【SALOMON】HIGHLANDERの評価を徹底解説!スペックから滑りの適性まで

まさやん
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SALOMONのビンディングの中でも、特にフリーライドやカービングで高い評価を得ている人気モデル「HIGHLANDER」

キレのあるターンをしたい、もっとハイスピードで安定して滑りたい、そんな思いを持つスノーボーダーなら、一度はその名前を耳にしたことがあるかもしれません。

この記事では、そんなSALOMONのHIGHLANDERについて、詳細なレビューをお届けします。搭載されている独自のテクノロジーが滑りにどう影響するのか、そして様々なライディングスタイルとどうマッチするのかを客観的に分析し、その実力を徹底的に評価しました。

この記事を最後まで読めば、HIGHLANDERがあなたの滑りをどう変えてくれるのか、最高のパートナーになるかどうかの判断材料がきっと見つかるはずです。

この記事で分かること
  • HIGHLANDERの独自技術とスペック詳細
  • フリーライドやカービングでの高い性能
  • 滑りのスタイル別の相性と総合的な評価
  • 推奨されるライダーのレベル(中級者以上)

SALOMON「HIGHLANDER」の技術的スペック評価

flex(1柔⇔10硬)Weight(1軽⇔10重)
66
ビズホール
2*22*43DCHANNEL
サイズ
S:22.0-24.5M:25.0-27.5L:28.0-30.0XL:-

柔軟性と反応性を両立するShadowFit

サロモン独自の技術であるShadowFitは、ビンディングの常識を覆す画期的な構造です。最大の特徴は、かかとを支えるヒールカップが硬い樹脂ではなく、柔軟性のある柔らかい素材でできている点にあります。これにより、どんなブーツの形にも吸い付くようにフィットし、まるで足とビンディングが一体化したかのような自由な感覚を生み出します。

しかし、ただ柔らかいだけではありません。柔軟なヒールカップは強靭なワイヤーでベースプレートと繋がっており、この構造が優れた反応性を実現しています。足首を自由に動かせる柔軟性がありながら、ボードを操作するために力を入れると、その動きが瞬時にボードへ伝わります。

このようにShadowFitは、自由度の高い動きと、ボードコントロールに不可欠な素早い反応性という、相反する二つの性能を見事に両立させています。この技術が、HIGHLANDERの滑りを唯一無二のものにしているのです。

Kevlar Quickwireがもたらす伝達力

ShadowFitテクノロジーの性能を最大限に引き出しているのが、Kevlar Quickwire(ケブラークイックワイヤー)の存在です。ケブラーとは、非常に軽くて鉄の数倍もの強度を持つことで知られる特殊な繊維で、その優れた特性がビンディングの性能向上に活かされています。

このケブラー製のワイヤーは、柔軟なヒールカップとビンディングの土台であるベースプレートを直接繋ぐ役割を担っています。ライダーがターンをするために足首や膝を少し動かすと、その力が「遊び」なくワイヤーを介して瞬時にベースプレートへ伝達されます。

これにより、ライダーの意図がダイレクトにボードへ伝わり、非常にシャープで正確なボードコントロールが可能になります。

HIGHLANDERの持つ高いレスポンス性能は、まさにこのKevlar Quickwireのおかげと言えるでしょう。わずかな力も逃さずにボードへ伝える、ビンディングの神経のような重要なパーツです。

軽量性とサポート力を備えたハイバック

ビンディングの背もたれにあたるハイバックは、かかと側のターン(ヒールターン)において体重を支え、力をエッジに伝える重要なパーツです。HIGHLANDERのハイバックは、この重要な役割を果たしながら、驚くほどの軽量化を実現しています。

その秘密は、不要な部分を極限まで削ぎ落とした非対称の独自デザインにあります。これにより、板を回したりトリックを繰り出す際の重さを感じにくく、長時間のライディングでも疲れにくいというメリットが生まれます。

一方で、ただ軽いだけではなく、ライダーがパワーを必要とする場面では絶大なサポート力を発揮します。特に内側と外側で硬さや形状が異なる設計になっており、ヒールターンでボードを踏み込んだ際には、その力を逃さずしっかりとエッジに伝えてくれます。軽快な操作性と、ハイスピードでも安心できる力強いサポート力を高い次元で両立しているのが、このハイバックの優れた点です。

衝撃吸収性に優れたVIBE™テクノロジー

快適なライディングに欠かせないのが、滑走中に雪面から伝わる不快な振動や、ジャンプの着地時に発生する大きな衝撃を和らげる性能です。HIGHLANDERには、サロモンが誇る高性能な衝撃吸収素材「VIBE™」が搭載されており、この問題を効果的に解決しています。

VIBE™は、ビンディングの足裏部分にあたるフットベッドに組み込まれており、荒れたバーンを滑走する際の細かな振動を吸収してくれます。これにより、足裏の疲労が大幅に軽減されるだけでなく、安定したボードコントロールを維持しやすくなります。

さらに、大きな衝撃に対しても優れた吸収性能を発揮するため、ジャンプの着地などで膝や足首にかかる負担を和らげてくれます。

一日中滑っていても疲れにくい快適性と、体を守る安全性を両立するVIBE™は、ライダーがライディングに集中するための縁の下の力持ちと言えるでしょう。

自然な姿勢を作るカント入りフットベッド

HIGHLANDERのフットベッド(足を乗せる部分)には、ライダーのパフォーマンスを向上させるための「カント」と呼ばれる工夫が施されています。

カントとは、フットベッドが完全にフラットではなく、内側に向かって2.5度といったわずかな傾斜がつけられている設計のことです。

スノーボードでは両足を肩幅以上に開いてビンディングを固定するため、意識しないと少しガニ股のような不自然な姿勢になりがちです。このカント入りのフットベッドは、足首、膝、股関節が無理なく自然なラインに並ぶようサポートしてくれます。

その結果、ボードの真上に楽に立つことができ、より効率的にボードへ力を伝えることが可能になります。

特にターン時にボードを踏み込む際、力がスムーズにエッジに伝わる感覚を得られるでしょう。パワー伝達の効率化だけでなく、体への負担を減らして怪我のリスクを低減する効果も期待できる、考え抜かれた設計です。

滑りのスタイルから見るSALOMON「HIGHLANDER」の評価

フリーラン
パウダー
カービング
ジブ
グラトリ(弾き系)
グラトリ(バター系)
キッカー
ハーフパイプ

フリーライドにおける高いコントロール性能

フリーライドは、圧雪されたコースだけでなく、地形の変化や不規則な雪面など、自然のありのままの山を滑るスタイルです。そのためビンディングには、予測不能な状況に瞬時に対応できる、極めて高いコントロール性能が求められます。HIGHLANDERは、まさにそんなフリーライドシーンで真価を発揮するモデルです。

その理由は、ビンディング全体の硬めなフレックス設定と、Kevlar Quickwireがもたらすダイレクトな反応性にあります。

高速で滑走している最中でも、ライダーのわずかな体重移動を即座にボードへ伝え、安定したターン弧を描くことが可能です。荒れた雪面でボードがばたついても、VIBEテクノロジーが余計な振動を吸収してくれるため、足元は常に安定しています。

これによりライダーは、目の前の状況変化に集中し、自信を持ってラインを描くことができます。テクニカルな地形や急斜面をハイスピードで攻めるライダーにとって、HIGHLANDERは信頼できる最高のパートナーとなるでしょう。

カービングで活きるエッジホールド力

ゲレンデを切り裂くような、キレのあるカービングターンはスノーボードの醍醐味の一つです。このカービングで最も重要なのが、ボードのエッジを雪面にしっかりと食い込ませる「エッジホールド力」であり、HIGHLANDERはこの性能が非常に高く評価されています。

特に、かかと側のターンで力を伝えやすい非対称設計のハイバックは、ライダーのパワーを逃すことなくダイレクトにエッジへ届けます。これにより、今まで抜けやすかったヒールサイドのターンでも、粘り強いグリップ力を体感できるでしょう。

もちろん、つま先側のターンにおいてもKevlar Quickwireが素早い反応を生み出し、両サイドでバランスの取れたシャープなターンを可能にします。

さらに、足元を自然なポジションに保つカント入りフットベッドが、無理のない効率的な荷重をサポートします。これらの技術が組み合わさることで、HIGHLANDERは驚異的なエッジホールド力を実現し、カービングを追求するライダーに深い満足感を与えてくれます。

パウダーコンディションでの操作性

ゲレンデに新雪が降り積もったパウダーコンディションは、多くのスノーボーダーにとって最高の瞬間です。このような浮遊感のある特別な雪質では、硬いだけでなく、柔軟性も備えたビンディングが求められます。HIGHLANDERは、ShadowFitテクノロジーによってこの要求に応えます。

特徴的なのは、柔らかい素材で作られたヒールカップです。これにより足首の自由度が高まり、パウダーの中でボードを沈ませないようにコントロールしたり、サーフィンのようにしなやかなターンを描いたりといった、繊細なボード操作が非常にやりやすくなります。硬いだけのビンディングでは難しい、立体的な動きに対応できるのです。

もちろん、ただ柔らかいだけではなく、Kevlar Quickwireによって反応性もしっかりと確保されています。

そのため、ツリーラン(林の中を滑る)のように、とっさの判断とクイックな操作が求められる場面でも、ライダーの意図通りにボードを操ることが可能です。パウダーでの自由な滑りを存分に楽しむための性能が、HIGHLANDERには備わっています。

パークでの相性とは?

パークライディングと一言でいっても、レールやボックスの上を滑る「ジブ」や、ジャンプ台を飛ぶ「キッカー」など、様々なスタイルが存在します。HIGHLANDERのパークでの相性は、どのスタイルをメインに考えるかによって評価が変わってきます。

まず、細かい動きや板のしなりを多用するジブやグラトリ(平地でのトリック)においては、HIGHLANDERの硬めのフレックスが少し硬すぎると感じるかもしれません。しかし、サロモン独自のShadowFitテクノロジーがもたらす足首の柔軟性により、ある程度の自由度は確保されています。

一方で、大きなキッカーを飛ぶライダーにとっては、非常に優れた選択肢となります。アプローチ(助走)での高い安定性、踏み切る際の確実なパワー伝達、そして着地時の衝撃をVIBEテクノロジーがしっかりと吸収してくれるため、安心して高難度の技に挑戦できます。パークの中でも、特にビッグエアを好むライダー向けのモデルと言えるでしょう。

初心者から上級者までの適合レベル

結論から言うと、SALOMON HIGHLANDERは主に「スノーボードに慣れてきた中級者から、さらなる高みを目指す上級者」向けのビンディングです。その性能を最大限に引き出すには、ある程度のライディングスキルと脚力が必要になります。

ビンディング全体のフレックス(硬さ)がしっかりしているため、まだターンが安定しない初心者が使うと、板の操作が難しく感じられたり、乗りこなす前に疲れてしまったりする可能性があります。自分の意思でボードをしっかりと踏み込み、コントロールできる技術が求められるモデルです。

しかし、カービングのキレを良くしたい、もっとスピードを出して滑りたい、フリーライドに挑戦したい、と考えている中級者にとっては、スキルアップを力強く後押ししてくれる最高のパートナーとなるでしょう。そして、その高い反応性とサポート力を求める上級者にとっては、自分の滑りの限界をさらに押し上げてくれる、非常に満足度の高いビンディングです。

まとめ:SALOMON「HIGHLANDER」の評価について

SALOMONの「HIGHLANDER」は、独自の技術で高い性能を追求したスノーボードビンディングです 。最大の特徴である「ShadowFit」は、柔軟なヒールカップと強靭な「Kevlar Quickwire」を組み合わせ、足首の自由な動きと素早い反応性という相反する性能を両立させています

この革新的な構造は、特にフリーライドやカービングで真価を発揮します。フリーライドでは予測不能な雪面でも高いコントロール性能を実現し 、カービングでは強力なエッジホールド力でキレのあるターンを可能にします 。

さらに、衝撃吸収に優れた「VIBE™」や自然な姿勢を保つカント入りフットベッドが、長時間のライディングでもライダーを快適にサポートします 。

その性能から、主に中級者から上級者向けのモデルと位置づけられており、スキルアップを目指すライダーにとって最適な選択肢の一つです

あとがき

最後までお読みいただき、本当にありがとうございます!

今回はSALOMONの高性能ビンディング「HIGHLANDER」を徹底的に掘り下げてみましたが、いかがでしたでしょうか? ShadowFitをはじめとする独自技術が満載で、その性能の高さが伝わっていたら嬉しいです。

特にフリーライドやカービングでの高いコントロール性能は、滑りを極めたいライダーにとって最高の魅力ですよね。 僕もカービングが好きなので、HIGHLANDERの強力なエッジホールド力は本気で気になっています。

この記事が、あなたのビンディング選びの参考になったなら幸いです。

ABOUT ME
まさやん
まさやん
フリーランス歴5年の横乗りライダー。ブログ運営・コンサルティングを生業として活動中。冬はスノーボード、夏はスケートボードたまにSUPを楽しんでいます。スノーボードは年間30~50日ほど滑走。ホームは中国地方。冬には数週間単位で長野・北海道に生息。SnowboardHack運営者。
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