【CAPiTA】カズコクボプロの評価はフリーライド適性が高く國母和弘をリスペクトしたモデル!
スノーボード界のカリスマ、國母和宏のシグネチャーモデル「KAZU KOKUBO PRO」。
その圧倒的な存在感と洗練されたデザインに惹かれつつも、「自分に乗りこなせるだろうか?」「実際のところ、どんな滑りに向いているの?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。
決して安い買い物ではないからこそ、購入前に詳しい評価やスペック、実際のサイズ感や硬さについてはしっかりと把握しておきたいですよね。
この記事では、多くのスノーボーダーが気になるカービング性能やパウダーでの浮力、さらにはグラトリへの適性までを徹底的に深掘りします。
また、型落ちモデルとの違いや試乗レビューに基づく客観的な分析も交えて解説していくので、あなたのボード選びのヒントが必ず見つかるはずです。
- CAPiTA KAZU KOKUBO PRO 評価に基づく基本スペック
- カービングやパウダーなど得意ジャンルの詳細
- 國母和宏シグネチャーモデルの特徴と魅力
- 型落ちモデルとの違いや選び方のポイント
CAPiTA KAZU KOKUBO PRO スペックを評価
このセクションでは、KAZU KOKUBO PROの基本スペックについて詳しく見ていきます。まずは以下のスペック表をご覧ください。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| モデル名 | KAZU KOKUBO PRO |
| シェイプ | ディレクショナル(テーパード) |
| 形状 | RESORT V3 PROFILE(ハイブリッドキャンバー) |
| フレックス | 6.5 – 7 / 10(やや硬め) |
| コア | PANDA HOVER CORE™ |
| 補強材 | AMPLITEX™ V-TECH AMPLIFIER |
| ソール | HYPERDRIVE™ ADV |
| 主なサイズ | 151, 154, 157, 160, 155W, 158W, 161W |
國母和宏シグネチャーの特徴
世界中のスノーボーダーからリスペクトを集める國母和宏(KAZU)のシグネチャーモデルであるこのボードは、彼自身のライディングスタイルを色濃く反映しています。
CAPiTAの中でも特に象徴的なモデルとして位置づけられており、毎シーズン発表される和柄や日本的なモチーフを取り入れたグラフィックは、ゲレンデで強烈な個性を放ちますね。
単なるデザインだけでなく、中身も「山全体をハイスピードで攻める」ための設計がなされています。
ビッグマウンテンでのフリーライディングから、ゲレンデ内の地形遊びまで、あらゆるシチュエーションをアグレッシブに楽しみたいライダーに向けた一本と言えるでしょう。まさに、プロ仕様の性能と美学が融合したモデルです。
アルパインV2形状のメリット
このモデルの大きな特徴の一つが、「RESORT V3 PROFILE」と呼ばれる形状です。これは一般的にハイブリッドキャンバーに分類され、足元にはキャンバーを配置しつつ、ノーズとテールの接雪点付近からリバースキャンバー(ロッカー)を取り入れた設計になっています。
この形状のメリットは、キャンバー特有の強力なエッジグリップと反発力を維持しながら、パウダーでの浮力もしっかり確保できる点です。ノーズ側のロッカーが深めに設定されているため、深雪でもノーズが刺さりにくく、スムーズな浮遊感を得られます。
圧雪バーンではキレのあるターンを描き、パウダーに入ればサーフライクな動きも楽しめる、まさに「いいとこ取り」の形状と言えますね。
反発を生むバンブーロッド
ボードの性能を語る上で外せないのが、「AMPLITEX™ V-TECH AMPLIFIER」という補強材の存在です。これは天然のバンブー(竹)とカーボンを組み合わせた幅広のテープ状素材で、バインディングの外側からノーズ・テールに向かってV字状に配置されています。
竹特有のしなやかな粘りと、カーボンの鋭い反発力が融合することで、ターン後半の加速感やオーリー時の爆発的なポップ感を生み出します。
ただ硬いだけでなく、しなりながら戻ってくるような感覚が得られるため、リズム良く滑ることができるのも魅力です。この素材のおかげで、高速滑走時でもバタつきを抑え、安定したライディングが可能になります。
軽量で強力なコアの採用
心臓部には「PANDA HOVER CORE™」が採用されています。これは、軽量な桐とポプラをメインにしつつ、パワーが必要な部分にバンブーロッドを組み込んだコア材です。名前の通り、パンダの好物である「竹」を使用しているのがユニークですよね。
このコアのおかげで、ボード全体が非常に軽量に仕上がっており、リフト乗車時やスケーティングの際にもその軽さを実感できるはずです。軽いだけでなく強度も非常に高いため、激しいランディングやハードなライディングにも耐えうる耐久性を備えています。軽快な取り回しと力強い反発の両立は、このコアだからこそ実現できた性能と言えるでしょう。
硬めのフレックス設定の特徴
カタログスペックでは、フレックスは10段階中の6.5から7程度に設定されており、一般的なボードと比較するとやや硬めの部類に入ります。しかし、ガチガチで板が全くしならないというわけではなく、踏み込めばしっかりと反応してくれる「コシのある硬さ」といった印象です。
この絶妙なフレックス設定により、ハイスピードで荒れたバーンを滑る際もボードが暴れにくく、高い走破性を発揮します。
脚力に自信のない初心者の方には少し扱いが難しく感じるかもしれませんが、ある程度滑れる中級者以上の方であれば、この硬さがもたらす安定感と安心感の虜になること間違いなしです。スピードを出せば出すほど、ボードの真価が発揮される設計になっています。
CAPiTA KAZU KOKUBO PRO ジャンル別に評価
ここでは、具体的なシチュエーションごとの適性を評価していきます。以下の5段階評価表を参考にしてください。
| ジャンル | 評価(5点満点) | コメント |
|---|---|---|
| カービング | エッジグリップ抜群、高速安定性高い | |
| フリーラン | 地形遊びや荒地での走破性が最強クラス | |
| パウダー | テーパード形状とロッカーで浮力十分 | |
| グラトリ(弾き) | 硬いので反発はあるが脚力が必要 | |
| グラトリ(乗り) | プレス系は難しい | |
| ラントリ | スピードに乗ったトリックなら楽しめる | |
| キッカー(小~中) | 安定感あり、抜けが良い | |
| キッカー(中~大) | 高速アプローチと着地の安定感が光る | |
| ジブ | 不向きではないが、硬いためスタイルが出しにくい |
パウダーでの浮力と操作性
パウダー性能に関しては、オールマウンテンボードの中でもトップクラスの評価を得ています。ノーズがテールよりも少し太い「テーパードシェイプ」と、ノーズ側のロッカー形状が相まって、深雪でも自然とノーズが浮き上がってくれます。
特筆すべきは、単に浮くだけでなく、パウダーの中での操作性が非常に高いことです。テールの抜けが良いため、ツリーランのような細かい動きが求められる場面でも、ボードを自在にコントロールできます。専用のパウダーボードと比較しても遜色ない浮力を持ちながら、荒れたパウダーや春のシャバ雪でも突き進んでいける強さがあるのは頼もしいですね。
カービングの安定感とキレ
圧雪バーンでのカービングも、このボードの得意分野の一つです。足元のキャンバーが雪面をしっかりと捉え、硬めのフレックスがターン中のG(遠心力)を受け止めてくれるため、ハイスピードでもエッジが抜ける不安を感じさせません。
特に、ターン後半の「板の走り」は強烈です。バンブーとカーボンの反発を使えば、次のターンへ向かって体が放り出されるような加速感を味わえます。
キレのある鋭いターン弧を描くことができ、朝一のピステンバーンを切り裂くような滑りは快感そのものです。ただし、ルーズにずらす操作よりは、しっかりとエッジを立てて乗る方がボードの特性を活かせるでしょう。
フリーランでの高い走破性
ゲレンデ全体を流すフリーランにおいて、KAZU KOKUBO PROは最強のパートナーとなります。整地されたコースだけでなく、ボコボコに荒れた不整地や、コース脇の壁、うねりのある地形など、あらゆるコンディションでそのポテンシャルを発揮します。
ボード自体の衝撃吸収性が高く、多少の凹凸ならものともせずに突き進んでいける「走破性」の高さは特筆ものです。
ギャップを見つけて飛び込んだり、地形に合わせて当て込んだりと、雪山を遊び場のように自由に滑りたいライダーには最適です。「どこでも滑れる」という安心感が、滑りのアグレッシブさをさらに引き出してくれますね。
キッカーでの反発と着地
パーク内のキッカー、特に中規模から大規模なジャンプにおいて、このボードは非常に優秀です。アプローチでの安定感が高いため、安心してスピードを出して突っ込んでいけますし、リップを抜ける際の反発も強力で、高さのあるエアが可能になります。
また、着地の安定感も抜群です。硬めのテールが着地時の衝撃をしっかりと受け止めてくれるため、多少バランスを崩しても耐えてくれる強さがあります。ビッグエアでの着地失敗リスクを減らしたい方や、高さを出したジャンプに挑戦したい方にとって、非常に頼りになる存在と言えます。
パークやパイプでの滑走能力
キッカー以外のパークアイテム、特にハーフパイプにおいても高い適性を持っています。パイプの中ではボトムでの加速とR(壁)でのエッジグリップが重要になりますが、このボードの「走るソール」と「硬めのフレックス」はその両方を高次元で満たしています。
國母和宏プロ自身がパイプの世界的名手であることからも分かる通り、R地形での操作性は抜群です。壁を登っていく際の推進力が強く、高いエアターンへと繋げやすいでしょう。パークをメインにする場合でも、ジブよりジャンプやパイプ、流し系のライディングを好む方には強くおすすめできます。
グラトリやジブへの適性
一方で、低速でのグラトリやジブに関しては、正直なところ「得意ではない」と言えます。フレックスが硬くハリが強いため、プレスをして板を大きくしならせたり、細かいバター系のトリックをしたりするには、かなりの脚力と技術が必要です。
もちろん、高反発を活かしたノーリーなどの弾き系トリックは可能ですが、グラトリメインで遊びたいなら他の柔らかいモデルを選んだ方が無難でしょう。
ジブに関しても、入れないことはありませんが、アイテム上での繊細な操作は難しく、板へのダメージも気になるところです。あくまで「フリーランの流れの中でサラッとこなす」程度に留めておくのが良いかもしれません。
CAPiTA KAZU KOKUBO PROの総合評価
ここまで見てきたように、KAZU KOKUBO PROは「フリーライディングを極めたい」と願うスノーボーダーにとって、理想的な選択肢の一つです。
初心者には少しハードルが高いかもしれませんが、中級者以上で、もっと速く、もっと自由に山を滑りたい方には最高の相棒となるでしょう。最後に、この記事の要点をまとめます。
- 國母和宏プロのこだわりが詰まったシグネチャーモデル
- 和柄を取り入れた個性的で美しいグラフィックデザイン
- ハイブリッドキャンバー形状でパウダーとカービングを両立
- ノーズが浮きやすいテーパードシェイプを採用
- 竹とカーボンを配合し、軽量かつ強力な反発を実現
- フレックスはやや硬めで、高速域での安定感が抜群
- 荒れたバーンでも暴れにくい高い走破性を持つ
- パウダーでの操作性が良く、ツリーランも快適
- キッカーやパイプなど、ジャンプ系のパーク種目に強い
- 低速のグラトリやジブにはあまり向かない
- 中級者から上級者のステップアップに最適
- 23-24以降のモデルはさらに高速性能が進化している
- 型落ちモデルでも基本性能は高く、コスパ重視ならあり
- サイズ選びは普段通りか、パウダー重視なら少し長めでもOK
- 山全体を遊び尽くしたいライダーに最もおすすめのボード
このほかにもCAPiTAには個性的なボードがリリースされています。他の記事でCAPiTAの全モデルを解説した記事もあるため気になる方はご確認ください。
それでは、あなたのスノーボードライフがより充実しますように!































