【CROOJA】LOCUSTはグラトリ初心者向け?軽さと操作性を徹底解説

CROOJA(クロージャ)のスノーボード「LOCUST(ローカスト)」について、その評価やレビューが気になる方も多いのではないでしょうか。特にグラトリ初心者の方や、新しい板の購入を検討しているライダーにとって、実際の性能は重要なポイントです。
「軽い」「取り回しやすい」「ターンもキレる」といった声も聞かれるLOCUSTですが、この記事では、その具体的なスペックから様々な滑走シーンでのパフォーマンス、そして初心者にもおすすめできる理由まで、詳しく掘り下げていきます。
江端翔兵氏や中川智貴氏といったトップライダーが開発に関わっていることでも知られるこのモデルが、なぜ多くのスノーボーダーに支持されるのか、その魅力に迫ります。
- LOCUSTの詳しいスペックと特徴
- グラトリやカービングにおける性能評価
- 初心者にとっての扱いやすさと操作性
- フリーランやラントリでの汎用性の高さ
CROOJA「LOCUST」のスペックを徹底評価:詳細レビュー
対象 | メンズ |
形状 | キャンバー |
シェイプ | ツインチップ |
ボードの硬さ | 10段階中1(ぐにゃぐにゃ) |
対象レベル | 初心者から上級者 |
サイズ | 148,150,152,154,156 |
軽量性と反発力を生むバンブーハイブリッドコア
CROOJA「LOCUST」の特筆すべき点の一つは、その心臓部とも言える「バンブーハイブリッドコア」です。これは、ボードの芯材に軽量でありながら非常にしなやかで強い「竹」を効果的に使用しています。
この構造により、まずボード全体の重量が大幅に軽減されています。手に持った瞬間に感じる軽さは、滑走時の取り回しの良さや、特にグラトリのような細かな板さばきが求められる場面で大きなアドバンテージとなるでしょう。
さらに、竹素材特有のしなやかさが、優れた反発力を生み出します。これにより、オーリー(ジャンプ)やトリックの際に、少ない力で高い反発を得やすくなり、空中でのパフォーマンス向上に繋がります。
初心者の方にとっては、板の操作を覚えやすく、経験者にとってはよりダイナミックな動きを可能にする要素と言えるでしょう。
逆エッジを軽減するビベリング加工
スノーボードを楽しむ上で、特に初心者の方が不安に感じるのが「逆エッジ」による転倒ではないでしょうか。CROOJA「LOCUST」には、この逆エッジのリスクを効果的に軽減するための「ビベリング加工」が施されています。
これは、ボードの滑走面側のエッジ(金属のフチ部分)に、わずかな角度(具体的には1.5度)をつけて研磨する加工のことです。この絶妙な角度調整により、ターンやスライド操作中にエッジが雪面に不必要に引っ掛かりにくくなります。
例えば、ターンを練習している際に少しバランスを崩してしまったとしても、エッジが急に雪に食い込んで転倒する、といった事態を減らす効果が期待できます。
グラトリで板をフラットに使う際や、様々なトリックに挑戦する際にも、この加工は安心感をもたらし、よりスムーズなライディングをサポートしてくれるでしょう。
大幅な軽量化を実現したライトトップシート
CROOJA「LOCUST」の軽快な操作感に貢献しているもう一つの重要な要素が、「ライトトップシート」の採用です。トップシートとは、スノーボードのデッキ面(足を乗せる側の一番上の層)の素材を指します。
LOCUSTでは、このトップシートに新しい素材技術を導入することで、従来の一般的なトップシートと比較して、なんと約50%もの軽量化に成功しています。これはボード全体の重量バランスにも大きく影響し、前述のバンブーハイブリッドコアと合わせて、驚くほどの軽さを実現しているのです。
この軽量化は、リフト乗降時の扱いや持ち運びの負担軽減はもちろんのこと、滑走中のスウィングウェイト(板を振った際の重さ感)の軽減に直結します。
結果として、グラトリでの回転系トリックが容易になったり、長時間のライディングでも疲れにくくなったりといったメリットを感じているユーザーが多いです。
安定した滑走性のシンタードソール
どんな雪質のゲレンデでも快適に滑るためには、スノーボードの滑走面(ソール)の性能が非常に重要です。CROOJA「LOCUST」は、この点においても妥協せず、「シンタードソール」という高品質なソール素材を採用しています。
シンタードソールとは、非常に細かいプラスチックの粒子を高圧で焼き固めて作られる滑走面のことです。この製法により、ソール自体が高密度になり、ワックス(滑走性を高めるためのロウ)が浸透しやすく、かつその効果が長持ちするという大きな特徴があります。
そのため、圧雪された硬いバーンから、春先の湿った雪、さらには新雪に至るまで、様々な雪質に対して安定した滑走性能を発揮します。
ワックスの持続性が高いということは、メンテナンスの手間が少し軽減されるというメリットにも繋がりますし、何よりも滑走中のスピード維持やスムーズなターンをサポートしてくれるでしょう。
高強度なスチールエッジの採用
CROOJA「LOCUST」は、エッジ部分に強度に優れたスチール素材を採用している点が特徴です。
スチールエッジは、一般的なステンレス製のエッジと比較して高い強度を持つため、スノーボード特有の大きな負荷、例えば強い力でのターンやジャンプの着地、さらにはレールやボックスといったアイテムへの接触時にも、エッジが欠けたり変形したりするリスクを軽減してくれます。
このため、アクティブに滑り込むライダーにとっては、ボードの耐久性を高め、長期間にわたって安定したエッジグリップ性能を維持することに繋がるでしょう。
言ってしまえば、多少ラフな扱いにも耐えうるタフさを備えているため、より安心して様々なコンディションやトリックに挑戦できるというメリットがあります。
ボードの寿命を延ばすという観点からも、このスチールエッジの採用はLOCUSTの信頼性を高める重要な要素と言えるのです。
ツインチップ形状について
CROOJA「LOCUST」が採用している「ツインチップ形状」とは、スノーボードの先端(ノーズ)と後端(テール)が全く同じ形をしているデザインのことです。
これは、ビンディング(足を固定するパーツ)をボードのちょうど真ん中に取り付けることを前提としており、どちらの方向に進んでも同じような乗り心地になるように設計されています。
この形状の最大の利点は、レギュラースタンス(利き足を前にして滑る通常のスタンス)でも、スイッチスタンス(利き足を後ろにして滑る逆のスタンス)でも、操作感覚がほとんど変わらないことです。
特にグラトリやパークライディングでは、空中で回転したり、逆向きで着地したりすることが多いため、このツインチップ形状は非常に有効です。
これにより、トリックのバリエーションを増やしやすく、より自由なライディングスタイルを追求することが可能になります。ただし、深雪(パウダー)を滑る際には、ノーズが雪に潜りやすくなる場合があるため、その点は留意しておくと良いでしょう。
CROOJA「LOCUST」のジャンル別評価と乗り心地
グラトリ(弾き系) | |
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グラトリ(乗り系) | |
カービング | |
パウダー | |
キッカー(小~中) | |
軽さ |
グラトリ性能:軽さと取り回しの良さ
CROOJA「LOCUST」は、グラトリ(グラウンドトリック)を楽しむ上で非常に高い評価を得ています。その最大の理由は、ボード全体の圧倒的な軽さと、それに伴う取り回しの良さにあります。
前述の通り、バンブーハイブリッドコアやライトトップシートといった技術により、ボード重量が大幅に軽減されています。これが、板を回転させたり、持ち上げたり、細かく操作したりするグラトリ特有の動きにおいて、ライダーの負担を大きく減らしてくれるのです。
例えば、スピン系のトリックでは板を素早く回しやすく、プレス系のトリックでは板をしならせやすいため、少ない力で多彩な技に挑戦できます。
また、ビベリング加工によってエッジの引っ掛かりが少ないため、トリックの練習中にバランスを崩しにくい点も大きなメリットと言えるでしょう。
このように、LOCUSTはグラトリに必要な要素を高次元で満たしており、初心者から上級者まで幅広い層のグラトリ愛好家にとって、魅力的な選択肢となるはずです。
カービング性能:予想以上のキレと安定感
CROOJA「LOCUST」はグラトリ向けのイメージが強いかもしれませんが、実はカービング性能においても多くのライダーから高評価を得ています。
一見すると、グラトリ向けのソフトな板はカービングには不向きと思われがちですが、LOCUSTはその常識を覆すほどのキレと安定感を発揮します。
その理由は、ボードの構造と素材にあります。バンブーハイブリッドコアがもたらす適度な反発力と、しっかりとしたエッジグリップを生み出すスチールエッジの組み合わせが、ターン時に雪面を確実に捉え、シャープなカービングターンを可能にします。
また、一部モデルではフレックスが調整され、高速域での安定性が向上している場合もあり、これによりカービング時のバタつきを抑え、安心してスピードに乗ったターンを楽しめるでしょう。
もちろん、競技用のカービングボードと比較すると限界はありますが、ゲレンデを気持ちよく流すフリーカービングにおいては、十分すぎるほどの性能を発揮してくれるはずです。
グラトリだけでなく、カービングも楽しみたいという欲張りなライダーにとって、LOCUSTは非常にバランスの取れた一本と言えるでしょう。
ラントリも楽しめる汎用性の高さ
CROOJA「LOCUST」の魅力は、グラトリやカービングといった特定のジャンルに留まらない、その汎用性の高さにもあります。
特に近年注目されている「ラントリ」(ランディングトリックの略で、滑りながら繰り出すトリック)においても、LOCUSTはその性能を遺憾なく発揮します。
ラントリでは、ある程度のスピードを保ちながらトリックを行うため、ボードの安定性と操作性の両方が求められます。
LOCUSTは、軽量で取り回しが良いためトリックの導入がスムーズでありながら、シンタードソールの優れた滑走性と適度なフレックスが、トリック後のランディング(着地)を安定させます。
これにより、流れるような連続技や、地形を活かしたトリックなど、よりクリエイティブな滑りを追求することが可能です。
言ってしまえば、ゲレンデ全体を遊び場として捉え、様々な滑り方を楽しみたいライダーにとって、LOCUSTは非常に心強いパートナーとなるでしょう。特定のジャンルに特化しすぎず、あらゆる滑りに対応できる柔軟性が、このボードの大きな強みです。
フリーランでの滑走性能と適応力
CROOJA「LOCUST」は、特定のトリックや滑走スタイルに限定されず、ゲレンデを自由に滑り降りる「フリーラン」においても高い満足感を提供してくれます。その背景には、これまで述べてきた様々な技術的特徴が複合的に作用しているからです。
まず、シンタードソールの採用により、圧雪バーンから少し荒れた雪面まで、様々な雪質に対して安定した滑走性能を維持します。
これにより、コンディションに左右されにくく、いつでも快適なクルージングが楽しめます。また、軽量なボード設計は、長時間のライディングでも疲れにくく、ゲレンデを隅々まで楽しむための持久力にも貢献するでしょう。
さらに、クセのない素直な操作性もフリーランにおいては大きなメリットです。ライダーの意思に忠実に反応してくれるため、急な斜面変化や人の流れにもスムーズに対応でき、安全かつリラックスした滑りをサポートします。
このように、LOCUSTは特別なことをしなくても、ただ滑っているだけで楽しいと感じさせてくれる、そんな魅力を持ったボードなのです。
初心者も安心の扱いやすさと操作性
スノーボードを始めたばかりの方や、これから本格的にスキルアップを目指したい初心者にとって、ボードの「扱いやすさ」は何よりも重要なポイントです。「LOCUST」は、まさにそういった初心者層にも自信を持っておすすめできるモデルと言えます。
その最大の理由は、ボード全体のバランスの良さと、操作を助ける様々な工夫が凝らされている点にあります。
例えば、低めのキャンバー構造(一部モデル)やビベリング加工は、エッジの引っ掛かりを軽減し、ターン練習中の逆エッジによる転倒リスクを減らしてくれます。これは、恐怖心を取り除き、積極的に練習に取り組む上で非常に大きな助けとなるでしょう。
また、軽量なボードは、リフトの乗り降りや持ち運びが楽なだけでなく、板のコントロールそのものを容易にします。少しの力で板が反応してくれるため、ターンのきっかけを掴みやすく、短期間での上達が期待できます。
もちろん、上達してからも長く使えるポテンシャルを秘めているため、最初のステップアップボードとしても非常に優れた選択肢と言えるでしょう。
まとめ:CROOJA「LOCUST」の評価について
CROOJA「LOCUST」は、その卓越したスペックと多様な滑走スタイルへの適応力で評価の高いスノーボードです。
核となるのは、軽量かつ高反発な「バンブーハイブリッドコア」と、約50%の軽量化を達成した「ライトトップシート」で、これによりグラトリでの軽快な取り回しが際立ちます。
逆エッジを軽減する「ビベリング加工」や、高品質な「シンタードソール」は安定した滑走性を実現し、初心者も安心の操作性を提供します。
さらに、高強度な「スチールエッジ」は耐久性を高め、「ツインチップ形状」はスイッチライディングやトリックの幅を広げます。モデルごとに調整される「フレックス」も特徴で、ライダーの好みに合わせた選択が可能です。
これらの要素が融合し、LOCUSTはグラトリだけでなく、キレのあるカービング、近年人気のラントリ、そして快適なフリーランまで、あらゆるシーンでその真価を発揮し、初心者から経験者まで満足させる一本と言えるでしょう。