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【NITRO】OPTISYMはグラトリの評価が高い?特徴から実力まで徹底解説

まさやん
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NITRO「OPTISYM(オプティシム)」の評価が気になり、その特徴やレビューを探していませんか。このスノーボードの板が持つ独特の乗り心地や、グラトリでのパフォーマンスについて、具体的な情報を求めている方も多いと思います。

自分に合った一本を見つけるためには、スペックやテクノロジーを正しく理解することが欠かせません。

この記事では、NITRO「OPTISYM」がどのような板なのか、その核心に迫ります。専門的なテクノロジーを分かりやすく解説し、どんな滑りのスタイルにマッチするのか、そしてどのような方におすすめできるのかを多角的に分析していきます。

要点
  • NITRO「OPTISYM」が持つ独自の構造とテクノロジー
  • レベル別に見た操作性と適応性
  • グラトリやカービングなど得意なジャンルと性能
  • 型落ちモデルの賢い選び方と注意点

NITRO「OPTISYM」のスペックから特徴を評価

このセクションでは、NITRO「OPTISYM」がどのようなテクノロジーとスペックで構成されているのかを評価します。板の性能を決定づける重要な要素を一つずつ見ていきましょう。

対象メンズ・レディース
形状ハイブリッドキャンバー
シェイプツインチップ
ボードの硬さ10段階中5(普通)
対象レベル初心者から上級者
サイズメンズ:146,149,153,156,159
ウーマン:138,142,146

独特の乗り味を生む非対称ツイン構造

NITRO「OPTISYM」の最大の特徴は、非対称ツイン構造(アシンメトリカルツイン)を採用している点にあります。これは、ヒールサイド(かかと側)のサイドカーブを、トゥサイド(つま先側)よりも深く設計した形状のことです。

なぜなら、人間の身体の構造上、かかと側への加重はつま先側よりも力が伝わりにくく、ターンが難しくなる傾向があるからです。ヒールサイドのサイドカーブを深くすることで、少ない力でもしっかりとエッジが雪面を捉え、スムーズでキレのあるターンをアシストしてくれます。

具体例を挙げると、これまで苦手意識があったヒールサイドのカービングターンが、驚くほど簡単になる感覚を得られるかもしれません。

この構造により、左右対称のボードとは一線を画す、直感的でコントローラブルな乗り心地が生まれます。したがって、ターンの質を向上させたいと考えているライダーにとって、非常に魅力的なテクノロジーと考えられます。

操作性に優れたCAM-OUTキャンバー採用

NITRO「OPTISYM」は、CAM-OUTキャンバーという独自のハイブリッドキャンバー構造を持っています。これはボードの中央部分に伝統的なキャンバーを配置し、ビンディングの外側からノーズとテールにかけて早期に反り上がるロッカー形状を組み合わせたものです。

この構造の理由は、キャンバーの持つ反発力やエッジグリップ性能と、ロッカーの持つルーズな操作性やパウダーでの浮力を両立させるためです。キャンバー部分がターン時の安定感やオーリーのポップさを生み出し、ロッカー部分が逆エッジのリスクを軽減し、バター系のトリックなどを容易にします。

例えば、フラットなバーンでプレス系のグラトリを試す際に、ノーズやテールが引っかかりにくく、スムーズに技に入ることができます。一方で、ターン時にはしっかりとエッジが食いつくため、安定した滑走が可能です。このように、一台で多様な動きに対応できる高い操作性を実現しているのがCAM-OUTキャンバーの強みです。

エッジ強化で耐久性を高めるPOWERWALL

NITRO「OPTISYM」には、POWERWALLというテクノロジーが搭載されています。これは、ヒールサイドのエッジに沿って、より耐久性の高いABS素材のサイドウォールを配置する技術です。

この技術が採用された背景には、ヒールサイドのターンでより強い力がかかることや、パークアイテムでのダメージからボードを守るという目的があります。耐久性の高い素材を戦略的に配置することで、ボード全体の剛性を高め、衝撃吸収性も向上させています。

特に、レールやボックスといったジブアイテムにボードを当てるような使い方をする場合、このPOWERWALLが大きな安心感につながります。衝撃によるサイドウォールの破損リスクを低減し、ボードの寿命を延ばす効果が期待できます。これらのことから、ハードな使い方をするパークライダーにとっても、信頼できる性能と言えます。

遊びやすさを追求したフレックス設定

NITRO「OPTISYM」のフレックス(板の硬さ)は、10段階中5のミディアムソフトに設定されています。これは、硬すぎず柔らかすぎない、絶妙なバランスを狙ったものです。

このフレックス設定は、板を「遊ぶ」ための操作性を重視しているからです。柔らかめのフレックスは、小さな力でも板をしならせやすく、プレスやバターといったグラトリの動作を容易にします。また、低速域でのコントロール性に優れているため、ゲレンデ内の細かい地形で遊ぶのにも適しています。

ただし、柔らかめの設定にはデメリットも存在します。超高速域での滑走時には、足元がバタつき、安定性に欠けると感じることがあるかもしれません。あくまで中低速域でトリックを繰り出したり、軽快に滑ったりすることに主眼が置かれたフレックス設定であると理解することが大切です。高速安定性よりも、板の扱いやすさや遊びの幅を優先するライダーに最適な設定と考えられます。

初心者でも扱いやすい操作性とは?

NITRO「OPTISYM」が初心者にも扱いやすいと言われる理由は、これまで解説してきた特徴に集約されます。CAM-OUTキャンバーによる逆エッジのしにくさと、ミディアムソフトのフレックスによるコントロールの容易さが、その主な要因です。

特に、ターンを習得中の初心者や、これからグラトリに挑戦したいと考えている初級者にとって、この板は大きな助けとなります。前述の通り、非対称ツイン構造がターンのきっかけを掴みやすくしてくれるため、効率的な上達が期待できます。

しかし、注意点もあります。全くのスノーボード未経験者が最初の一本として選ぶには、少し機能性が高いかもしれません。むしろ、「ターンは一通りできるようになったけれど、もっとスムーズに滑りたい」「簡単なトリックに挑戦してみたい」という、ステップアップを目指す初心者にこそ真価を発揮する板です。このため、自分の現在のレベルと、これから目指す滑りのスタイルを考慮して選ぶことが鍵となります。

中級者のスキルアップを支える性能

NITRO「OPTISYM」は、特に中級レベルのライダーがスキルをさらに伸ばすための強力なパートナーとなります。グラトリ、パーク、そしてカービングといった多方面のスキルを向上させたい場合に、その性能が光ります。

なぜなら、この板は特定のジャンルに特化しすぎず、様々な滑りに高いレベルで対応できる汎用性を持っているからです。例えば、グラトリではCAM-OUTキャンバーがトリックのきっかけ作りと安定性をサポートし、カービングでは非対称ツインがターンの質を一段階引き上げてくれます。

これを理解した上で、中級者が2本目、3本目の板としてOPTISYMを選ぶことは、非常に賢明な選択となり得ます。今まで挑戦できなかった新しいトリックや、よりキレのあるターンを目指すための練習用ボードとして最適です。この板で基礎的な動きをマスターし、将来的に各ジャンルの特化ボードへステップアップしていく、という道筋も見えてくるでしょう。

型落ちモデルの入手方法と注意点

NITRO「OPTISYM」は人気モデルのため、新品だけでなく型落ちモデルが市場に出回ることもあります。型落ちモデルの最大のメリットは、何と言っても価格の安さです。最新モデルと同等、あるいは非常に近い性能の板を、より手頃な価格で手に入れることができます。

入手方法としては、冬季シーズン終了後のセールを狙う、スノーボード用品を扱う中古専門店を探す、あるいはオンラインのフリマアプリやオークションサイトを利用する方法が考えられます。

一方で、型落ちモデルの購入には注意が必要です。

購入時のチェックポイント

まず、年式によってデザインだけでなく、採用されているテクノロジーが微妙に異なる場合があります。購入前には、その年式のモデルのスペックをよく確認することが大切です。

また、中古品の場合は、滑走面の傷やエッジの状態、ヘタリ具合などを念入りにチェックしなくてはなりません。信頼できるショップや出品者から購入することが、失敗を避けるためのポイントです。

NITRO「OPTISYM」の得意ジャンルを徹底評価

適性が高いジャンル

グラトリ・ジブ

カービング
フリーラン
パウダー
グラトリ(弾き系)
グラトリ(乗り系)
ラントリ
キッカー(小~中)
キッカー(中~大)
ジブ

グラトリでの高いパフォーマンスを発揮

NITRO「OPTISYM」は、グラトリ(グラウンドトリック)において非常に高いパフォーマンスを発揮する板です。この板がグラトリに向いている理由は、その構造とフレックス設定にあります。

ミディアムソフトのフレックスは、プレス系の技で板を楽にしならせることができ、バター系のトリックでは粘りのある動きを可能にします。さらに、CAM-OUTキャンバーがもたらす反発力は、ノーリーやオーリーといった弾き系の技で高さを出すのに貢献します。ツイン形状であるため、スイッチ(逆向きでの滑走)スタンスでのトリックも違和感なく行える点も大きな強みです。

言ってしまえば、グラトリの基本となる「弾く・乗る・回す」といった一連の動作を、高い次元でサポートしてくれる設計になっています。グラトリをメインに楽しみたいライダーや、これから本格的に練習を始めたい中級者にとって、OPTISYMは最適な選択肢の一つになるでしょう。

フリーランでの軽快な滑走感

ゲレンデ全体を自由に滑るフリーランにおいても、NITRO「OPTISYM」は軽快な滑走感を提供してくれます。その理由は、板の持つ高い操作性にあります。

CAM-OUTキャンバーによる引っかかりの少ない操作感は、圧雪バーンをクルージングする際にリラックスした滑りを可能にします。また、壁や沢、起伏といった自然の地形を利用して遊ぶ「地形遊び」においても、クイックな板さばきでスムーズに対応できます。

一方で、この板が最も得意とするのは中低速域での滑りです。前述の通り、フレックスが柔らかめであるため、アイスバーンや高速域でのカービングでは、足元がバタつき不安定に感じられる場面も出てきます。

スピードを追求するレーシングのような滑りには向きませんが、ゲレンデを遊び場として捉え、流しながらトリックを交えて滑るようなスタイルには完璧にマッチします。

カービングのキレと安定性

NITRO「OPTISYM」は、非対称ツイン構造のおかげで、カービングにおいても優れた性能を見せます。特に苦手意識を持つ人が多いヒールサイドターンで、その効果を実感しやすいです。

ヒールサイドのサイドカーブが深くなっていることで、少ない力でもエッジが雪面にしっかりと食い込み、安定したターン弧を描くことが可能になります。これにより、トゥサイドとヒールサイドのターンバランスが整い、リズミカルで気持ちの良いカービングが楽しめます。

ただし、この板はカービング専用機ではありません。ハンマーヘッド形状のボードなど、カービングに特化した板と比較すると、高速域でのエッジグリップや安定性は劣ります。あくまでフリーランやグラトリを楽しむ中で、キレのあるターンも織り交ぜたい、というニーズに応える性能です。遊びの延長線上にあるカービング、と捉えるのが最も適切と考えられます。

キッカーでの反発力と着地の安定感

パークのキッカー(ジャンプ台)においても、NITRO「OPTISYM」は十分なパフォーマンスを発揮します。アプローチ(助走)での安定性、ジャンプ時の反発力、そして着地の安定感という、キッカーで求められる要素をバランス良く満たしています。

CAM-OUTキャンバーの中央部分が、ジャンプの踏み切りでしっかりとした反発(ポップ)を生み出し、高さを出すのを助けます。また、ノーズとテールのロッカー形状は、着地時に多少バランスを崩してもエッジが引っかかりにくく、メイク率を高めてくれる寛容性を持っています。

もっと言えば、中小規模のキッカーでスピンやグラブといった技を練習するのに最適な板です。しかし、20mを超えるような巨大なキッカーに挑むプロレベルのライダーにとっては、反発力や安定性が物足りなく感じられる可能性があります。

あくまでパークを楽しみたい、スキルアップしたいという中級レベルまでのライダーにとって、非常に扱いやすい選択肢です。

パウダーでの浮力と操作性

NITRO「OPTISYM」でパウダー(新雪)を滑れるか、という点については、「条件付きで可能」というのが正直な評価です。全く滑れないわけではありませんが、パウダーライディングを主目的とするには不向きです。

この板が多少のパウダーに対応できる理由は、ノーズとテールがロッカー形状になっているからです。これにより、ツインチップのボードとしては比較的、先端が雪に潜りにくくなっています。降雪後のゲレンデ脇に残った「サイドカントリー」や、軽いパウダーを楽しむ程度であれば問題なく滑走できるでしょう。

しかし、本格的なディープパウダーに挑むとなると、浮力が決定的に不足します。パウダーボードの多くが採用している、ノーズが長く太いディレクショナル形状や、ビンディング位置を後ろにずらしたセットバックといった設計にはなっていません。

そのため、後足に大きく体重をかける必要があり、非常に疲れやすくなります。パウダーも「滑れなくはない」レベルであり、専門外のジャンルと認識しておくべきです。

総括:NITRO「OPTISYM」の総合評価

  • NITRO「OPTISYM」は遊びの幅を広げるフリースタイルボード
  • グラトリやパークでのパフォーマンスを重視するライダーに最適
  • 非対称ツイン構造がターン技術の向上をサポート
  • CAM-OUTキャンバーが操作性と反発力を両立させる
  • ミディアムソフトのフレックスで板の操作が容易
  • POWERWALLによりヒールサイドの耐久性が高い
  • ステップアップを目指す初級者から中級者がメインターゲット
  • グラトリの基本動作である弾く・乗る・回すを高い次元で実現
  • フリーランでは中低速域での軽快な滑走感を楽しめる
  • 遊びの中でキレのあるカービングターンも可能
  • 中小規模のキッカーでトリックを練習するのに向いている
  • 高速滑走や競技レベルのカービングには不向き
  • ディープパウダーを滑るには浮力が不足し専門外
  • 型落ちモデルはコストを抑えたい場合に良い選択肢
  • 購入時は自分のレベルと滑りのスタイルに合致するかを吟味することが大切
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まさやん
まさやん
フリーランス歴5年の横乗りライダー。ブログ運営・コンサルティングを生業として活動中。冬はスノーボード、夏はスケートボードたまにSUPを楽しんでいます。スノーボードは年間30~50日ほど滑走。ホームは中国地方。冬には数週間単位で長野・北海道に生息。SnowboardHack運営者。
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