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【GENTEMSTICK】CHASERの性能を深掘り評価!パウダーとツリーランの最適解!

まさやん
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GENTEMSTICK「CHASER」に関する評価や口コミ、あるいは詳細なインプレやレビューを探していませんか。独特のシェイプを持つこのボードの、具体的な特徴や実際の乗り味が気になっている方も多いと思います。

また、詳細なスペックや最適なサイズ選び、CHASER HIGH PERFORMANCEとの違いについて知りたいというニーズもあるでしょう。

パウダーでの浮力はもちろん、圧雪でのカービング性能、フリーランやツリーランでの操作性、さらに地形遊びへの適性まで、その実力は多岐にわたります。

この記事では、CHASERの乗りこなしのポイントから、どんな人に向いているのか、購入後に後悔しないための注意点まで、あらゆる角度から徹底的に解説していきます。

要点
  • CHASERのスペックと独自構造がもたらす性能
  • CHASER HIGH PERFORMANCEとの明確な違い
  • パウダーから圧雪まで様々なジャンルでの滑走性能評価
  • あなたに最適なサイズ選びとセッティングのヒント

GENTEMSTICK・CHASERのスペックに関する評価

GENTEMSTICK「CHASER」の性能を理解するためには、まずその土台となるスペックを正確に把握することが大切です。ここでは、CHASERが持つ独自のスペックと、それが滑りにどう影響するのかを多角的に評価していきます。

スペック項目THE CHASERTHE CHASER HP
Length1560 mm1551.5 mm
Running Length950 mm950 mm
Nose Width308 mm306 mm
Waist Width262 mm260 mm
Tail Width280 mm278 mm
Sidecut R.8200/7800 mm8200/7800 mm
Setback-30 mm-30 mm
Stance Width500-580 mm500-580 mm
Taper14 mm14 mm
Sidecut Dep.23 mm23 mm
Cam.4 mm (ACCEL CAMBER)4 mm (ACCEL CAMBER)
ソールISOSPEED 7500
SINTERED GRAPHITE
ISOSPEED 7500
SINTERED GRAPHITE

特徴的なアウトラインとシェイプ

GENTEMSTICK「CHASER」の最も目を引く点は、その特徴的なアウトラインとシェイプにあります。 このボードは、一般的に「ショートファット」と呼ばれるカテゴリーに分類され、全長は短めでありながら、ノーズとウエストの幅が広く設計されています。

この幅広な設計が、短いボードとは思えないほどの安定感と、特にパウダースノーでの強力な浮力を生み出す源泉となっています。

ノーズは広く大きく、パウダーの抵抗を受け流し、ボードを雪面に浮かび上がらせる役割を果たします。

一方で、テールはスワローテールやダイヤモンドテールを彷彿とさせる独特の形状をしており、ターン後半の抜けの良さと、パウダー内でのボードコントロールを容易にしています。

このシェイプのおかげで、タイトなツリーランや複雑な地形でも、まるでサーフィンのようにスムーズなラインを描くことが可能になるのです。

言ってしまえば、見た目の美しさだけでなく、全ての曲線と形状が機能的な意味を持っているのがCHASERの魅力と言えます。

加速性を生むアクセルキャンバー

GENTEMSTICK「CHASER」の乗り味を語る上で欠かせないのが、ブランド独自の「アクセルキャンバー」構造です。

これは、一般的なスノーボードのキャンバーとは一線を画すもので、ボードを踏み込んだ際に、まるでアクセルを踏んだかのような加速感を得られるように設計されています。

具体的には、スタンス間にあるキャンバーが踏み込む力で雪面を捉え、それを前方向への推進力に効率よく変換する仕組みになっています。

このため、ターンをするたびにスピードが乗り、フラットな緩斜面でも失速しにくいという大きなメリットが生まれます。特に、ターンの切り返しや圧雪バーンでのカービングにおいて、この加速感は顕著に感じられるでしょう。

ただ単にスピードが出るだけでなく、滑りそのものにリズムと躍動感を与えてくれるのが、アクセルキャンバーの真骨頂です。この独特の乗り味は、一度体験すると病みつきになるかもしれませんね。

絶妙なフレックスとトーションのバランス

スノーボードの性能は、単純な硬さや柔らかさ(フレックス)だけでは決まりません。ボードのねじれやすさ(トーション)とのバランスが、乗り味を大きく左右します。

GENTEMSTICK「CHASER」は、このフレックスとトーションのバランスが非常に絶妙に調整されています。

ボード全体のフレックスはミディアムに設定されており、硬すぎず柔らかすぎないため、高速域での安定性と低速域での操作性を両立させています。これにより、ライダーの脚力を過度に要求することなく、幅広いスピードレンジで快適なライディングが可能です。

さらに、トーションも適度にしなやかさを持つように設計されているため、ターンへの導入がスムーズに行えます。

ボードを少し傾けるだけで素直にターンを始めてくれるので、クイックな動きが求められるツリーランや地形遊びで大きなアドバンテージとなります。

このフレックスとトーションの優れたバランスが、CHASERを一本で様々なコンディションを楽しめるオールラウンドなボードに仕上げています。

高速滑走を可能にするソール素材

滑走性能の根幹を支えるソールには、高品質な素材が不可欠です。GENTEMSTICK「CHASER」には、滑走性に定評のある「ISOSPEED 7500 SINTERED GRAPHITE」というソール素材が採用されています。

これは、非常に高密度なシンタードベースにグラファイトを配合したもので、優れたワックスの吸収性と保持力を誇ります。

このソールの特徴は、何と言ってもその滑走性の高さです。特に、春先の湿った雪や、気温が低い日の乾いた雪など、コンディションが悪い状況でもスピードの低下を最小限に抑えてくれます。

また、グラファイトが含まれていることで静電気の発生を抑制し、汚れが付着しにくいというメリットもあります。

ただし、この高性能なソールのポテンシャルを最大限に引き出すためには、定期的なワックスがけが欠かせません。しっかり手入れをすることで、他のボードを圧倒するような滑走性能を維持し続けることができるでしょう。

CHASER HIGH PERFORMANCEとの違いは?

GENTEMSTICK「CHASER」を検討する際、多くの人が比較対象とするのが「CHASER HIGH PERFORMANCE(HP)」モデルです。この2つのモデルは、同じ「CHASER」の名を冠していますが、乗り味やターゲットとするライダーが異なります。

コア材とフレックスの違い

最も大きな違いは、ボードの心材であるコア材にあります。HPモデルには、より軽量で反発力の高いコア材が使用されており、バンブーも追加されています。これにより、通常のCHASERに比べてボード全体にハリが生まれ、フレックスが硬めに設定されています。

乗り味と適したフィールドの違い

このフレックスの違いが、乗り味に明確な差をもたらします。通常のCHASERがしなやかで扱いやすく、サーフィンのようなスムーズな乗り心地を提供するのに対し、HPモデルはよりダイレクトな反応と高い反発力が特徴です。

そのため、HPモデルはよりハイスピードでのカービングや、大きなオープンバーンでの安定性を求めるライダーに向いています。

一方、タイトなツリーランでの操作性や、地形に合わせた柔軟な滑りを重視するなら、通常のCHASERの方が扱いやすいと感じるでしょう。自分の滑りのスタイルや、主に滑るフィールドを考慮して選ぶことが大切です。

推奨スタンスとセッティングの幅

GENTEMSTICK「CHASER」は、その性能を最大限に引き出すための推奨スタンスが設定されています。メーカーが推奨するスタンス幅は500mmから580mmの範囲で、自分の体格や好みに合わせて調整が可能です。

一般的に、推奨スタンスの中心値(540mmあたり)に設定することで、ボードが持つ本来のバランスの良さを最も体感しやすくなります。

また、アングル(角度)のセッティングにも幅があります。前足が15度~27度、後ろ足が-3度~9度あたりが一般的なセッティング範囲ですが、これも乗り方によって調整の余地が大きいです。

例えば、カービングを重視するなら両足を前向きに設定する「ダックスタンス」よりも、前振り気味のセッティングが適しています。

逆に、少しスイッチ(逆向き)での滑走も考慮に入れるなら、後ろ足のアングルをマイナスに設定するのも一つの手です。

このように、CHASERはセッティング次第で様々な表情を見せてくれます。最初は推奨セッティングから始め、徐々に自分好みの乗り味を探していくのも、このボードの楽しみ方の一つと言えます。

どんなレベルのライダーにおすすめか

GENTEMSTICK「CHASER」は非常に高性能なボードですが、その独特の形状と乗り味から、ある程度の滑走スキルを持つライダーに最もおすすめできます。

具体的には、ターンが一通りでき、自分でボードをコントロールして滑ることができる中級者以上のレベルが理想的です。

特に、アクセルキャンバーの特性を活かしたカービングや、ボードのフレックスを上手く使って滑ることができるライダーであれば、CHASERの持つポテンシャルを存分に引き出し、最高のライディング体験を得られるでしょう。

一方で、スノーボードを始めたばかりの初心者の方には、少し扱いにくさを感じる可能性があります。ショートファット特有のクイックな挙動や、アクセルキャンバーによる加速感に戸惑うかもしれません。

もちろん、挑戦することは可能ですが、まずは基本的なターンをしっかりマスターしてからステップアップとして選ぶ方が、このボードの本当の楽しさを味わえるはずです。

GENTEMSTICK・CHASERの滑りをジャンル別に評価

スペックを理解した上で、次に気になるのは実際の滑走性能です。ここでは、パウダーや圧雪バーン、ツリーランといった代表的なジャンル別に、GENTEMSTICK「CHASER」の滑りを客観的に評価していきます。

評価ジャンル評価(5.0点満点)特徴
浮力短さを感じさせない圧倒的な浮力と浮遊感
ツリーラン短いレングスとテール形状による抜群の操作性
オープンバーン高速域でも安定。ただし超高速域は専門ボードに軍配
地形壁での当て込みやナチュラルヒットが非常に楽しい
カービングアクセルキャンバーが生む切れ味と加速感が魅力
フリースタイル性スイッチやスピンは不向き。方向性の強いボード

パウダーでの圧倒的な浮力と操作性

GENTEMSTICK「CHASER」が最も得意とするフィールドは、言うまでもなくパウダースノーです。 前述の通り、幅広なアウトラインと大きなノーズ形状により、その短い全長からは想像もつかないほどの浮力を発揮します。

ボードにしっかりと乗っているだけで自然とノーズが浮き上がり、まるで雪の上をサーフィンしているかのような感覚を味わうことができます。

後足に過重をかけ続けなくても浮いてくれるため、長いパウダーランでも足の疲れを大幅に軽減してくれるでしょう。

さらに、ただ浮くだけでなく、パウダー内での操作性が極めて高い点も特筆すべきです。抜けの良いテール形状と適度なトーションのおかげで、深い雪の中でもスムーズかつクイックな方向転換が可能です。

これにより、ライダーが描きたいラインを忠実にトレースすることができ、パウダーライディングの自由度を格段に高めてくれます。

ツリーランで真価を発揮する取り回し

木々の間を縫うように滑るツリーランにおいて、GENTEMSTICK「CHASER」はその真価を最大限に発揮します。 ツリーランで最も重要となるのは、ボードの取り回しの良さです。

CHASERの短いレングスは、狭いスペースでの素早いターンを可能にし、木への衝突リスクを減らしてくれます。

一般的な長さのボードでは躊躇してしまうようなタイトなラインでも、CHASERなら自信を持って攻めていくことができるはずです。

また、ターン後半で雪をしっかりと逃がすテール形状が、減速と方向転換をスムーズに行う手助けをします。

これにより、次のターンへの準備が素早く行え、リズミカルで流れるようなツリーランが実現します。

加速性に優れたアクセルキャンバーも、木々の間のフラットな部分で失速するのを防いでくれるため、終始スピードを維持したまま滑り抜けることが可能です。

オープンバーンでの高速安定性はどうか

ショートファットボードは、一般的に高速域での安定性が課題とされることがあります。しかし、GENTEMSTICK「CHASER」はオープンバーンでの高速滑走においても高い性能を見せつけます。 その秘密は、やはりアクセルキャンバー構造にあります。

このキャンバーが滑走中にしっかりと雪面を捉えるため、ボードがバタつくのを抑え、直進安定性を高めてくれます。また、適度なハリを持つフレックス設計も、高速域でのボードの振動を吸収し、安定したライディングに貢献しています。

もちろん、超高速域、例えば時速80kmを超えるようなスピードレンジでは、レース用のハンマーヘッドボードや、より長く硬いフリーライドボードに安定性で劣る面はあります。

ただ、ゲレンデのオープンバーンを気持ちよくクルージングするような一般的な高速滑走においては、全く不安を感じることはないでしょう。むしろ、ターンごとに加速していく感覚が、オープンバーンでのライディングをより一層楽しいものにしてくれます。

圧雪でのカービング性能をチェック

パウダーボードという印象が強いCHASERですが、実は圧雪されたバーンでのカービング性能も非常に高いレベルにあります。 この性能を支えているのが、アクセルキャンバーと絶妙なサイドカーブです。

アクセルキャンバーがターン中にエッジを雪面にしっかりと食い込ませ、強力なグリップ力を生み出します。これにより、アイシーなバーンでもエッジが抜ける不安が少なく、思い切ったカービングターンが可能です。

幅広なウエストは、深いターンでボードを大きく傾けてもブーツが雪面に接触する「ドラグ」を防いでくれます。そのため、これまで以上にボードを立てたアグレッシブなカービングに挑戦することができます。

ターン前半から後半までスムーズに加速していく独特の感覚は、一度味わうと他のボードでは物足りなく感じてしまうかもしれません。朝一番のグルーミングバーンをCHASERで滑る爽快感は格別です。

地形遊びやフリースタイルへの適性

ゲレンデ内の自然な地形を使って遊ぶフリーランも、スノーボードの大きな楽しみの一つです。GENTEMSTICK「CHASER」は、このような地形遊びにおいても高い適性を示します。

クイックな操作性を活かして、壁のような斜面(バンク)に当て込んだり、小さな沢(ガリ)を滑り抜けたりといった動きが非常に得意です。ボードの反発を使い、ナチュラルな地形でジャンプ(オーリー)をするのも楽しいでしょう。

一方で、フリースタイルへの適性という点では、注意が必要です。CHASERは進行方向が明確に決まっている「ディレクショナルボード」であり、ノーズとテールの形状が非対称です。

そのため、逆向きで滑る「スイッチスタンス」や、回転系のトリック(スピン)には基本的に向いていません。

もちろん不可能ではありませんが、本来の性能を発揮できる滑り方ではないです。あくまでも、流れの中で地形を楽しむスタイルに適したボードだと考えるのが良いでしょう。

ゲレンデ脇のサイドカントリーも得意

圧雪されたコースの脇に残された非圧雪エリア、いわゆる「サイドカントリー」は、手軽にパウダーを楽しめる魅力的な場所です。

GENTEMSTICK「CHASER」は、このような様々なコンディションがミックスされたフィールドで、そのオールラウンドな性能を遺憾なく発揮します。

コース脇のパウダーでは自慢の浮力を活かし、荒れた斜面(チョッピーなバーン)では安定性で走破し、再びコースに戻ってからはキレのあるカービングで滑り降りる。

このように、目まぐるしく変わる状況に対して、一本のボードで柔軟に対応できるのがCHASERの強みです。

リフト一本でアクセスできる範囲内で、パウダー、地形、カービングと、あらゆる要素を遊び尽くしたいライダーにとって、これほど頼りになる相棒はいないかもしれません。

総括:GENTEMSTICK・CHASER 評価のポイント

これまで解説してきたGENTEMSTICK「CHASER」に関する評価のポイントを、最後にまとめます。

  • GENTEMSTICK「CHASER」はショートファット形状の代表的モデル
  • 短い全長と広いウエスト幅が特徴
  • パウダーでの浮力は特筆すべきレベル
  • 独自のアクセルキャンバー構造が加速感を生む
  • ターンごとにスピードが乗る独特の乗り味
  • ツリーランでのクイックな操作性は抜群
  • ショートファットながら高速安定性も高い
  • 圧雪バーンでのカービング性能に優れる
  • ブーツドラグの心配が少なく深いターンが可能
  • 地形遊びやフリーランも得意
  • スイッチやスピンなどのフリースタイルには不向き
  • HPモデルはより硬くハイスピード向け
  • 中級者以上のライダーに最もおすすめ
  • 一本で様々なコンディションを滑りたい人に最適
  • セッティング次第で乗り味を調整できる懐の深さ
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まさやん
まさやん
フリーランス歴5年の横乗りライダー。ブログ運営・コンサルティングを生業として活動中。冬はスノーボード、夏はスケートボードたまにSUPを楽しんでいます。スノーボードは年間30~50日ほど滑走。ホームは中国地方。冬には数週間単位で長野・北海道に生息。SnowboardHack運営者。
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