【FANATIC】KAISERの評価は「カーボンウィーブ」とハニカム構造の秘密にあり!

まさやん
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FANATIC(ファナティック)のスノーボード「KAISER(カイザー)」に関する評価が気になっているのではないでしょうか。

25-26シーズンに新しく登場するニューモデルであり、その価格帯からもハイエンドモデルとしての位置づけがうかがえます。

高価なスノーボードだからこそ、購入してから失敗した後悔は絶対に避けたいものです。

「皇帝」という名を冠したこの板が、一体どのようなスペックを持ち、どんな滑りに向いているのか、客観的な情報が知りたいところだと思います。

この記事では、WEBライターの視点から「FANATIC KAISER」の公開されている情報を分析し、その特徴や性能、そしてどのようなジャンルを得意とするのかを詳しく解説していきます。

要点
  • KAISERに搭載された最新テクノロジーの詳細
  • どのような滑りのスタイルに適しているか
  • フリーランやカービング、パークでのパフォーマンス評価
  • 購入を検討する上で比較すべきポイント

FANATIC・KAISERのスペックを評価

項目スペック詳細
対象男女兼用(サイズ展開による)
サイズ感標準的
硬さ(10段階)7 (ミディアムハード)
重さ(10段階)3 (軽量)
締め付け力(10段階)– (板のスペック項目外)

25-26シーズンの新ハイエンドモデル

FANATIC KAISERは、2025-2026シーズンに新たにラインナップに加わったモデルです。

「皇帝」という名前が与えられていることからも、ブランドの強い自信が感じられます。

位置づけとしては、高速域でのフリーランからパーク、地形遊びまで幅広く対応するオールラウンドなハイエンドボードとして設計されています。

価格帯もそれに見合った設定になっており、まさにブランドの技術を結集した一本と言えるでしょう。

プロライダーの田中隆太さんも使用を公言しており、そのパフォーマンスへの期待が高まります。

POPキャンバー形状の特性

KAISERには「POPキャンバー」という形状が採用されています。

これは、足元のグリップ力と安定性を確保するキャンバー構造を基本としつつ、ノーズとテールにかけて反発力を高める工夫がされた形状と考えられます。

キャンバーボード特有のしっかりとしたエッジホールド感や、ターン(カービング)のキレの良さを持ちながら、オーリー(ジャンプ)の際には高い反発力を生み出します。

高速での滑走時にもバタつきにくく、安定したライディングを提供してくれるでしょう。

ただ、キャンバー形状であるため、逆エッジのリスクはロッカーボードなどに比べると高くなる点は注意が必要です。

新素材「Carbon Weave」の反発力

この板の最も注目すべき技術の一つが、新素材「Carbon Weave(カーボンウィーブ)」です。

これは単なるカーボンシートではなく、インサートホール(ビンディングの取り付け穴)からノーズとテール方向へ放射状に配置された特殊なカーボン素材です。

この配置により、ライダーが踏み込んだ力を効率よくボード全体に伝え、無駄なく反発力に変換します。

特にオーリーやキッカーでの抜け(テイクオフ)の際には、爆発的なパワーを感じられるとされています。

同時に、カーボンは振動吸収性にも優れるため、高速滑走時の細かな雪面の凹凸によるブレを抑え、安定性を向上させる役割も果たします。

軽量ハニカムコアの採用

FANATICブランドが長年得意としてきた技術である「ハニカムコア」が、KAISERにも搭載されています。

ハニカムとは蜂の巣状の構造を指し、非常に軽量でありながら高い強度を維持できるのが特徴です。

KAISERでは「HC-CW1」というタイプのハニカムコアが使われており、これとウルトラライトデッキを組み合わせることで、ボード全体の重量を大幅に削減しています。

板が軽いことのメリットは大きく、スイングウェイト(板を振った時の重さ)が軽減されるため、グラトリやパークでのスピン(回転)動作が格段に行いやすくなります。

また、リフト乗車時や長時間のライディングにおける疲労軽減にもつながります。

シェイプはディレクショナルツイン

KAISERのシェイプ(板の形状)は、ディレクショナルツインです。

これは、ノーズ(前方)とテール(後方)の形状は同じ(ツインチップ)でありながら、ビンディングの推奨取り付け位置が少しテール寄りに設定されている(セットバック)形状を指します。

ツインチップの操作性を持ち合わせているため、スイッチ(逆向き)での滑走やトリックも問題なくこなせます。

一方で、セットバックが入っていることで、通常のスタンス(レギュラーまたはグーフィー)で滑る際には、ターンの導入がスムーズになり、パウダースノーでの浮力も得やすくなっています。

フリーランからパークまで、まさにオールラウンドにこなせるバランスの取れたシェイプと言えます。

高速なシンタードIS 7200ソール

ソール(滑走面)の素材には、「PRE SINTERED IS 7200」が使用されています。

これは高品質なシンタード(焼結)ベースであり、ワックスの浸透性が非常に高く、優れた滑走性能を持つ素材です。

シンタードベースは、特に春先の湿った雪や、しっかりと圧雪されたバーンでその真価を発揮し、他の素材に比べて圧倒的なスピードを生み出します。

ただし、この性能を維持するためには、定期的なワックスがけ(ホットワックス)が欠かせません。

メンテナンスを怠ると逆に滑走性が落ちてしまうため、高性能なソールである分、手入れも必要になる点は留意すべきです。

推奨されるライダーのレベル

KAISERは、そのスペックから判断して、中級者から上級者向けのボードと考えられます。

ミディアムハードのフレックス(硬さ)とキャンバー形状、そして高い反発力を持つカーボン素材は、ボードをしっかりと踏み込み、その反発をコントロールできる技術を持つライダーが最も性能を引き出せます。

初心者が扱うには少し硬く、反発が強すぎると感じる可能性があります。

逆に、自分の滑りをさらに高いレベルへ引き上げたい、キッカーのサイズを上げたい、あるいはカービングの質を高めたいと考えている中級者以上のライダーにとっては、最高のパートナーになる可能性を秘めています。

FANATIC・KAISERの得意ジャンル別に評価

ジャンル評価 (5.0点満点)
カービング4.5
フリーラン5.0
パウダー3.5
グラトリ(弾き系)4.0
グラトリ(乗り系)2.5
ラントリ4.0
キッカー(小~中)4.5
キッカー(中~大)5.0
ジブ2.0

フリーランにおける高速安定性

フリーランは、KAISERが最も輝くジャンルの一つだと考えられます。

ミディアムハードのフレックスとPOPキャンバー形状、そしてCarbon Weaveによる振動吸収性。

これらの要素が組み合わさることで、高速域での滑走安定性は抜群に高いと予想されます。

圧雪された朝一番のゲレンデをハイスピードで滑り降りる際も、ボードがバタつくことなく雪面に張り付くような安定感を提供してくれるでしょう。

シンタードIS 7200ソールの滑走性も相まって、スピードに乗った気持ちの良いフリーライディングを存分に楽しめます。

ゲレンデの端から端まで、スピードを落とさずに滑り抜けたいライダーには最適です。

カービングのキレと操作感

カービング性能も非常に高いレベルにあると推測されます。

POPキャンバー形状がもたらす確実なエッジグリップは、ターン中に雪面をしっかりと捉え続けます。

ミディアムハードのフレックスがターンの最中にボードが負けるのを防ぎ、深いターン弧を描くことが可能です。

また、Carbon Weaveがターン後半の抜け(切り替えし)をサポートし、リズミカルでキレのあるカービングターンをアシストします。

ただ、高速カービングに特化したハンマーヘッド形状のボードと比較すると、ターンの絶対的なキレ味は一歩譲るかもしれません。

とはいえ、オールラウンドボードとしてはトップクラスのカービング性能を持っていることは間違いないです。

パークやキッカーでの反発性能

パーク、特にキッカー(ジャンプ台)は、KAISERの性能を試す絶好の場所です。

Carbon Weaveとハニカムコアが生み出す爆発的な反発力と軽量なスイングウェイトは、キッカーでのパフォーマンスを大きく向上させます。

アプローチ(ジャンプ台への進入)での安定性、そして抜けの瞬間の高い反発力は、より高く、遠くへ飛ぶための強力な武器となります。

特に中サイズから大サイズのキッカーにおいて、その真価を発揮するでしょう。

ジブ(レールやボックス)に関しては、板が硬めで反発も強いため、繊細な操作を要求される場面では扱いにくさが出るかもしれません。また、高価なハイエンドボードをジブで傷つけるリスクも考慮する必要があります。

地形遊びでの対応力

ゲレンデ脇の壁や、コース途中の起伏を利用した地形遊びにおいても、KAISERは高い対応力を見せます。

ディレクショナルツインのシェイプは操作性が良く、軽量なボードは細かな動きにも機敏に反応します。

壁に当て込む際の反発や、起伏を利用したジャンプでは、Carbon Weaveのポップ感が楽しさを倍増させてくれるはずです。

フリーランの途中で見つけた遊び場を、思いのままに攻略できるポテンシャルを持っています。

ただ、低速での細かな動きやプレス(板をしならせる動き)は、板の硬さゆえに少し難易度が上がる可能性があります。

グラトリやラントリの適性

グラトリ(グラウンドトリック)やラントリ(フリーラン中のトリック)への適性については、スタイルによって評価が分かれます。

オーリーやノーリーなど、板の反発を利用する「弾き系」のトリックは非常にやりやすいでしょう。

Carbon Weaveの高い反発力が、軽い力で高いジャンプを可能にします。

一方で、プレスやバター(板をスライドさせる)といった「乗り系」のトリックは、ボードのフレックスが硬めであるため、しっかりと踏み込む力が必要になります。

特に低速域での乗り系グラトリは、相性が良いとは言えないかもしれません。

高速域でのカービング中にトリックを織り交ぜるラントリであれば、その安定性と反発力が活きてきます。

パウダーライディングの浮力

パウダースノーへの対応力ですが、ディレクショナルツイン形状であり、セットバックも入っているため、一定の浮力は期待できます。

ツインチップのボードよりはノーズが沈みにくく、快適に滑走できる場面も多いでしょう。

しかし、KAISERはあくまでオールラウンドモデルです。

ノーズが極端に太いパウダー専用ボードと比較すると、深い新雪(ディープパウダー)での浮力は劣ります。

ゲレンデ脇に残ったパウダーを楽しむ程度であれば十分ですが、パウダーライディングをメインに考えている場合は、専用のボードを選択する方が賢明かもしれません。

総括:FANATIC・KAISERの総合評価について

  • FANATIC KAISERは25-26シーズンの新作ハイエンドモデル
  • 「皇帝」の名にふさわしい高性能オールラウンドボード
  • 高速フリーラン、カービング、キッカーで特に高い性能を発揮
  • 中級者から上級者のレベルアップを強力にサポート
  • 形状はPOPキャンバーを採用
  • しっかりとしたエッジグリップと高い反発力が特徴
  • 新素材「Carbon Weave」を搭載
  • 放射状のカーボンが爆発的な反発力と振動吸収性を実現
  • 軽量なハニカムコア(HC-CW1)を採用
  • スイングウェイトが軽く操作性が高い
  • シェイプはディレクショナルツイン
  • スイッチ滑走もこなしつつ、フリーランでの操作性も確保
  • ソールは高速なシンタードIS 7200を使用
  • 性能維持には定期的なワックスがけが不可欠
  • グラトリは弾き系が得意で、乗り系はやや不向き
  • パウダーは一定の浮力を持つが専用機には劣る
  • ジブは板の硬さや価格からあまり推奨されない

この他にもFANATICのボードを全種類まとめた記事もあるため参考になれば幸いです。

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まさやん
まさやん
フリーランス歴5年の横乗りライダー。ブログ運営・コンサルティングを生業として活動中。冬はスノーボード、夏はスケートボードたまにSUPを楽しんでいます。スノーボードは年間30~50日ほど滑走。ホームは中国地方。冬には数週間単位で長野・北海道に生息。SnowboardHack運営者。
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