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【JONES】FREECARVER6000S・9000Sの評価は?特徴と性能を徹底解説

まさやん
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ゲレンデでのカービングやフリーライドを新たな次元へと引き上げる一本を求め、スノーボード選びを進める中で、JONESのFREECARVERというモデルが気になっているのではないでしょうか。

そのシャープなルックスから、鋭いターンやパウダーでの滑走性能を期待する一方で、6000Sと9000Sの違いや具体的な特徴、実際のレビューや評判が分からず、購入をためらっている方もいるかもしれません。

この記事では、JONES FREECARVERの6000Sと9000Sについて、技術的な特徴から得意なジャンル、そしてユーザーのリアルな声まで、あらゆる角度から徹底的に深掘りしていきます。

この記事を読むことで、以下の点が明確になります。

  • FREECARVERの技術的な特徴と詳細なスペック
  • 6000Sと9000Sの具体的な違いと自分に合った選び方
  • カービングやパウダーなど、得意なライディングスタイル
  • ユーザーのリアルな評判と購入前に知っておきたい注意点

JONES・FREECARVER 6000S 9000Sのスペックを評価

FREECARVERシリーズの核心に迫るため、まずはその設計思想と技術的な特徴を一つずつ見ていきましょう。ここでは、ライディングフィールを決定づける重要な要素について解説します。

スペック項目JONES FREECARVER 6000SJONES FREECARVER 9000S備考
主な用途オールマウンテンカービング、フリーライドハイスピードカービング、フリーライド6000Sはよりタイトなターン向け
サイドカット半径約6m台約9m台モデル名の数字がサイドカット半径を示す
シェイプディレクショナルディレクショナルパウダーでの浮力と直進安定性に貢献
形状トラディショナルキャンバー + 3Dコンツアーベーストラディショナルキャンバー + 3Dコンツアーベース高いグリップ力と抜けの良さを両立
フレックス7/10 (硬め)7/10 (硬め)高速域での安定性を重視した設定
ベース素材シンタード9900シンタード9900高い滑走性と耐久性を持つ
  • 浮力と操作性を生む3Dコンツアーベース
  • パウダーで活きるテーパードシェイプ
  • グリップと反発力のキャンバー形状
  • 切れ味鋭いプログレッシブサイドカット
  • 高速安定性を高める長い有効エッジ
  • ブーツサイズに合わせたウエスト幅選び

浮力と操作性を生む3Dコンツアーベース

JONESの多くのモデルで採用されている3Dコンツアーベースは、FREECARVERの乗り味を特徴づける重要なテクノロジーです。これは、ノーズとテールのエッジ際がスプーンのように少しだけ反り上がった形状を指します。

この構造により、主に2つの大きなメリットが生まれます。一つ目は、パウダーや荒れた雪面での浮力向上です。ボードの先端が雪に潜り込みにくくなり、サーフボードのようにスムーズに雪の上を滑走する感覚が得られます。特にパウダーでのライディングが格段に楽になるでしょう。

二つ目は、ターンの導入が非常にスムーズになる点です。エッジが引っかかりにくい、いわゆる「抜けが良い」状態になるため、ターンを始める際のきっかけが掴みやすくなります。硬めのキャンバーボードでありながら、意外なほど操作しやすいと感じるのは、この3Dコンツアーベースの効果が大きいと考えられます。

パウダーで活きるテーパードシェイプ

FREECARVERは、ノーズの幅がテールの幅よりも広い「テーパードシェイプ」を採用しています。この設計は、特に非圧雪エリア、つまりパウダーでその真価を発揮します。

なぜなら、相対的に細いテールがパウダーの中に沈み込みやすくなることで、逆に幅の広いノーズが自然と浮き上がってくるからです。これにより、ライダーは無理に後ろ足に体重をかけなくても、楽な姿勢で浮力を得ながら滑り続けることができます。一日中パウダーを滑っても、後ろ足の疲れがかなり軽減されるのは嬉しいポイントですね。

一方で、デメリットも存在します。テーパードシェイプは進行方向に対して最適化されているため、逆方向(スイッチスタンス)での滑走は少し難しくなります。フリースタイル系のトリックを多用する方には、この点が少し不向きかもしれません。

グリップと反発力のキャンバー形状

FREECARVERの足元は、伝統的な「フルキャンバー」形状に設計されています。これは、ボードの中央部分が雪面から浮き上がったアーチ状の構造です。

キャンバー形状の最大の利点は、エッジグリップの強さにあります。ターン中にボードを傾けて加重すると、アーチが潰れてエッジ全体が雪面にしっかりと食い込みます。特に、硬く締まった圧雪バーンやアイスバーンでも、安心してエッジを立てたカービングターンが可能です。

また、オーリーなどのジャンプ時には、潰したキャンバーが元に戻ろうとする強い反発力を生み出します。この反発力を利用することで、高く、キレのあるジャンプができます。ただし、キャンバーボードはエッジが引っかかりやすい側面もあるため、ある程度のスキルを持つ中級者以上のライダーにおすすめの形状です。

切れ味鋭いプログレッシブサイドカット

サイドカットとは、ボードの側面のくびれ(円弧)のことです。FREECARVERでは「プログレッシブサイドカット」が採用されています。これは、一つの円弧ではなく、複数の異なる半径の円弧を組み合わせたものです。

この設計により、ターンの導入が非常に滑らかになります。ターンを始めると、ノーズ付近の緩やかなサイドカットがスムーズに雪を捉え、ボードが安定してターンに入っていきます。そして、ターン後半に向けて深く加重していくと、センター付近のよりきついサイドカットが働き、グッと切れ込んでいくような加速感が得られます。

単純な円弧のサイドカットに比べて、ターンのコントロール性が高く、ライダーの意図にリニアに反応してくれるのが特徴です。まさに「カミソリのような切れ味」と表現される乗り味は、このサイドカット設計に由来します。

高速安定性を高める長い有効エッジ

有効エッジとは、滑走時に実際に雪面に接しているエッジ部分の長さを指します。FREECARVERは、その全長に対して有効エッジが長く設計されているのが特徴です。

有効エッジが長いことのメリットは、何と言っても高速滑走時の安定性です。接雪長が長い分、ボードのブレが少なくなり、ハイスピードで滑っていてもレールの上を走っているかのような安心感が得られます。特に、ワイドなオープンバーンを大きなターンで滑り降りる際には、この安定性が絶大な信頼感につながります。

ただ、この設計は小回りのしやすさとはトレードオフの関係にあります。有効エッジが長いとボードの回転性が少し下がるため、細かいターンを連続させるような滑りや、ツリーランでの素早い方向転換は、少し苦手と感じるかもしれません。

ブーツサイズに合わせたウエスト幅選び

スノーボード選びでは、ウエスト幅(ボード中央の最も細い部分の幅)と自分のブーツサイズの適合性も大切です。FREECARVERは、ミッドワイドからワイドなウエスト幅のモデルが中心となります。

適切なウエスト幅を選ぶことの重要性は、「ドラグ」を防ぐ点にあります。ドラグとは、深いカービングターン中にブーツのつま先やかかとが雪面に接触し、エッジグリップが抜けて転倒してしまう現象です。ウエスト幅が広いボードを選ぶことで、ボードを深く傾けてもブーツが雪面に当たりにくくなります。

ただし、必要以上に幅の広いボードを選ぶと、今度はエッジからエッジへの切り替えが遅くなり、操作が鈍重に感じられることがあります。自分のブーツサイズと、どれくらいボードを立てて滑りたいかを考慮して、最適なウエスト幅のモデルを選ぶことが、FREECARVERの性能を最大限に引き出す鍵となります。

JONES・FREECARVER 6000S 9000Sをジャンル別に評価

スペックを理解した上で、次はこのボードがどのようなライディングスタイルやジャンルで輝くのかを具体的に評価していきます。カービングからパウダーまで、様々なシチュエーションでの向き不向きを解説します。

評価項目6000S9000S評価理由
カービングボードの基本設計がカービングに特化しているため、両モデルとも最高評価
パウダー3Dコンツアーベースとテーパードシェイプにより高い浮力を発揮
レース高速性能は高いが、純粋なレースボードとは設計思想が異なる
操作性(大回り)サイドカットの大きい9000Sが特に得意とする領域
操作性(小回り)サイドカットの小さい6000Sの方が小回りは得意
衝撃吸収性硬めのフレックスのため、不整地での振動はやや伝わりやすい
  • 硬いフレックスによるカービング性能
  • スタンス幅で変わるライディング
  • インサートホールでセッティングを追求
  • 試乗会で集まったリアルな評判
  • 型落ちモデルを選ぶ際の注意点
  • 総括:JONES FREECARVER 6000S 9000Sの総合評価

硬いフレックスによるカービング性能

FREECARVERのカービング性能は、間違いなくこのボードの最大の魅力です。その性能を支えているのが、硬めのフレックス(ボードの硬さ)です。

高速でカービングターンを行うと、ボードには遠心力によって非常に大きな力がかかります。もしボードが柔らかすぎると、この力に負けてボードがバタついてしまい、エッジが抜けてしまいます。FREECARVERの硬いフレックスは、こうした高負荷な状況でもボードの形状を安定させ、エッジが雪面を確実に捉え続けることを可能にします。

これにより、ライダーは安心してボードに体を預け、深く、力強いカービングターンを描くことができます。これぞカービングボード!といった頼もしさがありますね。ただし、その硬さゆえに、ボードをしっかりと踏み込めるだけの脚力が必要になります。初心者の方や脚力に自信のない方には、少し扱いにくく感じられるかもしれません。

スタンス幅で変わるライディング

スタンス幅、つまり両足のビンディング間の距離は、ライディングフィールに大きく影響します。FREECARVERでは、メーカーが推奨するスタンス位置を基準に、個人の好みや滑るスタイルに合わせて調整することが可能です。

スタンス幅を広げる場合

スタンスを広めにセッティングすると、ライディングの安定感が増します。重心が低くなるため、高速域での滑走や荒れたバーンでのコントロールがしやすくなります。一方で、膝への負担が少し増えたり、細かいボード操作がしにくくなったりする側面もあります。

スタンス幅を狭める場合

逆にスタンスを狭めると、ボードの回転性が向上します。膝を使いやすくなり、クイックなターンや小回りが容易になります。特に、6000Sでよりタイトなターンを楽しみたい場合には、少し狭めのセッティングを試してみるのも面白いでしょう。ただし、広めの場合と比べて安定感は少し低下します。

このように、スタンス幅を数センチ変えるだけで乗り味は大きく変わるため、色々と試して自分だけのベストなセッティングを見つけるのも、このボードの楽しみ方の一つです。

インサートホールでセッティングを追求

インサートホール(ビンディングを取り付けるネジ穴)の位置を使って、スタンスをボードの前後に移動させる「セットバック」の調整も、ライディングを最適化する上で非常に有効な手段です。FREECARVERは、フリーライドボードらしく豊富なインサートホールを備えています。

パウダーを滑る日には、ビンディングを通常よりも後ろ側(テール側)にセッティングするのがおすすめです。これにより、ノーズが長くなって浮力がさらに増し、より楽にパウダーライディングを楽しめます。数センチ下げるだけでも、その効果は劇的に感じられるはずです。

逆に、圧雪バーンでカービングのキレを追求したい日には、セットバックを少なめにする(ビンディングを前寄りにする)セッティングも考えられます。

これにより、前足への荷重がしやすくなり、ターンへのアプローチをより攻撃的に行えるようになります。自分の滑るコンディションや目的に合わせてセッティングを追求できる懐の深さも、このボードの魅力と言えます。

試乗会で集まったリアルな評判

ここでは、試乗会やレビューサイトなどで見られるユーザーからのリアルな評判をまとめてみます。

ポジティブな評価

  • 「とにかくカービングが気持ちいい。一度レールに乗るとどこまでも行ける感じ」
  • 「高速での安定感が抜群。スピードを出しても全く怖くない」
  • 「見た目以上にパウダーで浮く。3Dコンツアーベースの効果は本物」
  • 「6000Sは思ったより小回りが効いて、ゲレンデの地形遊びも楽しめた」
  • 「9000Sの大きなターンは病みつきになる。Gを感じるのが最高」

ネガティブな評価や注意点

  • 「低速域ではボードの硬さが目立って、少し扱いにくく感じた」
  • 「それなりの脚力がないと、ボードの性能を引き出しきれない」
  • 「スイッチスタンスでの滑走は、やはり違和感がある」
  • 「初心者には絶対におすすめできない。中級者以上向けの板」

このように、FREECARVERはハマる人には最高のパートナーとなる一方で、乗り手を選ぶボードであることも事実です。自分のスキルレベルや目指すライディングスタイルと合致しているかを、購入前によく検討することが大切です。

型落ちモデルを選ぶ際の注意点

高性能なボードであるFREECARVERは、価格もそれなりにします。そのため、少しでも安く手に入れられる「型落ちモデル」を検討する方もいるでしょう。型落ちを選ぶことにはメリットもありますが、いくつか注意すべき点も存在します。

最大のメリットは、もちろん価格です。新品の最新モデルに比べて、数万円安く購入できることもあります。基本的な設計思想は大きく変わらないことが多いため、コストパフォーマンスは非常に高いと言えます。

一方で、注意点としては、まず最新のテクノロジーが反映されていない可能性があることです。マイナーチェンジによってフレックスのバランスや素材が変更されている場合、乗り味が最新モデルと異なることがあります。また、ショップによっては保証の対象外となるケースや、保管状態が良くない場合も考えられます。信頼できるショップで、年式による違いをしっかりと確認した上で購入することが、賢い選択と言えるでしょう。

総括:JONES・FREECARVER 6000S 9000Sの総合評価

この記事で解説してきた内容を基に、JONES FREECARVER 6000Sと9000Sの総合的な評価を以下にまとめます。

  • JONES FREECARVERはカービングとフリーライドに特化したモデル
  • 6000Sはサイドカット半径約6mでタイトなターン向け
  • 9000Sはサイドカット半径約9mでハイスピードな大回り向け
  • 3Dコンツアーベースがパウダーでの浮力とスムーズなターンを実現
  • フルキャンバー形状が高いエッジグリップと反発力を提供
  • 硬めのフレックスが高速安定性を支える
  • テーパードシェイプがパウダーライディングを容易にする
  • カービング性能は全スノーボードの中でもトップクラス
  • パウダーでの滑走性能も非常に高い
  • 低速での操作や小回りにはある程度のスキルと脚力が必要
  • フリースタイルやグラトリには向いていない
  • スイッチスタンスでの滑走は不得意
  • 乗り手を選ぶが、中級者以上のカービング好きには最高の相棒となる
  • 購入前には自分のスキルと滑りのスタイルをよく見極めることが大切
  • 型落ちモデルは価格が魅力だが、仕様変更や保証の有無を確認する必要がある
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まさやん
フリーランス歴5年の横乗りライダー。ブログ運営・コンサルティングを生業として活動中。冬はスノーボード、夏はスケートボードたまにSUPを楽しんでいます。スノーボードは年間30~50日ほど滑走。ホームは中国地方。冬には数週間単位で長野・北海道に生息。SnowboardHack運営者。
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