。SnowboardHack運営者。
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