カムイみさか存続危機!支援イベント10月10日開催

まさやん
記事内に商品プロモーションを含む場合があります。

日本のスノーボード・ハーフパイプを支えてきた貴重な練習施設が、存続の岐路に立っています。

山梨県笛吹市の「カムイみさか」で2026年10月10日、屋内ハーフパイプの維持・存続を応援するイベント「SAVE THE Misaka PIPE!!」が開催されます。

カムイみさかの室内ハーフパイプは、季節や天候に左右されず、オフシーズンにも本物の雪でハーフパイプを練習できる非常に珍しい施設です。

しかし現在、利用者の減少に加え、人工雪設備や24時間稼働する冷房設備の電気料金、雪面整備費、設備修繕費などの負担が増加。施設側は営業継続のため目標800万円のクラウドファンディングにも挑戦しています。

今回のイベントは、ただ滑って楽しむだけではありません。入場料や協賛金の一部が施設支援に使われるため、参加すること自体がカムイみさかを応援する仕組みになっています。

「SAVE THE Misaka PIPE!!」が10月10日に開催

「SAVE THE Misaka PIPE!!」は、スキー場情報サイト「SURF&SNOW」が企画するウィンターシーズンのキックオフイベントです。

会場となるのは、カムイみさかの屋内ゲレンデ・ハーフパイプ施設。

イベント名SAVE THE Misaka PIPE!!
開催日2026年10月10日(土)
時間10:00〜18:00
会場カムイみさか
所在地山梨県笛吹市御坂町上黒駒5321-1
主催SURF&SNOW
パイプ入場料大人1,500円
小学生以下無料

テーマになっているのは、「楽しむ」「魅せる」「つなぐ」の3つ。

初心者がハーフパイプを体験できる時間からプロライダーによるセッションまで用意され、競技者だけのイベントではなく、普段ハーフパイプを滑らない人でも参加しやすい内容になっています。

カムイみさかのハーフパイプはなぜ存続危機なのか

今回のイベントが企画された背景には、カムイみさかが抱えるかなり現実的な問題があります。

施設側によると、大きな要因は「利用者数の減少」と「電気料金の高騰」です。

年間来場者は約3万8,000人から約8,500人へ

クラウドファンディングで公開されている資料によると、かつてカムイみさか室内施設には年間約38,000人が訪れていました。

しかし現在は約8,500人まで減少しています。

単純計算すると、ピーク時と比べて来場者数は4分の1以下です。

スキー・スノーボード人口そのものの減少に加え、ハーフパイプに触れる機会が少なくなっていることも背景にあるとされています。

電気代は10年間で約1.4倍

屋内で雪のハーフパイプを維持するには、普通の体育館のように施設を開けておくだけでは済みません。

人工雪を作る設備に加え、雪を維持するための冷房設備を24時間動かす必要があります。

その電気代はこの10年間で約1.4倍まで上昇したとされています。

さらに専用の圧雪車による整備、リップなどの手作業による調整、人工雪づくり、老朽化した設備の維持・修繕も必要です。

利用者が減る一方で、施設を維持するコストは上がる。この構造が現在の存続問題につながっています。

クラウドファンディング目標は800万円

カムイみさかでは現在、「次世代メダリストが生まれる場所を未来に残したい。」というクラウドファンディングを実施しています。

目標金額は800万円です。

使途予定額
電気料金約660万円
雪面整備・安全管理費約80万円
施設維持費約60万円
合計800万円

800万円の大部分を占めるのが電気料金です。

つまり、今回のクラウドファンディングは新しい豪華設備を作るためというより、今あるハーフパイプを営業し続けるための資金という意味合いが強いです。

集まった資金は、2026年12月6日までの営業継続と、安全な施設運営の基盤維持などに使用される予定です。

9月19日時点で331万5,000円の支援

2026年9月19日にクラウドファンディングページを確認したところ、支援状況は以下のようになっています。

目標金額8,000,000円
支援総額3,315,000円
達成率41%
支援者220人
募集期限2026年9月30日 23:00

数字は今後変動しますが、現時点では目標800万円に対して約331万円です。

なお今回のプロジェクトは「All in方式」で、最終的に800万円へ届かなかった場合でも集まった支援金を受け取り、予定されている取り組みに活用されます。

クラウドファンディングの最新状況は、READYFORのカムイみさか支援ページで確認できます。

カムイみさかは国内でも極めて珍しい室内ハーフパイプ

そもそも、なぜ一つの施設の存続がこれほど大きなニュースになるのでしょうか。

SURF&SNOWによると、通年営業の屋内ゲレンデで常設ハーフパイプを備える施設としては日本国内で唯一とされています。

室内ハーフパイプが誕生したのは平成8年。きっかけは従業員からの提案だったそうです。

それから約30年にわたり、初心者からジュニア選手、世界を目指すトップライダーまでが同じ場所で練習してきました。

屋外のハーフパイプとの最大の違いは、夏でも雪上で反復練習できることです。

ハーフパイプは壁への進入、リップからの抜け方、着地まで非常に独特な動きを必要とします。

ジャンプ施設やトランポリンでも空中感覚は練習できますが、実際の雪の壁を使った動きをオフシーズンにも反復できる場所は極めて限られています。

SAJのジュニア育成にも使用されている

カムイみさかの重要性が分かりやすい例が、競技選手の育成です。

全日本スキー・スノーボード連盟(SAJ)もカムイみさかを育成拠点として利用しており、2026年7月には小学1年生から高校3年生までを対象としたスキーハーフパイプ選手発掘プログラムが開催されています。

過去にはスノーボード・ハーフパイプのジュニア強化指定選手を対象とした合宿も行われてきました。

つまりカムイみさかは、すでに世界で戦っている選手だけが使う施設ではありません。

「初めてハーフパイプを滑る子ども」から「将来世界を目指す選手」までをつなぐ場所として機能しています。

日本のハーフパイプが世界で強いからこそ練習環境も重要

日本のスノーボード・ハーフパイプは、現在世界でも非常に存在感の大きいカテゴリーです。

Snowboard Hackでも、X Games Leagueに加入した戸塚優斗や清水さら、The Snow Leagueで戦う山田琉聖など、日本のハーフパイプ選手を継続して取り上げています。

X Games Leagueでは戸塚優斗と清水さらがXC Park Cityへ加入しました。詳しくはX Games League冬季ドラフト結果の記事でまとめています。

また、山田琉聖と清水さらが出場するThe Snow League World Challengeの記事も公開しています。

世界大会で日本人が活躍すると選手本人に注目が集まりますが、その背景には日常的に練習できる環境があります。

トップ選手が強いからといって、次の世代が自然に育ってくるわけではありません。

世界大会の結果を見るだけでなく、その選手たちの下の世代が挑戦できる場所が残るかどうかも、日本のスノーボードにとって重要な問題だと思います。

当日は無料試乗会やプロライダーセッションも開催

「SAVE THE Misaka PIPE!!」は募金イベントだけではなく、一日楽しめるスノーボードイベントとして企画されています。

  • スノーボードメーカーによる無料試乗会
  • プロライダーによるセッションショー
  • プロカメラマンによるフォトセッション
  • プロ選手によるレッスン
  • フリーマーケット
  • 募金ブース
  • 来場者参加型ゲーム
  • 初心者向けハーフパイプ体験

プロライダーのデモを見るだけではなく、自分自身もハーフパイプへ入れるのがポイントです。

「ハーフパイプは上手い人だけが入る場所」というイメージを持っている人も少なくないと思いますが、15時からはビギナー参加タイムも予定されています。

初めての人が実際にパイプへ入ってみるきっかけを作ることも、今回のイベントの大きな目的です。

イベント当日のタイムスケジュール

時間予定
10:00開場・オープニング
10:30スノーボードメーカー出展ブース開場
12:00昼食休憩
13:30パイプエリア貸切開放・試乗会開始
13:45プロライダー セッションショー
14:00各種イベント
15:00ビギナー参加タイム
15:45撮影会
16:30ベストラン賞・表彰
17:15閉会式・記念撮影

イベント自体は18時まで予定されています。

なお、スケジュールや内容は変更される場合があります。参加予定の方は直前に公式情報を確認してください。

参加費の一部がカムイみさか支援へ

パイプ入場チケットは大人1,500円、小学生以下無料です。

この参加費の一部が「カムイみさか応援基金」として、施設支援のクラウドファンディングへ充当されます。

そのため、直接クラウドファンディングに支援する方法だけでなく、イベントへ行って滑ったり、楽しんだりすることも施設支援につながります。

イベントへの参加については、SURF&SNOWの特設ページで最新情報を確認できます。

Snowboard Hackがカムイみさか存続に注目する理由

今回のニュースを見て個人的に気になるのは、「一つの施設がなくなる」という話だけではありません。

ハーフパイプは、普通のゲレンデを滑っているだけではなかなか触れる機会のないカテゴリーです。

競技人口が少なくなる。

すると施設を維持できなくなる。

施設が減ると初心者がハーフパイプを体験する機会も減る。

そして、さらに競技人口が減る。

この循環に入ってしまうことの方が大きな問題だと思います。

カムイみさか側もクラウドファンディングで、施設には「競技を支える環境」と「挑戦の入口」という2つの役割があると説明しています。

世界大会で活躍するトップライダーだけではなく、「初めて壁を登ってみたい」という子どもや一般スノーボーダーが入れる場所を残すことが、結果的に日本のハーフパイプ文化全体を残すことにつながるのではないでしょうか。

まとめ:カムイみさかは「次の選手」が挑戦できる場所

カムイみさか室内ハーフパイプを支援するイベント「SAVE THE Misaka PIPE!!」が2026年10月10日に開催されます。

  • 2026年10月10日10:00〜18:00開催
  • 会場は山梨県のカムイみさか
  • 大人1,500円・小学生以下無料
  • 参加費の一部を施設支援へ
  • メーカー試乗会やプロライダーセッションを開催
  • 初心者向けハーフパイプ体験も予定
  • 施設は来場者減少と電気代高騰に直面
  • クラウドファンディングの目標は800万円
  • 9月19日時点で331万5,000円、220人が支援
  • クラウドファンディングは9月30日まで

日本人ライダーがハーフパイプで世界トップレベルの結果を出している今だからこそ、その背景にある練習環境にも目を向ける必要がありそうです。

カムイみさかはトップ選手だけの施設ではありません。

初めてハーフパイプへ挑戦する人と、世界を目指す選手が同じ場所で滑れることに大きな価値があります。

個人的には、こうした「誰でも本物の雪のハーフパイプに挑戦できる場所」が残ることが、これからも日本から強いライダーが生まれる土台の一つになると思います。

10月10日のイベントに参加する、クラウドファンディングを支援する、あるいは今回の状況を知って周囲に共有する。それぞれの方法で、この施設を応援することができます。

ABOUT ME
まさやん
まさやん
フリーランス歴5年の横乗りライダー。ブログ運営・コンサルティングを生業として活動中。冬はスノーボード、夏はスケートボードたまにSUPを楽しんでいます。スノーボードは年間30~50日ほど滑走。ホームは中国地方。冬には数週間単位で長野・北海道に生息。SnowboardHack運営者。
記事URLをコピーしました