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【FNTC】ANDの評価は?グラトリとカービング両立の乗り味を徹底分析

まさやん
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FNTCから2025-2026シーズンの注目モデル「AND」が登場しました。この「AND」は、グラトリとカービングという異なる滑りのスタイルを、一本の板で高い次元で楽しむことを目指して開発された意欲作です。

「スノボー先生」としても知られるプロスノーボーダー瀧澤憲一氏が開発に携わり、特にターンをしながらトリックを繰り出す「ラントリ」性能を追求している点が特徴です。

本記事では、このFNTC「AND」が持つ革新的なコンセプトや注目のスペック、そして様々な滑走シーンでどのようなパフォーマンスを発揮するのか、その評価を詳しく解説していきます。

この記事で分かること
  • FNTC「AND」の革新的な開発コンセプトと特徴
  • グラトリとカービングを両立する性能評価
  • 「AND」のラントリやフリーランでの乗り味
  • FNTC「AND」がどんな人におすすめの板か

FNTC「AND」注目のスペックから見る評価ポイント

FNTCの2025-2026シーズンNEWモデル「AND」は、多くのスノーボーダーが注目する一本です。特にグラトリとカービングを高次元で両立させるというコンセプトは、これまでのスノーボード選びの常識を覆す可能性を秘めています。

ここでは、まず「AND」がどのようなボードなのか、その革新的な開発コンセプトや、採用されている特徴的な形状、そしてそれらが滑りにどう影響するのかを詳しく見ていきましょう。プロスノーボーダー瀧澤憲一氏が監修したという点も、性能への期待を高めます。

「AND」の革新的な開発コンセプトとは

FNTCのNEWモデル「AND」は、「Snowboarderの遊び心を刺激する」というブランドコンセプトを体現し、グラトリとカービングという異なる要素を高い次元で両立させることを目指して開発されました。

この開発には、プロスノーボーダーである瀧澤憲一氏が深く関わっており、彼の求めるラントリ性能が追求されています。

特筆すべきは、単にトリックのしやすさだけでなく、ターンにおけるエッジグリップ力といった滑走性能にも一切妥協していない点です。これにより、ライダーは多彩な雪山での遊び方を、この一本で存分に楽しむことができるよう設計されています。

FNTCは日本人ライダーによる企画と、世界トップクラスの技術者の開発により、日本のスノーボーダーの体格や遊び方に最適化されたボード作りを強みとしており、「AND」もその思想を受け継いだ革新的なモデルと言えるでしょう。

ディレクショナル形状の特性を評価

「AND」に採用されているディレクショナル形状は、スノーボードに明確な進行方向を持たせた設計です。この形状の最大のメリットは、高速で滑走する際の安定性が向上することです。

一般的に、ノーズ(板の先端)がテール(板の後端)よりも少し長かったり、ビンディングを取り付ける位置が板の中心よりもやや後ろに設定されていたりします。

これにより、滑走時には自然と前方に重心が乗りやすくなり、ターンへの導入がスムーズに行えたり、板のバタつきを抑えてくれたりします。

特に、スピードに乗ったカービングターンや、荒れた雪面を滑り降りる際には、この特性が大きな安心感と操作性の良さをもたらしてくれるでしょう。

ただし、進行方向が決まっているため、スイッチスタンス(通常とは逆の足で滑るスタイル)での滑走には少し慣れが必要かもしれません。特にトリックなどでスイッチスタンスを多用する方は、この点を考慮しておくと良いでしょう。

ローダブルキャンバーの乗り味を評価

「AND」に採用されているローダブルキャンバーは、足元のグリップ力と板の操作性をバランス良く両立させた形状です。

ダブルキャンバーは、板の中央部分が雪面に接し、両足の下がそれぞれ盛り上がっている(キャンバーしている)構造を持ちますが、「ロー」と付くことで、その盛り上がりが抑えめになっています。

この設計により、通常のダブルキャンバーが持つルーズな操作感や浮遊感は維持しつつ、エッジの切り替えしがよりスムーズになり、切れのあるターンが可能になります。

また、板を踏み込んだ際にはしっかりとエッジが雪面を捉えるため、安定したランディングやトリックの仕掛けやすさにも繋がります。

FNTCの「AND」では、このローダブルキャンバーと最新のカービングアウトラインを組み合わせることで、グラトリのスピード域を超えた次元でのトリックも可能にしているとされています。

初心者にとってはターンがしやすく、中上級者にとってはより高度な滑りをサポートしてくれる乗り味と言えるでしょう。

グラトリとカービング両立の設計思想

FNTCの「AND」は、スノーボードの大きな楽しみであるグラウンドトリック(グラトリ)と、ゲレンデを滑り降りるカービングの両方を、高いレベルで満足させたいという設計思想から生まれました。

多くの場合、グラトリに適した板は柔らかく操作性に優れる反面、高速でのカービングには安定性が不足しがちです。逆にカービングに特化した板は硬めで安定感がありますが、細かい板の操作が難しくグラトリには向きません。

「AND」は、この二つの要素を妥協なく追求しています。トリックのしやすさを持ちながら、しっかりと雪面を捉えるエッジグリップ力を強化することで、切れのあるターンも可能にしています。

これは、FNTCが掲げる「スノーボーダーの遊び心を刺激し、本気で『遊ぶ』を追求する」というブランドコンセプトを具体化したものと言えるでしょう。日本人ライダーの体格や滑りのスタイルに合わせて開発されている点も、この両立を実現する上で重要なポイントです。

瀧澤憲一プロ監修のラントリ性能

「AND」の開発には、「スノボー先生」としても知られるプロスノーボーダーの瀧澤憲一氏が深く関わっています。彼が特にこだわったのが「ラントリ」の性能です。ラントリとは、滑走しながらトリックを連続して行うスタイルで、スピード感とトリックの多彩さが魅力です。

瀧澤氏は、自身が満足できるラントリ性能を「AND」に求めました。そのため、単にトリックがしやすいだけでなく、ターン中の安定性や、トリック後のスムーズな着地(ランディング)にも重点が置かれています。

この板は、ラントリに挑戦したい、もっと自由にターンしながらトリックを繰り出したい、そういった思いを持つスノーボーダーにとって、まさに理想的なパートナーとなるよう設計されています。彼の豊富な経験と知識が、このボードの高い完成度につながっているのです。

最新カービングアウトラインの切れ味

「AND」が実現するシャープなカービング性能の秘密の一つは、その「最新カービングアウトライン」にあります。アウトラインとは、スノーボードの形状、特にサイドカーブ(板の側面が描くカーブ)のことを指します。このサイドカーブが、ターンのしやすさや切れ味に大きく影響します。

「AND」では、最先端の考え方を取り入れたカービングアウトラインを採用しており、これによりターン時の板の食い込みが良く、スムーズで切れ味鋭いターンを可能にしています。

さらに、このアウトラインは「ローダブルキャンバー」という板の反り方と組み合わせることで、その性能を最大限に引き出します。結果として、安定したランディングを実現し、グラトリの通常のスピードレンジを超えるような、よりダイナミックなトリックにも挑戦できるようになっています。

FNTC「AND」のライディング評価:ジャンル別徹底分析

FNTC「AND」のスペックや開発背景を理解したところで、次に気になるのは実際の滑走性能でしょう。ここでは、「AND」がグラトリ、カービング、そしてラントリといった各ジャンルでどのようなパフォーマンスを発揮するのかを深掘りします。

また、フリーランでゲレンデ全体をどれだけ楽しめるのか、そして最終的にどのようなスノーボーダーにこの「AND」がおすすめできるのか、具体的なライディングシーンをイメージしながら、その評価を徹底的に分析していきます。

グラトリ「トリックの安定性と反発力」

FNTC「AND」は、グラトリを楽しむ上で重要な「トリックの安定性」と「板の反発力」のバランスを追求して設計されていると考えられます。

トリックの安定性とは、例えば板をプレス(板をしならせて雪面に押し付ける技)した際にグラつかずにしっかりと形をキープできることや、回転系の技で軸がブレにくいことなどを指します。ANDは、この安定性を高めることで、ライダーが安心してトリックに挑戦できるようにサポートしてくれるでしょう。

一方、反発力は、板をしならせた後に元に戻ろうとする力のことです。この力が強いほど、オーリー(板の反発を使ってジャンプする技)で高さを出しやすくなったり、スピン系のトリックで回転力を得やすくなったりします。

FNTCの他のグラトリ向けモデルでは、軽量なハニカムコアやカーボン素材を用いることで、高い反発力を実現している例があります。

「AND」も、ローダブルキャンバーという形状を採用しつつ、これらの技術思想を受け継ぎ、トリックに必要な反発力をしっかりと確保していると推測されます。結果として、技のキレや高さを向上させ、グラトリの楽しさを一層引き出してくれるはずです。

カービング「エッジグリップとターン性能」

FNTC「AND」は、グラトリ性能だけでなく、カービングにおける「エッジグリップ」と「ターン性能」にも妥協しない設計が施されています。エッジグリップとは、ターンをする際にスノーボードの金属製の縁(エッジ)がどれだけしっかりと雪面を捉えるか、ということです。

このグリップ力が高いと、硬いアイスバーンであっても板がズレにくく、安定したターンが可能になります。「AND」は、このエッジグリップ力を強化することで、ライダーに安心感のあるカービングを提供することを目指しているようです。

さらに、優れたターン性能も追求されています。これは、スムーズにターンに入りやすく、ターン中も思い通りのラインを描きやすいということです。「AND」では、「最新のカービングアウトライン」と「ローダブルキャンバー」という形状の組み合わせが、この高いターン性能を実現する鍵となっています。

これにより、切れ味の良いシャープなターンから、ゆったりとした大きなターンまで、ライダーの意のままにコントロールしやすくなっていると期待できます。ゲレンデを気持ちよく滑り降りるカービングの楽しさを存分に味わえるでしょう。

ラントリ「高速域での操作性」

ラントリとは、滑走しながら連続してトリックを繰り出すスタイルで、特に「高速域での操作性」が重要になります。「AND」は、プロスノーボーダー瀧澤憲一氏がラントリ性能を追求して開発に関わっており、この点にも注力されているモデルです。

高速で滑りながらトリックを行うためには、まず板自体が高速でも安定していることが不可欠です。板がバタついたり、コントロールを失ったりするようでは、安心してトリックに集中できません。

「AND」は、ディレクショナル形状やローダブルキャンバーといった特性により、高速滑走時の安定性を確保しつつ、トリックを仕掛けるための操作性も両立させていると考えられます。

これにより、スピードに乗った状態からでもスムーズにトリックへと移行でき、またトリック後も安定して滑走を続けられるでしょう。

ターンとトリックをリズミカルに繋ぎ合わせるラントリの醍醐味を、高いレベルで体感できる操作性を備えていると期待されます。スピーディーでダイナミックな滑りの中に、多彩なトリックを織り交ぜたいライダーにとって、魅力的な選択肢となるはずです。

フリーラン「ゲレンデ全体を楽しめるか」

FNTC「AND」は、ゲレンデ全体を自由に滑り降りるフリーランにおいても、高い満足感を得られるように設計されていると考えられます。

この板は、グラトリやラントリといった特定のスタイルに特化しているだけでなく、カービング性能も重視しているため、圧雪されたコースを気持ちよくターンで滑り降りる楽しさを存分に味わえるでしょう。

また、ローダブルキャンバーという形状は、ある程度の浮遊感ももたらすため、非圧雪のパウダーゾーンや、コース脇のちょっとした地形変化など、ゲレンデ内の様々なコンディションに対応しやすい特性を持っています。

トリック性能とターン性能のバランスが良いということは、ゲレンデのあらゆる斜面や雪質に対して、多様なアプローチで楽しむことができるポテンシャルを秘めていると言えます。

そのため、朝一番の整備されたバーンでの高速カービングから、午後の少し荒れてきた雪面での遊び心ある滑りまで、一日を通してゲレンデ全体を遊び尽くしたいスノーボーダーにとって、魅力的な選択肢となるはずです。

どんなライダーにおすすめ?

FNTC「AND」は、グラトリやラントリに挑戦したい、あるいはもっとスキルアップしたいと考えているライダーに特におすすめのモデルです。

瀧澤憲一プロが監修し、ラントリ性能を追求しているため、ターンをしながらスムーズにトリックを繰り出したいというニーズに高いレベルで応えてくれるでしょう。トリック性能だけでなく、カービング性能にも妥協がないため、キレのあるターンも楽しみたいという欲張りなスノーボーダーにも適しています。

加えて、一本の板でゲレンデの様々な状況を楽しみたいオールラウンド志向のライダーにも向いています。フリーランからグラトリ、そしてラントリまで、幅広い滑りのスタイルに対応できる柔軟性を持っているためです。

まだ自分の滑りのスタイルが定まっていないけれど、色々なことに挑戦してみたいという中級レベルの方や、グラトリやカービングのスキルをさらに高めたいと考えている向上心のあるライダーにとって、「AND」は良き相棒となってくれる可能性が高いです。

ただし、全くの初心者の方にとっては、ある程度の反発力や操作性が求められるため、まずは基礎をしっかりと習得してからステップアップとして検討するのが良いかもしれません。

まとめ:FNTC「AND」の評価について

FNTCのNEWモデル「AND」は、グラトリとカービングという異なる要素を高いレベルで両立させることを目指した革新的なスノーボードです。

プロスノーボーダー瀧澤憲一氏の監修のもと、ラントリ性能にも注力し、トリックの安定性と反発力、そしてカービングにおけるエッジグリップとターン性能を追求しています。

ディレクショナル形状とローダブルキャンバー、最新のカービングアウトラインの組み合わせは、高速域での操作性と安定感をもたらし、ゲレンデ全体を遊び尽くすフリーランにも対応します。

グラトリやラントリに挑戦したい中級者以上の方や、一本の板で多様な滑りを楽しみたいオールラウンド志向のライダーにとって、非常に魅力的な選択肢と言えるでしょう。

この「AND」は、あなたのスノーボードライフをさらに豊かにしてくれる可能性を秘めた一本となるかもしれません

ABOUT ME
まさやん
まさやん
フリーランス歴5年の横乗りライダー。ブログ運営・コンサルティングを生業として活動中。冬はスノーボード、夏はスケートボードたまにSUPを楽しんでいます。スノーボードは年間30~50日ほど滑走。ホームは中国地方。冬には数週間単位で長野・北海道に生息。SnowboardHack運営者。
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