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【LIBTECH】RASMANの評価は浮力と反発力が魅力のオールマウンテン板

まさやん
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LIBTECH「RASMAN」の評価を調べているあなたは、その評判やレビュー、実際の口コミが気になっているのではないでしょうか。フリーランやカービング、パウダーでの滑り心地はどうなのか、特徴を理解した上で購入したいですよね。

スノーボードの板選びは決して安い買い物ではないため、失敗や後悔はしたくないものです。特に、初心者の方にとっては板の硬さや最適なサイズ選びも難しい問題ですし、価格に見合った性能なのかも気になるところでしょう。

この記事では、LIBTECH「RASMAN」の評価について、その特徴や性能をスペックとライディングシーンの両面から深く掘り下げて解説していきます。

要点
  • LIBTECH「RASMAN」が持つ独自の構造や特徴
  • フリーランやパウダーなど各ジャンルでの適性
  • どのようなライディングスタイルの人に向いているか
  • 板選びで後悔しないための注意点やポイント

LIBTECH「RASMAN」のスペックから性能を評価

スペック項目詳細
シェイプツイン
形状C2(ハイブリッドキャンバー)
フレックス5-6 / 10 (ミディアム)
コアホースパワー(アスペン60%/ポロニア40%)
エッジマグネトラクション
ベースシンタード

C2形状がもたらす浮力と操作性

LIBTECH「RASMAN」の最大の特徴の一つは、C2と呼ばれるハイブリッドキャンバー構造にあります。これは、ボードの中央部分がロッカー形状で、両足の下にそれぞれキャンバーが配置されている構造です。

このため、まずパウダーコンディションにおいて大きなメリットが生まれます。中央のロッカー形状が船の底のように雪を捉え、ノーズが自然と浮き上がるため、少ない力で浮力を得られるのです。パウダーランで足が疲れてしまう経験がある方には、この恩恵は大きいと考えられます。

一方で、圧雪されたゲレンデでは両足下のキャンバー部分が効果を発揮します。ターンをする際にしっかりとエッジが雪面を捉え、安定したライディングをサポートしてくれます。ロッカーボードにありがちな頼りなさが少なく、操作性と安定性を高いレベルで両立させているのがC2形状の強みです。

ただし、高速域での安定性という点では、フルキャンバーボードに一歩譲る側面もあります。常にハイスピードでカービングを楽しみたい方にとっては、少し物足りなさを感じる場面があるかもしれません。

馬蹄形マグネトラクションのグリップ力

マグネトラクションは、LIBTECHが特許を持つ波型の特殊なエッジ形状のことです。まるでステーキナイフのように、エッジが7つの異なる大きさのコブで構成されています。

この独特の形状が、特に硬い雪面やアイスバーンで絶大な効果を発揮します。通常のストレートなエッジでは捉えきれない氷の凹凸にも、この波型エッジが複数のポイントでしっかりと食いつきます。

朝イチの硬いバーンや、人が多く滑って荒れたコンディションでも、エッジが抜ける不安を大幅に軽減してくれるでしょう。

実際に滑ってみると、硬いバーンでターンをした際に「ガガガッ」とエッジが雪面に食い込んでいくような、独特のグリップ感があります。この安心感は、一度体験すると手放せなくなるかもしれません。

注意点としては、この強力なグリップ力ゆえに、エッジの引っかかりを感じやすいと感じる方もいるようです。特に、これからターンを練習する初心者の方や、意図的にエッジをずらすような滑りを多用する場合には、少し慣れが必要になる可能性があります。

ホースパワー構造による反発力と軽さ

LIBTECH「RASMAN」は、ホースパワー(HP)構造を採用しています。これは、軽量なアスペンとポロニアのウッドコアを組み合わせ、さらに反発力と耐久性を高めるためにバサルトファイバーなどをラミネートした構造です。

この構造の恩恵として、まずボード本体の軽さが挙げられます。リフトでの乗り降りや、長時間のライディングでも疲れにくく、取り回しが非常に楽になります。また、パークでのアイテムへのアプローチや、グラトリで板を回す際にも、この軽さは大きなアドバンテージとなるでしょう。

そしてもう一つの大きなメリットが、高い反発力です。オーリーをかけた際に、ボードがしっかりと反発して高さを出してくれる感覚があります。カービングでのターン後半の抜けや、キッカーからのジャンプにおいても、この反発力がパワフルでダイナミックな滑りをサポートしてくれます。

スイッチも得意なツインシェイプ

このボードは、ノーズとテールの形状が全く同じツインシェイプを採用しています。そのため、レギュラースタンスでもスイッチスタンス(利き足と逆の足が前になるスタンス)でも、全く同じ乗り心地を実現します。

これからスイッチの練習をしたいと考えている方や、フリースタイルな動きを取り入れたいライダーにとっては、非常に扱いやすい形状です。キッカーへのアプローチやランディング、グラトリでのスピン系のトリックなど、スイッチでの操作が求められる場面でその性能をいかんなく発揮します。

言ってしまえば、滑る方向を限定しないため、ゲレンデを自由に遊びつくすための形状と言えます。フリーランの途中で地形を見つけて遊んだり、コース脇でトリックを試したりと、ライディングの幅を広げてくれることは間違いありません。

ミディアムなフレックスで扱いやすい

LIBTECH「RASMAN」のフレックス(板の硬さ)は、10段階中で5から6程度に設定されており、いわゆるミディアムフレックスに分類されます。硬すぎず、柔らかすぎないこの設定が、非常に高い汎用性を生み出しています。

適度な硬さがあるため、高速でのフリーランやカービングでもボードがバタつきにくく、安定した滑りが可能です。同時に、脚力に自信がない方でも比較的簡単にボードをしならせることができるため、ターンの導入がスムーズに行えます。

このように、ある程度のスピード域に対応しつつも、低速でのコントロール性も失っていないバランスの良さが魅力です。中級者がさらにステップアップしていくためのパートナーとして、最適なフレックス設定と言えるでしょう。

ただし、これからスノーボードを始める完全な初心者の方にとっては、もう少し柔らかいボードの方が最初のターンは覚えやすいかもしれません。

よく走るシンタードベースの滑走性

滑走面には、シンタードベースが採用されています。これは、細かいポリエチレンの粒子を高温高圧で焼き固めて作られたベースで、非常に滑走性が高いのが特徴です。

シンタードベースは、目に見えない無数の細かい穴が空いており、そこにワックスがよく浸透します。しっかりとワックスをかけたシンタードベースは、春先の湿った雪でも板が失速しにくく、どんなコンディションでもスムーズな滑走を約束してくれます。

その一方で、この性能を維持するためには、定期的なワックスがけが欠かせません。ワックスを怠るとベースが乾燥してしまい、本来の滑走性能を発揮できなくなってしまいます。むしろ、メンテナンスされていないシンタードベースは、ワックス不要と言われるエクストゥルーデッドベースよりも滑らなくなることさえあります。

これを理解した上で、しっかりとメンテナンスをすることで、最高の滑走性能を長く楽しむことが可能です。

LIBTECH「RASMAN」のジャンル別ライディング評価

ジャンル評価 (5.0満点)
カービング
フリーラン
パウダー
グラトリ(弾き系)
グラトリ(乗り系)
ラントリ
キッカー(小~中)
キッカー(中~大)
ジブ

フリーランでの安定感と走破性

LIBTECH「RASMAN」は、フリーランにおいて非常に高いパフォーマンスを発揮するボードです。その理由は、これまで解説してきたC2形状、マグネトラクション、そしてミディアムなフレックスの組み合わせにあります。

圧雪されたゲレンデを気持ちよく流す場面では、両足下のキャンバーとミディアムフレックスが安定感のある滑りを実現します。多少スピードを出してもボードがバタつく感覚は少なく、安心してターンに集中できます。

そして、コース脇の荒れた雪や、少し硬めのアイスバーンに遭遇しても、マグネトラクションエッジがしっかりとグリップしてくれるため、走破性が高いです。

コンディションの変化を気にすることなく、ゲレンデ全体を遊び場として楽しむことができるでしょう。まさに、一本で一日中楽しめるオールマウンテン・フリーランボードとしての資質を十分に備えています。

カービングでキレのあるターンが可能

カービング性能に関しても、LIBTECH「RASMAN」は高いポテンシャルを持っています。特にその性能を支えているのが、前述の通り、マグネトラクションエッジです。

ターン中にボードを立てていくと、波型のエッジが雪面に深く食い込み、力強いグリップ力を生み出します。これにより、カービングターン特有の、レールの上を滑っているかのようなキレのあるターンを描くことが可能です。

ターン後半にはホースパワー構造による反発が返ってくるため、リズミカルで気持ちの良いカービングを楽しめます。

ただ、あくまでもツインシェイプのフリースタイルボードであるため、カービング専用のハンマーヘッド形状のボードと比較すると、極端な高速域での安定性やターンのキレ味では劣る部分があります。

しかし、ゲレンデで楽しむカービングとしては、十分すぎる性能を持っていると言えます。

パウダーでの浮力とコントロール性能

パウダースノーの中では、C2形状の恩恵を最大限に感じることができます。ボード中央のロッカー形状が自然とノーズを浮き上がらせるため、深い新雪の中でも失速しにくく、楽に滑り抜けることが可能です。

ツインシェイプなので、パウダー専用のボードのように何もしなくても浮くというわけではありませんが、スタンスを少し後ろに下げる(セットバックする)ことで、より快適なパウダーライディングが楽しめます。

また、ツインシェイプであることは、パウダーでのトリックやスイッチライディングにも対応できるというメリットにもなります。

ただパウダーを滑るだけでなく、地形を使ってジャンプしたり、スプレーを上げたりと、クリエイティブな動きを楽しみたいライダーにとって、このボードは良い選択肢となるでしょう。

キッカーでの反発力と着地の安定感

パークのキッカー(ジャンプ台)においても、LIBTECH「RASMAN」は優れた性能を見せます。ホースパワー構造がもたらす高い反発力は、ジャンプの踏み切りで力強いオーリーを可能にし、少ない力で高さを出すことができます。

また、ツインシェイプであるため、スイッチでのアプローチや着地も非常にスムーズです。両足下のキャンバー形状は、着地の際にエッジがしっかりと雪面を捉え、安定したランディングをサポートしてくれます。

中規模までのキッカーであれば、このボードの性能を存分に活かして楽しむことができるでしょう。ただし、プロレベルが飛ぶような巨大なキッカーに挑むには、もう少し硬さと安定性を備えたモデルの方が適しているかもしれません。

グラトリには少し硬いが不可能ではない

グラウンドトリックに関しては、このボードは少し硬めに感じる可能性があります。特に、板をしならせてプレスするような「乗り系」のトリックは、ある程度の脚力とスキルが求められるでしょう。

一方で、ボードの反発力を活かすノーリーやオーリーなどの「弾き系」のトリックは、非常にやりやすいです。

ホースパワー構造が生み出す反発が、トリックに高さを与えてくれます。そのため、ラントリ(滑りながらトリックを繰り出すスタイル)の中で、ジャンプやスピン系の技を取り入れたいライダーには向いています。

もし、あなたのグラトリのスタイルが、低速で板をしならせる動きが中心であるならば、もう少し柔らかいフレックスのボードを選んだ方が上達は早いかもしれません。

総括:LIBTECH「RASMAN」の総合評価

この記事では、LIBTECH「RASMAN」の評価について、スペックやジャンル別の適性を詳しく解説してきました。最後に、この記事の要点をまとめます。

  • LIBTECH「RASMAN」は一本で何でもこなしたい方向けのボード
  • C2形状によりパウダーでの浮力と圧雪バーンでの操作性を両立
  • マグネトラクションエッジがアイスバーンで強力なグリップを発揮
  • ホースパワー構造は軽量で高い反発力を生み出す
  • スイッチライディングが得意なツインシェイプを採用
  • 硬すぎず柔らかすぎないミディアムフレックスで扱いやすい
  • 滑走性の高いシンタードベースは定期的なワックスがけが必須
  • フリーランやカービングで高い安定性と走破性を見せる
  • パウダーでも十分な浮力を得られコントロールしやすい
  • キッカーでは反発力を活かしたジャンプが可能
  • グラトリは弾き系は得意だが乗り系には少し硬い
  • 主に中級レベルのスノーボーダーに最適なモデル
  • これから上達を目指す初心者にも選択肢となり得る
  • ライディングの幅を広げたいライダーに強く推奨できる
  • このボードを選ぶことで大きな失敗や後悔をする可能性は低い
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まさやん
まさやん
フリーランス歴5年の横乗りライダー。ブログ運営・コンサルティングを生業として活動中。冬はスノーボード、夏はスケートボードたまにSUPを楽しんでいます。スノーボードは年間30~50日ほど滑走。ホームは中国地方。冬には数週間単位で長野・北海道に生息。SnowboardHack運営者。
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