【THIRTYTWO】万能ブーツLASHEDの評価は?フリーランもグラトリも!

THIRTYTWO LASHED DOUBLE BOAの評価が気になり、フリーランやグラトリ、パークでの使い心地を知りたいと思っていませんか。
初心者から上級者まで人気のこのブーツですが、実際のフレックスやフィット感、耐久性、そして気になるサイズ感はどうなのでしょうか。
ダブルボアの操作性や熱成形対応インナーの性能、アウターの軽さ、さらにはコスパに優れた型落ちモデルの選択肢まで、この記事で徹底的に解説します。この記事を読むことで、以下の点が明確になります。
- LASHED DOUBLE BOAの具体的なスペックと特徴
- フリーランやグラトリなどジャンル別の適性評価
- 失敗しないための正しいサイズ選びのポイント
- 型落ちモデルを含めたコストパフォーマンスの考え方
THIRTYTWO・LASHED DOUBLE BOAの評価:スペック編
このセクションでは、LASHED DOUBLE BOAが多くのスノーボーダーに選ばれる理由を、具体的なスペックや機能から解き明かしていきます。
- 驚くべきブーツの軽さがもたらす操作性
- 絶妙なフレックスはブーツの硬さに影響
- ダブルボア搭載アウターの締め分け機能
- 熱成形対応インナーで最高の足型へ
- 包み込むようなフィット感の秘密とは?
- 失敗しないための正しいサイズ感の選び方
- 長く使えると評判の耐久性は本当か?
驚くべきブーツの軽さがもたらす操作性
THIRTYTWOのブーツが持つ最大の特徴の一つは、その驚くべき軽さにあります。実際に手に取ってみると、他のブランドの同等モデルと比較しても明らかに軽量であることが分かります。この軽さは、単に持ち運びが楽というだけでなく、滑走時における操作性に直接的な影響を与えます。
例えば、グラトリで板を回転させる際の足の振り(スイングウェイト)が軽くなり、より少ない力で高回転のトリックに挑戦できます。また、長時間のライディングでも足への負担が蓄積しにくいため、一日中快適に滑り続けられるでしょう。
この軽さを実現しているのは、独自開発の「STI Evolution Foam」というアウトソール素材です。一般的なラバーソールと比較して大幅な軽量化を実現しながらも、十分な衝撃吸収性と耐久性を確保しています。
ただ、軽量化を追求している分、極端に硬いアイスバーンや鋭利なものを踏んだ際のソールへのダメージは、重量のあるブーツよりは気を使う必要があるかもしれません。
絶妙なフレックスはブーツの硬さに影響
LASHED DOUBLE BOAのフレックス(ブーツの硬さ)は、10段階評価で6〜7程度に設定されているミディアムフレックスです。この「硬すぎず、柔らかすぎない」絶妙なバランスが、このブーツが万能と呼ばれる所以です。
柔らかいブーツは足首の自由度が高く、グラトリのようなスタイルには向いていますが、高速滑走時には安定性を欠くことがあります。一方で、硬いブーツは高速域での安定感やカービングでのエッジングに優れますが、細かい板の操作がしにくくなる傾向があります。
LASHED DOUBLE BOAは、その中間に位置することで、高速フリーランでの安定感を保ちつつ、グラトリやパークでのトリックに必要な足首の柔軟性も確保しています。
そのため、特定のジャンルに特化するのではなく、ゲレンデのあらゆる状況を楽しみたいと考えるオールラウンドなスノーボーダーにとって、非常に扱いやすい選択肢となります。
ダブルボア搭載アウターの締め分け機能
モデル名にもある通り、このブーツは2つのBOAダイヤルでアウターを締め上げる「ダブルボアシステム」を搭載しています。これは、ブーツのサイドにあるダイヤルと、タン(足の甲の部分)にあるダイヤルの2つで構成されています。
サイドのダイヤルは主に足の甲からすねにかけての下部〜上部全体を締め上げ、タンのダイヤルは足首周りを集中的にホールドする役割を担います。このシステムにより、それぞれの締め具合を独立して微調整できるのが最大のメリットです。
例えば、「足の甲はしっかりとホールドしたいけれど、足首の自由度は少し残したい」といった、個人の好みやその日の滑りのスタイルに合わせたセッティングが可能です。
ダイヤルを回すだけで素早く締めたり緩めたりできるため、リフトの上でも簡単に再調整できる手軽さは、一度体験すると手放せなくなる快適さがあります。
熱成形対応インナーで最高の足型へ
インナーブーツには、高い評価を得ている「INTUITION FOAM」が採用されています。このインナーは熱成形に対応しており、専用のヒーターで温めてから履くことで、自分の足の形に完璧にフィットさせることが可能です。
熱成形を行うことで、足の凹凸に合わせてインナーが変形し、隙間なく足を包み込むため、オーダーメイドのような究極のフィット感が得られます。これにより、ブーツ内部での足のズレが減り、よりダイレクトなボードコントロールが実現します。かかとの浮きに悩んでいる方には、特に効果を実感できるでしょう。
もちろん、熱成形をしなくても使用することはできますが、LASHED DOUBLE BOAの性能を最大限に引き出すためには、購入したショップで熱成形を行うことを強くお勧めします。
ちなみに、成形しなくても履いているうちに自分の体温と圧力である程度は足に馴染んでくるため、履き始めのフィット感も良好です。
包み込むようなフィット感の秘密とは?
前述の通り、熱成形対応インナーがフィット感の要ですが、それだけではありません。アウターブーツ自体も、日本人の足型を意識した立体的な構造になっています。
3Dモールドタン
タンの部分はあらかじめ立体的に成形されており、すねへの圧迫感を軽減しつつ、均一なプレッシャーで足を包み込みます。これにより、ブーツを強く締めても特定の場所だけが痛くなるようなことが少なくなります。
パフォーマンスバックステイ
ブーツの背面には、ハイバックとの一体感を高め、パワー伝達を向上させるための補強が施されています。これがブーツの型崩れを防ぎ、長期間にわたって安定したフィット感を維持するのに役立ちます。
これらの細やかな設計が組み合わさることで、インナーとアウターが一体となって足全体を優しく、しかし確実にホールドする、独特のフィット感が生まれるのです。
失敗しないための正しいサイズ感の選び方
ブーツ選びで最も重要なのがサイズ感です。LASHED DOUBLE BOAは、比較的標準的なサイズ感で作られていますが、いくつか注意点があります。
基本的には、普段履いているスニーカーと同じサイズか、0.5cm小さいサイズを選ぶ方が多いようです。私の場合、普段のスニーカーは26.5cmですが、このブーツは26.0cmでジャストフィットでした。ただし、これはあくまで一例であり、個人の足型や好みのフィット感によって最適なサイズは異なります。
必ず試着をする
最も確実な方法は、実際にショップで試着することです。その際は、普段スノーボードで使っているソックスを持参しましょう。つま先がインナーの先端に軽く触れる程度で、かかとを上げたときに浮きが少ないサイズが理想的です。
ハーフサイズの展開
THIRTYTWOのブーツは、モデルや年度によって0.5cm刻みのハーフサイズの展開がない場合があります。もし自分のジャストサイズがハーフサイズだった場合は、インソールで調整するか、前後のサイズを履き比べて慎重に選ぶ必要があります。
迷った場合は、少し小さめのサイズを選び、熱成形でインナーを広げる方がフィット感は高まる傾向にあります。
長く使えると評判の耐久性は本当か?
LASHED DOUBLE BOAは、軽量でありながら高い耐久性も両立していると評判です。前述のアウトソール「STI Evolution Foam」は摩耗に強く、ブーツ背面の「パフォーマンスバックステイ」は型崩れを防ぎます。
しかし、ブーツの寿命は滑走日数やスタイルに大きく左右されます。例えば、ハードなアイテムを攻めるジバーや、年間滑走日数が50日を超えるようなヘビーユーザーであれば、1〜2シーズンでヘタリを感じることもあるでしょう。
一方で、週末にフリーランを楽しむような一般的なスノーボーダーであれば、3〜4シーズンは快適に使用できる耐久性を持っていると考えられます。
BOAワイヤーが切れるトラブルを心配する声もありますが、現在のBOAシステムは非常に頑丈に作られており、通常の使用で簡単に切れることは稀です。万が一の際も、多くのショップで修理キットが販売されているため、対応は可能です。
THIRTYTWO・LASHED DOUBLE BOAの評価:ジャンル編
ここでは、LASHED DOUBLE BOAがスノーボードの各ジャンルでどのようなパフォーマンスを発揮するのかを、具体的な評価と共に掘り下げていきます。
ジャンル | 評価 (5点満点) |
---|---|
カービング | |
フリーラン | |
パウダー | |
グラトリ(弾き系) | |
グラトリ(乗り系) | |
ラントリ | |
キッカー(小〜中) | |
キッカー(中〜大) | |
ジブ |
フリーランで発揮される万能な滑走性能
フリーランにおいて、LASHED DOUBLE BOAは最高のパフォーマンスを発揮します。評価が5.0点満点なのは、このブーツが持つ万能性が最も活かされるジャンルだからです。
圧雪されたきれいなバーンを気持ちよく流すことから、少し荒れた不整地、壁を使った遊びまで、ゲレンデ内のあらゆる状況に柔軟に対応できます。
ミディアムフレックスがもたらす適度な反発と安定性は、高速域でもボードコントロールを容易にし、軽量なブーツは長時間の滑走でも疲れを感じさせません。
特定の何かに特化しているわけではありませんが、どんなコンディションでも平均点以上の滑りを提供してくれる安心感は、フリーランをメインに楽しむライダーにとって大きな魅力となるでしょう。
グラトリやラントリにも対応する柔軟性
グラトリやラントリにおいても、このブーツは高い評価を得ています。特に、板をしならせて高さを出す「弾き系」のトリックとの相性は抜群です。
ブーツの持つ適度な反発が、オーリーやノーリーの高さを引き出してくれます。また、足首周りのフレックスも十分にあるため、スピン系のトリックで体を先行させる動作もスムーズに行えます。ダブルボアシステムで足首周りの締め付けを少し緩めに設定すれば、よりスタイルを出しやすいでしょう。
一方で、板をプレスする「乗り系」のトリックでは、もう少し柔らかいブーツの方がやりやすいと感じるかもしれません。しかし、LASHEDの柔軟性があれば、全くできないということはなく、幅広いスタイルのグラトリに対応できる懐の深さを持っています。
パークやジブでの安定したパフォーマンス
パークやジブといったアイテムに入る際も、LASHED DOUBLE BOAは安定したパフォーマンスを提供します。軽量であるため、キッカーへのアプローチで動きやすく、空中での板のコントロールもしやすいです。
着地時の衝撃については、アウトソールがしっかりと吸収してくれます。ミディアムフレックスは、ランディングでの安定感と、レールやボックスに乗った際の足裏感覚のバランスが取れています。
ただ、巨大なキッカーを飛んだり、ハードなストリートレールを攻めたりするには、もう少し硬さやサポート力が欲しくなる場面もあるかもしれません。そのため、中〜大キッカーの評価は少し控えめになっていますが、一般的なサイズのパークで遊ぶ分には全く問題ない性能です。
初心者でも扱いやすい操作性の高さ
LASHED DOUBLE BOAは、そのクセのない素直な操作性から、初心者にも非常におすすめできるブーツです。初めてのブーツ選びでは、硬すぎたり柔らかすぎたりする極端なモデルを避けるのが一般的ですが、このブーツのミディアムフレックスはまさに理想的です。
ターンを覚える段階から、簡単なグラトリやパークに挑戦するステップアップの過程まで、この一足で幅広くカバーできます。また、BOAシステムは力のない方でも簡単にブーツを締めることができるため、準備に手間取ることがありません。
価格は初心者向けモデルよりは高価ですが、上達しても長く使い続けられることを考えれば、結果的にコストパフォーマンスは高いと言えます。
高いコスパは多くのライダーに支持される
このブーツが長年にわたって人気を維持している理由の一つに、優れたコストパフォーマンスが挙げられます。搭載されている機能や素材を考えると、その価格は非常にリーズナブルです。
熱成形可能な高機能インナー、微調整が効くダブルボアシステム、そして軽量で耐久性のある構造。これだけのスペックを備えながら、多くのハイエンドモデルよりも手に入れやすい価格帯に設定されています。
「そこそこの値段で、どんな滑りにも対応できる良いブーツが欲しい」という、多くのスノーボーダーが抱くであろうニーズに、LASHED DOUBLE BOAは完璧に応えてくれます。そのため、最初の本格的な一足としても、買い替えの選択肢としても、常に有力な候補となるのです。
型落ちモデルを狙うメリットとデメリット
LASHED DOUBLE BOAは人気モデルのため、シーズン終わりや翌シーズンの初めには「型落ちモデル」として、前年度のモデルが割引価格で販売されることがあります。
メリット
最大のメリットは、何と言っても価格です。最新モデルと比べて20〜40%程度安く購入できることもあり、予算を抑えたい方にとっては非常に魅力的です。基本的な構造や性能は毎年大きく変わるわけではないため、数年前のモデルでも十分に高いパフォーマンスを体験できます。
デメリット
一方で、デメリットも存在します。まず、最新のテクノロジーやデザインは手に入りません。また、型落ち品は在庫限りとなるため、希望のサイズやカラーが見つからない可能性が高いです。特に人気のサイズはすぐに売り切れてしまいます。購入後に保証やサポートが受けにくい場合もあるため、購入する店舗を慎重に選ぶ必要があります。
THIRTYTWO・LASHED DOUBLE BOAの評価の総まとめ
この記事で解説してきたTHIRTYTWO「LASHED DOUBLE BOA」の評価を、最後に要点としてまとめます。
- THIRTYTWOのブーツは驚くほど軽量
- 軽さはスイングウェイトに貢献し操作性を向上させる
- フレックスは硬すぎず柔らかすぎないミディアム設定
- フリーランからグラトリまで幅広く対応する万能性を持つ
- ダブルボアシステムで締め分けの微調整が可能
- 足の甲と足首周りを独立してホールドできる
- インナーは熱成形対応で究極のフィット感を実現
- アウターも日本人の足型を意識した立体構造
- サイズ感は標準的だが試着は必須
- ハーフサイズがない場合がある点には注意が必要
- 軽量ながらも十分な耐久性を備えている
- フリーランでの滑走性能は最高レベル
- グラトリやパークでも高いパフォーマンスを発揮する
- クセがなく初心者でも扱いやすい操作性
- 機能と価格のバランスが良くコストパフォーマンスに優れる





