【ボード】

スノーボードの有効エッジの長さは?サイドカーブ・ウォールスラント【中級者以上は必見】

まさやん
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スノーボードを選ぶときにはいろいろなことを理解する必要があります。板の長さ・硬さ・形状・シェイプが基本となります。ただ、中級者以上であればまだ気にするべき長さがあります。

もし、あなたが基本的な指標を見てスノーボードを選んでいるなら、自分に合ったスノーボードを選べていない可能性があります。より自分にあったスノーボードを選びたい方の参考になると思います。

この記事では中級者以上は知っておくべきスノーボードの長さに注目して解説していきます。

  • 有効エッジ
  • サイドカット
  • サイドウォールスラント

この3つを知ることで、さらにあなたのスノーボードライフが楽しくなり、自分に合ったスノーボード高いレベルで知ることができます。つまりは、選び方に幅が広がっていきます。

僕はスノーボード歴は12年で、これまで乗ってきた板は20枚上になります。その経験を踏まえた上で、この記事を書いていきます。

誰でも確認できることなので、ぜひあなたにはこの記事を読んでよりスノーボードの知識を深めてもらいたいです。5分ほど読めると思うので、参考になれば嬉しいです!

スノーボードの有効エッジとは?

スノーボードを選ぶ際、”有効エッジ”というキーワードが頻繁に登場します。

これは、ボードのエッジが実際に雪面に接触している部分の長さを指し、”エッジコンタクト”や”エフェクトエッジ”とも呼ばれます。

有効エッジの長さは、ボードの直進安定性と操作性に大きく影響を与えます。具体的には、長いほど直進が安定し、短いほど操作が容易になります。

有効エッジとスタイルの関係性

スノーボードの有効エッジは、単なるボードの長さ以上の意味を持ちます。

それは、あなたの滑り方、スタイル、そしてスノーボードに求めるパフォーマンスに直結しているのです。

有効エッジの長さが異なると、ボードの反応や安定感が大きく変わり、それがあなたのライディングにどのように影響を与えるかを理解することは非常に重要です。

グラトリやジャンプトリックを楽しむライダーへ

短い有効エッジは、ボードが軽快で、小回りが利き、エアトリックやテクニカルな動きが要求されるグラトリ(グラウンドトリック)において、ライダーが自由自在にボードをコントロールする手助けをします。

また、ジャンプトリックでは、ボードの取り回しの良さが空中でのコントロールを向上させ、より高度なトリックを可能にします。

フリーランやカービングを主体とするライダーへ

一方で、長い有効エッジは、特にフリーランやカービングにおいて、ボードが雪面と一体化し、滑走時の安定感を増します。

スピードを上げた時や大きなターンを描く際に、ボードがしっかりとエッジを刺し、滑りをサポート。これにより、ライダーは安心してスピードを楽しむことができます。

まさやん
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ここで大切なのは、あなたのスタイルや好みに最も合った有効エッジの長さを見つけること。あなたがどのようなスタイルでスノーボードを楽しみたいのか、どのようなフィールドで滑るのかを考慮してボード選びの参考にしてください。

あなたにピッタリの有効エッジを見つけよう

有効エッジの「理想的な」長さを見つける一つの方法は、次のシンプルな計算式を使用することです。

有効エッジの長さ=身長×7mm

例えば、身長170cmの場合、 170×7=1190 mm170×7=1190mm

この1190mmが、身長170cmの方にとっての基本的な適正サイズとなります。このサイズから有効エッジを長くすると、カービングがよりスムーズになります。

逆に短くすると、ボードの取り回しが向上し、グラトリに適したボードとなります。ボードの中には、全長で選ぶと長すぎるボードもあるため注意が必要です。

代表的な例を挙げるとRIDEのPIGシリーズです。PIGシリーズには数種類のボードがありますが、一般的な全長で選ぶサイズから1サイズ短い板を推奨しています。

サイドカット(サイドカーブ半径)について

サイドカーブ

スノーボードの「くびれ」のことを言います。サイドカットを簡単に言うと、「どれだけエッジがカーブしているか」ということです。

たとえばサイドカーブ8.0と表記があれば半径が8.0mの円が描けます

サイドカーブの値が大きいボードは見た目はくびれの少ない寸胴な形のボードです。直進性が強いレース用の板では13.0,14.0という板もあります。

サイドカーブの適正値

サイドカーブの数値がスノーボードの特性にどのように影響を与えるのか、その秘密を探ります。

一般的に、サイドカーブの数値はボードの「くびれ」を示し、これがターンのしやすさやボードの安定性に大きく影響を与えます。

シャープなカーブ:小回りの達人

数値が7.0台のサイドカーブを持つボードは、そのくびれが特徴的です。このタイプのボードは、小回りが利き、細かなターンを刻むことが得意です。

しかし、その反面、高速滑走時の安定性はいくぶん犠牲になります。特に大きな斜面では、ダイナミックなターンよりも繊細な動きが求められるシーンで真価を発揮します。

寸胴型ボード:安定の極み

一方、サイドカーブの数値が大きいボードは、その寸胴な形状から安定感が増します。

キッカー(ジャンプ)では、ランディング時のバランスを崩してもボードが曲がりにくく、転倒しにくいのが特徴です。

高回転スピンでは小回りが利かないため、回転力をつけるのは難しいかもしれません。しかし、ストレートジャンプや180トリックでは、その安定感がプラスとなります。

形状とサイドカーブの関係

サイドカーブについての議論は、ボードの形状(例:ダブルキャンバー)とも密接にリンクしています

。形状の工夫によって、サイドカーブの持つ特性を補完したり、安定感を増したり、扱いやすさを向上させたりすることが可能です。

つまり、サイドカーブの数値だけでなく、ボード全体のバランスが重要となるのです。

特徴サイドカーブ数値が大きい
(寸胴型)
サイドカーブ数値が小さい
(くびれ型)
直進安定性高い低い
高速時の安定感高い低い
ランディング時の安定感高い低い
ターンの大きさ大きいターンが可能小さなターンが可能
ターンの小回り難しい容易
取り回しの軽快さ低い高い
エッジングのシャープさやや劣る優れる
グラトリ適性やや劣る優れる
スピントリック劣る優れる

マルチサイドカットのボード:複雑な数値設計

スノーボードのサイドカットが単一の数値で表されることは一般的ですが、複数の数値を持つボードも存在し、それぞれが異なる滑りの特性を持ち合わせています。

これらは、2つまたは3つの異なるR(半径)を組み合わせて設計され、その結果、ボードが多様なライディングスタイルに適応することが可能になります。

2つのサイドカット数値

ボードに2つのサイドカット数値がある場合、通常、ノーズ側とテール側で異なる数値が設定されます。

多くの場合、テール側の数値がノーズ側よりも大きくなっています。これにより、ターンの初めはゆったりとした動きをし、終わりにかけてシャープなターンを実現します。

3つのサイドカット数値

3つの数値が設定されている場合、ノーズ、テール、そしてボードの中央部分で異なる数値が用いられます。

通常、中央部分の数値がノーズやテールに比べて小さくなっています。これにより、ボードは中央でしっかりとエッジングし、ターンのピークで切れ味を発揮します。

マルチサイドカットのメリット

  1. 多様なライディングスタイルへの適応: マルチサイドカットは、異なるカーブを組み合わせることで、多様なライディングスタイルに対応します。一つのボードで様々な滑りを楽しむことができます。
  2. ターンの自由度: ターンの初めと終わりで異なるサイドカットが効くため、ライダーはターンの強さや形を自在にコントロールできます。
  3. 滑走の安定性と反応の良さ: マルチサイドカットは、滑走の安定性と反応の良さを両立させます。スピードを出しながらも、細かな動きにもしっかりと応えてくれます。
  4. テクニカルなトリックへの対応: サイドカットの異なる部分が、テクニカルなトリックやターンにおいて、異なる反応を示し、ライダーのパフォーマンスをサポートします。
  5. カービングの楽しさ: マルチサイドカットは、カービング時にも異なる部分が効いてくるため、一つのターンの中でも様々な感触を楽しむことができます。

マルチサイドカットボードのデメリット

  1. 慣れが必要: マルチサイドカットボードは、異なるRを組み合わせているため、単一のサイドカット数値を持つボードとは異なる反応を示します。これに慣れるまでには時間がかかるかもしれません。
  2. 選択肢の少なさ: マルチサイドカットボードは特殊な設計のため、市場に出ているボードの中で選択肢が限られてしまう可能性があります。
  3. コスト: 複雑なサイドカットデザインは、製造コストが上がる可能性があり、その結果、購入価格も高くなることがあります。
  4. メンテナンス: サイドカットが複数あるボードは、エッジのメンテナンスが少し複雑になる可能性があります。特に、異なるカーブを持つエッジを均一にメンテナンスするのは難しい場合があります。
  5. 特定のスタイルに依存: マルチサイドカットは特定のライディングスタイルやテクニックに特化しているため、そのスタイルに合わないライダーには不向きな場合があります。
項目メリットデメリット
ライディングスタイル多様なライディングスタイルに適応。特定のスタイルに特化しているため、全てのライダーに合うわけではない。
ターン性能ターンの初めと終わりで異なる反応を示し、自由度が高い。慣れが必要で、最初は反応の違いに戸惑うかもしれない。
滑走性能安定性と反応の良さを両立。複数のサイドカットが組み合わさるため、一貫した滑りを求める人には不向きかも。
トリック対応テクニカルなトリックにも対応。サイドカットの違いにより、一部のトリックでの反応が予測しにくい場合がある。
選択肢一つのボードで様々な滑りを楽しめる。市場の選択肢が限られている可能性がある。
コスト高度な設計により、高性能を実現。製造コストが高く、購入価格も高めになることがある。
メンテナンス異なるサイドカットがもたらす特性を活かすことで、新しい滑りを体験できる。エッジのメンテナンスが複雑になる可能性がある。

サイドウォールスラント

サイドウォールスラントとはスノーボードの側面のことです。矢印の部分がどのスノーボードにもあります。この側面がどれくらい角度があるかが板の性能にも影響が出てきます。

このサイドウォールスラントについてはカタログで数値を掲載していないことも多いです。そのため、有効エッジ、サイドカットほど滑りに対して影響は少ないように感じます。

実際の板を見ると思った以上に鋭角だったりすることがあるので、一応メーカーなどに確認することもあります。

ただ、この角度が付いている(鋭くなる)と接面に食い込みやすい。つまりはエッジで雪面を掴みやすいです。

角度がないとその逆になります。この部分においても用途によって、どういうサイドウォールスラントの角度が良いか考えておきましょう。

サイドウォールスラントが鋭角

サイドウォールスラントが鋭角な場合は、カービングなどの微細なエッジコントロールを必要なジャンルにおすすめです。

サイドウォールスラントが鈍角

サイドウォールスラントが鈍角になればなるほど、ルーズな操作性になります。そのため、グラトリにおすすめです。

ここまで気になる人は少数ですし、あまり滑りに影響はでにくいですから普通は気にしない数値になりますね(笑)

まとめ

  • 有効エッジ
  • サイドカット
  • サイドウォールスラント

この3つについて見てきました。これだけ細かいところまで見てスノーボードを選んでしたでしょうか?多くの方が、見ていても有効エッジまでではないでしょうか?

次のマイボードを選ぶときには、この3つの点にも注目しながら選んでみてはどうでしょうか?ひとランク上のスノーボードの選び方ができるはず。

まだ自分に合う板の選び方が分からない人は「スノーボードの板の選び方!失敗しない知識まとめ【保存版】」も参考にしてくださいね!

それでは、あなたのスノーボードライフがより充実しますように!

ABOUT ME
まさやん
フリーランス歴5年の横乗りライダー。ブログ運営・コンサルティングを生業として活動中。冬はスノーボード、夏はスケートボードたまにSUPを楽しんでいます。スノーボードは年間30~50日ほど滑走。ホームは中国地方。冬には数週間単位で長野・北海道に生息。SnowboardHack運営者。
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