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【SALOMON】SICKSTICKの評価レビュー!特徴・乗り心地・適性を徹底分析

まさやん
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サロモンの人気スノーボード「SICKSTICK(シックスティック)」について、その評判や実際の乗り心地が気になっている方も多いのではないでしょうか。

長年にわたり多くのスノーボーダーから支持され、定番モデルとして知られるこの板は、特にパウダーでの滑走性能やフリーライド性能の高さが注目されています。

この記事では、SICKSTICKの詳しいスペックや構造、そして様々なコンディションでの滑走性能に関するレビュー情報をまとめました。

ミディアムフレックスの扱いやすさや軽量性、そして特徴的な形状がもたらすメリットなど、購入を検討している方、この板の評価について詳しくまとめているため参考になれば幸いです。

この記事で分かること
  • SICKSTICKの形状、構造、硬さ、素材などの詳細なスペック
  • パウダーや圧雪バーンでの滑走性能と操作感
  • 地形やツリーランなど、様々な状況での適性
  • 軽快な取り回しやレスポンスの良さといった総合的な評価

SALOMON「SICKSTICK」の評価:スペック詳細

対象メンズ
形状ハイブリッドキャンバー
(ROCKOUT CAMBER)
シェイプディレクショナルツイン
ボードの硬さ10段階中6(普通)
対象レベル中級者から上級者
サイズ153,157,161,165

形状:テーパードツインの特徴

SALOMON「SICKSTICK」の「テーパードツイン」という形状は、一見すると前後対称に見えるツイン形状でありながら、実は進行方向(ノーズ)側の幅が後方(テール)側よりも少しだけ広くなっているのが特徴です。SICKSTICKの場合、ノーズ幅がテール幅より約12mm広く設計されています。

このわずかな幅の違いと、ビンディングを取り付ける位置がボードの中心よりも少し後ろ(20mmセットバック)になっていることにより、パウダーのような柔らかい雪の上でノーズが自然と浮き上がりやすくなります。そのため、深雪でもボードが沈み込みにくく、楽に滑ることができます。

また、ターンのきっかけも掴みやすく、スムーズなターン導入をサポートします。フリースタイルボードのような操作性を持ちながら、フリーライド(ゲレンデ外の自然な斜面を滑るスタイル)にも対応できる、まさに万能な形状と言えるでしょう。

構造:独自ロックアウトキャンバー

SICKSTICKに採用されている「ロックアウトキャンバー」は、サロモン独自の構造です。これは、ボードの足元部分にしっかりとしたキャンバー(弓なりの反り)を持たせ、そこからノーズとテールに向かってフラットに近い形状、そして先端部分は少し反り上がったロッカー形状へと変化するハイブリッドな構造を指します。

この構造の最大のメリットは、足元のキャンバーが生み出す強いエッジグリップと高い反発力です。これにより、硬い雪面でもしっかりとエッジが食い込み、安定したターンが可能です。オーリーなどのトリックに必要な反発力も十分に得られます。

一方で、ノーズとテールのフラットからロッカーに近い部分は、パウダーでの浮力を助け、引っかかりの少ないスムーズな操作感を実現します。様々な状況でバランスの良い性能を発揮するための工夫が詰まった構造です。

硬さ:扱いやすいミディアム

SICKSTICKの硬さは、一般的に「ミディアムフレックス」と表現されます。これは、柔らかすぎず硬すぎない、中程度の硬さのことです。

数字で表すと10段階中6程度とされていますが、実際に乗った感覚としてはもう少ししっかりしている、あるいは少し柔らかく感じるなど、ライダーの体重や滑り方によって印象が変わることもあります。

このミディアムフレックスは、様々なコンディションでバランスの取れた性能を発揮します。適度な硬さがあるため、高速で滑ってもボードがバタつきにくく安定感があり、ターン時のエッジコントロールもしやすいです。

それでいて、硬すぎて扱いにくいということもなく、ある程度の脚力があれば板をしならせて反発を得ることも可能です。

初心者には少し手強く感じるかもしれませんが、中級レベル以上のスノーボーダーにとっては、操作性と安定性を両立した扱いやすい硬さと言えるでしょう。

素材:軽量化と衝撃吸収性

SICKSTICKの乗り心地の良さや扱いやすさは、使用されている素材にも秘密があります。ボードの芯材(コア)には、軽量でしなやかな反応が特徴の竹(バンブー)とソフトウッドが使われています。

これにより、ボード全体の重量が軽くなり、取り回しが楽になるだけでなく、しなやかな反発力を生み出し、軽快な滑りをサポートします。

さらに特筆すべきは、ボードのエッジ(側面)に沿って配置されたコルク素材です。コルクは優れた衝撃吸収性を持つ素材で、滑走中に雪面から伝わる細かな振動や、デコボコしたバーンを滑る際の衝撃を効果的に和らげてくれます。

このおかげで、荒れた雪面でもボードが安定しやすく、足への負担も軽減されるため、長時間のライディングでも快適性が持続します。軽量化と衝撃吸収性を両立する素材選びが、SICKSTICKの高性能を支えています。

デザイン:洗練された外観

SICKSTICKは、その性能だけでなく、見た目のデザインも多くのスノーボーダーから支持されています。全体的にシンプルで洗練された印象を与えるデザインが特徴です。

デッキ(表面)は、ノーズ側がクリーンな白色、テール側は温かみのあるウッド調(木目が見えるようなデザイン)で構成されており、派手なグラフィックや複雑な模様は控えめです。この落ち着いたデザインは飽きが来にくく、長く愛用できるでしょう。

ソール(滑走面)のデザインも同様にシンプルです。色の異なる素材を組み合わせて模様を作る「ダイカットソール」ではなく、単一の素材で仕上げられています。

これにより、ソールに継ぎ目がなくなり、雪との摩擦が軽減され、圧雪バーンでもパウダーでもよりスムーズな滑走と推進力を生み出すことに貢献しています。機能美とも言える無駄のないデザインが、SICKSTICKの魅力を一層高めています。

SALOMON「SICKSTICK」の評価:シーン別性能

適性が高いジャンル

オールラウンド

カービング
フリーラン
パウダー
グラトリ(弾き系)
グラトリ(乗り系)
ラントリ
キッカー(小~中)
キッカー(中~大)
ジブ

パウダーでの浮力と操作感

SALOMON「SICKSTICK」は、パウダースノーでの滑走において、十分な浮力と良好な操作感を提供します。その秘密は、ノーズがテールよりも幅広になっているテーパード形状と、ビンディングの取り付け位置が少し後ろに設定されているセットバックにあります。

これらにより、進行方向のノーズが自然と雪面に浮き上がりやすくなり、深雪でもボードが沈み込むのを軽減します。

また、ボードの反り具合も工夫されており、「ロックアウトキャンバー」という独自の形状が採用されています。これにより、ターンを始める際にスムーズにボードを傾けられ、パウダーの中でも板を動かしやすいと感じるでしょう。

ゲレンデ脇のパウダー(ゲレパウ)程度であれば、その性能を十分に発揮し、まるでボートが水面を滑るように軽快なライディングが楽しめます。ただし、非常に深い新雪(ディープパウダー)においては、専用のパウダーボードと比較すると浮力が若干劣るという意見もあります。

そのような場合は、ビンディングの位置を一番後ろまで下げることで、より浮力を引き出すことができます。

圧雪バーンでのカービング力

圧雪されたゲレンデでのカービング性能は、SICKSTICKの大きな魅力の一つです。ボードのサイドカーブ(エッジのくびれ)には「クアドラライザー」という特殊な設計が採用されており、これが強力なエッジグリップを生み出します。

ターンに入るときからターンを終えるまで、エッジが雪面をしっかりと捉え続け、安定したカービングが可能です。大きなターンから小さなターンまで、どちらもスムーズに行うことができ、特に圧雪された綺麗なバーンを滑る際の気持ち良さは格別と評価されています。

また、ボードの反り形状である「ロックアウトキャンバー」も、カービング性能に貢献しています。足元のしっかりとしたキャンバー部分が、ターン中の安定性とエッジの食い込みをサポートします。

高速で滑走している時や、硬めの雪面でもボードがブレにくく、安心してターンに集中できるでしょう。エッジの切り替えも素早く行えるため、リズミカルなカービングターンを楽しめます。

地形・ツリーランでの適性

SICKSTICKは、ゲレンデ内の起伏に富んだ地形や、木々の間を滑り抜けるツリーランといった状況でも高い適性を示します。ボード自体が比較的軽量であることと、ミディアムフレックスという扱いやすい硬さが、クイックな動きや細かなボードコントロールを容易にします。

特にツリーランのようなタイトな場所では、ボードの取り回しの良さが際立ち、スムーズな方向転換が可能です。ノーズとテールが引っかかりにくい形状になっているため、障害物を避けながら滑る際にも安心感があります。

また、SICKSTICKは衝撃吸収性にも優れています。ボードの芯材に使われている竹やコルクといった素材が、凹凸のある雪面や不整地を滑る際の振動を効果的に吸収してくれます。

これにより、変化の多い地形でもボードが安定し、ライダーはコントロールを失いにくくなります。地形を利用した遊びや、自然のままの斜面を滑る楽しさを存分に味わえるでしょう。

スイッチスタンスでの滑走感

SICKSTICKは、基本的には進行方向が決まっているディレクショナル形状のボードですが、スイッチスタンス(通常とは逆の足で滑ること)での滑走性能も予想以上に高いと評価されています。

形状こそ前後非対称ですが、スタンス(ビンディングの取り付け位置)がボードのサイドカットの中央付近に配置されているため、スイッチでも比較的自然な感覚で滑ることができます。

実際に滑ってみると、まるで前後対称のツインボードで滑っているかのようにスムーズで安定していると感じるライダーもいます。

もちろん、パウダーでの浮力やカービングのキレといった点では、通常のスタンス(レギュラースタンス)の方が性能を発揮しやすいですが、ゲレンデ内でのちょっとしたスイッチライディングや、トリックの練習などには十分対応可能です。

フリースタイル的な要素も楽しみたいけれど、パウダーやフリーライドも重視したいというライダーにとって、このスイッチ性能の高さは嬉しいポイントとなるでしょう。

軽快な取り回しとレスポンス

SICKSTICKに乗った多くのライダーがまず感じるのが、その軽快な取り回しの良さです。ボード全体の重量が比較的軽く設計されているため、板の操作がしやすく、ライダーの意図した動きに素早く反応してくれます。

この軽快さは、特に細かいターンが要求される場面や、ツリーランのように素早い判断と操作が必要な状況で大きなメリットとなります。

板を左右に振ったり、エッジを切り替えたりする動作がスムーズに行えるため、疲れにくく、長時間のライディングでも集中力を維持しやすいでしょう。

また、レスポンスの良さもSICKSTICKの特徴です。ライダーが板に力を加えると、それが素早くボードに伝わり、ターンやオーリー(ジャンプ)といったアクションに繋がります。これは、ボードの芯材に使われている竹素材や、独自の「ロックアウトキャンバー」構造などがもたらす効果です。

板がしっかりと反応してくれるため、自分の思った通りのラインを滑りやすく、アクティブなライディングを楽しみたいスノーボーダーにとって、非常に魅力的な性能と言えます。

まとめ:SALOMON「SICKSTICK」の評価について

SALOMON「SICKSTICK」は、ノーズがテールより僅かに広い「テーパードツイン形状」と、足元のキャンバーとノーズ・テールのフラット/ロッカー部分を組み合わせたサロモン独自の「ロックアウトキャンバー構造」が特徴のスノーボードです。

この設計により、パウダーでの自然な浮力を確保しつつ、足元のキャンバーが圧雪バーンで強力なエッジグリップと反発力を生み出します。

硬さは扱いやすい「ミディアムフレックス」で、芯材には軽量な竹やソフトウッド、エッジ側には衝撃吸収性に優れたコルク素材を使用し、軽量性と快適な乗り心地を両立しています。シンプルで洗練されたウッド調のデザインも魅力の一つです。

滑走性能においては、パウダーでの十分な浮力と操作性を持ち、圧雪バーンでは「クアドラライザー」というサイドカットが鋭いカービングを実現します。

軽量なボードは地形遊びやツリーランでも軽快な取り回しと素早いレスポンスを発揮し、スイッチスタンスでの滑走もスムーズです。

SICKSTICKは、多様な雪質や地形で高い性能を発揮し、一本で様々な滑りを楽しみたい中級以上のスノーボーダーに適したオールマウンテンボードと言えるでしょう。

ABOUT ME
まさやん
まさやん
フリーランス歴5年の横乗りライダー。ブログ運営・コンサルティングを生業として活動中。冬はスノーボード、夏はスケートボードたまにSUPを楽しんでいます。スノーボードは年間30~50日ほど滑走。ホームは中国地方。冬には数週間単位で長野・北海道に生息。SnowboardHack運営者。
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