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【GENTEMSTICK】SPOON FISHの評価は?唯一無二の乗り心地を徹底解説

まさやん
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GENTEMSTICKのラインナップの中でも、特に異彩を放つSPOON FISHについて、購入を検討しているあなたは、その独特な形状からくる乗り味や特徴、そして実際の評判について詳しく知りたいと考えているのではないでしょうか。

他のユーザーによる評価や口コミ、インプレを参考にしつつ、パウダーでの浮力や圧雪バーンでの滑走性能など、具体的なレビューに関心があることでしょう。また、メインボードとしてだけでなく、特徴的なセカンドボードとしての適性も気になるところだと思います。

この記事では、SPOON FISHの評価について、その唯一無二のスペックがもたらす性能から、ツリーランやカービングといった具体的なライディングシーンでの得意・不得意まで、網羅的に解説していきます。

要点
  • SPOON FISHの独特なスペックとそれがもたらす特徴
  • パウダーや圧雪など様々な雪質での滑走性能
  • ツリーランやカービングなど得意なライディングスタイル
  • 購入前に知っておきたい注意点やセカンドボードとしての適性

GENTEMSTICK・SPOON FISHのスペック評価

このセクションでは、SPOON FISHの持つ個性的なスペックについて、以下のポイントから深く掘り下げて評価します。

モデル全長
(O.Length)
有効エッジ
(Eff.edge)
ウエスト幅
(Waist)
サイドカット半径
(Sidecut.R)
SPOON FISH1520 mm1118 mm260 mm8100/7600 mm
SPOON FISH 1461460 mm1073 mm258 mm7700/7200 mm
SPOON FISH 1411412 mm1038 mm252 mm7300/6800 mm

スプーン形状がもたらす唯一無二の乗り心地

SPOON FISHを最も特徴づけているのは、その名の通りスプーンのようにコンベックス(凸)になったノーズ形状です。この独特なデザインが、他のどのボードでも味わうことのできない、唯一無二の乗り心地を生み出します。

具体的には、雪面との抵抗を極限まで減らし、まるで水面を滑るかのようなスムーズな感覚をもたらしてくれます。特にパウダースノーでは、ノーズが雪をかき分けるのではなく、雪の上にふわりと浮かび上がる感覚を強く体感できるでしょう。

もちろん、この乗り心地はメリットばかりではありません。初めて乗る方にとっては、従来のボードとのエッジの捉え方の違いに少し戸惑うかもしれません。

しかし、このボードの特性を理解し、乗りこなすことができれば、これまでにないスノーボードの新しい次元を発見できるはずです。

短いレングスによる取り回しの良さ

SPOON FISHは、141cm、146cm、152cmといった比較的短いレングスで展開されています。この短さが、驚くほどの取り回しの良さを実現しています。

例えば、木の密集したツリーランのセクションでは、短いボードは素早く方向転換を行うことが可能です。タイトな沢地形や、複雑な起伏を滑る際にも、ライダーの意図に瞬時に反応してくれるため、よりクリエイティブなライン取りを楽しめるようになります。

一方で、デメリットとして挙げられるのは、超高速域での直進安定性です。長いボードと比較すると、どうしてもバタつきを感じやすくなる場面はあるかもしれません。

とはいえ、このボードの主戦場は高速でかっ飛ばすオープンバーンではなく、あくまで地形やツリーを遊び尽くすことにあるため、多くのユーザーにとっては大きな問題にはならないと考えられます。

ボトム形状が生み出す抜群の加速性

前述の通り、SPOON FISHはスプーン状のノーズと、特徴的なボトム形状を持っています。ノーズ部分はコンベックスですが、ボードセンターからテールにかけてはフラットに近い形状になっており、これが抜群の加速性を生み出す要因です。

ボードを踏み込むと、雪面を効率よく捉えて前へ前へと進む強い推進力を感じられます。特に、緩斜面のパウダーや、滑走スピードが落ちやすいセクションで、その恩恵を実感する場面が多いでしょう。

他のライダーが失速してしまうような状況でも、SPOON FISHはぐんぐんとスピードを維持してくれます。

この加速性は、ライディングの快適性を高めるだけでなく、よりダイナミックなターンやアクションを可能にするための初速としても機能します。まさに、GENTEMSTICKが追求する「スピードの向こう側」を体感させてくれる重要な要素の一つです。

高速域でもブレない驚異的な安定性

短いレングスは高速安定性に欠ける、と先ほど述べましたが、SPOON FISHはその常識を覆すほどの安定性を秘めています。その理由は、ワイドなウエスト幅と、絶妙に設計されたサイドカーブ、そしてしっかりとしたトーション(ねじれ)にあります。

幅広なボードは雪面との接地面積が大きいため、滑走時の安定感が増します。また、サイドカーブがターン中のボードのズレを抑制し、ハイスピードの中でもしっかりと雪面をグリップしてくれるのです。

これにより、短いボードにありがちな足元の不安定さが大幅に軽減され、ライダーは安心してボードをコントロールできます。

もちろん、レーシングボードのような絶対的な安定性とは異なりますが、このレングスと形状のボードとしては、驚異的なレベルの安定性を実現していると言えるでしょう。

フレックスが生み出す直感的な操作性

SPOON FISHのフレックス(ボードの硬さ)は、ノーズが柔らかめ、テールに近づくにつれて硬くなるように設計されています。このフレックスパターンが、非常に直感的で軽快な操作性を生み出しています。

柔らかいノーズは、ターンの導入をスムーズにし、パウダーでの浮力を補助する役割を果たします。ライダーが少しボードを傾けるだけで、スッとターンに入っていく感覚は、一度味わうと病みつきになるかもしれませんね。

一方、しっかりとしたテールは、ターンの後半で力強く雪面を捉え、次のターンへの反発力を生み出します。このおかげで、キレのあるカービングターンや、地形を使ったダイナミックなアクションが可能になります。

ボード全体で曲がるというよりは、後ろ足で舵を取るような、独特のサーフライクな操作感覚を楽しめるのが魅力です。

パウダーでの圧倒的な浮力と浮遊感

SPOON FISHがその真価を最も発揮するフィールドは、間違いなくパウダースノーです。スプーン形状のノーズとワイドなボディ、そして後方に重心が設定されたセットバックの組み合わせが、他のボードを圧倒するほどの浮力を生み出します。

深い新雪の中でもノーズが沈むことはほとんどなく、常に雪の上に浮かび上がるような感覚、いわゆる「浮遊感」を存分に味わうことが可能です。

後足に重心を置いて無理にノーズを上げようとしなくても、ボードが自然と最適なポジションを保ってくれるため、ライダーは余計な力を使うことなく、長時間快適にパウダーライディングを楽しめます。

この特性は、特に日本の湿った重い雪質や、斜度が緩やかなツリーランエリアで大きなアドバンテージとなります。今までなら止まってしまっていたような場所でも、SPOON FISHなら軽々と駆け抜けていくことができるでしょう。

GENTEMSTICK・SPOON FISHをジャンル別に評価

ここでは、SPOON FISHがどのようなライディングシーンで輝きを放つのか、代表的なジャンル別にその性能を評価していきます。

ジャンル評価(5.0点満点)コメント
浮力パウダーでの浮遊感は最高レベル。ノーズが沈む感覚はほぼない。
ツリーラン短いレングスと機動力で、タイトなツリーランも自由自在。
オープンバーン爽快なクルージングは楽しめるが、超高速域での安定性は専門ボードに劣る。
地形加速性と操作性の高さで、壁や沢などの自然地形を最大限に楽しめる。
カービングキレのあるターンは可能。ただし、ハンマーヘッドのような深いカービングには不向き。
フリースタイル性スイッチ滑走は困難。ジャンプの着地安定性も高いとは言えない。

ツリーランで発揮される機動力の高さ

SPOON FISHは、ツリーランにおいて最高のパートナーとなり得ます。その最大の理由は、短いレングスがもたらす圧倒的な機動力の高さです。

木々の間を縫うように滑るツリーランでは、瞬時の判断と素早いボードコントロールが求められます。SPOON FISHのクイックな反応性は、ライダーの思考とボードの動きを直結させ、まるで自分の体の一部であるかのように操ることを可能にします。

さらに、パウダーでの高い浮力もツリーランでのアドバンテージとなります。木々の根元にできた雪だまりや、予期せぬ深雪スポットでも失速することなく、スムーズに滑り抜けることができます。

このボードがあれば、今まで躊躇していたようなタイトなラインにも、自信を持って挑戦できるようになるかもしれません。

オープンバーンでの爽快なライディング

広大なオープンバーンでのライディングも、SPOON FISHは十分に楽しむことができます。特に、きれいに圧雪された朝一番のグルーミングバーンや、うっすらと新雪が積もったオープンバーンは最高の舞台です。

ボトム形状が生み出す加速性を活かして、大きなラインでターンを描くのは非常に爽快です。スピードに乗った状態でも安定感があり、気持ちの良いクルージングを約束してくれます。

ただし、注意点もあります。前述の通り、このボードは超高速域での安定性を最優先に設計されているわけではありません。

そのため、アイスバーンや荒れた雪面をハイスピードで滑走する際には、多少のバタつきを感じることがあります。あくまで「気持ちよくクルージングする」という範囲で楽しむのが、このボードのポテンシャルを最も引き出す乗り方と言えるでしょう。

地形遊びにおけるポテンシャルの高さ

SPOON FISHは、壁、沢、マッシュといった自然の地形を遊び尽くすための最高のツールです。このボードの持つポテンシャルは、地形遊びにおいて最大限に発揮されます。

まず、抜群の加速性により、地形にアプローチする際に必要なスピードを容易に得ることができます。また、直感的な操作性を持つため、壁に当て込んだり、沢のRに合わせてターンしたりといった動きをスムーズに行えます。

特に、ノーズの抜けの良さは特筆すべき点です。壁に当て込んだ後のリエントリー(コースへの復帰)や、マッシュを飛び越えた後の着地で、ノーズが雪に突き刺さるリスクを大幅に軽減してくれます。

これにより、ライダーはよりアグレッシブに、そして安全に地形遊びに没頭することができるのです。

圧雪バーンでのカービング性能は?

「パウダーボードはカービングが苦手」というイメージを持つ方もいるかもしれませんが、SPOON FISHはその常識を覆してくれます。圧雪されたバーンでも、非常にキレのあるカービングターンを楽しむことが可能です。

その秘密は、しっかりとしたエッジグリップと、ターンの後半で粘るテールのフレックスにあります。ターン中にボードを立てていくと、有効エッジがしっかりと雪面を捉え、遠心力に負けない安定したターン弧を描くことができます。

もちろん、ハンマーヘッド形状のカービング専用ボードのような、極端に深いターンアングルや、レールの上を滑るような感覚とは異なります。

しかし、サーフライクなフィーリングを保ちながら、ここまでキレのあるターンができるボードは稀有な存在です。パウダーだけでなく、圧雪バーンでも一日中楽しめる汎用性の高さも、SPOON FISHの大きな魅力の一つです。

フリースタイル性やスイッチの滑走性能

SPOON FISHの性能を評価する上で、フリースタイル性やスイッチ(通常とは逆のスタンス)での滑走性能については、正直に言って不得意なジャンルであると伝えなければなりません。

このボードは、前方に進むことを前提としたディレクショナル形状であり、ノーズとテールの形状も全く異なります。そのため、スイッチスタンスで滑走することは非常に困難であり、安定性も著しく欠けてしまいます。

また、キッカーでのジャンプや、ジブアイテムへのアプローチといったパークライディングにも適していません。

もちろん、地形を使ったナチュラルなジャンプは楽しめますが、着地の安定性やスピン系のトリックを考慮すると、専用のツインチップボードに軍配が上がります。

SPOON FISHは、あくまでフリーライディング、特にパウダーや地形を楽しむためのボードであると理解しておくことが大切です。

総括:GENTEMSTICK・SPOON FISHの総合評価

ここまで解説してきたGENTEMSTICK SPOON FISHの特徴と評価を、最後にまとめます。

  • 唯一無二のスプーンノーズ形状が特徴
  • 水面を滑るような独特の乗り心地を提供
  • 短いレングスによる高い機動力を誇る
  • ツリーランやタイトな地形で真価を発揮
  • 特徴的なボトム形状が抜群の加速性を生む
  • 緩斜面でもスピードを維持しやすい
  • ワイドなウエストと設計により高速域でも安定
  • 短いボードの常識を覆すほどの安定感を持つ
  • ノーズは柔らかくテールは硬いフレックス設計
  • 直感的でサーフライクな操作性を実現
  • パウダーでの浮力と浮遊感は最高レベル
  • 深い新雪でもノーズが沈む心配はほぼない
  • 圧雪バーンでのカービング性能も高い
  • フリースタイルやスイッチ滑走は不得意
  • パウダー、ツリー、地形遊びを愛するライダーに最適
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まさやん
まさやん
フリーランス歴5年の横乗りライダー。ブログ運営・コンサルティングを生業として活動中。冬はスノーボード、夏はスケートボードたまにSUPを楽しんでいます。スノーボードは年間30~50日ほど滑走。ホームは中国地方。冬には数週間単位で長野・北海道に生息。SnowboardHack運営者。
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