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【MOSS SNOWSTICK】SwallowTail Seriseの評価|モデル別徹底比較

まさやん
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MOSS SNOWSTICK「SwallowTail Serise(スワローテールシリーズ)」は、パウダーでの圧倒的な浮力と、独特の形状がもたらす唯一無二の乗り心地は、多くのスノーボーダーを魅了してやみません。

しかし、その特徴的なデザインゆえに、操作性やカービング性能に疑問を感じたり、自分に合った一本をどうモデル選びに活かせば良いか悩んだりすることもあるかもしれません。

特にSwallowTail Seriseは複数のモデルがラインナップされており、どれが自分のスタイルに最適なのか判断するのは簡単ではないですよね。

この記事では、そんなあなたの疑問や悩みを解決するために、MOSS SNOWSTICK SwallowTail Seriseの評価を多角的に分析し、各モデルの特徴を徹底的に解説していきます。

この記事を読むことで、以下の点について深く理解できます。

  • SwallowTail Serise共通のスペックと設計思想
  • 各モデル(SW26, 50, 58, 62, 70)の具体的な特徴と評価
  • パウダーや圧雪バーンなど滑走シーンごとのおすすめモデル
  • あなたに最適な一本を見つけるための選び方のポイント

【MOSS SNOWSTICK】SwallowTail Seriseのスペックを評価

このセクションでは、MOSS SNOWSTICK SwallowTail Seriseに共通する基本的なスペックや設計思想について、その魅力の根源を掘り下げて評価します。

特徴的なスワローテールの効果とは

SwallowTail Seriseの象徴とも言えるのが、深く切れ込んだテール形状です。言ってしまえば、この形状こそがシリーズの乗り味を決定づける最大の要素。

主な効果は、パウダーライディングにおけるテール側の沈み込みを促し、ノーズを自然に浮き上がらせることにあります。これにより、ライダーは後傾姿勢を強く意識しなくても、楽に浮力を得られるのです。

また、ターン後半では、左右に分かれたテールがそれぞれ雪面を捉えることで、独特の粘りと加速感を生み出します。まるで波に乗るサーフィンのような、雪面を滑らかに駆け抜ける感覚は、一度味わうと病みつきになるかもしれません。

ただ、もちろん注意点もあります。このテール形状は、後方への滑走、つまりスイッチライディングには全く向いていません。

フリースタイル系のトリックを多用する方には不向きである点は、理解しておく必要があります。

まさやん
まさやん

あくまでも雪山の地形を楽しみ、流れに身を任せて滑るためのデザインです!

パウダーで発揮される圧倒的な浮力

前述の通り、スワローテールは浮力獲得に貢献しますが、シリーズの浮力の秘密はそれだけではありません。

ノーズ幅が広く、テールに向かって細くなるテーパードシェイプと、大きく反り上がったノーズロッカーが組み合わさることで、まるで船が水面を進むかのように雪をかき分け、前へ前へと進む推進力を生み出します。

このため、深い新雪の中でもノーズが突き刺さりにくく、スピードを維持したまま滑走することが可能です。後足に重心を置き続けなければならない疲労感から解放されるのは、パウダーを一日中楽しむ上で非常に大きなメリットと言えます。

逆に言えば、この強い浮力特性は、硬く締まったバーンでは少しエッジが入りにくいと感じる瞬間があるかもしれません。

もっとも、これはシリーズが持つ本来の性能をどこで発揮させたいか、という話であり、デメリットというよりは特性と捉えるのが正しいでしょう。

驚くほどスムーズな操作性を実現

「見た目が個性的だから、操作も難しいのでは?」と思われるかもしれませんが、SwallowTail Seriseは驚くほど素直な操作性を持っています。その理由は、計算されたサイドカーブとフレックスバランスにあります。

ターンを始めるきっかけ作りが非常にスムーズで、少し板を傾けるだけでスッとノーズが内側を向いてくれます。そこから深く踏み込んでいけば、板全体が綺麗にしなり、気持ちの良いカービングターンを描くことが可能です。

特にツリーランのような、細かい切り返しが要求される場面では、このスムーズな操作性が大きな武器になります。見た目の割に取り回しが良く、ライダーの意図に素早く反応してくれるため、地形の中を縫うように滑る楽しさを存分に味わえるはずです。

有効エッジの長さがもたらす安定感

有効エッジとは、滑走中に実際に雪面に接しているエッジ部分の長さを指します。SwallowTail Seriseは、全長に対してこの有効エッジが比較的長めに設計されているモデルが多いです。

これが何をもたらすかと言うと、ターン中の安定感です。有効エッジが長いほど、雪面を捉える力が強くなり、高速域でのバタつきやズレが抑制されます。そのため、大きなラインでカービングターンをする際に、安心して板を踏み込んでいけるのです。

ただし、有効エッジが長いということは、小回りの面では少し意識が必要になることも意味します。

もちろん、前述の通り操作性はスムーズなのですが、短い板のようなクイックさとは少し違う、ゆったりとした安定感のある乗り味だとイメージしておくと、ギャップが少ないかもしれません。

独自の専用キャンバーシステムを解説

MOSS SNOWSTICKは、モデルごとに最適なキャンバー構造を採用しています。SwallowTail Seriseに搭載されているのは、足元にキャンバーを持ち、ノーズとテールがロッカー形状になったハイブリッドキャンバーが基本です。

この構造のメリットは、キャンバーの持つ反発力やエッジグリップと、ロッカーの持つ浮力や操作性の「良いとこ取り」ができる点にあります。足元でしっかりと雪面を捉えてターンに安定感をもたらしつつ、ノーズはパウダーで浮き、ターン始動もスムーズになる、というわけです。

こう考えると、ただ単にパウダー専用の板というわけではなく、圧雪バーンから非圧雪エリアまで、様々なコンディションを一台で楽しめるように設計されていることが分かります。まさに日本の多様な雪山環境に適した構造と言えるのではないでしょうか。

板のしなりを活かす絶妙なフレックス

シリーズ全体を通して、フレックス(板の硬さ)は、硬すぎず柔らかすぎないミディアムフレックスに設定されています。これにより、高速での安定性を保ちながらも、低速でのコントロール性を損なわない、絶妙なバランスを実現しています。

このしなやかなフレックスは、ターン時に板をたわませる感覚を掴みやすく、ライダーの力を効率よく推進力に変えてくれます。自分で板を操作してターンを描いている、という実感を強く得られるはずです。

一方で、体重のあるライダーや、非常にハイスピードで硬いバーンを攻めるようなスタイルの場合、少し物足りなさを感じる可能性はあります。自分の体重や脚力、そしてどのような滑りをしたいかを考慮して、このフレックスが自分に合っているかを見極めることが大切です。

【MOSS SNOWSTICK】SwallowTail Seriseをジャンル別に評価

SwallowTail Serise

ここでは、具体的なモデルを一つひとつ取り上げ、それぞれの特徴やどのようなライダー、滑走シーンに向いているかを詳しく評価していきます。自分に最適な一本を見つけるための参考にしてください。

モデル名全長 (mm)有効エッジ (mm)接雪長 (mm)ノーズ幅 (mm)ウエスト幅 (mm)テール幅 (mm)
SW261260856770296258276
SW5015001084980303255283
SW58158011461030316261294
SW62162011761060318262295
SW70170012401120322264298
※公式サイトの情報を基に作成。年度により若干の変更がある場合があります。

最も短いレングスSW26の特徴

シリーズ最短の126cmというレングスが最大の特徴であるSW26。これはスノースケートやノーボードに近い、自由な感覚で雪山を遊ぶためのモデルです。短いながらもノーズとウエストの幅がしっかりと確保されており、見た目以上の浮力を感じられます。

向いている人・シーン

ツリーランや沢地形など、タイトで複雑な地形を滑るのが好きな方には最高の遊び道具となるでしょう。短いことによる取り回しの良さは圧倒的で、まるで足の一部になったかのようなクイックな動きが可能です。小柄な方や、セカンドボードとして純粋に「遊び」を追求したい方に向いています。

不向きな人・シーン

一方で、その短さゆえに高速安定性は他のモデルに劣ります。広大なオープンバーンをハイスピードで駆け抜けたり、キレのあるロングターンを求めたりする滑りには不向きです。あくまでも地形遊びや低速域でのコントロールを楽しむ板と割り切るのが良いでしょう。

レディースにも最適なSW50の性能

150cmというレングスと、シリーズの中では細めのウエスト幅を持つSW50は、女性や小柄な男性に最適なモデルです。長すぎず短すぎない絶妙なサイズ感で、SwallowTail Seriseの魅力を存分に味わうことができます。

向いている人・シーン

脚力に自信のない女性でも、板のフレックスを活かしてターンしやすく、パウダーでの浮力も楽に得られます。圧雪バーンでの軽快なカービングから、ツリーラン、そしてパウダーライディングまで、幅広く対応できるバランスの良さが魅力です。初めてスワローテールに挑戦する女性には、まずこのモデルをおすすめします。

不向きな人・シーン

体重のある男性が乗ると、高速域で少し安定感に欠けると感じるかもしれません。また、よりアグレッシブなライディングや、深いパウダーでのさらなる浮力を求める場合は、少し上のモデルを検討した方が満足度は高いと考えられます。

バランスの取れた定番モデルSW58

SW58は、SwallowTail Seriseの中核をなす、最もバランスの取れた定番モデルと言えます。158cmという長さは多くの日本人男性にとってゴールデンサイズであり、操作性と安定性のバランスが非常に高いレベルでまとまっています。

向いている人・シーン

どのモデルにしようか迷ったら、まずSW58を候補に入れるのが定石です。パウダーでの浮力、圧雪バーンでのカービング性能、ツリーランでの操作性、そのどれもが高い水準を満たしています。これ一本あれば、ゲレンデのあらゆるコンディションを楽しみ尽くすことができるでしょう。まさにオールラウンドな性能を求めるライダーに最適です。

不向きな人・シーン

極端な話ですが、突出した欠点が見当たらないのがSW58の良さでもあります。あえて言うなら、よりクイックな操作性を求めるなら下のモデル、より高速安定性や浮力を求めるなら上のモデルが存在するため、「何かに特化した性能」を求める場合には、他の選択肢が浮上してくる、ということくらいでしょうか。

オールラウンドな乗り心地のSW62

SW58よりワンサイズ長い162cmのSW62は、高速域での安定性と走破性をさらに高めたモデルです。基本的な乗り味はSW58と共通していますが、長さと有効エッジの分だけ、より大きなターンを得意とします。

向いている人・シーン

身長が高めの方や、スピードに乗ったダイナミックなライディングを好む方に向いています。広大なオープンバーンを、スピードを落とさずに大きなラインで滑り降りる際の安定感は抜群です。また、少し深めのパウダーでも、その長さを活かしてグイグイと進んでいく力強さがあります。

不向きな人・シーン

SW58と比較すると、タイトなツリーランなど、細かい切り返しが連続する場面では、少し長さを持て余す感覚があるかもしれません。操作性よりも安定性やスピードを重視するライダー向けのモデルと言えます。

パウダーで浮力を発揮するSW70

シリーズ最長の170cmを誇るSW70は、究極のパウダーマシンです。その圧倒的な浮力と走破性は、他のモデルとは一線を画します。深いパウダーが約束された日には、最高の相棒となってくれるはずです。

向いている人・シーン

とにかくパウダーライディングを極めたい、誰よりも深い雪の中を滑りたい、という情熱を持ったライダーにこそ乗ってほしいモデルです。長いノーズが雪をかき分け、どんな深雪でも沈むことなく突き進んでいきます。大柄な方や、ビッグマウンテンを滑る機会が多い方にもおすすめです。

不向きな人・シーン

これはもう明確で、その長さとサイズから、圧雪バーンでの取り回しや細かい操作は得意ではありません。ゲレンデ脇のちょっとしたパウダーを狙う、というよりは、バックカントリーなども視野に入れた、パウダーに特化した使い方を想定すべきです。セカンドボード、サードボードとしての選択が現実的かもしれませんね。

圧雪バーンと非圧雪での乗り分け

SwallowTail Seriseはパウダーボードの印象が強いですが、圧雪バーンでのカービング性能も決して低くはありません。前述の通り、長めの有効エッジと専用キャンバーシステムが、しっかりと雪面をグリップし、安定したターンを可能にします。

ただ、やはりこのシリーズの真価が発揮されるのは、間違いなく非圧雪エリアです。新雪が積もった日の浮遊感、春先のザラメ雪をサーフィンのように滑る感覚、そして荒れたオフピステを走破する安定感。これらのシチュエーションでこそ、SwallowTail Seriseを選んだ価値を最大限に感じられるでしょう。

圧雪と非圧雪の割合が半々くらいであればSW58やSW62、非圧雪メインで考えるならSW70、ゲレンデ内の遊びや地形メインならSW26やSW50、というように、自分が主に滑るフィールドを想像しながらモデルを選ぶのが、後悔しないための鍵となります。

総括!MOSS SNOWSTICK SwallowTail Seriseの評価

ここまで解説してきた内容を基に、MOSS SNOWSTICK SwallowTail Seriseの全体的な評価をまとめます。

  • スワローテールはパウダーでテールを沈ませノーズを浮かせる効果がある
  • ターン後半には独特の粘りと加速感を生み出す
  • スイッチライディング(後方滑走)には全く向いていない
  • 太いノーズとロッカー形状が圧倒的な浮力を実現する
  • 計算されたサイドカーブにより見た目以上に操作性はスムーズ
  • 長めの有効エッジがターン中の安定感に貢献する
  • ハイブリッドキャンバー構造で多様な雪質に対応可能
  • しなやかなミディアムフレックスで操作しやすい
  • SW26はツリーランなど地形遊びに特化した最短モデル
  • SW50は女性や小柄な方に最適なサイズ感
  • SW58は操作性と安定性を両立した最もバランスの良い定番モデル
  • SW62は高速安定性を高めたダイナミックな滑りに向くモデル
  • SW70は究極の浮力を誇るパウダー専用機
  • 圧雪バーンでのカービングも十分に楽しめる性能を持つ
  • シリーズの真価はパウダーやオフピステなど非圧雪エリアで発揮される
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まさやん
まさやん
フリーランス歴5年の横乗りライダー。ブログ運営・コンサルティングを生業として活動中。冬はスノーボード、夏はスケートボードたまにSUPを楽しんでいます。スノーボードは年間30~50日ほど滑走。ホームは中国地方。冬には数週間単位で長野・北海道に生息。SnowboardHack運営者。
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