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【011Artistic】DOUBLE FLY PROの評価は?驚異の高反発性能と高速時の安定感

まさやん
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多くのスノーボーダーを魅了する011Artisticのラインナップの中でも、特に注目度が高い「DOUBLE FLY PRO」。そのプロ仕様とも言える高性能モデルについて、実際の乗り心地や性能に関する評価、そして詳細なレビューが気になる方も多いのではないでしょうか。

この板が持つ独特の高反発性能や、驚くほどの軽さがもたらす操作性は、多くのライダーを虜にしています。

本記事では、そんなDOUBLE FLY PROのスペックや特徴を徹底的に深掘りし、スピントリックからフリーラン、カービングまで、様々な滑走シーンでのパフォーマンスを検証します。

他のモデルとの違いや、どんなライダーに適しているのか、多角的な視点からその実力に迫りますので、あなたの板選びの参考にしてください。

この記事で分かること
  • DOUBLE FLY PRO特有の高い反発力と軽さの秘密
  • グラトリやフリーランでの具体的なパフォーマンス評価
  • DOUBLE FLYやSPINモデルとの明確な違い
  • カービングやパウダーコンディションでの対応力

011Artistic「DOUBLE FLY PRO」の主要スペックと評価ポイント

対象メンズ
形状ハイブリッドキャンバー(FLAT TWIN CAMBER)
シェイプツインチップ
ボードの硬さ10段階中3(柔らかい)
対象レベル初心者から上級者
サイズ150,152

PROシリーズ特有の高反発性能の秘密

011ArtisticのPROシリーズが持つ、高くジャンプできるような強い反発力。その秘密の一つは、「PEファイバー」という特別な素材にあります。

このPEファイバーは、スノーボードの芯材と滑走面の間に組み込まれています。炭素繊維(カーボン)よりも優れた反発力を持ちながら、滑っているときの板の細かな振動を抑える効果も期待できるのが大きな特徴です。

このPEファイバーのおかげで、板のねじれやすさ(トーション)を大きく変えることなく、反発力だけをグンと高めることに成功しました。

つまり、板の扱いやすさはそのままに、より高く、より力強く弾くことができるようになったのです。

オーリーなどのトリックで高さを出したい、もっとキレのある動きをしたい、そんな上級者の要望に応えるための工夫が、このPEファイバーに詰まっていると言えるでしょう。

超軽量フォームコアによる軽快な操作性

スノーボードの操作性において、「軽さ」は非常に重要な要素です。011Artistic「DOUBLE FLY PRO」が実現した軽快な操作性の背景には、「超軽量フォームコア」の採用があります。

これは、サーフボードの芯材にも使われることがある非常に軽い素材で、これをスノーボードの芯材に取り入れることで、板全体の重量を大幅に削減することに成功しました。

板が軽くなることで、ライダーは少ない力で板をコントロールできるようになります。例えば、ターンを始めるきっかけが掴みやすくなったり、グラトリ(グラウンドトリック)での板の回しやすさが向上したりと、さまざまなメリットが生まれます。

特に、連続したトリックや細かい板さばきが求められる場面では、この軽さがライダーの負担を軽減し、より自由で創造的なライディングを可能にしてくれるでしょう。まるで自分の足と一体化したかのような、軽やかな操作感を味わうことができます。

最適化されたフレックスとトーションのバランス

スノーボードを選ぶ上で、「フレックス」と「トーション」のバランスは乗り心地を大きく左右します。フレックスとは板全体のしなりやすさ、トーションとは板のねじれやすさを指します。

011Artistic「DOUBLE FLY PRO」は、これらのバランスが絶妙に調整されているため、多くのライダーにとって扱いやすく、高いパフォーマンスを引き出すことができます。

PROシリーズは、DOUBLE FLYの持つ元々の優れた操作性をベースに、さらに高い反発力を加えています。板がしなやかでありながらも、必要な時にはしっかりと反発してくれるため、トリックのきっかけを作りやすく、かつ安定した滑走も可能です。

また、適切に調整されたトーションは、エッジの切り替えをスムーズにし、ターン時のコントロール性を高めてくれます。

この「硬すぎず、柔らかすぎず、ねじれやすいけど安定もする」という絶妙なバランスが、ライダーの意図した通りの動きを実現しやすくし、ストレスのない快適なライディングフィールを提供してくれるのです。

PEファイバーが可能にする高いオーリー性能

オーリー(板を使ってジャンプするトリック)で高さを出すためには、板の反発力が不可欠です。011Artistic「DOUBLE FLY PRO」は、「PEファイバー」という特殊な繊維素材を採用することで、非常に高いオーリー性能を実現しています。

このPEファイバーは、板の芯材と滑走面の間に配置されており、ライダーが板を踏み込んだ際に、その力を効率よく反発力に変換してくれる働きがあります。

従来の素材よりも優れた反発性能を持つPEファイバーのおかげで、DOUBLE FLY PROは「より高く、より弾く」ことが可能になりました。

これは、ただ単に板が硬いというわけではなく、必要なタイミングでしっかりと力を溜め込み、それを爆発的なジャンプ力へと繋げる設計がなされているからです。

安定した踏み切りから、力強いオーリーを実現し、ネクストレベルのトリックに挑戦したいライダーにとって、このPEファイバーによる反発力は大きな武器となるでしょう。

高速滑走時の安定性を向上させる構造

スピードを出して滑る際や、キレのあるカービングターンを行う際には、スノーボードの安定性が非常に重要になります。

011Artistic「DOUBLE FLY PRO」は、高速域でもライダーが安心して板をコントロールできるよう、安定性を向上させる構造が採用されています。

そのキーとなるのが、PROシリーズに搭載されている「PEファイバー」です。この素材は、高い反発力を生み出すだけでなく、滑走中に発生する細かな振動を効果的に吸収し、軽減する性能も持っています。

雪面の凹凸やアイスバーンなどで板がバタついてしまうと、エッジグリップが失われ、コントロールが難しくなります。

しかし、PEファイバーが振動を抑えることで、板が雪面にしっかりとコンタクトし続け、安定したエッジホールドを実現します。

これにより、ライダーは自信を持ってスピードを出すことができ、カービングターンにおいても板のブレを気にすることなく、スムーズで力強いラインを描くことが可能になるのです。

上級者も納得のCarbon Graphiteソール

スノーボードの滑走性能を大きく左右するのが、滑走面に使われるソールの素材です。011Artistic「DOUBLE FLY PRO」には、「Carbon Graphite(カーボン・グラファイト)」ソールが採用されており、これが上級者も満足させる高い滑走性能を実現しています。

カーボン・グラファイトソールは、その名の通りカーボン(炭素)の粒子を含んだ高密度の素材で、非常に滑りが良いのが特徴です。

このソールのメリットは、まず摩擦係数が低いことが挙げられます。つまり、雪面との抵抗が少なく、スムーズで速い滑りを可能にします。また、静電気を帯びにくいため、汚れが付着しにくく、滑走性能が持続しやすいという利点もあります。

さらに、ワックスの浸透性も高く、しっかりと手入れをすることで、その性能を最大限に引き出すことができます。

春先の湿った雪や、極寒時の乾いた雪など、様々な雪質コンディションにおいても安定した滑走性能を発揮し、上級者が求めるスピードと操作性を高いレベルで満たしてくれるソールと言えるでしょう。

ジャンル別で見る011Artistic「DOUBLE FLY PRO」の評価と比較

適性が高いジャンル

グラトリ

グラトリ(弾き系)
グラトリ(乗り系)
カービング
パウダー
キッカー(小~中)
軽さ

スピントリックでの優れたパフォーマンス評価

011Artistic「DOUBLE FLY PRO」は、スピントリック(回転系の技)において、非常に高いパフォーマンスを発揮します。

その理由は、板の軽さ、適度な反発力、そして優れた操作性のバランスにあります。PROシリーズ特有のPEファイバーによる高反発性能は、少ない力で板を弾き、回転のきっかけを作りやすくします。

また、芯材に超軽量フォームコアを採用しているため、板全体が非常に軽く、スイングウェイト(板を振った時の重さ)も軽減されます。これにより、回転動作がスムーズになり、より少ない力で高回転を目指すことが可能です。

さらに、最適化されたフレックスとトーションバランスは、回転中の安定感を保ちつつ、細かい板のコントロールを容易にします。

これらの要素が組み合わさることで、ライダーは自信を持ってスピントリックに挑戦でき、よりキレのあるスタイリッシュな回転技を繰り出すことができるでしょう。特に、ゲレンデでのグラトリにおいて、その性能は際立ちます。

フリーランでの安定性評価

011Artistic「DOUBLE FLY PRO」は、グラトリ性能に優れているだけでなく、フリーランにおいても安定した滑走が可能です。

PROシリーズに搭載されたPEファイバーは、反発力を高めるだけでなく、高速滑走時に発生する板のバタつきを抑える効果があります。これにより、スピードに乗った状態でも板が雪面をしっかりと捉え続け、ライダーに安心感を与えてくれます。

また、DOUBLE FLY PROはキャンバー形状をベースにしているため、エッジグリップが良く、ターン中の安定性にも貢献します。芯材の超軽量フォームコアによる軽快な操作性と相まって、ゲレンデの様々なコンディションでスムーズなライディングを楽しむことができるでしょう。

ただし、DOUBLE FLYシリーズは基本的にグラトリを主眼に置いた設計のため、超高速域でのカービング性能や荒れたバーンでの走破性においては、専門のフリーランモデルに一歩譲る部分もあります。

それでも、グラトリの合間に快適なフリーランを楽しみたいというニーズには十分応えてくれる安定性を備えています。

カービング性能の評価について

011Artistic「DOUBLE FLY PRO」は、グラトリ性能を重視しつつも、ある程度のカービング性能も持ち合わせています。PROシリーズの特徴であるPEファイバーの追加は、板の反発力を高め、これがカービング時の安定感向上にも寄与しています。

キャンバー形状を基本としているため、ターン導入から抜けまで、エッジが雪面をしっかりと捉え、ある程度のキレのあるターンが可能です。

しかし、DOUBLE FLYシリーズ全体として見ると、フレックス(板の柔らかさ)は比較的ソフトに設定されており、本格的なカービングモデルと比較すると、超高速域でのエッジホールドや、深いターン弧を描く際の安定性では劣る面があります。

特に、DOUBLE FLY PROは、ベースとなるDOUBLE FLYの扱いやすさを維持しつつ反発力を高めたモデルであるため、カービングに特化した板ではありません。

グラトリをメインに楽しみながら、気持ちの良いカービングも楽しみたい、といったバランスを求めるライダーに適していると言えるでしょう。

パウダーコンディションでの対応力

011Artistic「DOUBLE FLY PRO」のパウダーコンディションでの対応力については、限定的と評価できます。このモデルは、主に圧雪されたゲレンデでのグラトリやフリーランを得意とするように設計されています。

キャンバー形状は、パウダーでの浮力を得るには不利な面があり、新雪の中ではノーズが沈みやすい傾向があります。

ただし、超軽量フォームコアによる板の軽さは、パウダーでの取り回しにおいて多少の助けになるかもしれません。また、ある程度のスキルがあれば、スピードを維持し、板をコントロールすることでパウダーランを楽しむことも不可能ではありません。

しかし、本格的なパウダーライディングを主目的とするならば、より浮力に特化した形状(例えばロッカー形状や太めのウエスト幅)のボードを選択するのが賢明です。

DOUBLE FLY PROでパウダーを滑る場合は、あくまで「少しなら楽しめる」程度に考えておくと良いでしょう。

DOUBLE FLYとの違い:より高い反発力

011Artistic「DOUBLE FLY PRO」と、スタンダードモデルであるDOUBLE FLYとの最も大きな違いは、その「反発力」にあります。PROシリーズは、各キャンバーモデルをベースに、PEファイバーという特殊な素材を追加することで、高反発性能を実現しています。

このPEファイバーは、板の芯材と滑走面の間に組み込まれ、炭素繊維(カーボン)よりも優れた反発力を持ちながら、振動吸収性も高める効果が期待できます。

具体的には、オーリー(板を使ったジャンプ)の際に、より高く、より力強く弾くことが可能になります。また、スピン系のトリックにおいても、回転のきっかけを作りやすくなったり、技のキレが増したりといったメリットが期待できます。

アウトライン(板の形状)や基本的な乗り味はDOUBLE FLYの良さを引き継ぎつつ、まさに「PRO」の名にふさわしい、ワンランク上のパフォーマンスを求めるライダーに向けたアップグレードモデルと言えるでしょう。この強化された反発力は、高速滑走時の安定性向上にも貢献しています。

DOUBLE FLY SPINとの違い:構造と得意トリック

011Artistic「DOUBLE FLY PRO」DOUBLE FLY SPINは、同じ「DOUBLE FLY」の名を冠していても、その構造と得意とするトリックの方向性が異なります。最大の違いは、そのキャンバー構造です。

DOUBLE FLY PROは、オーソドックスなキャンバー形状をベースに高反発性能をプラスしたモデルです。これにより、しっかりとしたエッジグリップと高いオーリー性能、キレのあるスピントリックを実現します。

一方、DOUBLE FLY SPINは、ダブルキャンバー形状を採用しています。これは、板の中央部が雪面に接し、足元からノーズとテールにかけて翼のように反り上がった形状です。

この構造により、エッジの引っかかりが非常に少なく、プレス系のトリックやバター系のトリック(板をしならせて雪面を滑る技)が格段にやりやすくなります。

また、雪面への抵抗が少ないため、スピン系の技も軽い力でスムーズに回転できるのが特徴です。

簡単に言うと、DOUBLE FLY PROは「弾く」動きや安定感を重視するライダー向け、DOUBLE FLY SPINは「乗せる」「回す」といったよりルーズで自由な動きを好むライダー向けのモデルと言えるでしょう

まとめ:011Artistic「DOUBLE FLY PRO」の評価について

011Artistic「DOUBLE FLY PRO」は、その名が示す通りプロ仕様の高性能スノーボードです。最大の特徴は、特殊素材「PEファイバー」の採用による圧倒的な高反発性能。

これにより、オーリーで驚くほどの高さを叩き出し、スピン時にはキレのある動きを実現します。

加えて、芯材には「超軽量フォームコア」を使用。板の重量を大幅に削減し、まるで足と一体化したかのような軽快な操作感を提供。連続したトリックや細かい板さばきも意のままです。

さらに、高速滑走時の安定性もPEファイバーが振動を吸収することで向上。上級者も納得の「Carbon Graphiteソール」は、どんな雪質でも優れた滑走性能を発揮します。

最適化されたフレックスとトーションバランスにより、グラトリでの高いパフォーマンスはもちろん、フリーランでの安定感も兼ね備えています。

カービング性能も一定レベルを確保しており、グラトリをメインに楽しみつつ、ゲレンデ全体を遊びつくしたいライダーにとって、まさに理想の一本と言えるでしょう。

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まさやん
まさやん
フリーランス歴5年の横乗りライダー。ブログ運営・コンサルティングを生業として活動中。冬はスノーボード、夏はスケートボードたまにSUPを楽しんでいます。スノーボードは年間30~50日ほど滑走。ホームは中国地方。冬には数週間単位で長野・北海道に生息。SnowboardHack運営者。
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