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【VANS】INFUSEの評価を徹底解説!ブーツの選び方から性能まで

まさやん
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スノーボードのブーツ選びは、滑りの質を大きく左右する重要な要素です。数あるモデルの中でも、VANS「INFUSE(インフューズド)」はその高い性能とカスタマイズ性から多くのスノーボーダーに注目されている人気モデルと言えます。

しかし、その特徴や実際の評価について、詳しく知りたいと考えている方も多いのではないでしょうか。

特に、ブーツのフレックス、つまり硬さの調整機能や、BOAとレースを組み合わせた独自のハイブリッドシステムについて、自分の滑りに合うのかどうかは気になるところです。

スノーボードのブーツ選びで後悔しないためには、モデルごとの特徴を正確に理解し、自身のレベルや好みのライディングスタイルと照らし合わせることが大切です。この記事では、VANS「INFUSE」に関する評価を、スペックとライディングシーンの両面から深く掘り下げていきます。

この記事を読むことで、以下の点が明確になります。

  • VANS「INFUSE」が持つ独自の機能やスペックの詳細
  • フレックス調整機能がライディングに与える具体的な影響
  • フリーランやカービングなど滑走シーンごとの適性
  • あなた自身のスタイルにVANS「INFUSE」が合うかどうかの判断基準

VANS・INFUSEのスペックから見る正当な評価

項目スペック詳細
対象男女兼用
サイズ感やや小さめ(0.5cmアップを推奨する声が多い)
硬さ5~9 / 10段階(付属パーツで調整可能)
重さ7 / 10段階(多機能な分、やや重め)
締め付け力9 / 10段階(強力なホールドが可能)

唯一無二のハイブリッドBOAシステム

VANS「INFUSE」が他のブーツと一線を画す最大の特徴は、伝統的なレースアップと最新のBOAシステムを融合させたハイブリッド構造にあります。このシステムは、ブーツの甲部分をBOAダイヤルで、すね周りをレースで締め上げるという、それぞれの利点を最大限に活かした設計です。

BOAシステムは、ダイヤルを回すだけで簡単かつ均一に甲部分を締め上げることができ、滑走中の緩みもすぐに調整できる手軽さが魅力です。

一方、すね周りのレースは、微妙な力加減を自分の手でコントロールできるため、より繊細でパーソナルなフィット感を実現します。言ってしまえば、BOAの手軽さとレースの微調整能力を両立させているわけです。

このため、足首周りはしっかりとホールドしつつ、ふくらはぎの締め付け具合は少し緩めにするなど、ライダーの好みやその日のコンディションに応じた最適なセッティングが可能です。ただ、レースを毎回結ぶ手間はかかるため、完全なBOAシステムの手軽さを求めるユーザーにとっては、少し面倒に感じるかもしれません。

好みに合わせられるフレックス調整機能

VANS「INFUSE」は、ブーツのフレックス(硬さ)をライダー自身が調整できる画期的な機能を搭載しています。これは、タン(足の甲とすねに当たる部分)に挿入できる2本の「タングスティフナー」と呼ばれる黒い樹脂製パーツによって実現されます。

このパーツを両方とも外した状態が最もソフトなフレックス(硬さ5/10程度)で、グラトリやルーズな動きを楽しみたい時に適しています。1本だけ挿入すればミドルフレックス(硬さ7/10程度)となり、オールラウンドな滑りに対応可能です。

そして、2本とも挿入すると最も硬いハードフレックス(硬さ9/10程度)になり、高速でのフリーランやキレのあるカービングで求められる高いレスポンス性能を発揮します。

このように言うと、まるで3足のブーツを持っているかのような感覚で、1足のブーツで様々なライディングシーンに対応できるのが最大のメリットです。ただ、パーツの着脱は滑走前に行う必要があり、ゲレンデの途中で変更するのは少し手間がかかる点は注意が必要です。

最高のフィット感とヒールホールド性能

スノーボードブーツにおいて、フィット感、特に滑走時の安定性を左右するかかとの浮きを防ぐヒールホールド性能は極めて大切です。VANS「INFUSE」は、この点においても非常に高い評価を得ています。

その理由は、インナーブーツに組み込まれた「V3ハーネス」という機能にあります。これは、インナーとアウターを連動させて足首周りを内側から効果的に締め上げるシステムで、かかとをブーツのヒールポケットにしっかりと固定します。

このため、つま先側のエッジに力を加える際のかかとの浮きが最小限に抑えられ、ダイレクトでロスが少ない操作感を生み出します。

前述の通り、ハイブリッドBOAシステムと組み合わせることで、足全体が包み込まれるような一体感を得られます。実際に履いてみると、まるで自分の足がブーツの一部になったかのような感覚を覚えるかもしれません。

ただし、非常に高いホールド力を持つ反面、足の形によっては特定の箇所に圧迫感を感じる可能性もあるため、購入前の試着は入念に行うことをお勧めします。

熱成形対応のV3ウルトラクラッシュインナー

ブーツのフィット感を最終的に決定づけるのがインナーブーツです。VANS「INFUSE」には、最高峰モデルである「V3ウルトラクラッシュインナー」が標準で搭載されています。

このインナーは、プロのスノーボーダーからのフィードバックを元に開発されており、非対称の形状が足に自然にフィットするように設計されています。最大の特徴は、熱成形に対応している点です。

専用のオーブンで温めてから足を入れることで、インナーがユーザー一人ひとりの足の形に変形し、まるでオーダーメイドのような究極のフィット感を実現します。

もちろん、熱成形をしなくても十分に高いフィット感は得られますが、より完璧な履き心地を求めるのであれば、プロショップでの熱成形を強く推奨します。また、素材には保温性と透湿性に優れたものが使用されており、長時間のライディングでも足を暖かくドライに保つ快適性も備えています。

耐久性とデザイン性を両立したアウター

VANSのブーツと言えば、スケートシューズを彷彿とさせるストリート感あふれるデザインを思い浮かべる人も多いでしょう。VANS「INFUSE」もその伝統を受け継ぎ、洗練されたデザイン性が魅力の一つです。

しかし、魅力は見た目だけではありません。アウターブーツには、防水性と耐久性に優れた素材が使用されており、過酷な雪山の環境にも耐えうる堅牢な作りになっています。特に、バインディングのストラップが当たる部分は二重に補強されているなど、消耗しやすい箇所への配慮も見られます。

さらに、ブーツのサイドには「ヒートリテンション360°」という熱反射層が組み込まれており、ブーツ内部の熱を外に逃がさず、外からの冷気をシャットアウトする機能も搭載されています。

これにより、デザイン性を損なうことなく、高い保温性を確保しているのです。VANSならではのスタイルと、スノーボードブーツとして求められるタフな性能を高いレベルで両立させている点が、多くのファンを惹きつける理由と考えられます。

衝撃吸収性に優れたインソール

見落としがちですが、インソール(中敷き)もブーツの性能を左右する重要なパーツです。VANS「INFUSE」には、スケートボードで培われた技術が活かされた「V3 POPCUSHインソール」が採用されています。

このPOPCUSHインソールは、三層構造になっており、優れた衝撃吸収性と反発性を両立しているのが特徴です。着地時の大きな衝撃から足裏を保護してくれるだけでなく、その衝撃を次のターンへのエネルギーに変換する手助けもしてくれます。

アーチサポート(土踏まずの支え)もしっかりとした作りで、足裏の疲れを軽減し、長時間のライディングでもパフォーマンスの維持に貢献します。

多くのブーツでは、より良いパフォーマンスを求めてインソールを別売りのものに交換することが推奨されるケースも少なくありませんが、VANS「INFUSE」の場合は、標準装備のインソールで十分すぎるほどの高い性能を持っていると言えるでしょう。

VANS・INFUSEのライディングシーン別評価

ジャンル評価 (5.0点満点)
カービング
フリーラン
パウダー
グラトリ(弾き系)
グラトリ(乗り系)
ラントリ
キッカー(小~中)
キッカー(中~大)
ジブ

高速域で真価を発揮するフリーラン性能

VANS「INFUSE」は、ゲレンデを自由に滑り降りるフリーランにおいて、その性能を最も発揮するブーツの一つです。特に、タングスティフナーを2本入れたハードフレックス設定での滑りは格別です。

ブーツ全体が持つ高い剛性と、前述の通り、V3ハーネスによる強力なヒールホールド性能が組み合わさることで、ハイスピードで滑走している際も足元が非常に安定します。

これにより、ボードに対してダイレクトかつ正確に力を伝えることができ、荒れたバーンやアイスバーンでもボードコントロールが容易になります。

逆に、タングスティフナーを1本にしたり、全て外したりすれば、より柔軟な動きに対応できます。

例えば、壁のような地形で遊んだり、ナチュラルヒットでジャンプしたりする際には、少しフレックスを柔らかくすることで、動きの自由度が増し、よりクリエイティブな滑りが可能になります。

このように、フリーランという広い枠組みの中で、その日の気分やゲレンデの状況に合わせてブーツの特性を変えられるのは大きな強みです。

キレと安定感を両立するカービング適性

キレのある深いカービングターンを求めるライダーにとって、VANS「INFUSE」は非常に魅力的な選択肢となります。カービングで最も重要なのは、エッジにどれだけ正確かつパワフルに力を伝えられるかという点です。

このブーツは、ハードフレックス設定時に得られる強力なサポート性能により、ターン中にボードがバタつくのを抑え、エッジを雪面にしっかりと食い込ませ続けることを可能にします。

特に、つま先側への荷重時だけでなく、かかと側のエッジに荷重するバックサイドターンにおいても、その恩恵は絶大です。強力なヒールホールドがかかとをがっちりと固定するため、力の逃げ場がなく、体重を余すことなくエッジに伝えられます。

こうして、深くボードを立てた状態でも安定したターンを描くことができます。もし、もう少し足首の自由度を使ってターンをコントロールしたい場合は、タングスティフナーを1本にするだけで、操作性を少し加えたカービングが楽しめます。

カービング上級者から、これからマスターしたい中級者まで、幅広いレベルのライダーの要求に応えられるポテンシャルを持っています。

深い雪も走破できるパウダーでの操作性

パウダーライディングでは、ボードの浮力をコントロールするための繊細な足首の動きと、深雪に負けないためのサポート力の両方が求められます。VANS「INFUSE」は、ここでもフレックス調整機能が活きてきます。

一般的に、パウダーでは少し柔らかめのフレックスが好まれるため、タングスティフナーを1本、あるいは全て外したセッティングが有効です。これにより足首の自由度が増し、ボードのノーズを上げたり、細かな方向転換を行ったりする際の操作性が向上します。

一方で、ハイブリッドBOAシステムは足全体をしっかりとホールドしてくれるため、深雪の中でバランスを崩しそうになった時でも、ブーツの中で足がずれることなく安定した体勢を維持する手助けとなります。

また、アウターの防水性が高いため、湿った雪の中でもブーツ内部への浸水を気にすることなく、快適にパウダーランを楽しめるでしょう。

パークやキッカーでのジャンプ性能

パークやキッカーでのジャンプにおいては、アプローチでの安定性、空中での動きやすさ、そして着地時の衝撃吸収性という3つの要素が重要になります。VANS「INFUSE」は、これらの要素を高いレベルで満たしています。

中サイズから大サイズのキッカーに挑む際は、タングスティフナーを1本か2本入れたミドルからハードの設定がおすすめです。

これにより、アプローチでスピードを出しても足元が安定し、正確な踏み切りが可能になります。そして、V3 POPCUSHインソールが、着地時の大きな衝撃を効果的に吸収し、膝や足首への負担を軽減します。

一方、グラブなどのトリックを入れるために空中での自由度が欲しい場合は、すね周りのレースを少し緩めに締めることで調整が可能です。

このように、ジャンプのスタイルやサイズに応じてセッティングを変えられるため、様々なスタイルのジャンパーに対応できるブーツと言えます。

グラトリにはフレックス調整が必須か

グラトリは、ブーツの柔軟な動きが求められるジャンルです。このため、VANS「INFUSE」でグラトリをメインに楽しむ場合、フレックスの調整が鍵となります。

結論から言うと、タングスティフナーを全て外した最もソフトなフレックス設定にすれば、グラトリにも十分対応可能です。この状態であれば、足首を柔軟に使うことができ、プレス系のトリックやスピン系の動きもスムーズに行えます。

しかし、VANS「INFUSE」は元々の設計思想がフリーライドやオールマウンテンにあるため、グラトリ専用のソフトフレックスブーツと比較すると、全体的な硬さや重さは否めません。

特に、ブーツの高さがあるため、足首を最大限に曲げるような繊細な動きでは、少し制限を感じる可能性があります。

言ってしまえば、あくまで「オールラウンドブーツのソフトな設定」という範囲での対応力であり、グラトリに特化したいライダーは、より専門のモデルを検討する方が満足度は高いかもしれません。

総括:あなたの滑りに合うかVANS「INFUSE」を評価について

この記事では、VANS「INFUSE」のスペックや様々なライディングシーンでの評価を解説してきました。最後に、このブーツがどのようなライダーにおすすめできるのか、そして購入を検討する上でのポイントをまとめます。

  • VANS「INFUSE」はフレックス調整機能を持つオールラウンドブーツである
  • 最大の武器はBOAとレースを組み合わせたハイブリッドシステム
  • タングスティフナーの着脱で硬さを3段階に変更できる
  • 最も硬い設定では高速域でのフリーランやカービングに最適
  • 強力なヒールホールド性能が安定した滑りを生み出す
  • 熱成形対応のV3インナーは最高のフィット感を提供
  • 衝撃吸収性に優れたPOPCUSHインソールを標準装備
  • デザインはVANSらしいストリートスタイルで評価が高い
  • パウダーライディングではフレックスを柔らかくすると操作性が向上
  • キッカーでは安定したアプローチと衝撃吸収性が光る
  • グラトリは最も柔らかい設定にすれば対応可能
  • ただしグラトリ専用ブーツほどの柔軟性はない
  • 1足で様々な滑りをしたいオールマウンテンライダーに最もおすすめ
  • 購入前には必ず試着しフィット感を確認することが大切
  • あなたの求める滑りとブーツの特性が合致するか見極めよう
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まさやん
まさやん
フリーランス歴5年の横乗りライダー。ブログ運営・コンサルティングを生業として活動中。冬はスノーボード、夏はスケートボードたまにSUPを楽しんでいます。スノーボードは年間30~50日ほど滑走。ホームは中国地方。冬には数週間単位で長野・北海道に生息。SnowboardHack運営者。
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