【ボード】

【BC STREAM】BRAHの評価は?スペック・グラトリ・カービング性能を網羅的に解説

まさやん
記事内に商品プロモーションを含む場合があります。

ゲレンデを自在に滑りながら、華麗なトリックもキレのあるカービングも楽しみたい。そんな願いを持つスノーボーダーにとって、板選びは非常に重要です。

数あるスノーボードの中でも、国産ブランドBC STREAMが送り出す「BRAH(ブラフ)」は、まさにそんな欲張りなライダーの期待に応えるべく開発された一本と言えるでしょう。

ラントリック性能を追求しつつ、カービングの安定感も妥協しないその独特な設計は、多くのスノーボーダーから注目を集めています。

この記事では、BC STREAMのBRAHについて、その乗り味や特性を様々な角度から掘り下げ、実際の使用感を踏まえた詳しいレビューをお届けします。

スペックの詳細から、カービング、グラトリ、フリーランといった各シーンでのパフォーマンスまで、BRAHの持つポテンシャルを徹底的に評価し、購入を検討しているあなたの疑問を解消します。

この記事で分かること
  • BRAHの詳しいスペックと技術的特徴
  • カービングやグラトリでの具体的な性能
  • 様々な雪質や滑走シーンでの適応力
  • レベル別の扱いやすさと最適な選び方

BC STREAM BRAHのスペック詳細と評価

対象メンズ
形状ハイブリッドキャンバー
(ダブルロッカー)
シェイプツインチップ
ボードの硬さ10段階中5(普通)
対象レベル初心者から上級者
サイズ148,151,154

コンセプト:ラントリを追求した設計

BC STREAM「BRAH」は、「ランニングトリック」、略して「ラントリ」をとことん楽しむために考え抜かれたスノーボードです。

ゲレンデを滑り降りながら、途中でジャンプしたり、板を回転させたりといったトリックをスムーズに、そしてスタイリッシュに決めたい。

そんなスノーボーダーの願いを形にするために開発されました。ただトリックがしやすいだけでなく、キレのあるカービングターンも楽しめるように、滑走性能とトリック性能のバランスを高いレベルで両立させることを目指しています。

これにより、ゲレンデの様々な地形で、滑ることそのものの楽しさと、技を繰り出す面白さの両方を満喫できる、「贅沢なラントリボード」というコンセプトが与えられています。まさに、ゲレンデ全体を遊び場に変えてくれる一本と言えるでしょう。

セミハンマーとダブルロッカーの融合した形状

BC STREAM「BRAH」が持つユニークな乗り味の秘密の一つは、その特徴的な形状にあります。

「セミハンマー」形状は、ボードの先端と後端の形状が少し角ばっており、これによって雪面に接する有効なエッジ(実際に滑走に使われるエッジ部分)が長くなる効果があります。

有効エッジが長いと、カービングターンをする際にエッジが雪面をしっかりと捉え、安定したシャープなターンが可能になります。

一方、「ダブルロッカー(WR)」形状は、ボードの中央部分は雪面に接し、両足の外側から先端と後端にかけて再び反り上がっている形状です。

この反り上がりがあることで、グラトリ(平地でのトリック)の際に板を操作しやすくなり、細かい動きや回転技がスムーズに行えます。

この二つの形状を巧みに組み合わせることで、「BRAH」はカービングの安定性とグラトリの操作性という、一見相反する要素を見事に両立させているのです。

フレックスとトーション性能の評価

スノーボードの硬さを示す「フレックス」や、ねじれやすさを示す「トーション」は、乗り心地や操作性に大きく影響します。

BC STREAM「BRAH」は、特にボードの中央部分(ウエスト部分)がしなやかにたわむように設計されたフレックスが特徴です。

このしなやかさによって、オーリー(板の反発を使ってジャンプする技)やプレス(板をしならせて雪面に押し付ける技)といったトリックを行う際に、ボードの「しなり」を効果的に使うことができます。

しっかりと板をしならせることができると、その反発力を利用してより高くジャンプしたり、安定したプレスを維持したりすることが可能になります。結

果として、スピン系のトリックや様々なグラトリに繋げやすくなります。この扱いやすいフレックスと、それに伴う適度なトーションが、トリックのバリエーションを広げ、ライダーの表現力を高めてくれるでしょう。

可変エッジとセットバック用インサートホールの利点

BC STREAM「BRAH」には、滑りのスタイルやコンディションに合わせて乗り味を調整できる工夫が施されています。

「可変エッジ」という考え方は、ボードをフラット(平ら)に雪面に置いている状態では、エッジが引っかかりにくく、細かい操作やトリックがしやすい取り回しの良さを実現します。

そして、いざカービングターンでボードを立てていくと、エッジがしっかりと雪面に食い込み、高いグリップ力を発揮して安定した高速ターンを可能にします。

また、「BRAH」は基本的に前後対称の「ツインシェイプ」という形状ですが、後ろ足側のビンディングを取り付けるためのネジ穴(インサートホール)が通常よりも多く、6つ設けられています。

これにより、ビンディングの取り付け位置を通常よりも後ろにずらす「セットバック」の量を細かく調整できます。セットバックを増やすと、パウダースノーでの浮力を得やすくなったり、よりカービングに特化したスタンスにしたりすることが可能です。

サイズ展開と選び方のポイント

BC STREAM「BRAH」は、145cm、148cm、151cm、154cmといった複数のサイズが用意されており、自分の体格や滑りのスタイルに合わせて選ぶことができます。

このモデルの特徴の一つとして、板の幅(ウエスト幅)が比較的ワイドに設計されている点が挙げられます。ウエスト幅が広いと、滑走時の安定感が増し、特にトリックを行う際の着地やバランス保持がしやすくなります。

また、多少足が大きい人でも、ブーツが雪面に接触しにくくなるというメリットもあります。

スノーボードの板を選ぶ際の一般的なポイントとして、身長よりも体重を目安にすることが推奨されています。

各メーカーが提示している推奨体重を参考にしつつ、「BRAH」がラントリモデルであることを考慮し、自分がどのような滑りをしたいか、どんな技に挑戦したいかをイメージしながら最適な一本を選ぶことが大切です。

適切なサイズを選ぶことで、ボードの性能を最大限に引き出し、より快適で楽しいスノーボード体験ができるでしょう。

BC STREAM BRAHのジャンル別ライディング評価

カービング
フリーラン
パウダー
グラトリ(弾き系)
グラトリ(乗り系)
ラントリ
キッカー(小~中)
キッカー(中~大)
ジブ

カービング性能:キレと安定性を評価

BC STREAM「BRAH」は、カービング好きも納得させる高い性能を秘めています。その秘密は、少し角ばった「セミハンマー」形状と、板の有効エッジ(実際に雪面に接する部分)の長さにあります。

この形状のおかげで、ターンをする際にエッジが雪面をしっかりと捉え、まるで雪に食い込むような感覚でキレのあるターンを描くことができます。特に、高速域での安定感は特筆すべき点で、板がバタつくことなく、安心してスピードに乗ったカービングを楽しめます。

また、板の幅が広めに設計されているため、ブーツが雪面に接触してしまう「ドラグ」の心配が少なく、思い切って板を倒しこむことが可能です。

フラットな状態ではルーズな操作性を持ちながら、一度エッジを立てればしっかりとしたグリップ力を発揮するという、メリハリの効いた乗り味が魅力です。

春先の少し緩んだ雪(シャバ雪)でも、板を立てればしっかりとカービングできるという声もあり、様々な雪質に対応できるポテンシャルを持っています。

グラトリ・ラントリ適性:操作性と反発力

BC STREAM「BRAH」は、ゲレンデを滑りながらトリックを繰り出す「ラントリ」スタイルに最適なボードとして設計されています。

その大きな特徴が「ダブルロッカー(WR)」形状です。板の中央部は雪面に接し、両足の外側から先端と後端にかけて再び反り上がっているため、プレス系の技(板をしならせて雪面に押し付ける技)やスピン系の技が非常にやりやすいと評価されています。

特に、板をフラットに乗せている状態ではエッジの引っ掛かりが少なく、ルーズな操作感でトリックのきっかけを作りやすいです。ドライブ系の回転技では、引っかかる気がしないほどスムーズに回れるという声もあります。

また、ボードのウエスト部分(中央部分)がしなやかにたわむように設計されているため、オーリー(板の反発を使ってジャンプする技)の際にしっかりと「ため」を作ることができ、その反発力を利用して力強いトリックに繋げることが可能です。

操作性の良さと程よい反発力が、ライダーの創造性を刺激し、多彩なトリックを可能にしてくれます。

パウダーやフリーランでの滑走評価

BC STREAM「BRAH」はラントリに特化したモデルでありながら、ゲレンデ全体の様々なコンディションに対応できるオールラウンドな性能も持ち合わせています。

ツインシェイプという前後対称の形状でありながら、テール側のインサートホール(ビンディングを取り付けるネジ穴)が多く設定されているため、ビンディングの取り付け位置を後ろにずらす「セットバック」を多めに取ることができます。

このセットバックを活用することで、新雪(パウダー)を滑る際にノーズ(板の先端)が浮きやすくなり、パウダーランでの操作性が向上します。完全にパウダー専用のボードには及ばないものの、ある程度の深雪であれば十分に楽しむことができるでしょう。

圧雪されたゲレンデでのフリーランにおいては、セミハンマー形状による安定したカービング性能と、ダブルロッカー形状による取り回しの良さが融合し、快適なクルージングが可能です。

多少荒れた雪面でも臆することなく滑っていける走破性も備えています。

キッカーやパークにおける可能性

BC STREAM「BRAH」は、主にラントリやグラトリでの性能が高く評価されていますが、キッカー(ジャンプ台)やパークアイテムといったフリースタイル要素にも対応できるポテンシャルを秘めています。

ボードのウエスト部分がしなやかにたわむ設計は、オーリーの際に反発力を得やすく、これがキッカーでのアプローチや抜けのタイミングを取りやすくする助けになります。

また、ワイドなウエスト幅は着地時の安定感を高め、多少バランスを崩してもリカバリーしやすくなるでしょう。

ただし、本格的な大きなキッカーや複雑なジブアイテム(レールやボックスなど)をメインに楽しむには、より専門的なパークボードの方が適しているかもしれません。

しかし、「BRAH」は地形の起伏を利用した自然なジャンプや、小さめのキッカーでのストレートエアなどであれば、十分に楽しむことができる汎用性を持っています。

あくまでラントリを楽しむ中でのアクセントとして、パークの要素を取り入れたいライダーにとっては面白い選択肢となるでしょう。

初・中級者から見た扱いやすさ評価

BC STREAM「BRAH」は、その性能の高さから上級者向けのイメージがあるかもしれませんが、実は初級者から中級者にとっても扱いやすい側面を持っています。

ダブルロッカー形状によるエッジの引っ掛かりの少なさは、特にターンを練習中のライダーにとって大きなメリットとなります。意図しないエッジの食い込みによる転倒リスクを軽減し、スムーズなターンの習得を助けてくれるでしょう。

また、板のフレックス(硬さ)は、硬すぎず柔らかすぎないミドルフレックスに設定されており、比較的少ない力でも板をしならせやすく、操作しやすいと感じる人が多いです。

これにより、オーリーやプレスといった基本的なトリックの練習にも取り組みやすいです。「カービングもグラトリも両方楽しみたいけれど、どちらかに特化した板を選ぶのはまだ早い」と感じている初・中級者にとって、「BRAH」は非常にバランスの取れた選択肢となり得ます。

ただし、セミハンマー形状によるエッジングの感覚や、ダブルロッカー特有のルーズな乗り味に慣れるまでは、多少の練習が必要になるかもしれません。

まとめ:BC STREAM BRAHの評価について

BC STREAM「BRAH」は、「ラントリ」をとことん楽しむために開発されたスノーボードでありながら、その性能はトリックだけに留まりません。

特筆すべきは、キレのあるカービングターンを可能にする「セミハンマー」形状と、グラトリや細かな板さばきを容易にする「ダブルロッカー」形状という、一見相反する要素を巧みに融合させている点です。

この革新的な設計により、ライダーはゲレンデの圧雪バーンでは安定した高速カービングを、そして緩斜面や地形では軽快なトリックを、高いレベルで両立して楽しむことができます。

板のフレックスは扱いやすく、オーリーやプレスといったトリックに必要な反発力としなやかさを兼ね備えています。また、ワイドなウエスト幅は滑走時の安定性を高め、パウダーランでの浮力確保にも貢献します。可変エッジやセットバック用のインサートホールといった細やかな工夫も、様々なコンディションやライディングスタイルへの対応力を高めています。

初・中級者にとってはエッジの引っ掛かりが少ないため扱いやすく、上級者にとっては多彩な表現を可能にする奥深さを持っています。

まさに、カービングもトリックも、そしてフリーランも楽しみたいという欲張りなスノーボーダーにとって、ゲレンデ全体を遊び場に変えてくれる「BRAH」は、非常に魅力的な選択肢と言えるでしょう。

ABOUT ME
まさやん
まさやん
フリーランス歴5年の横乗りライダー。ブログ運営・コンサルティングを生業として活動中。冬はスノーボード、夏はスケートボードたまにSUPを楽しんでいます。スノーボードは年間30~50日ほど滑走。ホームは中国地方。冬には数週間単位で長野・北海道に生息。SnowboardHack運営者。
記事URLをコピーしました