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【RIDE】ZEROの評価はパークに強いモデル!フリースタイル全般で高いパフォーマンスを発揮!

まさやん
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RIDE(ライド)のスノーボードラインナップの中でも、特にパークやストリートシーンで絶大な人気を誇る「ZERO」。その評価が気になり、情報を探している方も多いのではないでしょうか。

「実際のところ、どんな滑りに向いているの?」「グラトリやジブはやりやすい?」「型落ちモデルと比べてどう違うの?」など、購入を検討する上で様々な疑問が浮かびますよね。

この記事では、RIDE ZEROの基本的なスペックや搭載されているテクノロジーの詳細から、グラトリやパークといった具体的なジャンルにおける滑走性能、さらには型落ちモデルとの比較に至るまで、あらゆる角度から徹底的に評価・解説します。

スノーボード歴15年の私が、多くのレビューや自身の経験を基に、客観的かつ具体的な情報をお届けします。この記事を読み終える頃には、RIDE ZEROがあなたのスノーボードスタイルに本当にマッチする最高の一本なのか、明確な答えが見つかるはずです。

  • RIDE ZEROの基本スペックとテクノロジー
  • グラトリやパークなどジャンル別の適性評価
  • 型落ちモデルとの具体的な違いや選び方
  • 購入前に知っておきたいメリットと注意点

RIDE・ZEROの基本スペックから見る評価

RIDE ZEROの性能を理解するため、まずはその心臓部であるスペックとテクノロジーを詳しく見ていきましょう。ZEROがなぜ多くのライダーに愛されるのか、その理由がここに隠されています。

スペック項目内容
シェイプAsymmetrical Twin
キャンバーAsymmetrical Hybrid Rocker
コアPerformance™ Core
サイドウォールSlimewalls®
ベースSintered, Stone Ground Base
フレックス4/10 (ミディアムソフト)
推奨ジャンルパーク、ジブ、ストリート

独自のハイブリッドキャンバー構造

RIDE ZEROの最大の特徴は、「Asymmetrical Hybrid Rocker」という左右非対称のハイブリッドキャンバー構造にあります。これは、ビンディングの外側がロッカー形状、足元がキャンバー形状になっており、さらにヒールサイドとトゥサイドでサイドカーブが異なる非対称デザインを採用しています。

この構造の最大のメリットは、操作性の高さとエッジの引っかかりにくさです。ロッカー形状がパウダーでの浮力を生み出し、低速でのトリックやルーズな動きをサポート。一方、足元のキャンバー部分がターン時に必要なエッジグリップを確保してくれます。

ただし、高速域でのカービング性能や安定性においては、伝統的なフルキャンバーボードに一歩譲る面もあります。キレのあるカービングターンを主体とするよりは、遊び心を持ってゲレンデを流したいライダーに向いていると考えられます。

ヒールサイドとトゥサイドの非対称設計

人間の体の構造上、ヒールサイド(かかと側)のターンはトゥサイド(つま先側)よりも力が伝わりにくく、コントロールが難しいとされています。ZEROの非対称設計は、このヒールサイドのサイドカーブを深くすることで、より少ない力で効率的にターンができるようにアシストしてくれます。これにより、両サイドで均一なターンフィールを得やすくなっているのです。

軽量で反発力の高いコア素材

ボードの心材には、RIDEが独自に開発した「Performance™ Core」が採用されています。これは、アスペンをベースにバンブーと桐を組み合わせたウッドコアで、軽量性と高い反発力を両立させているのが特徴です。

軽量であることは、スピン系のトリックで板を回したり、オーリーで高さを出したりする際に直接的なアドバンテージとなります。また、バンブーが加わることで、しなやかさの中にもしっかりとした反発が生まれ、プレスからのリリースやキッカーでの抜けの良さに貢献します。

実際に乗ってみると、板の軽さをすぐに体感でき、少ない力でボードを自在にコントロールできる感覚があります。これが、長時間のライディングでも疲れにくいというメリットにも繋がっています。

高い耐久性を持つシンタードベース

滑走面の素材には、「Sintered Base」が採用されています。これは、ポリエチレンの粉末を高温高圧で焼き固めて作られた高密度なベース素材です。

シンタードベースの利点は、非常に高い滑走性能とワックスの保持能力にあります。ベースにある微細な孔(あな)がワックスをしっかりと吸収するため、一度のワックスアップで滑走性が長持ちします。特に、春先のシャバ雪や湿雪など、板が走りにくいコンディションでその差は歴然です。

一方で、注意点としては、メンテナンスを怠ると性能が著しく低下することが挙げられます。エクストゥルーデッドベースに比べて傷がつきやすく、修理にも手間がかかるため、定期的なワックスがけやリペアが性能維持の鍵となります。ジブやアイテムに入る際は、ベースの傷に注意が必要です。

振動吸収性に優れたスライムウォール

RIDEの代名詞とも言えるテクノロジーが、スケートボードのウィールと同じウレタン素材を使用した「Slimewalls®」です。この独自のサイドウォールは、衝撃吸収性と耐久性を劇的に向上させます。

例えば、荒れた不整地を滑走する際の細かな振動や、レールやボックスといった人工物へのヒットによる強い衝撃を、このウレタンが見事に吸収・緩和してくれます。これにより、足への負担が軽減され、よりスムーズで安定したライディングが可能になります。

また、衝撃を吸収する性質は、ボード自体の寿命を延ばす効果もあります。サイドウォールへのダメージがボードの剥離につながるケースは多いですが、Slimewalls®はそのリスクを大幅に低減してくれるのです。この安心感は、特にパークやストリートでハードに滑るライダーにとって大きな魅力と言えるでしょう。

ねじれを使いやすいフレックス設定

RIDE ZEROのフレックスは、10段階中4というミディアムソフトな設定です。これにより、ボードのトーション(ねじれ)を非常に使いやすくなっています。

ボードがねじれやすいということは、ノーズとテールを独立して動かしやすいということです。これはグラトリにおけるプレス系の技や、低速での細かなボードコントロールにおいて大きなメリットとなります。自分の体重移動に素直に板が反応してくれるため、トリックの練習やスタイルを出す動きに集中できます。

しかし、このソフトなフレックスは、高速域での安定性という点ではデメリットにもなり得ます。ハイスピードでカービングをする際や、大きなキッカーからの着地時には、ボードがバタついたり、エッジが抜けやすく感じたりする可能性があります。あくまでも中低速域での遊びやすさを重視したセッティングだと理解しておくのが良いでしょう。

型落ちモデルとのスペック比較

RIDE ZEROの購入を検討する際、多くの方が気になるのが型落ちモデルとの違いではないでしょうか。

結論から言うと、近年のRIDE ZEROは、大幅なスペック変更よりもグラフィックデザインのアップデートが主な変更点となることが多いです。例えば、2024-25モデルと2023-24モデルを比較しても、コア材やキャンバー構造、フレックスといった基本的な性能に違いは見られません。

したがって、最新のデザインに強いこだわりがなければ、価格が手頃になる型落ちモデルを狙うのは非常に賢い選択です。数年前のモデルであっても、ZEROが持つ遊び心あふれる乗り味は健在です。購入の際は、予算とデザインの好みを天秤にかけ、自分にとって最適なモデルを選ぶことをお勧めします。

対応スタンスと推奨セッティング

RIDE ZEROは左右非対称のツインチップボードであり、セットバックは0mmに設定されています。これは、レギュラースタンスでもスイッチスタンス(逆向き)でも同じ感覚で滑れるように設計されているためです。

推奨されるセッティングは、やはりグラトリやパークライディングに適したダックスタンスでしょう。例えば、前足を+12度、後ろ足を-9度や-12度に設定することで、スイッチでの滑走やスピン系のトリックが格段にやりやすくなります。

スタンス幅については、一般的に肩幅より少し広めに設定するのが基本ですが、これは個人の体格や好みによって大きく変わります。色々な幅を試してみて、最も安定し、かつ動きやすいと感じるポジションを見つけることが大切です。ZEROの性能を最大限に引き出すためにも、セッティングには時間をかけてじっくり向き合ってみてください。

ジャンル別に見るRIDE・ZEROの滑走評価

スペックを理解したところで、次は実際の滑走シーンでRIDE ZEROがどのようなパフォーマンスを見せるのか、得意なジャンルから順に評価していきます。この板があなたの求める滑りにどれだけ応えてくれるか、具体的なイメージを掴んでいきましょう。

ジャンル評価 (5点満点)
ジブ
グラトリ(乗り系)
ラントリ
キッカー(小~中)
グラトリ(弾き系)
フリーラン
パウダー
キッカー(中~大)
カービング

ジブ・アイテムでの操作性

RIDE ZEROは、ジブやアイテムにおいて最高のパフォーマンスを発揮するボードの一つです。評価は満点の5.0を付けたいと思います。

その理由は、前述の「Slimewalls®」による卓越した衝撃吸収性と、エッジの引っかかりを極限まで抑えるハイブリッドロッカー形状にあります。レールやボックスに乗った際の安定感は抜群で、多少バランスを崩してもボードが粘ってくれます。

また、ソフトなフレックスが低速でのアプローチやアイテム上でのボードコントロールを容易にし、多彩なトリックを仕掛けることを可能にします。これからジブを始めたい初心者から、より高難易度の技に挑戦したい上級者まで、全てのジバーにおすすめできるボードです。

グラトリでのプレスのしやすさ

グラトリ、特にプレス系の技における評価は4.5と非常に高いです。ソフトなフレックスと使いやすいトーションが、ノーズプレスやテールプレスを驚くほど簡単にしてくれます。

ボードのセンター部分がロッカーになっているため、板を雪面にべったりと押し付けるような動き(バター系トリック)もスムーズです。板が自分の意のままにしなってくれる感覚は、グラトリの楽しさを倍増させてくれるでしょう。

ただし、高回転スピンのような弾き系の技においては、もう少し反発力が欲しいと感じるかもしれません。乗り系のトリックでスタイルを出したいライダーにとっては、最高の相棒になります。

パークでの安定性と反発

パークライディングにおける評価は4.0です。特に、小規模から中規模のキッカーでの扱いやすさは特筆すべき点です。

軽量なコアと適度な反発力により、オーリーやスピンのきっかけが掴みやすく、空中でのボードコントロールもスムーズです。着地時もSlimewalls®が衝撃を和らげてくれるため、安定感があります。

しかし、20メートルを超えるような大型キッカーに挑む場合は、少し物足りなさを感じる可能性があります。

ハイスピードでのアプローチや強烈なインパクトがかかる着地では、ソフトなフレックスが災いして安定性を欠くことがあります。中規模までのパークで楽しく遊ぶことをメインに考えるライダーに最適です。

ラントリでのキレと遊びやすさ

ゲレンデの地形やコース脇の壁を使いながら、グラトリを織り交ぜて滑る「ラントリ(ラン&トリック)」での評価は4.5と高評価です。

ZEROの操作性の高さは、ラントリの醍醐味である「自由な滑り」を最大限に引き出してくれます。低速でのクイックなターンや、急なトリックへの移行も思いのままです。壁に当て込んだり、地形でジャンプしたりといった遊び方にも、ボードが素直に反応してくれます。

カービングのような「滑りのキレ」を追求するよりは、ゲレンデ全体を遊び場として捉え、クリエイティブなラインを描きたいライダーに強くおすすめします。

フリーランでのカービング性能

フリーランにおけるカービング性能の評価は2.0と、少し厳しめの点数をつけました。これはZEROがカービングに特化したボードではないためです。

もちろん、足元のキャンバー部分が最低限のエッジグリップを確保してくれるため、ゲレンデを気持ちよく流す程度のフリーランは問題なくこなせます。

しかし、高速域でエッジを立てて深いターン弧を描こうとすると、ノーズやテールのロッカー形状が影響してエッジが抜けやすく、不安定さを感じることがあります。

カービングの質やスピードを重視するライダーであれば、他のキャンバーボードやハンマーヘッド形状のボードを検討する方が満足度は高いでしょう。

パウダーでの浮力と操作感

パウダーでの評価は2.5点です。ツインチップ形状でセットバックも無いため、パウダー専用ボードのような圧倒的な浮力が得られるわけではありません。

とはいえ、ノーズとテールがロッカー形状になっているおかげで、ディープパウダーでなければある程度は楽しむことができます。降雪後のゲレンデ脇に残ったフレッシュな雪を滑る程度であれば、十分に対応可能です。

もしパウダーライディングをメインに考えているのであれば、よりノーズが長く、テーパード(テール側が細い)シェイプのボードを選ぶのが賢明です。ZEROはあくまで「パウダーも滑れなくはない」という位置づけになります。

総括:RIDE・ZEROの総合評価

これまでの情報を基に、RIDE ZEROがどのようなスノーボードなのか、その全体像をまとめます。購入を最終的に判断するためのチェックリストとしてご活用ください。

  • ジブやストリートでのパフォーマンスを最優先に設計されている
  • プレスやバター系のグラトリが非常にやりやすい
  • 小〜中規模のパークで遊ぶには最適なボード
  • 低速域での操作性が高くラントリも楽しめる
  • 独自のハイブリッドロッカーが引っかかりの少ないルーズな乗り味を提供
  • 左右非対称デザインがヒールサイドのターンをサポート
  • Slimewalls®が優れた振動吸収性と耐久性を実現
  • 軽量なコア材が取り回しの良さと反発力を生む
  • シンタードベース採用で滑走性は高いがメンテナンスは必須
  • 高速カービングやハイスピードでの安定性は得意ではない
  • ディープパウダーでの浮力は限定的
  • 型落ちモデルはデザインの違いが主でコストパフォーマンスが高い
  • これからパークやグラトリに挑戦したい初心者・中級者に最適
  • 自分のスタイルを追求したい上級者の遊び用セカンドボードとしても人気
  • 総合的に見て「ゲレンデを遊び尽くすためのクリエイティブなボード」と言える
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まさやん
まさやん
フリーランス歴5年の横乗りライダー。ブログ運営・コンサルティングを生業として活動中。冬はスノーボード、夏はスケートボードたまにSUPを楽しんでいます。スノーボードは年間30~50日ほど滑走。ホームは中国地方。冬には数週間単位で長野・北海道に生息。SnowboardHack運営者。
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